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医学の中でも最も遅れた分野・精神疾患 [2008年08月26日(火)]

医学の中でも最も遅れた分野・精神疾患

     「現代の日本で、私たちの命を脅かしている病気のトップは、癌である。
     一方、命を落とすとまではいかなくても、働けなくなってしまう病気としては、どんな病気があ るのだろうか。2000年のWHO(世界保健機関)の統計によると、いままで健康であった成人「か ら健康な人生を奪ってしまう疾患のトップ5のうち、4つまでが精神疾患(うつ病、アルコール依 存症、統合失調症、躁うつ病)であるというのである。すなわち、現代では、命を落とす病気と言 えば癌、仕事ができなくなる病気といえば、精神疾患、と言っても過言ではない。
     会社に勤めている方ならよくわかるだろう。職場で長期に休んでいる人といえば、多くの場合が 、癌でも高血圧でもなく、うつ病なのである。
     このように、身近に多くみられる病気であるにもかかわらず、精神疾患の原因は、まだまだ充分 に解明されておらず、残念ながら、医学の中でも最も遅れた分野になってしまっていることは間違 いない。」([精神疾患から脳を探る」加藤忠史氏(理化学研究所)<「脳研究の最前線」(下)、講談社、130頁>)
 学生、働き盛りの人が長期間、学校や仕事を休む。うつ病が多い。治りにくく、なかなか復帰で きない。脳の病気なので勉強や仕事ができない。
 他の病気のように、すぐ効果が現われるようなすぐれた治療法がなく「医学の中でも最も遅れた 分野」となっている。3か月、1年、3年も休む場合がある。こんなつらいことになる病気である 。しかも、ひどくなると自殺をするという深刻な病気である。
 こんなにひどい病気であるのに、多くの人が予防法を行わない。なってから苦しむ。そういう予 防しない病気というのも、うつ病の特徴だろう。
 アメリカでうつ病の再発防止に効果があると確認された予防法がある。ストレスに対する受け止めかたを変えるトレーニングをしておくことである。ほかの学科の成績がよくても社会に出てまもなくうつ病になるのでは、つらい。高校、大学の時に、真剣にこの予防的トレーニングを受ければよいと思う。インドフルネス心理療法の治療のためのトレーニングを、うつ病にならないうちに、実行するので ある。学生時代に予防法をトレーニングしなかった人は会社が社員の福祉のためにやってほしいが、会社が提供しなければ、個人でやる価値はある。うつ病の予防法を会得しておくことは重要である。
 うつ病になると、大切な学生生活、家庭生活、働き盛り、産後の幸福なはずの生活、働いて 老後を楽しむはずの生活が悲惨なものとなる。家庭崩壊、自殺のリスクのある生活になる。
 たとえ、薬物療法で治っても、休んでいたことをとりもどすのは容易ではない。また、一度かかると再 発しやすい。
 うつ病の予防に真剣になっていただきたいと思う。

 マインドフルネス心理療法のような予防に使える心理療法の普及が重要です。
  • 9月10日シンポジウム 「自殺防止に地域住民ができること」
  • 「住民による自殺対策連絡会議・東埼玉」
  • Posted by 埼メンタル協会/大田 at 21:57 | 自殺防止対策 | この記事のURL