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自殺予防のためにうつ病の治療拠点を作る(1) [2009年05月29日(Fri)]

自殺予防のためにうつ病の治療拠点を作る(1)

 自殺は就業困難、多重債務からだけ起きるわけではない。 たしかに、そういうことが強い心理的ストレスになる。だからといって、うつ病の治療(薬物療法以外の療法も)の研究、治療施設の整備を怠ってはj、自殺が減少しない。自殺の理由の多いのは、健康問題だ。うつ病の治療をしても治らない人がいる。治らないから自殺が起きる。
 誰かの支援で経済的な問題はなくても、薬物療法で治らないうつ病、不安障害などがあることも自殺が減少し ない理由の一つである。メンタルな方面の対策が、内科医などによるうつ病の発見、薬物療法の開始というのでは、治癒割合が高くないのだから、限界に達するのは眼にみえている。
 うつ病や不安障害などが薬物療法で治らなくても、認知療法やマインドフルネス心 理療法でも治る人がいることは欧米では常識のようであるが、日本ではそれを受ける 環境がととのっていない。不安障害も治らないとうつ病を併発して、やはり自殺のリ スクがある。パニック障害、過呼吸とうつ病の併存は非定型うつ病になりやすい。対人関係などの現場で感情的になり発作的な症状が起きやすい。これも、薬物療法では治りにくい。

うつ病の心理療法を行う専門の病院

 県に最低1カ所は、うつ病や不安障害が薬物療法で治らない場合、心理 療法を低料金で受けることができる病院を作ることを提案したい。心理療法は医者が 行うとあまりに低い診療報酬であるために行う医者がいない。そこで健康保険の対象 にならない心理カウンセラー(うつ病、不安障害の治療に得意なカウンセラー)を県 の予算で雇用して、治療にあたってもらう。県の病院、県立医大の病院、あるいは公 立の病院で薬物療法の治療も受けることができる病院がよい。その精神科で薬物療法を受けても治 らない患者を心理療法部門に回すか、最初から薬物療法と心理療法を併用する。薬物療法のみを受け る患者と比較した試験をおこなって効果を確認する。外国では試験済みである。 こうした、うつ病の心理療法を併用する拠点病院が必要であるのは 、既存の精神科医、心理内科医は、患者が治らなくても薬物療法を続けて、心理療法のカウンセラーには回さないからである。拠点病院では、回すことを義務づけるのである。そういう病院があることを県や市の広報で宣伝しておけば、他の病院の患者も自ら来るようになるだろう。
 患者のためには、うつ病、不安障害を治さないと自殺するおそれがある。薬物療法 を受けている患者に、心理療法があることを積極的に伝える精神科病院があるべきで ある。他の治療法があるのに、いつまでも薬物投与を続ける。そして、提供できる施設を作ろうとしない珍しい病気である。 なぜ、そうなのか。診療報酬が低いために医者が心理療法を提供しない環境だからである。患者や家族がうつ病、不安障害や心理療法の知識がないためである。そういう医療を受けることができる施設を作ろうと医師側は動けない環境にある。そういう施設を作ってくれと患者や家族が国や自治体に陳情しないからであろう。他の病気は患者や家族が動いている。
 国や自治体の予算で、心理療法を受けることができる拠点を作る運動をする。これ が、一つの対策案である。
Posted by MF総研/大田 at 22:32 | 自殺防止対策 | この記事のURL