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(15)本人や家族はどうすればいいか [2008年12月16日(火)]
連載<働き盛りのうつ病予防・概要>

(15)本人や家族はどうすればいいか

    (悪化する雇用状況にあって、解雇、退職を強いられる環境が強まっていて、うつ病になる人が一層ふえていきそうな情勢です。)

うつ病になった人は何をすればよいのか?
 うつ病になった人に家族は何をすればよいのか?

 社会的対策は国、自治体、医師、製薬業界などがすすめていくでしょう。でも、今、本人や家族がと ったほうがいい対策があります。本人や家族はどうすればいいのか。

<第1> 本人がうつ病であるという自覚も医者の診断もない場合
 うつ病の兆候が感じられる場合、治療を受けないでいると自殺することがあるので、うつ病に詳しい 医者やカウンセラーにみてもらうことが大切です。本人がうつ病を知らないと、死にたくなっているの がうつ病のためであり、治るということを知らないことがあります。  本人が医者やカウンセラーに行きたがらない場合でも、説得して家族が同行するのがよいです。本人 は自分を冷静に観察できることも症状を医者に伝えることができないことがあります。家族から観察で きることを医者に伝えることで医者やカウンセラーの参考になります。

<第2> まず薬物療法を
 うつ病になっていても気がつかないで治療を受けないでいると、たいてい重症化していきます。早期 に発見して早期に治療を開始することがうつ病を長引かせないことになります。治療を開始すべきです 。薬物療法を受けられる医者はどの地域でも多いので精神科や心療内科の医者の診察を受けて抗うつ薬 の治療を始めます。

<第3> うつ病の診断があって薬物療法を受けている場合
 休養して薬物療法を受けていると治る人が多いので医者の処方に従うことがまず第一の選択です。し かし療養生活に誤解があって長引かせることがあるので注意すべきことをあげておきます。
 うつ病になると前頭前野や自律神経などに変調がありますので、意欲がないとか仕事ができない症状 は意思で努力してもできないので、家族は本人を批判したり責めるようなことはしないでください。生 理学的な変調による症状があるので仕事や学業ができなくなっているので、治っていない人を苦しい状 態においこまないようにしてください。
 症状が改善する効果があるのは「行動・生活の心得=うつ病の回復のための10カ条」です。  特に次のことをすすめますが、症状がひどい人は急にたくさんはできません。押し付けずに少しづつ 実行するようにやさしく助言するのがよいでしょう。家族から言われていやいやするのではなくて、本 人が改善効果がある理由を理解して本人の「治りたい」という願いによって実行することが改善効果を 高めます。家族も勉強して、説明してあげるといいでしょう。
  • 朝6時〜8時に起きる。日中はなるべく昼寝をしない。睡眠のリズムを乱すので。
  • 朝食をとる。
  • リズム運動をする。
  • 呼吸法をする。
  • 小さな行動をたくさんする。

これでも改善しない場合カウンセリングを受ける

 6か月たっても軽くならない場合や、少し軽くなっても6か月〜1年経過しても職場復帰するほ ど意欲や集中力が回復しない場合、薬物療法だけでは治りにくいタイプのうつ病(非定型うつ病や不安 障害との併存など。あるいは、心理的ストレスが持続している場合)のようです。心理療法を提供する カウンセリングを受けるよう助言します。もちろん、薬物療法を始めてからすぐにカウンセリングを受 けるのもいいことです。薬物療法だけよりも心理療法を併用するほうが治りが早く再発率が低くなりま す。うつ病に効果がある心理療法は認知療法、対人関係療法、マインドフルネス心理療法などです。

家族が顔をあわせることを避ける状況

 治すコツの5番目に家族の不和を解消するというのがあります。うつ病になって家族が顔をあわせなくなる状態になることがあります。以前に、病気についての理解がないために、家族が患者を責めたために患者が怒ってしまったこと、それを根にもっていること。そして、うつ病になるとコミュニケーション能力が落ちるので修復の行動が難しいことなどがあって、顔を あわせるのを避けるようになります。回避の一種です。家族の会話がない状態は心理的ストレスを持続させるほかに、勘ぐりあいを起こしますので、症状を持続、悪化させることがあります。 ⇒ (会話のない「ひきこもり」は家族の勘ぐりあい)
 家族の会話がないと、家庭も安楽の場ではないので、治りにくい上に、会話回避が長くなると勘ぐりあいが起こり、ストレスが大きくなるので治りにくいでしょう。 話し合って仲直りするのが治る第一歩です。過去のわだかまりがあるでしょうが、両方が謝って仲直りして治療解決対策を話し合って行動にうつりましょう。家族だけでは不和が解決しない場合、不和解消の支援をするカウンセリングを利用しましょう。カウンセリングでは双方の言い分と願いを聴いて、回避の害と修復の益を説明して、仲直りの支援をするでしょう。


<続く> (16)
連載<働き盛りのうつ病予防・概要>
 =マインドフルネス心理療法の視点より
 =働く人のうつ病、自殺を防止するために
Posted by 埼メンタル協会/大田 at 06:48 | うつ病 | この記事のURL