CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«深い問題には深いマインドフルネス | Main | マインドフルネスの実際適用を»
非定型うつ病は深いマインドフルネスで [2012年12月11日(Tue)]

非定型うつ病は深いマインドフルネスで

 前の記事でマインドフルネスはさまざまな深さがあるといいました。  たとえば、不安障害は、不安の感情を受け入れて、目的行動ができるよ うになる必要があります。痛みは「感覚」です。不安は感覚よりも深いで すので、感覚のマインドフルネスでは不十分です。
 うつ病も感覚レベルの苦悩ではありません。思考、行動レベルが多いで しょう。
 もっと深い問題があります。自己不全の問題、自己自身の嫌悪否定、消 滅=死)などあります。浅いマインドフルネスでは解決でみません。 そのように、人の苦悩はレベルの違うものがあるので、それに対応する受 容、マインドフルネスでないと支援できるという自信が生まれてこないは ずです。
 非定型うつ病にも自己不全感があります。そこからくる拒絶過敏性です。 これにマインドフルネスでないと完治しにくいでしょう。

非定型うつ病

 このことについて、たとえば、非定型うつ病について考えます。 非定型うつ病の症状は、鉛様麻痺感という身体が重いという症状であり、 単なる「感覚」ではありません。拒絶過敏性から来る思考、反応が感情を 引き起こして、その影響が脳内に影響して鉛様麻痺感を起す脳科部位を亢 進していると考えられます。痛み、かゆみ、動悸などという「感覚」だけ の苦痛ではありません。だから、感覚や手足の動きのマインドフルネスで は、改善できるだろうという治療効果を期待できないのです。 多くの心理カウンセラーがまだ、非定型うつ病のマインドフルネス心理療 法に乗り出せない原因だと思われます。
 こちらのマインドフルネスの自己洞察瞑想療法(SIMT)は、非定型うつ病も多数の改善データがあります。ちょうど深さが合致した、マインドフルネスだからだと思います。 感覚、思考、感情よりも深く、それらの苦痛を観察、受容する意志作用を活性化する手法を トレーニングするからです。呼吸法(瞑想)をたくさん実践して深い自己洞察を行い、言語によらない現在進行形で観察、受容する脳の領域(背内側前頭前野と思われる)が活発になって、 現在進行形で適切な行動ができるようになるためです。そのように生きることができる自分であると自己評価が高まります。他者のささいな言葉には反応しません。拒絶過敏性の消失です。

問題の所在、治療の理論、治療法

 何か新しい手法なり治療法なりが適用されるのは、従来のものに不十分 なところがある、新しい方法はその欠陥を補う理屈、理論があるという場 合に、新しい手法が適用されるのでしょう。
 その問題の成り立ちは何かという構造がプロセス全体の中で分析されて 、そのうちどの箇所に障害がある。その障害を改善するために論理的に検討する。すなわち、「こういう問題を 改善するのは、その理屈・理論はこうである」「その目標を実現するには こういう手法でいいはずだ」という仮説が構築されて、実際に適用される でしょう。
 マインドフルネス心理療法を適用する場合、そういう検討が必要です。 これの理解がなく、やみくもに適用するのは、倫理に反するので、まだ日 本では実用化されているところは少ないのでしょう。
 ただし、新しい問題にはじめて適用してみることは必要です。「これまで、その問題ははじめてですが、こういう理由で効果がある可能性があります。やってみますか。」という了解を得て行います。半年ほどして、何か効果があれば、さらに続ける意味があります。 そうやって、多数の改善例が実際に現れると一般的に「適応症」となります。方法を標準化して、文書化できます。うつ病、非定型うつ病、すべての不安障害、過食症の改善データが得られました。
 さらに新しい領域に適用したい思っています。日本的なマインドフルネスの本領は、自己存在にかかわる深刻な苦脳の領域だと思います。うつ病や不安障害については、一応まとめられたので、今後はそれよりも深刻な(これまで治りにくいとされている)問題にとりくんでいきたい。
Posted by MF総研/大田 at 18:11 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL