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不眠障害の人はうつ病になりやすい [2009年10月16日(Fri)]

不眠障害の人はうつ病になりやすい

 不眠障害になると、すでにうつ病になっている可能がある。まだ、うつ病の診断基準に 合致するほど症状の数が多くなくても、まもなく、うつ病になるリスクが高い。また、若 いころ、不眠障害になったことのある人は、高齢になってから、うつ病になる割合が高い 。こうした、2つの現象が起きるには、なぜかというと、心理的ストレスの処理法がうま くないからではないかと思われる。感じやすい、緊張しやすい、興奮しやすい、気にしや すいはずである。うつ病になりやすい傾向である。睡眠障害は、急性期には薬物療法で治 して、軽くなった時に、心理療法的対処法で治すことを心がけるのがよい。そうすること が将来ストレスの強い出来事が起きた時に、うつ病にならないですむ割合が高くなる。
睡眠障害→まもなく「うつ病」
 次に、(B)睡眠障害のある人→まもなく「うつ病」である。
時折、不眠を訴えている人は、やがて、うつ病を発症することが多い。不眠ではあるがう つ病ではないものを1年後に再調査すると、うつ病の発症率が、不眠が無かった人の、3 9倍であったという報告がある(1)。慢性の不眠は、うつ病になりやすい。
 ストレスはHPA系の亢進と不眠をもたらすが、不眠はHPA系を刺激して、悪循環を起こす 。HPA系の興奮が持続すると「うつ病」になる(2)。
  • ストレス→HPA系の亢進と不眠
  • 不眠→HPA系を刺激する
    (注)
  • (1)「こころの科学」119号、日本評論社、2005/01、特別企画「不眠と睡眠の科学」 55頁
  • (2)同上、57頁。
若い時の睡眠障害→中高年期に「うつ病」
 アメリカの大学医学部の卒業生を長期間にわたって追跡調査したところ、学生時代に不 眠にあった者では、なかった者に比べて、中年以降になっての、うつ病の発症率が2倍で あった(1)。
 若い時に睡眠障害があると、かなり後になって「うつ病」になりやすいということであ る。

 以上を総合すると、ストレスがコントロールされないと睡眠障害を起こし、睡眠障害が 長引くと、うつ病になりやすい。うつ病の他の症状が改善した後にも不眠が持続すると、 うつ病の再発の危険が高まる。うつ病の再発に先駆けて不眠が出現する。不眠のうちに、 治すことが大切である。
    (注)
  • (1)「こころの科学」119号、日本評論社、56頁。

睡眠時間とうつ病

 ほかにも、睡眠時間とうつ病の関係の調査があります。
  • この記事は <目次>うつ病に入れます。
  • Posted by MF総研/大田 at 20:53 | うつ病 | この記事のURL