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西田哲学に裏付けられたマインドフルネスの利点 [2012年06月01日(Fri)]

自己洞察瞑想療法(SIMT)の入門(11)
 =マインドフルネス心理療法の一種
 =日本で開発された
 =西田哲学に基づく

西田哲学に裏付けられたマインドフルネスの利点

 マインドフルネス、アクセプタンスには欧米のもの、日本のものと さまざまなものがありますが、日本のものの利点は、次の点だと思い ます。
 私は日本人だから、日本的なマインドフルネスのPRをします。ジョン・カバト・ツィン氏が 「”全体性”は、生まれたときからもっていたものです。」というように、根底の真の自己であり、東洋哲学にあるものです。欧米よりも、日本が本家と言えます。 自分 の中にあるものを気づかずよそにいいものがありそうに幻想する「青い鳥 」になることはない、自分の足元にあるということをPRしたいのです 。
  • (1)宗教としての襌や仏教の思想、用語を用いないですむこと。 場所的論理による内在的方向へ心の探求を説明する 西田哲学のアプローチと前頭前野などの神経生理学的な用語を用います。 宗教的に中立を求められる場所(学校、病院、企業など)でも、混乱 を招くおそれが少ないこと。おまけに、襌の方法は、言葉にしていな いものが多くて、支援者が理解しにくいこと、必然的に、情的、あい まいな言葉になりやすいこと。
  • (2)心理学の勉強を前提にしなくてすむこと。長期間にわたりさ まざまな心理学を学習しなくてすむこと。西田哲学から導き出された 自己の意志作用モデルの学習とうつ病などの神経生理学の学習ですむ こと。(難解な西田哲学そのものは不要で、モデル化した意志作用レ ベルを心理学的に記述した理論の学習で十分。ただし、支援者の育成 をする人(支援者の支援者)は、西田哲学そのものを学習したほうが いいでしょう。なぜ、そのモデルでいいのかその背景の哲学を理解し たほうがいいでしょう。西田哲学も日本では学習環境にめぐまれてい る。西田哲学は日本全国の大学で学習できるし、解説書も多い。
  • (3)マインドフルネスに基づく自己洞察瞑想療法(SIMT)は手法が 詳細に記述されていて、理解しやすいこと。 MBSRにある哲学を推測してみたが、”全体性”はわかりにくいだろう 。弁証法的行動療法の「賢明な智慧」、ACTの「文脈的自己」も理解 すること、身につけることがむつかしそうに見える。 欧米のマインドフルネスは、まだ、アート的というか、言葉にできな い習得しにくい技術、スキルがありそうだが、SIMTは、技法が詳細に 細分化、文書化されたので支援者が理解しやすいこと。ただし、自由 自在に用いるほどに体得するためには、かなり実践してみる必要があ る。
  • (4)欧米の哲学(行動分析学、弁証法など)を学習しなくてすむ こと。
  • (5)日本文化の根底にあった襌や念仏などの仏教に似ているので 、日本人になじみやすいこと。
  • (6) マインドフルネスもさまざまなレベルがあって、万能であるはずがない。 問題のレベルにみあったマインドフルネスでないと効果がない。 だから、欧米も、MBSR,マインドフルネス認知療法、ACT,弁証法的行動療法などさまざまなレベルのマインドフルネスが開発された。 自己洞察瞑想療法(SIMT)は、かなり深くて、重症、軽症のうつ病、不安障害などに効果がある。さらに、もっと深いものにつながっている。だからこそ、1年かけて実践できるものである。軽いものは、深さがないから、効果があらわれず、すぐにあきられてやめてしまう。 自己洞察瞑想療法(SIMT)は、判断的自己から、知的自己、意志的自己、叡智的自己、人格的自己まで深くマインドフルネス、アクセプタンスを探求していく。こうして 心理療法レベル(意志的自己=なお二元観)から、深いレベ ル(一元観=叡智的自己、人格的自己レベル)にスムーズに入ってい けること。つまり、うつ病などが治った後、希望者はさらに深く自己実現、自己 探求の道があること。 (私もそういう段階を過ぎていきました) 深いレベルのマインドフルネスは、さまざまな領域に貢献できる可能性 がある。
  • (7)日本の伝統文化や芸術、そして、現代にも生み出されている 深い芸術に通じるものがあること。そういう伝統や芸術を理解する助 けになること。
  • (8)おそらく西洋東洋の区別などない人間の「自己」の哲学を包容しているのではな いかとも評される西田哲学であり、今後、世界的に幅広く研究され、 実践応用されていく可能性があること。特に、マインドフルネスが世界的に研究される であろうから、東洋の哲学を論理的に記述された西田哲学が注目される可能性がある。

Posted by MF総研/大田 at 20:50 | マインドフルネス心理療法 | この記事のURL