«(6)職場ストレスと家庭・個人生活ストレスは相互影響 | Main | (8)うつ病についてよく知り治療を»
(7)薬はどのように作用して治るのか? [2008年11月06日(木)]
*** 市民どおしがささえあおう、心と命を!  ***
◆「ひだまり」<改善へ、治療へ>(埼玉県蓮田市)
 =うつ病、パニック障害、対人恐怖、ひきこもりを治す相談

◆支援者活動にご参加ください。<成長、貢献>
☆カウンセラー、心の健康体操指導員、スタッフ、会員
連載<働き盛りのうつ病予防・概要>

(7)薬はどのように作用して治るのか?

 心の病気は3つの神経が関連していることが多いと言われます。セロトニン神経、ノルアドレ ナリン神経、ドーパミン神経です。うつ病には特にセロトニン神経に作用する薬が使用されます 。

セロトニン再取り込み阻害薬

 うつ病になると特にセロトニンの分泌が少なくなっているといわれます。うつ病であると診断 されるとSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬が投与されます。薬の作用 は次のとおりです。(図5-1/2)

抗うつ薬の作用
 シナプス前ニューロン(神経細胞)から放出された神経伝達物質(セロトニン)はシナプスの次のニューロンにある セロトニン受容体に作用する。シナプス間隙に貯まったセロトニンは、セロトニントランスポー ターにより再びニューロン内の取り込まれて再利用される。うつ状態にある人はシナプスにおけるセロ トニンの濃度が低いため、セロトニン受容体にセロトニンが作用しにくい状態となっている (図5-1)。SSRIはセロトニンを放出するシナプスのセロトニントランスポーターに選択的に作用し、セロトニンがニューロン内の取り込まれるのを阻害する(図5-22)。このことによって結果的にシナプス間隙のセロトニンの濃度がある程度高く維持される。
<
 うつ病は、前頭前野や海馬の容積の減少が報告されており、セロトニンが作用して、脳由来神 経栄養因子(BDNF)の増加によって、容積の減少が回復するのに時間がかかるのだという説もあり ます。治るまでにしばらく時間がかかります。
 セロトニンの分泌の減少は不安障害でもありますので、セロトニンの分泌低下=うつ病という わけではなく、

 セロトニンの分泌が増加→BDNFの増加や他の変調部分の回復

という作用です。セロトニンが増加しても(前頭前野などの変調が回復しないで)治らない人も いて、薬の効果のあるのは6,7割といわれます。うつ病になって、 自覚される症状は他の領域(前頭前野、海馬、体内時計など)の変調が重大です。
セロトニン神経は弱っていないという非定型うつ病にはSSRIの抗うつ薬はあまり効果がないこと になります。SSRIで効果がなければ他の治療法が必要になります。

<続> (8)
連載<働き盛りのうつ病予防・概要>
 =マインドフルネス心理療法の視点より
 =働く人のうつ病、自殺を防止するために
    (「働き盛りのうつ病予防・メンタルヘルス」講演の詳細なテキストがありますが、その要点を抄録し ます。講演はご依頼により行います。)

Posted by 埼メンタル協会/大田 at 17:23 | うつ病 | この記事のURL