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治って仕事を続けています [2011年08月11日(Thu)]

治って仕事を続けています

 自己洞察瞑想療法(SIMT)(マインドフルネス心理療法の一つ)で治った方から、報告があ りました。「パートの仕事を続けられております」とのこと。
 この人は、典型的な治癒事例ですので、 うつ病が治らず、苦悩する人が多いので、ほかの患者さんが参考にできるように、 プライバシーに関係ない情報で、マインドフルネス心理療法による経過と実施量を公開させ ていただきます。どの程度の課題を、何カ月くらい実行すれば、軽くなるのかという情報で す。今実践なさっておられる方、以前、途中でやめた方、参考になさるといいです。
 うつ病になって2年、薬を服用するが、副作用がひどくてつらい、つらいが薬を飲み続け ている。こうした段階でカウンセリング開始。 抑うつ症状、希死念慮、痛み、思考力の低下などがあった。
  • 呼吸法は最初から毎日30分できた。セッション1からセッション3まで30−40分 。
  • このあと、呼吸法ができなくなった、アドバイスにより、セッション1を3週間復習、 最初10分、やがて30分できるようになった。スランプは3週間だけ。
  • その後、猛烈というほどの真剣さ。セッション4から毎日60分の呼吸法。セッション 10まで、ずっと毎日60分。
  • セッション10まで、ひと月に、2つのセッションをすすめた。セッション10が終っ た、 7カ月たった時には症状がかなり改善。 ここで、医師の了解で、減薬開始。
    セッション10以後、月1回のグループ・セッションに参加。課題は、セッション10のも のを継続。呼吸法は同じ。
  • 10か月経過、抗うつ薬はゼロに。あとは睡眠導入剤のみ。
  • 15カ月経過の時、完全断薬。パートで仕事開始。
  • 18カ月のカウンセリングで修了。
 薬物療法が効かない場合でも、マインドフルネス心理療法で改善する例の一つでした。 治りやすいのは、薬物療法のほかは、この心理療法に打ち込むことのようです。他の療法を同時に受けていて、そちらに時間をさくことが多くて、呼吸法の課題の実行量が少ないと、治りにくいです。この人は、毎日60分です。
 治ってよかったですね。
 この方は、減薬、断薬が順調でしたが、 あきさんは減薬、断薬に苦労しておられます。 もし、マインドフルネス心理療法の心得がなけrば、減薬、断薬は困難でしょうが、あきさんは、チャレンジし続けておられます。減薬、断薬しても、離脱症状のほとんどない人もいて、 一体、どういう違いがあるのでしょうか。マインドフルネス心理療法の不快事象の受容の心得もなく、離脱症状のひどい人は減薬、断薬が難しいですね。この事例の方は、服用中は、副作用がひどかったのに、減薬、断薬してもひどい離脱症状はありませんでした。 安定した人の、減薬、断薬の実行も、患者さん本人のためにはいいことです。できることなら、5大疾患の治療計画の中でできるようにしたほうがいいですね。寛解になって、もう安定なさっておられるのですから、マインドフルネス心理療法のうち、不快事象の受容の心得だけを実践すればいいので、重症期を治すよりも容易でしょう。

うつ病は心理療法でも治る
 =薬物療法が効かないうつ病に心理療法の提供を

 呼吸法による自己洞察法でうつ病が治るということは、こういう課題の実践によって、脳 内の神経生理学的な変調(前頭前野、HPA系(視床下部ー下垂体ー副腎皮質)、抑うつ症 状や鉛様麻痺感、睡眠障害を起こす部分など)が生じている部分に回復が起きるわけです。 医療計画に盛り込むべき疾病として精神疾患を加えることを決定したほどに、精神疾患が なおりにくい中で、うつ病や不安障害、依存症(過食、アルコール、買い物、遊興など)、自傷行為なども治りにくい。薬だけでは治りにくい患 者もいること、再発しやすいことがわかっています。 薬物療法のほかに、心理療法を提供できる医師、心理士を育成し、心理療法を受けやすい制 度(患者の経済的負担を安くする、期間限定でも)にすべきです。薬物療法を続けることによる膨大な薬の 経費と医師の診療報酬と一部相殺できるはずです。特に、治ることは、患者さんの悲願です 。
Posted by MF総研/大田 at 11:13 | 私たちの心理療法 | この記事のURL