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生きがいと自己実現(2) [2013年01月09日(Wed)]

生きがいと自己実現(2)
 さまざまな領域に適用できる自己洞察瞑想療法(SIMT)

 「いきがい」とは何か。 精神科医の神谷美恵子は7種類に分類している。
  • 1)生存充実感の欲求を満たすもの
  • 2)変化と成長への欲求を満たすもの
  • 3)未来性への欲求を満たすもの
  • 4)反響への欲求を満たすもの
  • 5)自由への欲求を満たすもの
  • 6)自己実現への欲求を満たすもの
  • 7)意味への欲求を満たすもの
 神谷によれば、第6の「自己実現への欲求を満たすもの」が「最も個性 的な生きがいがくる」という。
     「特殊な才能をもって文化の各方面に独特な貢献をするひとびとはもち ろんのこと、もっとささやかな文芸活動や織物や料理などでも、すべてそ のひとでなければできないという独自性を帯びれば、それが自己実現の生 きがいとなる。これは結局、創造のよろこびということに還元されるので あろう。何かそれまでになかった新しいものをつくり出すことは、とりも なおさず自分の生きているしるしであり、自分の生命の意味をたしかめる ことでもあるから、次の第7の生きがいにも通じる。創り出すものは何も 絵や歌のような形のあるものでなくともよい。自己に与えられた生命をど のように用いて生きて行くかというその生き方そのものが、何よりも独自 な創造でありうる。これはだれの手にも届く生きがいである。自己に与え られた生命をどのように用いて生きて行くかというその生き方そのものが 、何よりも独自な創造でありうる。これはだれの手にも届く生きがいであ る。」 (注2)
 次の記事に挙げた人々は、神谷のいう「自己実現の人」に、もちろん該当する 。こうした人は、著名なために、私の目にとまった人々である。  神谷のいう自己実現は、このような著名な人だけのものではないという 。次の点からそう言える。
 「すべてそのひとでなければできないという独自性を帯びれば、それが 自己実現の生きがいとなる」
 「自己に与えられた生命をどのように用いて生きて行くかというその生 き方そのものが、何よりも独自な創造でありうる。これはだれの手にも届 く生きがいである。」

 これまで、自己実現に生きていなかったという人がどうすれば、自己実 現に生きられるかの具体的な入り口として、自己洞察瞑想療法(SIMT)も一 つの候補になるだろう。
 SIMTは、自己とは何かを探求するのであり、意志的自己の自覚に至る浅 いものではあるが、実は、ここまで深く自己を知らない人が多い。 意志的自己ならば、うつ病、不安障害にはならない。成功していたはずの 人が50代、60代になって、うつ病にならない、自殺も起らない。 意志的自己もかなり深いのである。意志的自己に深まれば、それでも、 自己実現に生きることができるであろう。
 自分とは何かを探求して、自己がわかれば、人間がわかるということで あり、その人のいるところで、その人独自のことを行うことができれば、 自己実現の喜びを得るに違いない。医師、看護師、心理士、教師、芸術家 、スポーツの人、研究者、介護職、主婦、その他あらゆる領域でのことである。
 自己洞察瞑想療法(SIMT)は、心理療法(セラピー)ではない領域、いわ ゆる日本的マインドフル的な生き方の入り口となるだろう。上記の人々は 、同様の生き方をした人々のなかでも、突出した業績を残した人であるが 、西田哲学に照らしてみれば、共通の自己洞察は同じものであると推測し ている。上記の人々は、意志的自己よりももっと深い自己を得た人たちで あるようである。意志的自己であった人が、自己実現できないことを悩み 、そして奮発して深いものを得て、独自のものを創造したのであると推測 している。 従って、現代の我々も深く人間を探求すれば、どの領域においても独自の ものを創造、表現、行動するのであると思う。 神谷がいうのもそういうことだろう。芸術などに限らず、自分の家庭や職場や近隣の活動においても、である。
  • (注2) 「生きがいについて」神谷美恵子、みすず書房、p90

    (続く)

Posted by MF総研/大田 at 19:59 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL