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なぜ非定型うつ病が治りにくいのか [2010年11月01日(Mon)]
◆シンポジウム、11月3日(2010年)、福井県の「いのちつなごうキャンペーン」
パネルディスカッションのパネリストの1人として参加します。
→詳細=福井県HP、福井テレビのHP
◆講演会、11月27日(2010年)、『うつ病を治し自殺防止』
 (西田哲学を応用した心理療法)

石川県かほく市、西田幾多郎記念哲学館で。
→FMかほくHPまたは、 研究所のHP

「どうやってうつ病、不安障害を治し自殺を防止するのか」

 自己洞察瞑想療法(SIMT)の仮説、治癒理論(この記事は指導者向けではなく病気の人のために)
 ( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )はマインドフルネス心理療法の一種である が 1993年、日本で開発適用を開始した心理療法

自己洞察瞑想療法(SIMT)の見方(理論)

B)非定型うつ病の場合

<第1> 苦悩のありさま  =自己を知らない

 =うつ病になる時、自己の意識作用の対象しか知らずストレスにふりまわされる
  意識の種々の作用を知らない、意志作用を行使できない、自己自身を知らない

B)非定型うつ病の場合

B-2)なぜ非定型うつ病が治りにくいのか

非叡智的フュージョン(心理的な苦痛の連鎖)

 非定型うつ病は、鉛様麻痺感、強い眠気、拒絶過敏性で対人関係を悪化させやすい などの症状があります。
非定型うつ病 定型うつ病(メランコリー型)
 (1)自分に都合のよい出来事に対して
  気分が良くなる(気分反応性)
気分の悪い事が続く。
 (2)逆自律神経症状(過食、過眠)
  *過眠=1日に10時間以上眠る日が1週間に
  3日以上(眠らなくてもベッドに いる時間)
食欲不振、睡眠障害(入眠困難、
早朝覚醒、眠りが浅い)
 (3)激しい疲労感(鉛様麻痺) 疲労感はあるが鉛様ほどではない
 (4)人間関係においての過敏性が強い
  (拒絶性過敏)
  ちょっとした事で激しく怒る、落ち込む
いちいち過敏に反応しない

 ほかに、不安障害にみられるパニック発作、広場恐怖(種々の場面を回避)が認め られたり、フラッシュバック、どちらかというと、午前よりも午後や夕方にイライラ、不安、ゆうう つ、悲しみ、などの感情的な症状があったりする症例がある。  これは、現在の抗うつ薬ではあまり改善しません。なぜでしょうか。薬では変えに くい背景があるからだと思います。拒絶過敏性があるために、普通の人では激しく反 応(感情的にならない)しないような会話のやりとりで、激しく反応します。それが 鉛様麻痺感、眠気の深刻な症状のひきがねになります。また、他人の幸福そうな様子 を見たり聞いたり(たとえば、同窓生、友人が結婚するとか、就職できたという幸福な ニュースを聞く)しても、自分は不幸だとつらい思考を起して激しく落ち込んで、鉛 様麻痺感、眠気にスイッチが入るような反応パターンがあります。こうした心理的反 応パターン(拒絶過敏性)は、薬では変えにくいでしょう。薬物療法では非定型うつ 病が治りにくい理由です。こうした感情的になる反応が家族、職場、友人との間で起 ると人間関係が悪化します。発病してからの現在、拒絶過敏性による感情的に興奮しや すい反応パターンが繰り返されるのですが、 拒絶過敏性は、薬では改善しにくいです。パニック障害の場合には、予期不安が起ると、そ の行動の前に不安をおさえる抗不安薬を事前に服用して、ある程度軽くできます。と ころが、拒絶過敏性は「不安」ではなく、発作的な怒り、不満、落ち込みなどです。「不安」とは違う、 こういった感情が起きることを予測することは難しいことと、こういう感情(不安ではない)発作に 効果のあるいい薬はないのでしょう。もしこういう感情発作にきく薬があれば、病気ではなく、激しく怒る( たとえば、怒りやすくて虐待する人や暴力をふるう人)、激しい不満を持つ傾向の性格のようなも のでも改善できるでしょうに。まだそういう薬はないでしょう。もちろん、非定型うつ病の拒絶過敏性は、 こうした暴力はありませんが、感情的になります。それが、人間関係を悪化 させ、自分には、鉛様麻痺感、眠気の症状を引き起こして苦しみます。 予防的に激しく反応しないように薬を飲むというようなことがしにくいです。 今のところ、特効薬がありません。心理的な反応パターンですから、心理療法が効果 的な理由です。

神経生理学的フュージョン(連合)

   非定型うつ病は、独特の神経生理学的な変調が起きるのが明白です。 激しい労働、睡眠不足、対人関係で感情的になるなどして、脳内に興奮が起きると、 鉛様麻痺感や眠気を起す脳神経の部位に興奮のスイッチが入ってしまうので、朝起きる ことができずに、学校や仕事に行けなくなります。月のうちでも、何日も欠勤、遅刻 をすることになります。休退学、休退職においこまれます。治らないと復帰が難しい わけです。
 感情的になっても、鉛様麻痺感、眠気のスイッチがはいる神経回路を遮断する薬が 開発されるか、鉛様麻痺感、眠気をすぐに解消する薬が開発されれば、朝起き上がれ ないという時に、服用すればすぐに効いてきて仕事に行けます。現在、そのような薬 はありません。脳神経生理学的な変調により、鉛様麻痺感、眠気、疲労感があって、 つらい状況が続いています。

 こうした病気ですから、非定型うつ病には心理療法が必須でしょう。不安過敏がな がかったので、自己評価が低い人も多いです。 心理療法を受けて、自分の心を知り、低い自己評価を変えることも方針です。 拒絶過敏性の心理的反応パターンを変えることによって、鉛様麻痺感、眠気にスイッチがはい ることをしないような意志活性化の反応パターンを習得することが治療方針です。

 最近は、メランコリー型うつ病よりも、非定型うつ病が目立ちます。厳しい経済社会環境になって、家庭や学校が、若い頃から、不安過敏になるように変化してきたためではないでしょうか。
    不安過敏⇒不安障害⇒非定型うつ病⇒メランコリー型うつ病的な症状(自殺念慮)を 併発⇒自殺
という長期的な連鎖がある非定型うつ病による自殺防止には 心理療法が必須です。心理療法は簡単ではありません。認知療法やマインドフルネス心理療法のスキルを習得しなければなりません。患者さんが多くて、医者が心理療法を習得して提 供する余裕がないようですから、他の人材(看護師、医療心理士など)に担当しても らう制度が欲しいです。
 非定型うつ病も、メランコリー型うつ病も、不安障害も、薬物療法で治らない場合でも、マインドフルネス心理療法で治る人がいる(もちろん、課題を実行できず不向きな人もいる)ということを証明できます。

(続く)

「どうやってうつ病、不安障害を治し自殺を防止するのか」

 自己洞察瞑想療法(SIMT)の仮説、治癒理論
 ( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )はマインドフルネス心理療法の一種で ある が 1993年、日本で開発適用を開始した心理療法

Posted by MF総研/大田 at 15:21 | 自殺防止対策 | この記事のURL