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宗教的な思想による被害者の救済 [2010年03月11日(Thu)]

種々の世界(5)=自己の脱落から・・・

=マインドフルネス心理療法と西田哲学

 マインドフルネス心理療法の救われる構造を西田幾多郎の言葉で簡単に見ている 。 西田幾多郎は<自己>を哲学的に記述した。哲学は心理療 法ではないが、マインドフルネス心理療法と似たように、自己や精神活動について 記 述している。 マインドフルネス心理療法に応用できるようなところをみている。

マインドフルネス心理療法へ=特殊な領域への貢献

 マインドフルネス心理療法は種々の社会問題の領域に貢献できるが、特殊な領域 として、霊感商法やカルト宗教の被害者のおびえを救済する領域もあるだろう。
    「自己を亡くすことによってのみ、神において生きるということができるのである 。しかし、私はかかる宗教観はなお、甚深なるものとは考えない。・・・考えられ た宗教観たるにすぎない。・・・真に絶対無の意識に透徹した時、そこに我もな ければ神もない。しかもそれは絶対無なるが故に、山は是山、水は是水、有る ものは有るがままにあるのである。」(旧全集巻5-182)
 西田によれば、自己が脱落するとともに神も脱落するのである。霊感商法者、霊 能者、カルト者がいうような被害者を圧迫する神はない。 脱会するとか、買うことを拒否すれば、神が自分を苦しめるように思わされた人を 救済する指針がある。なぜ、苦悩するのか、なぜ絶対者を求めるのか、自己を知り、絶対者(神)とは何かを探求する。 西田幾多郎が「考えられた宗教観たるにすぎない」と言うように、宗教的意識にも 深浅がある。「考えられた宗教観」によって苦しめられる人も多い。これも日本の 社会問題である。
 不誠実なカルト宗教による被害を予防するためには、特定 宗教でない「宗教的」教育も必要である。種々の宗教の思惑から公的教育が無理ならば、霊感商法やカルト宗教の被害者にならないためには、個人的に学習するのがいいことになる。
 マインドフルネス心理療法は、種々の領域に貢献できるのである。種々の産業領 域の方が習得して、それぞれの職域において応用したいただきたい。
 (続)
    (注)
  • 上記は「叡智的世界」より。(数字)は、西田幾多郎全集、昭和40年、岩波 書店の巻5の頁。



Posted by MF総研/大田 at 07:19 | 私たちの心理療法 | この記事のURL