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自愛と他愛 [2012年06月22日(Fri)]

自愛と他愛

 =真の自愛あるところには暴力はない

 前の前の記事 で、うつ病になると自愛がなくなるということをいいました。 自分の心にある他(人、状況、仕事)を愛することができなくて、う つとなり、症状のつらさが加わり、そのような状況にある自己自身を嫌悪することになる、つまり自愛を失います。
 うつ病は、よく自己を知り、自己の心に映る他を嫌悪する思考 をせず、つらい症状の中であっても、自由意志により 自分のできることを選択行動することで(そういう反応パターンが脳神経生理学的には改善効果をもたらして)治癒します。
 自愛なくして他愛はないということをすでに次の記事で言いました 。  自愛と他愛が激しく交錯するのが、パートナー間、家族間の暴力で しょう。他愛がないために、暴力をふるうのです。その根底に自愛が ないからであると言えます。自己の根底の人格を知らずに自己に自信 がなく見捨てられる不安=自愛がない。自己の根底の人格を知らないと、他者の人格も知らない。そのために、他者の言動に寛大になれない。 ささいなことで激しく怒り、激しい行動に出る。人格を否定する、他愛がない行動である。自愛がないからである。

マインドフルネスは暴力を救う

 アメリカでは、暴力と自己嫌悪、他者というパートナーからの見捨てられ不安のあるパーソナリティ障害の改善に マインドフルネス心理療法の一種、リネハンの弁証法的行動療法が効 果をあげています。マインドフルネス心理療法(リネハンのものに限らず)は、 日本でも、家族やパートナー間の暴力に苦しむ加害側と被害側の双方 の支援に効果があるかもしれないのです。不安障害やうつ病と似たところがあり、感情的になった時、受容して非機能的行動に移らない訓練をするこ と。そして、真の自己の探求です。考えられた自己を嫌悪するのです が、それは、思考作用の内容であって、真の人格的自己ではありません。真 の自己はそういう思考もする奥に働くものです。深い自己を自覚する ほど、自愛が高まります。考えたり、行動したりする根底に働く真の自己を しらないために、自己を愛せない。ささいな言葉、態度を見て、激しく怒る。
 永遠の時間の中で、たった一度の人生であり、そこで縁あって知り 合った人、親子となった人が、暴力によって愛し合えないのは、つら いことです。たった一度きりの人生です。家族が互いを人格者として 尊敬したいものです。弁証法的行動療法の成果を見ると、このような問題も 改善できるようです。弁証法的行動療法の個人(クライエント)が 習得する感情、行動のスキルは、自己洞察瞑想療法(SIMT)のものと類似します。
 西田幾多郎は、「愛」には、尊敬がなければな らないと言います。愛は人の間のことである、欲は物質に対するもの であると言います。西田哲学は、マインドフルネス心理療法の基礎的 な理論になります。暴力で苦しむ人の支援に関わる人が、マインドフ ルネス心理療法を検討なさることを希望します。
Posted by MF総研/大田 at 21:07 | 怒り・暴力 | この記事のURL