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フォーラム・被災地の実情 [2011年07月13日(Wed)]

フォーラム・被災地の実情

 昨日、東京で開催された「震災復興フォーラム」に参加してきました。「NPOの支 援から見た被災地の実情」でおふたり(阪神淡路大震災と宮城で支援活動をなさっ ているの方)の講演があった。
 そこで、教えていただいたことで、私が印象づけられたことは、
  • (1)遠くの人が支援をいつまでもできない、現地の人が自立できるように支 援すること。撤退する時、支援者が渡すもの・・・スキル、ノウハウ、システム、 資金、友情。
  • (2)現地の人との連携がないと外部の人の支援は受け入れられにくいこと。
 東日本大震災に限らず、遠くの人がうつ病、非定型うつ病、不安障害が治らない と500キロも離れた埼玉にカウンセリングを受けにいかざるをえないということが異常事態だと 思ってきた。だから、 私どもは埼玉以外の地区に、マインドフルネス心理療法のカウンセラーを育成した いと思ってきた。理論を理解する心理療法ではなく、日々実行して体得する心理療法であるので、カウンセラーを育成するのも長期間の訓練期間を必要とする。長期間かけて習得できるスキルであるので、毎月行って、5回から12回おこなう 。半年から1年かかる。 埼玉以外の地区(静岡、大阪、福井など)で、実現したのは、現地に真剣、熱心に 招聘していただける幹事さんと、その方を信頼するクライエントの方が大勢いたと ころである。心の問題だから、見知らぬよそものには、心を開きにくい。カウンセ リング、心理療法は、支援者とクライエントがお互いを信頼していないとうまくい かない。 何か所かで、現地でのカウンセリング、カウンセラー講座を企画してくださったが 実現しなかったところがある。心のケアの派遣プログラムは、現地の幹事さんとク ライエントさんがいないと実現しない。よそものが、ぽんと行って店を開いても誰 もきてくれない。心の病気の人はめったに打ち明けない。心の病気の人の存在を把握して、こちらのプログラムを、お伝えするのは難しい。
 東日本大震災の支援プログラムも同様であると思う。フォーラムに参加してみて 、同様の思いを深めた。
 私どもは、マインドフルネス心理療法のスキルを現地の方に移転し、スキルを残 したい。資金と時間と体力がなくて、いつまでもいけない。どうしても現地でカウ ンセラーになりたいという人が数名(脱落しない人、受講後本当に活動してくださる熱意のある人)以上、いなくては実現しない。長期間の育成期 間が必要であるために、資金の助成が必要となる。 1,2名のカウンセラー志望者、受診(心の病気になった人)希望者では、助成団 体からの助成を得られない。現地の公的機関、病院、NPOなどの受け入れを条件としている。
 心ははやるが、現地の実情からまだ実現していない。現地の役場でさえも障害者 の状況を把握していないというNHKの報道があった。被災者の心の病気を治す、悪化 を予防する活動は、もっと先のようである。被災地の福島県で自殺が増加している。震災、原発の心理的苦悩のためのようである。被災地の自殺防止対策に、 政府は来年から予算をつけるという。心理療法による支援活動は、薬物療法だけでは治りにくい、ストレスが複合する震災被災者の方の、うつ病、PTSDを治すことを通して、自殺減少に貢献する。直接の自殺防止活動である。しかし、 今年は、まだ心の病気の人の支援、自殺防止の支援活動は鈍い。避難所に集中して住まわれているせいか、心の病気が目立つようになり現地の自治体が動くのは、来年からのようで ある。ただし、来年から支援できる人を今から育成開始したい気がする。来年から 予算がつくとして、うつ病治療の中核となる民間人の育成を少しでも先行させたい 気がある。現地の人は、被災者でもあり、他者の支援まで考えられるのは、もう少 し落ち着いてからであるような気もする。現地に近いが、被災していない周辺の方が支援 することから始めるのが現実的で、被災の現地にカウンセラーが地域で支援する、自立は 、その次の段階かもしれない。
Posted by MF総研/大田 at 11:30 | 災害とストレス | この記事のURL