(5)うつ病の症状が現われるわけ [2008年11月04日(火)]
(5)うつ病の症状が現われるわけうつ病になると種々の症状が現われる。うつ病になると様々な脳神経部位に変調が現われてい るが、そのうち前頭前野の機能低下に関連する症状がある。
うつ病の患者の前頭前野や海馬の体積の縮小、神経細胞の樹状突起スパインの傷などが報告さ れている。神経細胞のネットワークの機能不全が推測されている。 うつ病の症状のうちには、この前頭前野の機能不全と思われる状況がおきている。(ほかに、 自律神経、体内時計、大脳辺縁系、視床下部などの変調による症状もある) この前頭前野の機能低下は、副腎皮質ホルモンによって前頭前野の神経細胞が傷ついたためで あることが推測される。
うつ病は気分障害とも呼ばれて、抑うつ症状が中心的な症状であるために気分さえよくなれば復帰してもよさそうだと周囲から期待されることもあるがそんな単純な病気ではありません。前頭前野に関連する症状はなかなかもとに戻らないことが多い。それで長引きます。 先走って、治療、予防について結論からいうと 治療して完治させるためには、(C)前頭前野や海馬・帯状回の神経細胞の傷害が回復することが 必要である。そのために薬物療法、心理療法を受ける必要がある。免疫と異なり自然治癒は望め ない。薬物療法は6,7割の患者に効果があるので、第一に薬物療法を受けるべきです。心理療法はトレーニングがあるので面倒です。薬物療法は患者にとってやさしい。規則正しい生活をして薬を服用すれば治る人が多い(6,7割)。 薬物療法で効果がない患者は心理療法を受けるとよい。心理療法の治癒率も高い。うつ病に効果がある心理療法は認知療法、マインドフルネス心理療法がある。 予防、すなわち、うつ病にならないようにする予防は3つの方面から考える
(A)ストレス→(B)前頭前野の思考(嫌悪・不満足系)回路が亢進のところを変えることである。 つまり、ストレスがある状況にあっても、ストレス対処法で切り抜けることである。薬物療法は 予防には無力であろう(再発予防のために長く服用する人もいる=「完治していない」という心理的ストレス、前頭前野などの脆弱性をかかえる)。 心理療法系の心得が予防法になる。認知療法はストレスにあった時に認知 (考え方)を変えるようなトレーニングを提案する(治療には使えるが予防には難しいかもしれ ない)。マインドフルネス心理療法では、ストレス事象に対する心の使い方をトレーニングする 。おもに、マインドフルネス(嫌悪の思考ではなく大切なものに意識を集中させるトレーニング )とアクセプタンス(不快なストレスを無評価で観察し受け入れるトレーニング)のトレーニン グである。 <続> (6) 連載<働き盛りのうつ病予防・概要> =マインドフルネス心理療法の視点より =働く人のうつ病、自殺を防止するために
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