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<テレビ>緊張・不安が心身を蝕む [2012年04月17日(Tue)]

<テレビ>緊張・不安が心身を蝕む

 日本テレビの「世界一受けたい授業」で 「極度の緊張でどんな身体の不調が起こるのか?」というテーマで放送しました。 悪化すると、社会不安障害(SAD)にもなりますが、放送は、身体症状に焦点をあてていました。  極度の緊張で、 肩こり、 痙性斜頸(けいせいしゃけい)、 嘔吐、 消化器官の活動低下により食欲低下、 胃痛、 ひん尿(過活動性膀胱)を引き起こす。 ながびくと孤独死をもたらすという。 (ひどくなって対人恐怖になると、周囲の人や役所に支援を求めないので)

 こういう身体症状はつらいです。

 「緊張が引き起こす症状を防ぐには?」 ということで、 「腹式呼吸を毎日寝る前に5分間」 やると緊張を軽減する効果があると紹介しました。

治りにくいSADにはマインドフルネス心理療法(SIMT)

 緊張、不安がひどくなると、身体症状だけでなく、社会不安障害(SAD)になってしまうおそれがあるので、 緊張、不安は早期に改善する治療をしたほうがいいです。 薬物療法、認知行動療法、マインドフルネス心理療法などがあります。
 SADになってしまうと、5分の腹式呼吸法だけでは改善しません。 行動する前から予期不安を起こして、不安感情、身体反応の不快さを受容できず、 回避する。思い切って、出ていっても、 視線や身体反応に意識が向かってしまう(それで扁桃体が興奮する)傾向は強力で、 その場から逃避する、立ち往生する。そのトラウマから、予期不安と回避が強化される。 (私が体験者だからわかる) なかなか改善しません 。かなり真剣に認知行動療法、マインドフルネス心理療法を受けることが必要です。
 マインドフルネス心理療法の一つである、自己洞察瞑療法によるSADについては、こちらに述べ ています。視線が気になることで起きる不安、動悸などの不快さを包み込んで受け入れ、大切な 目的行動に意識を向ける訓練を続けます。  マインドフルネス心理療法を受けられる場は、まだ限られていますが、少しづつ支援者が増えています。

SADの予防も

 将来、子どもがSADになってしまうのを予防するには、家族(親)の努力も重要です。親がわが 子を緊張、不安傾向にしてしまうこともあります。子どもの身体の病気(喘息、結核など死を意 識させる子どもの病気)や家庭のつらい環境が不安過敏な子にしてしまい、中高生、大学の頃、 あがり、不安障害(SAD,パニック障害など)にしてしまうこともあります。学校の出来事、環境 が不安傾向にしてしまうこともあります。 高校生の頃の、不安傾向は、進路選択にさえ影響してしまいます。 本当は「こういう職業につきたいのに、断念して別の進路にすすむ」ということも起こります。
 テレビでは、社会不安障害であると、孤独死にもなるといいましたが、中高年になってから 不安過敏なために回避が強くなるとうつ病や非定型うつ病、パニック障害を併発して苦しみが重なるおそれがあります。若いうちに不安傾向を改善しておく予防の大切さは強調してもしきれません。マインドフルネス、アクセプタンスを真剣に実践すると、改善できるのです。 勉強をつづけながらできるのです。 重くない緊張、不安は、毎日15分の自己洞察法と行動時の何回かの自己洞察で不安障害やうつ病に進行することを予防できると思います。(重い不安障害の改善には、30分以上のマインドフルネスの実践ともっと多く行動の時に自己洞察をしていただきます)
 青年期の1年の実践によって、一生、不安障害やうつ病になりにくい心になるのですから、社会に出る前の必須の実践学習と心得ていただきたい。 有名な大学に進学できても、著名な企業に就職できても、うつ病や不安障害によって挫折する苦しさを味わうのはつらいことです。学問、体育も重要ですが、心の教育も大切です。
 学校教育の授業で1年間マインドフルネスが行われることは当分期待できません。 保護者が配慮していただきたいと思います。将来、わが子がSADにならないように、早い時点から親が知っていて、配慮するとか、呼吸法や予 防的マインドフルネスの手法を受けることを教えるといいと思います。


 私事ですが、私は中学高校の頃、極度のあがり症になってしまい、朗読、人前でのスピーチが できず苦しみました。おさない頃から喘息で、おまけに小学生の時結核になり1か月、学校を欠 席して自宅で寝ていました。死ぬ不安をずっとかかえていて、それが不安過敏にしたのです。 40歳のころ、うつ病になったのも、こういう青年期の心の傾向が尾をひいていたのです。 社会に出ていく前の、予防的なマインドフルネス、アクセプタンスの大切さを思います。
 うつ病になり苦しい思いをしましたが、それがために、日本独自のマインドフルネス心理療法 の開発につながりました。つらいこともありましたが、今がよければ、過去は違う装いを持ちま す。つらい過去を持っておられるかたも、「今は幸福」となって、新しい人生を生きていただき たいと思います。つらい過去を持つほど、その人が克服した時、もう苦悩にふりまわされません 。それほどの苦悩はないほどの苦悩を克服されるのですから。
Posted by MF総研/大田 at 09:56 | マインドフルネス心理療法 | この記事のURL