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さまざまなマインドフルネス [2012年09月20日(Thu)]
10月から下記の(e)の講座を開始します。 うつ病、非定型うつ病、適応障害、不安障害(パニック、PTSDなど)を改善する支援ができるほどのマインドフルネス心理療法のスキルを持つ人の育成です。日本では、まだこのレベルのマインドフルネスのスキルを持つ人は少ないです。

さまざまなマインドフルネス

 マインドフルネス、アクセプタンス。西田哲学によれば、「自己」や「世界」の 見方にさまざまなレベルがあります。 だから、マインドフルネス、アクセプタンスにもさまざまなレベルがあります。 大別すると、次のようになります。
  • (a)小中高生などの心の成長(いじめの心理を含む)
  • (b)ストレス緩和(MBSRなど)、精神疾患などの予防(一般向け、高齢者向け)
  • (c)身心症の軽減(痛みの軽減その他心理的ストレスによる症状)
  • (d)精神疾患の再発予防(「マインドフルネス認知療法」)
  • (e)精神疾患の治療、自殺予防(自己洞察瞑想療法(SIMT)、弁証法的行動療法)
  • (f)精神疾患ではない苦悩の解決(含む:暴力、虐待、犯罪被害、犯罪更生)
  • (g)自己存在の探求=成長、向上
  • (h)ターミナルケア(死を覚悟した人の心のケア)
 私どもは、この20年、主に(e)を第一として研究を重ねて、うつ病、自殺、不安障害、 過食症の自己洞察瞑想療法(SIMT)として定型化しました。並行して、(b)心の病気の 予防のためのマインドフルネスを実践してきました。
 (e)について、1月に、本が出版されます。これまで、カウンセラー育成講座と カウンセリングで用いてきたセッション1−10を簡素化して自習用としたもので す。今後は、全国に、これをテキストとして勉強と実習する集まりができることを 期待します。集まりの牽引の役割を持つ幹事さんの育成をしたいです。
 日本人に向く、うつ病などの治療のためのマインドフルネスの開発はこれで一 段落とし、改良は、カウンセラー講座を受けた方や研究者にお願いします。
 今後は、(b)高齢者の生活不活発病・うつ病・自殺・認知症の予防のための自己洞察 瞑想法を文書化します。そして、(f)(g)(h)の実践を定型化した方法の文書化ができる かどうか研究します。理論的には、西田哲学や襌・仏教の哲学の領域に重なります 。しかし、今は、一般の人の実践の方法はないのです。 実践で類似のものは、宗教としてのものがありますが、公案を用いた出家的なもの であり、仕事を持つ一般向けのものとはなっていません。日本の伝統文化、芸術家 、詩人、俳人、小説家がそれを表現する人がいます。生きる意味、自己とは何か、 生と死、絶対者、という問題の根幹に関わることだと思います。もっと大衆化すべきです。
 日本のマインドフルネスは社会に貢献できそうな研究課題がたくさんあります。 それぞれ深さ、広さ、スキルが違います。深い問題には、浅いスキルでは扱えませ ん。大乗仏教がそのことを盛んに主張しました。浅いところでとどまらないように 、もっと深いものがあるのだからと。深いものは、浅いものを包みます。 深いマインドフルネスを推進する人は多くは必要ないでしょうが、そのレベルで苦脳する人は多いですから、必要です。

適用問題とスキルのギャップ

 マインドフルネスの講習を受けたのに、支援活動に乗り出すことができない、わからない、というのは、適用しようとしている問題とマインドフルネスのスキルのギャップのせいです。 2種あるでしょう。第一に、講座内容はギャップがないが、受講者が訓練の不足である。第二に、講座内容のレベルが浅い。たとえば、予防レベル、ストレス緩和、成長向上のマインドフルネスでは、病気や重い問題の「治療」はできない。 症状軽減のレベルのマインドフルネスでは、自己存在、死の問題は扱えない。
Posted by MF総研/大田 at 21:01 | 新しい心理療法 | この記事のURL