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福井県主催のシンポジウム(1) [2010年11月04日(Thu)]
福井県主催のシンポジウムにパネリストとして参加しました。

福井県主催のシンポジウム(1)

 =(1)古賀氏のご講演に関連して

 11月3日、福井県主催の 「いのちつなごうキャンペーン シンポジウム」にパネリストとして参加いたしまし た。 古賀稔彦氏(柔道家、92年のバルセロナ五輪で金メダル、96年アトランタ五輪で 銀メダルを獲得)が怪我をおいながらも痛みを感じながらも競技を 続行してついに金メダルを獲得なさったご様子のビデオに涙が出ました。
 ご講演の内容は楽しくも力強いものでした。 頭で考えたことと、行動チャレンジすることとは違う。 自分の欠点を認めてそれを克服する努力の大切さを訴えられました。夢、目標に挑戦 しながら成長していく。努力する、実行する、自分のためだけではなく誰かのために する。
 こんなお話しが私には、私たちのマインドフルネス心理療法と似ているので、この ような受け止めかたをしました。オリンピックで金メダルをとるにいたる高い目標と 、苦しい経過は、もちろん、マインドフルネス心理療法のものとは比べものにはなり ません。しかし、うつ病や不安障害の方たちも、復帰したい、治して「こういうふう になりたい」という夢、願い(自己洞察瞑想療法(SIMT)では「価値」といいます)を 持ち、不快なこと(=欠点、弱点にあたるのでしょう、症状、不安、自己嫌悪、他者増悪など)があってもそれを直視して克服 していくチャレンジをして、自分の反応パターンを変えていく、そういう意志作用を 活性化する。金メダルほどの快挙ではありませんが、自分や家族の生命がかかってい ます。やはり重大なチャレンジです。考えるのとチャレンジする、行動するのとは違います 。考えるのは単一の浅い作用、チャレンジ、行動するのは、時には考えることさえも 停止命令を出して、不快事象を観察し、目的を想起して、適切な行動を決意し実行す るという統合的な意識が「意志作用」です。これが実行できなくなってしまって、否 定的、脅威的な思考が繰り返されるので、HPA系、交感神経、扁桃体、前頭前野など脳内に異変が起こっています。そのため、健全な内容を 思考判断する機能の低下(前頭前野の機能低下による)、抑うつ気分、鉛様麻痺感、 強烈な眠気などが起こります。不安障害は不安の感情や身体反応の不快さに負けて、意志的反応を起す前頭前野の機能低下がみられます。
 不安、嫌悪、思いどおりでない、つらいという思考の暴走ではいけません、治す、 復帰する、電車に乗れるようになって仕事につくなどの夢、目標に向けて、不快な症 状をのりこえていく意志作用の活性化が治すのです。
 古賀氏のご講演に関連して、 マインドフルネス心理療法のあたりまえの方針をまた、ここに紹介させていただきま した。薬だけでなく、治すのは、自分の意志作用の活性化です。(よく言われる「意 思が弱い」というのとは違います。「意志作用」は、西田哲学の用語であり、上記の ような現在進行形の統合的な意識です。)
 シンポジウムで伝えたかったことは、追って簡単に述べさせていただくことにして 、写真だけを。他の方のお写真を掲載するのは肖像権の問題があるでしょうから、私 だけをとったものを。

(続く)
Posted by MF総研/大田 at 12:30 | 自殺防止対策 | この記事のURL