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種々の領域への適用や応用 [2010年12月05日(Sun)]

種々の領域への適用や応用

 マインドフルネス心理療法は種々の領域に適用可能です。
 学生や働きさかりの人のうつ病、不安障害、過食などで薬物療法を受けても治 らない人がそれを治すというのがそもそもこの心理療法が開発された 契機でした。しかし、この心理療法は、心理的問題の解決に効果がありますので 、種々の領域で適用できます。
 スポーツや芸術の領域での心の問題です。ほかに、社会問題として次の領域に 適用できます。
 がんや難病の病気そのものは、心の用い方だけでは治らないでしょう。しかし 、がん患者や難治性の病気そのものに加えて、病気を苦悩する心理的ストレスに よって、 うつ病を併発することもあります。そういう患者さんや家族もうつ病を併発する とさらに苦しくなります。生きる意欲、闘病する気力が失われます。患者さんや 家族においても、うつになるのはなぜか、なぜうつが持続するか心理的、神経生 理学的に探求し改善効果のある心理療法的な心の使い方をすることによって、う つから抜けて、病気を受け入れて闘病することができるでしょう。
 介護やリハビリの現場でのうつ病も心の問題が加わったのです。介護やリハビ リのサービスの充実のほか、心の探求によっても、少し苦悩を軽くできるでしょ う。本人や家族の苦悩に際し、サービスの提供者が 苦悩する心の探求の支援をするとうつ病になりにくいのではないでしょうか。う つ病から回復するでしょう。 (介護やリハビリのサービスを充実してほしいのが第一ですが)
 不登校やひきこもりになるところには、不安やおそれ、うつが関係している場 合もあるでしょう。マインドフルネス心理療法が効果的な人がいるでしょう。
 学校ではいじめが問題になります。いじめるのはなぜか、いじめたくなる心理 プロセスを観察することで加害側の独断的・自己中心的な評価的判断が元凶であ ることの自覚、いじめられる側の苦痛の感情の観察による共感などにより、いじ めることの卑劣さ、かえって自分の環境を悪化させることを自覚する教育に応用 できないでしょうか。教育者の応用課題としていただきたいです。
 教師や医者のように大勢の人と接する職業の人も人間関係に苦悩するでしょう 。人間関係はまさに心の問題です。自分の心を知ることは相手の心を知ることに なるでしょう。マインドフルネス心理療法はヒントを与えてくれるでしょう。
 大切な人を失った人の苦悩、自分を責める心、自分も死ぬのではないかという 自信の低下、他の家族を責めてうつが再生産されたり不和になり家庭が崩壊する などの領域においてもマインドフルネス心理療法は効果があるでしょう。苦悩す る心のプロセス、うつ、自殺に至る心を理解するのです。そして、人間の評価以 前の「内的生命の流れ」を自覚する立場(西田哲学)の方向に、苦悩からの解放 があるにちがいありません。
 子どもを虐待する親、愛するはずのパートナーや配偶者に暴力を振るうDV、 老いた親を虐待する子ども(といっても、4,50歳代)、 ここには、不満、怒りを受け入れられず、大切なはずの家族、ともにそばにいる と誓ってくれた人に暴力で応えるという悲しい心があります。マインドフルネス 心理療法の一つであるリネハンの弁証法的行動療法がこの問題の改善に効果をあ げています。
 暴力は振るわなくても、種々のストレスによって家族を苦しめるような言葉、 態度、行動をして家族が不和となっている問題もあります。大切な家族なのに、 心理的ストレスを解決するすべをしらずに、自ら大切な家族を苦悩させる家族の 不和。
 過食症、リストカット、アルコール依存、薬物依存などにも、思考のコントロ ール、つらい感情を受け入れず、てっとり早いものでまぎらす問題があるでしょ う。
 若い頃から、心についての探求をしていくことが、種々の人生上の荒波を乗り 越えていく方針であることは確かです。海面は嵐であっても、海底はおだやかで あるという自覚があるのですから、何とか嵐を乗り越えていく自己への信頼があ るのですから。
Posted by MF総研/大田 at 08:08 | 私たちの心理療法 | この記事のURL