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マインドフルネス心理療法で痛みも軽くなる [2011年11月24日(Thu)]

種々の痛みも心理的ストレスから起きている場合がある
 =そういう痛みはマインドフルネス心理療法で軽くなる

 11月16日(日)、NHKテレビの「ためしてガッテン」で腰痛も心理的なストレスで悪化するとい うことを教えてくれました。心理的ストレスによって、鎮痛物質(オピオイド)を分泌する側坐核の機能低下が生じて 、痛みを抑制できなくなる・・。心理的ストレスを受ける人は痛みがでやすい。  福島県立医科大学医学部整形外科学講座教授の研究によります。
 「痛み刺激が加わると腹側被蓋野から大量にドーパミンが放出される。ドーパミンの放出により、側坐核でオピオイド が産生され、痛みが抑制される。」
 腰痛患者の心理的ストレスを軽減する対策をとると、痛みが軽くなるといいます。

腰痛に限らず種々の痛みの治療に応用できる可能性

 ストレスが慢性化する人には、種々の身体部位に<痛み>(頭痛、胃痛、胸痛など)があることが多いです。 うつ病、不安障害(パニック障害、PTSD、社会不安障害あど)の人も、たいていどこかに痛みがありますが 、 マインドフルネス心理療法(SIMT)によって、痛みが軽くなったり消失したりしています。 グラフが実績です。個人の主観的な痛みが、0 は絶えられないほどの痛み、100は、全くないで、 評価してもらったものです。5−6カ月経過するころ、はじめは医者から治療を受けてもとれない痛みがあったのが軽くなっています。 当研究所のプログラムを受けた方のデータです。 マインドフルネス心理療法の課題を実践するうちに、心理的ストレスへの受容の心得が身について、側 坐核の働きが活性化して、鎮痛物質が分泌されて、痛みが軽くなるのでしょう。
 腰痛に限らず、マインドフルネス心理療法によって、種々の痛みが軽くなる可能性があります。痛みのある患者さんがいる医療機関で、研究して心理療法による治療プログラムを開発していただきたいです。痛みについての薬物療法や種々の医療にかかる費用が不要になれば、 患者さんの救済であると同時に、自治体や国の医療費の抑制になります。

 アメリカでは、20年も前から、マインドフルネス、アクセプタンスの実践が、痛みを緩和すること は広く知られていまして、アメリカ中に、そのプログラム(マインドフルネス・ストレス緩和プログラム)を受けられる場所があるそうです。

心身症

 心理的ストレスによって症状が悪化する身体の病気を「心身症」といいます。原因不明の 痛みも、その一つであることも多いのですが、十二指腸潰瘍、喘息、過敏性腸症候群、アトピー、突発性難聴、甲状腺機能亢進症、心臓疾患の一部、などがあります。自己洞察瞑想療法(SIMT)は、心理的ストレスへの対処の心得が向上しますので、心身症の症状も軽くなるかもしれません。
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これらのクライアントの主訴は以下のとおり。
事例1、2、4,5=非定型うつ病
事例3=パニック症
事例6=PTSD
Posted by MF総研/大田 at 18:32 | 痛み | この記事のURL