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パニック障害も心理療法が有効 [2009年06月29日(Mon)]
 パニック障害も薬物療法だけでは治りにくく、再発を繰り返したり、広場恐怖という行動制限のため 仕事ができずに苦しむことの多い病気です。
 夜に発作が起きる人もいます。夜、救急車を呼ぶ人もいます。

 眠っている時に、パニック発作が起きる人もいますので、心理的な要因ばかりではなくて、生物学的 な変調が起きているという説が有力です。PAG(中脳水道周辺灰白質)が責任部位であるという説が有 力です。
     「パニック障害では他の疾患とは異なり、1日中どの時間帯でもパニック発作が出現する。夜間睡眠 中でも現われ、睡眠時パニック発作と言われる。それは睡眠層の第2期後期から第3期初期またはデル ク睡眠期に出現し、患者は動悸や息苦しさの中で覚醒し、昼間と同じような発作を体験する。」 (「パニック障害」最新医学社、30頁)
 深夜中に息苦しさのため、目がさめ、死ぬのではないかという恐怖感を覚えるとか、目が覚めると、 呼吸がとまりそうで、このまま死んでしまうのではないかと感じる、そのような睡眠時発作が起きる人 がいます。
 睡眠中に発作が起きることを不安に思うと、興奮するために入眠しにくくなり睡眠障害になる人がい ます。
 そうすると、それが、ストレスとなって、身体内に興奮が生じてかえって、発作が起きやすくなりま す。ここは、心理的な要因があります。
 寝ようとする直前に発作が起きる人もいます。睡眠時の発作が起きる予期不安が高まり感情が亢進し てそれが発作を誘発することが推測されます。ここにも心理的な要因があります。

 パニック発作を経験した人は、予期不安と広場恐怖のために学校、仕事に行けない、家族との外出が できないことで長く苦しみます。予期不安も広場恐怖も、<考える>という心理的な問題であり、薬物療法だけでは治りに くいということが知られています。<考える>ことを薬物で止めるとか、内容を変えることは限界があるからです。パニック障害は、認知療法やマインドフルネス心理療法などで軽く なりますが、1,2年のカウンセリングが必要ですので、近くのカウンセラーでないといけません。こ こにも、こういう心理療法が全国に普及させることの重要さがあります。
 パニック障害も長引くと、うつ病になり自殺の危険があります。不安障害はみなそうです。就職できない、学校に行けないこと、家族と外出できないことから自己不全感・孤独感・自責感・罪悪感の思考を繰り返すために苦しみ、うつ病を併発することがあります。
 高齢になると、うつ病、自殺が増加します。薬物療法だけではだめであることは自殺者数が60歳以上に多いことで立証済みです。 自殺防止のために、うつ病、パニック障害、対人恐怖症、PTSDなどに効果のある認知行動療法、マイ ンドフルネス心理療法のカウンセラーを育成配置するようにそれぞれの地域で運動していきましょう。今は、すべての地域で(ここもわずかしかできません)遅れています。熱意のある人の多い地域から始まると思います。ここもまだこれからです。また、遠いけれど熱心な方がおられるので広域で参加できるプログラムも必要だなと感じています。今は講座とグループ・カウンセリングを開催中ですので、講座の終る秋に広域の方が参加できるプログラムを県外(関東信越)のどこかで開催したいと思います。地元に熱心な方が何名かいないとだめだということを痛感しています。そういう地域で実験的試みをサポートしたいと思います。広域から関心ある人が集まり、スタッフとして活動して、広域からの参加希望者を受け入れるプログラムの可能性をさぐります。
Posted by MF総研/大田 at 07:15 | 自殺防止対策 | この記事のURL