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«うつ病の神経生理学的モデル | Main | 脳の変調は不安障害にも»
うつ病の患者は不快の領域が亢進 [2009年06月18日(Thu)]
 前の記事で、うつ病の人は不快予測の脳が亢進しているという研究があると いいましたが、こちらに紹介しています。
マインドフルネス総合研究所のHP
    「うつ病では快予測に関与する左前頭前野の活動が低下していたのに対し、不快予測に関与する右前頭前野、前部帯状回の活動は亢進しており、不快予測が優位な状態となっているため悲観的思考になることが推測された。」
 うつ病の人は、背外側前頭前野(ワーキングメモリ)、眼窩前頭前野(感情抑制、コミュニケーション)、セロトニン神経の機能低下、逆に、右内部前頭前野、前部帯状回(情動領域) 、扁桃体などの機能亢進が報告されています。
 うつ病や死にたいという人の相談、カウンセリングを行う人はこういうことを理解しておいて、こういう変調を改善する方針で接しないとせっかくの好意もからまわりになるのではないかと思います。再発が多いのもこういう領域が充分に回復していないためであろうと推測されます。
 こういう脳の変調を正常化するには、長くかかります。カウンセリングを受けたり、薬物療法を受けたりして、わかった、 治ったと思っても、何かのストレスによって、すぐ賦活します。再発予防にも、軽くなってからの長い期間のトレーニングが必要です。 3か月から2年くらいの期間のサービス提供が必要です。個人的なカウンセリング、グループ・セッション、継続のデイケアサービスが有効でしょう。 だから、うつ病の方の支援、自殺防止の活動は長期的なかかわりが必要です。効率のよい治療法、デイケアサービスの研究、提供の整備が国、自治体の責任でしょう。
 これが成功して、うつ病の人が治ると、自殺防止、個人の幸福の実現はもちろんですが、薬物療法の費用削減、働く人の復帰による税収増加、生活保護費の減少、介護費用の減少(高齢者のうつによる)など国や自治体の予算面の効果があります。医者も長引くうつ病患者の減少により、高度の専門的な病気の治療に専念する時間がふえます。
Posted by MF総研/大田 at 07:43 | うつ病 | この記事のURL