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就職できました! [2011年02月23日(Wed)]

就職できました!

 最近、お二人から、就職できましたという連絡をいただきました。 非定型うつ病だったのに、自己洞察瞑想療法( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )で治って、就職できたそうです。就職難という時に、就職できてよかったで す。 お二人とも、始めてから1年半くらいから2年たっています。その前に軽くなって、 カウンセリングにはおいでになりません。
 心理療法は3か月以上やると依存が起きるから、そのくらいしか提供しないという 文献を見たことがありますが、うつ病や不安障害にはあてはまりません。 少なくとも、SIMTによるうつ病、不安障害には1,2年提供しても依存性はありませ ん。 軽くなって自立されるので、必ず離れていかれます。 SIMTはそういうものです。自分の心がよくわかって、症状が軽くなりますので、もう カウンセラーから教えてもらうことはないと自立できます。3年5年と依存を起す人 はゼロです。
 しかし、3カ月とか6か月では、たいてい完治していませんが、完治しないうちに 受診をやめると再燃するおそれがあります。最近は、3か月で指導を修了してあとは 1人でやってもらうと治るだろうと思われる、うつ病、不安障害の方はほとんどあり ません。うつ病や不安障害を心理療法で治すのは容易なことではありません。 前頭前野、HPA系(視床下部ー下垂体ー副腎皮質)、帯状回、海馬などの変調、自律神経系の失調などが報告されています。 クライ アントの方とカウンセラーとが真剣に取り組んでも、1,2年かかります。それほど に、容易ならざる事態であるのです。自殺が起こる病気がそんなに簡単に治るもので はありません。
 軽いうつ病や不安障害で、ごく初期にカウンセリングを始めると、3か月くらいの 実習で軽くなるかもしれませんが、そういう方はまれです。かなり重症になって、薬 物療法を受けて、それでも治らなかったという人が、ようやく心理療法をさがされる ようですから、そういう段階になったかたは、治るまでにかなりかかってしまいます 。うつ病や不安障害の早期段階から心理療法を受けるのがよいということが知られて いません。
 だから、中学生、高校生の頃から、不安過敏、うつ気味、不登校気味、ひきこもり 傾向という早い段階から、マインドフルネス心理療法を予防的に受けること、そうい う教育が行われるようになることを期待します。

Posted by MF総研/大田 at 21:54 | 私たち | この記事のURL