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救命救急センターの自殺防止活動 [2009年12月23日(Wed)]

救命救急センターの自殺防止活動

 昨晩、日本テレビ「ZERO」で岩手医科大学附属病院における自殺防止活動が紹介されました。
 自殺未遂を起こし、身体的に重症な方は、救命救急センターに運び込まれます。 身体の治療が終わった後退院させるセンターが多いが、さらなる自殺を試みる方が多いのが現状で す。経済的悩みがあったり、うつ病が自殺させるからです。 そんな中、救急センターに運び込まれた時点から、 救急医、精神科医、ソーシャルワーカーが協働して、自殺未遂者の方をケアしていく救急チームが あります。岩手のほか、横浜市立大学でも行われています。
 こういう取り組みはいいことです。ただ、他に広がりをみせていません。限界があるのでしょう 。それは種々の問題がありそうです。
  • 自殺未遂で救急救命センターに運ばれた人でもすでに精神科医、心療内科医の治療を受けていた人も多いはず。ライフリンクの調査でも自殺した方の半数が治療を受けていた。 急救命センターに配置される医師がうつ病の治療に他の医者よりも格段うまく治せて、 入院中に完治させられる体制をとるというのなら画期的な治療法であるが。 全く、これまで、治療を受けていなかった人が未遂した場合に治療を開始するという意味はあるが、未遂の人も薬物療法を受けていた人も多いはずである。
  • うつ病の治療には長期間かかる。救急救命センターの中でなくても、最寄の精神科医病院と提 携、ネットワークを組める。
  • 自殺は9割ほどが1回目で死んでしまうことが多い。未遂者が運びこまれるのはごく一部であ る。
  • 精神科医の治療につなげても、薬物療法が中心では再発が多い。1か月くらいで寛解して退院 しても、完治したわけではない。また、悪化することが多い。
  • センターに勤務できるような認知行動療法のカウンセラーが極めて少ない。
 経済的問題や心理的ストレスによって悪化するうつ病には薬物療法だけでは完治には限界があり ます。認知行動療法の支援を欠いたネットワークでは不足です。 当面は家族の経済支援があっても、うつ病、不安障害そのものが治らずに、自殺していく人も多い です。自殺未遂者の方も長期間の心理療法が提供されないと、うつ病は完治しないでしょう。 経済的などの問題は、現在主張されているネットワーク構築でよい。足りないのが、うつ病、不安 障害などのメンタルな側面の、認知行動療法です。 全国に認知行動療法のカウンセラーを育成して、拠点をつくり、そこでうつ病の完治に向けての認 知行動療法を提供すべきです。
 薬物療法も一定の効果があるのですから、薬物療法の途中から、または、寛解になった段階から、認知行動療法を提供する制度を作るべきです。薬物療法を一生続けるよりは、個人にとっても国家にとってもいいはずです。
Posted by MF総研/大田 at 10:12 | 自殺防止対策 | この記事のURL