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違法薬物依存(9) [2009年08月25日(火)]
◆配偶者、子ども、子どもの配偶者、孫などを
 薬物依存症、心の病気、犯罪者にしないために
 知っておくほうがいいこと、自分を変える方法のこと。

違法薬物依存(9)
 =どうすればいいのか(1)

 薬物依存症や心の病気を治す心得について加藤諦三氏の精神分析と提案をみ ている (加藤諦三「自分に気づく心理学」PHP研究所)。

(8)自分とは何か自分や悩みの真相に取り組む

 薬物依存症になってしまってからは容易に治せないので、その前に、薬物に 手を出す前に予防対策をとるべきである。
 自己評価が低く、ストレスがあってつらい時、あるいは、心身が疲れている 時に違法薬物の誘惑がある。依存が克服されていない、うつ気味、不安過敏な 段階で、あるいは、アルコールにたよりがちな段階で、違法薬物の誘惑に負け る事態になる前に自分を見直しする。
 結局、自己がゆがめられた見方によって自己評価が低いことがすべての問題 の原点にあるから、次のように、自分について見直しをすることが予防になる 。
(違法薬物に手をそめた人は、専門家の治療を受けるしかない。治療に成功せ ず、再犯が多いというから、とにかく、違法薬物に手を出す前に、「隠れた本 音」や心の病気、心の病気の一歩手間の段階による自己評価のゆがみに気づき 、改善対策をとるべきである。苦痛が強くなると、薬物依存症、アルコール依 存症、うつ病、不安障害、犯罪を犯すようなことになってしまうおそれがある から)
 これまでに記載したが、重複もあるが、予防対策を整理してみよう。方針と しては加藤氏の本の提案にそった形で述べるが、具体的に行う場合には、それ ぞれの心理療法の手法がある。自分の見直しという目標があって効果が確認さ れているのは、認知行動療法、対人関係療法、マインドフルネス心理療法など がある。こういう方向で支援してくれる他のカウンセリングや心理療法もある だろう。 違法薬物依存になってしまってからの治療は専門の精神科病院や支援団体(「 ダルク」など)に行くことになる。
どうすればいいのか(1)
  • a)自分の本心ではなく親や組織や世間の眼で縛った理想の自己像から自分 を解き放つ

    自分の本音ではない強いられた立派なイメージに縛られているのでそれに本音 とゆがめられた価値感に気づき解放する。

     「あなたは「立派な人間」という自己像を大切にして生きてきた。もしかす ると命より大切にして生きてきた。そしてその大切な自分のイメージを捨てる ことは死ぬほど難しいことかもしれない。
     しかし今あなたは生きかえろうとしているのである。だからその大切にして いた自分のイメージを捨てるしかないのである。「大切にしていた」と言うと 言葉はよいが、「しがみついていた」と言ったほうが適切なのである。それに しがみついて死のほうに流されてきてしまったのである。
     だからこそ、今までしがみついていたその自分のイメージから手をはなすこ となのである。それはたしかに不安が伴う。」207頁

  • b)自分で決め付けた否定的自己像から自分を解き放つ

    同時に自己について否定的、批判的な自己イメージがあるので、 無意識的にも意識的にも自分を縛るので、気づき、解放する。

     「だが、自分は自分は立派な人間、良い人間、愛される人間だという自分の イメージにしがみついていた時の心の底を、勇気をふるってのぞきこんでみる ことである。
     そこに「弱々しい自分」を感じていなかったであろうか。
     ここが大切なところなのである。たしかに立派な人間、良い人間、愛される 人間という自分のイメージは大切である。しかしそれは同時に「弱々しい自分 」「決断できない自分」「頼りない自分」「無力な自分」というもうひとつの 自分の感じ方を伴っていたのである。」208頁

     「決め込んだのは自分である以上、それから自分を解き放つのもまた自分で ある。 いや自分以外の人にはできないことなのである。小さい頃、自分は愛されない 存在だと情報不足のなかで決め込んだのは自分なのである。そして大人になっ て、それには何の根拠もないと気がついた以上、今度は「自分は生きるに値す る存在なのだ」と自分で決めなければならない。」226頁  この時に、自分を大切にしてくれるからといってカルトに向かうのは愚かで ある。依存の対象が親から組織かそのリーダーに移っただけである。利用され るだけ利用される。
     「生きるの値する存在」とは、親の養育態度とか親の愛情次第ではなく、カ ルト指導者の功利的なみせかけの愛など、そういうことにかかわりなく、「人 間存在」として無条件に生きるに価すると自分で決めることだ。
     カウンセラーにも長く依存してはいけない。カウンセラーからも自立できる ように自分の自立心を育てるものでなければならない。心理療法やカウンセリ ングにも、用い方によって依存させる副作用がある。

  • c)本当の自分を理解する。
     「自分」の感情、つらいこと、欲求などの自然の自分の真相を把握すること が求められる。
    自分の存在の真相を知り、愛する自分があることに気づくこと。

    意識している欠点が自己の存在そのものではないこと、生きるに値する自己に 気づくことが従来の自分の解放になる。。

     「だからこそ、立派な自分、良い自分という自分のイメージから手をはなさ なければならないのである。立派なこと、良いことを否定しているわけではな い。言いたいのは、あなたがしがみついている「立派な自分」「良い自分」と いうのは本物ではないのだということである。
     その現在の立派な自分というイメージにしがみつくことをやめる、それから 手をはなすということは決してわるい自分になるということではない。力強い 自分、決断できる自分、頼りになる自分、愛することのできる自分、行動力の ある自分、挑戦する自分、自信に満ちた自分になるということである。 」208頁

  • d)自分を批判しないこと。

     こうした「生きなおし」は簡単ではない。まず、自己否定、自己嫌悪をしな いことから始まる。

     「心の底で自分にやさしくなれていないと、やはり他人が自分をどう評価す るかということが気になって、ついつい虚勢をはってしまう。
     日常生活で自分にやさしくすること、日常生活で自分をよく世話すること、 日常生活で自分が自分に甘えることを許すこと、日常生活で自分のめんどうを よく見ることを忘れないことである。」235頁

     はじめは自分と他人からの批評の眼が気になるのでそれでも「自己否定する ことなかれ」と禁止のトレーニングであるが、克服した時には、自分と他人か らの批評の眼が気にならないので「自己否定することなし」と自己肯定の実現 である。
     自分を愛することができていない人がそのままで虚勢をはって事業やボラン ティア活動を行っても、心の空虚さは克服できないだろう。そういうことで活 き活きとしているように他者から見えても、意識化されていない幼児性がある のだから。
 このように、自分が自分を肯定できるようになることが克服の方向であるが 、(7)で「本気になれ、真剣になれ」で加藤氏が言われたように、簡単では ない作業になる。本かカウンセラーの助言を受けながら、自分の本音に気づき 、克服する作業をする。効果があるのは、認知療法、対人関係療法やマインド フルネス心理療法などがある。ほかにもあるかもしれない。よく自分を探求し ていく。 自分を批判しないということもなかなか難しい。自己評価が低く、隠れた幼児 性を直視するのが難しくて、自己嫌悪もなかなか止まらない。それでも、自分 が変わるために努力していくしかない。
(続く⇒)
違法薬物依存、心の病気、非行犯罪に家族を巻き込まないために
Posted by MF総研/大田 at 18:15 | 非行犯罪 | この記事のURL