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「死にたい」思い [2009年11月13日(Fri)]

「死にたい」思い

 グループ・セッションにおいて、「死にたい」という思いがしきりに出てく る、別にストレスを感じなくても出てくる、どうしたらよいか、ということが議論さ れたことがあります。 この記事にも触れました。  電話相談など受けても、治療(薬物療法、心理療法)を開始してからも、だいぶんよくなってからも希死念慮、自殺念慮は起こりま す。つらい状況→「つらい、つらい」と考えた→(うつ病になり、悪化)→「死にたい」と考えた。そうすると、何かの刺激で、「死にたい」という思いが出てくるようになる。 「死にたい」というのは 自動思考であり、かなり何度か考えたためにすぐ自動的に動きます。テキストで はセッション8に書いてあります。 普通の嫌悪的な思考や症状と同様に無評価で観察して嫌わず、注意を価値実現の行動に向けていきま す。トレーニングを継続していって重大な症状が改善されると、希死念慮、自殺念慮 も起こらなくなります。
 薬物療法を開始した人でも、こうした自動思考の特徴を説明して、対処法を教えて いないと、ふと回転した、希死念慮、自殺念慮の自動思考にかられて実行してしまい ます。ささいなことでも、ストレスを受けると簡単に希死念慮、自殺念慮が起きてしまいますので、注意が必要です。「そんなことくらいで自殺するとは!」と驚くケースを報道で聞くことがありますが、こういう背景がある場合もあります。長い間、うつ病に苦悩していたのです。 本人も家族も周囲の人も気をつけなければなりません。つらい状況が持続すると予測する場合、治る見込みが立たない場合、うつ病についての知識がなくて治せる病気であることを知らない場合が特にリスクが高いでしょう。  人はくり返した行為、思考は繰り返しやすくなります。不安、怒り、不満を起こしやすい人は繰り返す。「自分はだめ人間である」とくり返し考える人は、やはり、すぐ考える。 「電車がこわい」と考えた人は、そういう思いがすぐ出てくる。「死にたい」という思いもそうです。そういう特徴を知って、そういう思いが出てきても、嫌がらず(そうすると現在の行動として新しい嫌悪の思考をまた一つ加えます)、無評価で、価値実現の行為に移ります。そういうことができるならば、つらい思考が現われても、振り回されずに、生きていくことができます。新しい価値実現の方向にある行動をしますので、生きていけます。何か変わるかもしれません。変わらなくても、価値実現の方向にすすみつづけています。自分を知るという方向に歩み続けています。自分とは何か、それがわからずに、否定しているのではないか、自分をよく知れば、どんな考えがでてきても、自分そのものではなく、考えにすぎない、振り回されずに生きていくでしょう。

 話題が変わりますが、自己否定の思考を起す人はそれをくり返します。同様に、他人を馬鹿にする思考を起す人はそれをくり返します。怒る人はくり返します。他者の軽視、傲慢も、他者嫌悪も繰りかえします。他者をいつくしむことをよくする人はそれを繰り返すでしょう。人を信じる人はくり返し信じるでしょう。人を信じない人は、不信を繰り返すでしょう。助けを求めなくなるでしょう。
 「死にたい」よいう思いが出なくなるように、自己嫌悪、他者増悪の思い、人の視線が気になる思い、人と会うことを恐れる思い、電車に乗るのがこわいという思い、人の言葉ですぐ落ち込む怒る、など種々の「思いや感情が起こりやすくなっていて困る人がいます。
 変わるためには、相当の決意と精進が必要でしょう。スポーツや芸能が下手から上手になるように。心の使い方を上手にするために。
Posted by MF総研/大田 at 19:03 | 自殺防止対策 | この記事のURL