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(テレビ)不安に坐禅やマインドフルネスのトレーニング [2012年01月22日(Sun)]

(テレビ)不安に坐禅やマインドフルネスのトレーニング
 長く坐禅瞑想する人は背内側前頭前野が大きくなる

 1月11日に、NHK総合テレビ(ためしてガッテン  不眠ストレス緊張撃退 簡単トレーニング)で呼吸法の効果を紹介しました。
 この中で、マインドフルネス心理療法の手法が2つ紹介されました。

パニック発作から不安を強める。
  • 過呼吸、呼吸が苦しい、動悸が激しくなるなどのパニック発作。これを紹介しました。 外出しなくなった。
  • 「次の発作で死んでしまうかもしれない」と思ってしまう。
 ほかに、仕事における不安から、次々と不安なことが拡大していったケース、 不眠になるケースも紹介されました。

背内側前頭前野(客観視くん)

     不安が拡大するメカ二ズムは、客観視くん(背内側前頭前野)が弱ってしまうことによるという。
    「心を客観視する力が弱まると不安が巨大化してしまう!」
    パニック障害の人は、背内側前頭前野(客観視くん)が弱まっている。
このように、紹介されました。

坐禅のすごーい効果

 不安の改善、予防のために、「坐禅のすごーい効果」
 「今や坐禅は世界中で大ブーム」と繰り返し、ナレーションがはいりました。
 坐禅を指導している僧侶のお話がありました。
 「ふっと考え浮かんだものをそのままふっと受け流していく」
 「それにいちいち取り付かない」

 2005年、アメリカで発表された研究が紹介されました。 坐禅などの瞑想を続けた人は、通常の人より、背内側前頭前野が分厚くなっているという。
    (大田注=これは、内側前頭前野です。デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の一部としての内側前頭前野でしょう。うつ病になると、DMNの機能が低下していると言われています。 自己洞察法を織り込んだ瞑想で、うつ病が治る場合、内側前頭前野などDMNと外側前頭前野の両方が回復するようです。
     ワーキングメモリの中央実行系といわれる背外側前頭前野とは別のところですね。 瞑想には、止<サマタ>瞑想と観<ヴィパッサナー>瞑想があるそうですから、どちらを長く行っていくかで前頭前野の違いが生じるかもしれません。うつ病の人に、自己洞察瞑想療法(SIMT)<止瞑想ではなく観瞑想の特徴が強い>をやっていただくと、ワーキングメモリの機能も回復するのですが、背外側前頭前野の変化であろうと推測しています。ほかに、内側前頭前野も正常化するようです。しかも、この場合、わずかに1,2年で回復しています。瞑想と前頭前野の領域は、研究課題が多いようです。)
 番組では、熊野宏昭早稲田大学教授が下記の落ち葉、流す方法で実験してみて、効果を紹介しました。
「*坐禅などのめい想にはいくつかの方法があります」というテロップが掲載されました。
    (坐禅にもいろいろあります。宗門(曹洞宗、臨済宗など)が指導する坐禅は心の病気との関連を言わないようです。)

不安から抜け出す簡単トレーニング

 マインドフルネス心理療法の手法が2つ紹介されました。
 紹介された方法は、数百もあるはずのマインドフルネスの手法の2つです。
 1週間で不安から抜け出す簡単な方法を熊野教授が紹介しました。
   「落ち葉が川を流れていくのをイメージする。 考えが浮かんだら、葉っぱに乗せて流す」
 こういう方法を紹介しました。
 もう一つの方法は、考えていたら、「「・・・」と思った。」と付け加えるというもの。

 1週間で、参加者はずいぶん変わったという。



うつ病、不安障害の治療にはもっと

 以上が、番組の内容です。
 「1週間ですごい効果」は、注釈が必要です。番組の参加者は、いわゆる「不安障害」のレベルの人ではないはずです。まだ、病気にはなっていない人で、わずかな工夫で回復できるレベルの人たち。1週間で、いわゆる不安障害(PTSD,パニック障害、社会不安障害など)や適応障害が治るのであれば、薬物療法は不要となり、画期的な治療法ですが、病理レベルの 不安障害や適応障害の治療はそう簡単ではありません。
 うつ病は、内側前頭前野、背外側前頭前野、帯状回、海馬、HPA系(視床下部ー下垂体ー副腎皮質)などにも変調があると言われています。 不安障害(PTSDなど)も一部、帯状回にトラウマが記憶(条件づけ)されていて、容易に消失しないと言われています。もちろん、専門家ですから熊野さんは承知されているのですが、番組は短い時間だからそういうことを熊野さんも紹介する時間がないのです。 病理レベルが深くなった人は、思考を水に流せないのです。思考が侵入してきて流すことが容易ではないのです。条件づけされた恐怖反応も強固です。この方法を 不安障害の人が1週間やってみて、治らないから、この方法でもだめだとは思わないでください。
 また、このテレビを見て、ご家族や職場の同僚などが、不安障害の人を責めないで下さい。 「1週間、真剣にやらないからだとか、やりかたがまずいのだ」 などと責めないでください。不安障害になった場合、病理レベルが深いです。 身体の足腰が衰える介護状態、膝の痛みでも、簡単なトレーニングで進行をくいとめるレベルと回復が容易ではないレベルがあるように、不安、広場恐怖には、回復が容易ではないレベルがあるのです。
 テレビで紹介された方法でも、半年ほど長期間やればいいのですが、不安障害の人は、この手法だけでは改善しないと感じて、長期間はできずに、まもなく止めてしまうでしょう。どうせ半年、1年やるのであれば、病理レベルでも効果が実証されている他の手法も加えて行うのがいいです。 マインドフルネスの手法はアメリカの種々のマインドフルネス心理療法者によって考案されて数百もあるはずです。私は、うつ病、不安障害の治療のためには、基本的な手法を50くらい助言します。

 不安障害、うつ病などの病理レベルの問題を治すためには、上記の手法のほかの課題 (内側前頭前野、背外側前頭前野、帯状回、HPA系(視床下部ー下垂体ー副腎皮質)などにも影響する) も行って、半年から2年くらいやって治っていきます。客観視は、自己洞察瞑想療法(SIMT)でも意志作用の一つの要素としていて似たような課題を実践します。
 番組で紹介された方法は、まだ病理レベルでない段階でも効果があるわけです。 番組で紹介されたのは、不安のとりこになって病気レベルに悪化するのを予防できます。病理レベルへの予防のために、おすすめしたいです。

次の例は、簡単には治らない広場恐怖の例です。

最近、テレビで、呼吸法やマインドフルネス心理療法のいい効果が紹介されますね。
Posted by MF総研/大田 at 19:30 | パニック障害 | この記事のURL