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がん患者さんがうつ病に [2010年12月24日(Fri)]

がん患者さんがうつ病に

 23日、日本テレビのZEROで「がん患者のうつ病」についての実情を報道しま した。がん患者の3割がうつ病を併発するが、そういうがん患者さんのうつ病の ケアが十分ではないということを伝えました。 がんは死と結びつけて苦悩してうつ病になりやすいのです。「まだ死にたくない」「こわい、つらい」という思考を渦巻かせると、HPA系(視床下部ー下垂体ー副腎皮質)が亢進して、ストレスホルモンが分泌されて、うつ病になるでしょう。60歳代以降の自殺の原因のうち「健康問題」が多いです。がんや心臓疾患、脳血管の疾患による後遺症などを苦悩してうつ病になり、うつ病の症状である自殺念慮によって自殺するでしょう。 うつ病が重いと、がんが悪化しないうちに、自ら死を選びます。病院に入院していても自殺されることが起こっています。 入院中の患者さんの自殺のデータ が毎年報告されます。
 がん患者さんのうつ病の回復や予防にも、もちろん、マインドフルネス心理療 法は効果があると思います。でも、それを行なう医師やカウンセラーは日本ではゼロで しょうね。死の不安の心理的ストレスによってうつ病になっている患者さんには、薬物 療法ばかりではなく、マインドフルネス心理療法が提供されてほしいものです。 まさに、「今ここに生きる」というマインドフルネス心理療法です。死にゆくと いう未来を憂えて余生を失意のなかで生きるのではなく、今生きる心には死はな い、いうのは易いのですが、本当にそう徹底することこそ、マインドフルネス心 理療法です。
 1993年から外部の方の支援を開始したのですが、その前年、私の父が最初のク ライアントでした。前年に、父が末期の大腸がんであることがわかって、余命半年と 言われて、遠くに住んでいた私は闘病の心得を紙に書いて渡しました。病気は医者にまかせて、今を生きま しょうという趣旨の文章を書いて、見舞った折に父に渡しました。死の直前にはそれを録 音したものを父は聞いていました。父は、1年半、生き延びて他界しました。 その翌年から、無縁の方のご支援を開始したのでした。
 マインドフルネス心理療法はがん患者にも有効ですが、病院やご自宅への出張 カウンセリングが必要です。そういうことができるボランティアが育成されるこ とが鍵です。執筆中の本がそういう方にもお役にたてればいいのですが。
 定年後には、「もうすることもない」と考える人も多いようですが、そうでしょうか。「自分とは何か」を探求することが、残された大きい仕事ではないでしょうか。自分の死や配偶者の死が必ずきます。では、生きるとはどういうことなのだろうか。生きている自分とは、死ぬという自分とは何なのだろうか。自己、いずれ必ず来ること死ぬことを探求することが残された大きな仕事ではないでしょうか。

リハビリが必要な患者さんも

 脳血管の疾患や事故によって身体が不自由になった方でリハビリが必要である人にも、うつ病が起こります。リハビリの意欲もなくすでしょう。 重症の病気の方は、みな、うつ病の危機があります。 心のケアが必要な領域は相当に広いようです。
Posted by MF総研/大田 at 21:45 | 新しい心理療法 | この記事のURL