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高齢者の虐待防止に自己洞察瞑想療法 [2012年12月22日(Sat)]

マインドフルネスの自己洞察瞑想療法
 =高齢者の虐待防止に自己洞察瞑想療法

 さまざまな領域に、マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT)が効果 を発揮する可能性があること、その領域に特有の手法を付加する方向を述 べました。
 高齢者への虐待が社会問題になっています。高齢者の虐待防止にも自己 洞察瞑想療法(SIMT)が役に立つかもしれません。

息子による親の虐待、介護職員による虐待

 家族や介護施設の職員らによる高齢者への虐待が2011年度は1万6 750件あったことが21日、厚生労働省のまとめでわかった。被害者の 約半数が認知症、加害者の6割は息子か夫だったという。
 介護職員らによる施設での虐待は151件だった。

自己洞察瞑想療法による予防効果

 実の親を殴る、蹴る、暴言が行われることが多いのだが、施設職員による虐待もある。 介護のストレスによって、イライラ、怒りによる爆発的行動を抑制できな いことにある。制度的な支援が求められるが、心理的なストレス緩和のト レーニングも効果的だろう。
 怒り、イライラによる衝動的な行動が抑制できなくなっているのは、そ ういう衝動的行動を抑制する眼窩前頭葉皮質の機能が低下している可能性 がある。そうなったのも、心理的ストレスが続いたためであると推測される。 ストレス緩和、衝動的行動の抑制がうまくない。
 虐待の減少のためのSIMTとしては、呼吸法をもちいながら感情の観察、衝動的行動の抑制のトレーニングを するのである。瞑想は、背内側前頭前野を活性化させるというから、虐待 を減少させるにに効果があると思う。ちなみに、暴力が伴うパーソナリテ ィ障害に、欧米では、マインドフルネスの一種、リネハンの弁証法的行動 療法が効果をあげているのも、同様の効果であると思う。

どのようにするか

 介護施設の職員に、SIMTの呼吸法を行うプログラムを導入するとか、 市の介護支援の担当課が、男性の介護者を把握して、支援プログラムを行う中で 自己洞察瞑想療法(SIMT)の訓練を導入するとか、 全国何箇所かSIMTを提供するところに参加するとか、 自発的に自習する方法などがある。
Posted by MF総研/大田 at 21:20 | 怒り・暴力 | この記事のURL