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NO4498 4月1日 『アメリカはアサド体制打倒あきらめる』 [2017年03月31日(Fri)]
2011年以来、アメリカはシリアのアサド体制を打倒するために、各種の工作を続けてきていた。IS(ISIL)
を送り込んだのも、ヌスラを結成させたのも、穏健反シリア組織なるものを支援したのも、皆アメリカの工作だった。

それを実質的に支えてきたのは、トルコのエルドアン体制だった。エルドアン大統領はこのアメリカ(サウジアラビアやカタールも背後にいる)
の意向を受け、シリアの反体制派を支援し、SFA(シリア自由軍)を支援してきていた。述べるまでもなく、IS(ISIL)
への支援は武器資金戦闘員の面でだった。

しかし、アメリカの大統領がオバマ氏からトランプ氏に代わると、アメリカのシリア対応の流れは変わった。アメリカはアサド体制打倒を、第一目標にはしなくなったのだ。それに伴い、これまで送られていた、シリア反体制派への支援は、途絶えることになった。

アメリカの国連大使ニッキー・ヒリー女子は、アメリカにとってシリアのアサド体制打倒は、興味の対象ではなくなったと語った。そして、シリア国民が望むのは何か、それを実行できるのは誰かであり、それをわれわれが支援するには、どうしたらいいかということだ、とも語っている。

また、シリア国民自らが何時まで、アサド大統領が大統領の座に留まるのかを、

決めるべきだとも語っている。オバマ前大統領が唱えたアサド打倒は、既に消え去ったという事であろう。現実的に見ても、今ではロシアとイランが、重要なカギを握っているし、ロシアが進めた
IS(ISIL)攻撃の結果、IS(ISIL)は骨抜きにされてしまった。

アメリカがトルコに派遣した国務長官は、トルコのユルドルム首相やエルドアン大統領との会談を行ったが、しかるべき成果を引き出せなかった。トルコ側はギュレン氏の引き渡しを要求し、シリアのラッカ作戦でも、クルドの
YPGの参加を拒否しているのだ。

アメリカはYPG
について言えば、相変わらず武器援助を行っているが、トルコにしてみれば、その武器はやがてトルコに向かう、という不安があるのだ。それにもかかわらず、アメリカは
YPGへの武器供与を続けているのだから、トルコがアメリカ離れをし、ロシアに接近して行っても、文句は言えまい

近くアメリカのトランプ大統領はロシアのプーチン大統領に会うようだが、そこではどんな話が、行われるのであろうか
Posted by 佐々木 良昭 at 11:40 | この記事のURL
NO4497 4月1日『アメリカ軍司令官が語るクルドの将来』 [2017年03月31日(Fri)]
ここに来て、大分シリアやイラクの、IS(ISIL)
からの解放が近づき、現実のものとなってきたのであろう。そのことは、クルド人の動きや、アメリカ軍高官の発言から感じられる。

クルド人が北イラクでクルドの旗をたなびかせ、問題になったのはつい最近のことだ。将来この地域を、イラク領土の一部ではなく、正式に分離独立させるという考えからであろう。もちろん、そのことはイラク政府にとっては、不愉快極まりないことであろう。

シリアのクルドに関して、アメリカ軍の司令官が、一方踏み込んだ発言をした。ステファン・タウンゼント将軍は、『クルド人がシリア北部に、連邦国家を設立することは可能であろう。』と語っている。しかし、このステファン・ダウンゼント将軍はまた『アメリカ軍の
IS(ISIL)とのラッカでの戦闘は、特定の民族に有利になることのために、行ったものではない。』とも語っている。

また、IS(ISIL)との戦いで、大きな戦果を挙げたSDFについても『SDF
のなかのクルド部隊の活躍は評価するが、半数以上はアラブ人トルクメン人その他であり、クルド人部隊だけではない。』、と語っている。

シリア北部の将来については、クルド人を始めアラブ人トルクメン人、その他が決めるべきことだ、とも語っている。つまり、シリア北部にクルド連邦国家ができるのではなく、シリアの一部としての連邦国家になる、という事であろうか。

このステファン・タウンゼント将軍は『我々の任務はあくまでも、IS(ISIL)の掃討にある。それを実行しているだけだ。』とも語った。

将来のラッカについては、クルドの部隊が留まらず、SDFが20パーセント以上を解放したのだから、地域から新たに兵員を募集して、守らせるべきだと語っている。

つまり、このステファン・タウンゼント将軍が、アメリカ政府から受けている指示では、クルドの独立国家を設立するのではなく。シリアの一部としての、連邦国家を創るという事のようだ

さて、それでクルド人は満足するだろうか。満足しなければもう一戦ある、という事を覚悟しなければなるまい
Posted by 佐々木 良昭 at 07:47 | この記事のURL
NO4496 3月30日『クルドとイラク・シリアのISの将来』 [2017年03月30日(Thu)]
もちろん、我々のような一般人には、真実はわからない。出来ることは、もれてくる情報のなかから、信頼できそうなものを、つなぎ合わせて一つのストーリーを、書き上げることだ。

イラクやシリアで、IS(ISIL)はだいぶ追い込まれているが、彼らは今後どうなるのであろうか。かつて、アブーバクル・バグダーデイが語ったように、自国に帰るか、最後まで戦って死ぬか、の二者択一しかなさそうだ。

フランスのルペン党首は、IS(ISIL)のメンバーが多数帰国し、フランスは危険な状況になって行くだろう、と警告している。それは一般人にも分かる予測だ。フランスばかりか、他のヨーロッパ諸国も同様に、危険の度を増して行こう。

アメリカ側からIS(ISIL)の将来に関する、情報が洩れてきている。同時に、クルドの将来についても、この情報は触れている。

その情報によれば、来る4月中にシリアのIS(ISIL)の首都ラッカは、シリア政府軍やアメリカ軍、そしてアメリカが支援する、SDF軍などによって、解放されるというのだ。つまりIS(ISIL)は自分たちの国家イスラム国家の、首都だと宣言してきていたラッカを、手放すということになるのだ。

サウジアラビアのアルハヤート紙は、既に900人の戦闘員がラッカら逃げ出した、という記事を掲載している。

まさに、アブ―バクル・バグダーデイが言ったように、彼らは自国へ帰還するか、他の国に移動したという事であろう。もちろん、なかにはラッカを離れて、シリアの他の地域に移動し、戦闘を継続する者もいる、と報告されている。

いずれにしろ、アメリカから入ってきた情報によれば、IS(ISIL)はこの夏に崩壊し、イラクにもシリアにも、残らなくなるということのようだ。そのことは、アメリカにはそれだけの力がある、という事であろうか。あるいは、IS(ISIL)がアメリカによって結成され、庇護されてきた組織だからであろうか。その判断は読者に任せることにしよう。

もう一つの情報は、クルドに関するものだが、クルドは近い将来、大クルド国家を持つに至る、という事のようだ。その新生クルド国家は、イラク北部からシリアに広がるものであり、イラクはバグダッドから北東に、100キロ少し離れたデヤラ以北、スレイマニヤやキルクークを包含している。

そして、シリアでは北東の街カミシリ、ハサカそしてマンビジュ、コバネ、テルアビヤド、アルバーブ、そして飛び地としてアフリンが含まれている。果たして、イラクのクルドとシリアのクルドが、問題無く連邦国家を結成できるか否かについては、彼らの判断に任せることにしよう。

述べるまでもなく、この大クルド国家構想には、トルコのクルド地区も含まれることであろう。そのことを百も承知のエルドアン大統領なのだが、トルコ人の反エルドアン派の人たちは、エルドアン大統領がクルド人に、国土を分け与えることで、合意していると語っている。真偽のほどはわからない。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:02 | この記事のURL
NO4495 3月29日 『日本は夢を忘れたのか・イランの長距離鉄道建設』 [2017年03月29日(Wed)]
* イランのロウハーニ大統領は、同国のクルド地区、サナンダジを訪問し、演説をした。その中で、彼ロウハーニ大統領はイランが、イランからイラクを経由し、シリアの地中海岸サイドまで、鉄道を引く計画があることを公表した。*

* ロウハーニ大統領はこの鉄道敷設が進めば、多くの仕事の機会が生まれる、と語っている。*

* こうした大プロジェクトは、単に仕事の機会を増やすだけではなかろう。国民に大きな夢を抱かせることに、なることは必定だと思える。*

ロシアや中国も同じように、石油やガスのパイプ・ラインだけではなく、長距離鉄道路線の建設を宣言しているし、中国の鉄道は中央アジアばかりではなく、イランなどにも伸びているはずだ。

ウラジオストックや上海から長距離列車に乗って、中央アジアを経由し、ヨーロッパまで旅行したい、という夢を抱いている人は少なくあるまい。その旅行を体験することで、若者たちは世界の大きさを知り、自分の人生に大きな絵を、描けるのではないか。

定年を迎えた企業戦士たちも、自分の人生を振り返る、いい機会になるのではないか。

そして日本で作られたものが、陸の鉄道によって、中央アジアや西アジア、ヨーロッパまで届けられるということは、特別な感慨が生まれよう。

日本は、効率ばかりではない、無駄を生み出すことも、大事なような気がするのは、自分が初期高齢者に、なっているからであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:25 | この記事のURL
NO4494 3月28A 日 『右派MHPを追われた女性議員が重大発言』 [2017年03月28日(Tue)]
トルコの野党MHP
には、メラル・アクシェネルという名の女性がいる。彼女は党の方針に逆らったとして、党籍を剥奪されている。一体、彼女の何が問題だというのだろうか。

多分に彼女が党内にあって、重大な情報をつかみ、それはトルコの国益にとって、大きなマイナスだと判断し、外部に漏らすことを、MHP党恐れたからではないのか。



その重大な情報とは以下のような内容だ。

:4月16日の新憲法国民投票はアメリカCIAの計画だ。

:帝国主義者たちはトルコに罠をかけようとしている。

:トルコでは新憲法で、権力がエルドアン大統領に、集中する方向にある。

:アメリカは権力がエルドアン大統領に集まる結果、トルコを統一国家、連邦国家に変える。

:トルコが一人の権力者の手に牛耳られる結果、アメリカはトルコを操作しやすくなる。

問題は、何故アメリカはトルコを、統一国家から連邦国家にしよう、としているか、ということだ。そしてその結果、何がどう変わるのか、ということだ。

アメリカはトルコを連邦国家に変えることにより、トルコと周辺諸国の領土を合わせ、クルドの国家を創ることを、計画している。

それは、アメリカが考えるカタールを始めとした、アラブ湾岸諸国のガスをイラク・シリア経由で、地中海に運ぶためだ。

そのためには、トルコを連邦国家にし、クルド国家を創設できるように、しなければならない、ということだ。

この話が事実であるとすれば、彼女は多分近い将来、暗殺されることになろう。その暗殺がトルコ政府によるのか、MHPによるのか、CIAによるのかは分からない。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:32 | この記事のURL
NO4493 3月28日 『クルドはラッカ解放後連邦に併合』 [2017年03月28日(Tue)]
NO4493 3月28日 *『クルドはラッカ解放後連邦に併合』*

*
クルドの組織YPGのリーダーである、サーレハ・ムスリム氏はロイターとの電話インタビューで、今後のラッカについて意見を語った。ラッカは述べるまでも無く、IS(ISIL)がイスラム国家の首都だ、と宣言した街であり、非常に重要な意味合いを、持ってきていたのだが、ここに来て、アメリカ支援のSDF(.シリア民主戦線)などに、追い込まれている。*

SDFは主にクルド人の、戦闘員からなる軍団だが、このなかにはアラブ人も多数含まれている。このSDF
がラッカを陥落するのは、間近いと見られているが、サーレハ・ムスリム氏はラッカを陥落させた後は、住民投票により連邦の一部にすると語った。この連邦とは、シリア国家のなかに設立されるものであり、シリアから分離する、性質のものではない。

YPGは既に、シリア北部の大半を、支配下においているが、彼らと協力組織は北シリアを、連邦制にするという考えだ。そこに地方政府を設立する構想であり、それは民主的な連邦ということになる。

このクルドを主体とする、民主的連邦地域は自主的な、運営が成されることになり、いわば実質的な自治地域ということであろう。その先に見え隠れするのは、シリアのクルドの、シリアからの分離独立であろう。
YPGのリーダーは北シリアを、民主的な連邦地域にしなければ、今後も流血が継続する、と警告している。

このYPG
のリーダーの発言に、一番頭を悩ませているのはトルコであろう。トルコがシリア問題に介入した最大の理由は、シリア北部を占領し、トルコに併合することにあったからだ。トルコ側からすれば、オスマン帝国時代には、そこはトルコの領土だった、ということになるからだ。

しかし、今回のYPG
の宣言で、北シリアはシリア国内の一地域に、留まるということであり、トルコとしては手が出し難くなったのだ。シリアの領土の一部ではシリアと戦わなければならないし、現時点ではトルコがシリアを攻撃する、何の正当性も無い。

その事に加え、トルコを悩ませているPKK(クルド労働党)と、YPG
は兄弟関係にある、お互いクルドの組織なのだ。従って北シリアが連邦の一部として、シリア領土内に留まった場合には、PKK
は何時でもトルコ軍から逃れて、そこに入れるということになる。

つまり、トルコのPKK対応が、極めて困難になるということだ。そして、このYPGを含むSDF
は、アメリカの全権的な支援を受けていることも、トルコにとっては頭痛の種であろう。この問題に対する対応を、少しでも間違えれば、敵はクルド組織だけではなく、アメリカということになるからだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:56 | この記事のURL
NO4492 3月27日 『エジプト最後のユダヤ人たち』 [2017年03月27日(Mon)]
エジプトはこれまでに、イスラエルとの間で4度の戦争を、経験してきている。それらの戦争で犠牲になった、エジプト国民の数はおびただしいものであろう。スエズ運河に隣接するポート・サイドなどの街は、壊滅的な打撃も受けた。

しかし、そのような悲劇の歴史があるにもかかわらず、エジプトで暮らすユダヤ人たちの安全は、守られてきたし、彼らの教会シナゴーグも、現存している。エジプトにあるシナゴーグの数は、
12(1ダース前後)と言われている。

それらは相当老朽化しており、アレキサンドリアのシナゴーグは、屋根の一部が崩壊しているとのことだ。エジプト政府は最近になり、その修復をすると発表している。

しかも、今ではユダヤ人の数が激減したことと、在留ユダヤ人が老齢に達していることもあり、シナゴーグに集まって礼拝をする人たちの数は、極めて少数だということだ。

20世紀の半ばまでは、8万人から12万人のユダヤ人が、エジプトに居住していた。しかし、度重なるエジプトとイスラエルとの戦争(中東戦争)のなかで,多くのエジプト在住のユダヤ人たちは,イスラエルに移住していったのだ。それはイスラエル政府の,強い呼びかけがあったからでもあったろう。

彼らエジプトに居住するユダヤ人たちは、貿易業に従事し、映画製作をし、映画俳優をし、歌手や音楽家をしていたのであった。たとえばエジプトで最も人気の集めた、レイラ・ムラードはユダヤ人女優だったのだ。

現在エジプトには18人のユダヤ人が居住していると思われるが、そのうちの12人はアレキサンドリアに居住している。

彼ら(大半は老女たちだが)はエジプトのユダヤ人の文化を維持し、次世代に残したいと望んでいる。それはそうであろう、エジプトに住むユダヤ人は、はるか5000年以上も遡る、ファラオの王の時代からいるのだから。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:39 | この記事のURL
NO4491 3月26日 『激しさを増すエルドアンのギュレン攻勢』 [2017年03月26日(Sun)]
*来月の16日には、エルドアン大統領を生涯大統領とし、ネオ・オスマン帝国の皇帝(スルタン)とすることを認める、新憲法に対する国民投票が実施される。結果は述べるまでも無く『イエス』つまり新憲法認めるということになるのだろが、エルドアン大統領としては、やはり半数以上の支持票は、得たいと思っているようだ。彼は55パーセント、出来れば60パーセントを獲得したい、と語っている。*

そのためにドイツやオランダを始めとする、ヨーロッパ諸国に閣僚を送り込み、新憲法支持d大集会を企画したのだが、ドイツにもオランダにも拒否され、最近ではブルガリアにも、拒否されることとなった。*

このドイツやオランダの対応に、腹を立てたエルドアン大統領は、『ナチ国家と同じだ。』と激しい非難の言葉を口にしている。治安警察が警察犬でトルコ人デモ隊員を噛ませると『ローマの闘技場と同じだ。』とも非難した。*

エルドアン大統領がドイツやオランダに、どれだけ怒っているかが分かろう。しかし、それよりも危険な動きを、トルコ政府は取っている。オランダに本拠を置くリサーチ会社INOVO BV社が、50万ドルをアメリカの元DIA長官に渡し、工作しているのだ。その甲斐あって今月初めには、ニューヨークで元DIA長官のフリン氏とエルドアン大統領の義理の息子ベラトエネルギー大臣、そしてトルコのメウルート・チャウソール外務大臣が、話し合っている。また元CIA長官のウーズレー氏も、参加したということだ。*

その会合の中で出たのは、ギュレン氏を非合法に亡命先の、ペンシルバニアからトルコに連れ戻す、というアイデアだった。さすがにこの考えには、元CIA長官のウーズレー氏は、賛成しかねるという立場のようだ。*

特殊部隊がアメリカのペンシルバニアにある、ギュレン氏の本部を急襲し、彼を連れ去るというのだから、本来であればアメリカ政府の許可が無くては、出来ない作戦であろう。この作戦実施に当たっては、銃や爆弾も使われようから、死傷者が出ることは確実でもあろう。まさにアメリカ人の好きな、スパイ物アクション映画さながらではないか。*

こうした動きを支持する、コラムが登場してもいる。熱狂的なエルドアン大統領支持で知られる、コラムニストのファテイ・テズジャン氏は『トルコはペンシルバニアにいるギュレンを空爆で殺すべきだ、彼の追従者たちも殺せ。』と息巻いている。彼はギュレン・グループには、イラクのカンデル山に立てこもっていた、PKK(クルド労働党)テロリストと同じように、対応すべきだ、と主張しているのだ。*

さすがにこれらの乱暴な考えには、元CIA長官であるウーズレー氏は、ついていけないのであろう。それは人道的な見地からではなく、法的に正当性を主張できないからだ、彼は会議の後で『この動きは非合法であろう。』と語っている。エルドアン大統領は新憲法投票を前に、あせりまくっているということだ。*
Posted by 佐々木 良昭 at 10:38 | この記事のURL
NO4490 3月25日 『明らかな嘘英クーデター分析トルコ報道』 [2017年03月25日(Sat)]
*イギリスの議会調査委員会が出したトルコのクーデターとギュレン・グループの関係は『ギュレン・グループは昨年7月15日に起こった、クーデタに全く関与していない。』という結論だった。同じような結論がヨーロッパ諸国政府からも出している。*

つまりエルドアン大統領の指導するトルコ政府は、ギュレン・グループが7・15クーデターを裏で取り仕切っていた、ということをでっち上げ、その後、大粛清を行ってきていたということだ。しかも、その粛清劇は未だに継続しており、今日でも多数のギュレン・グループ・メンバーの疑いを持たれた教員、軍人、警察、ジャーナリストなどが、逮捕されているのだ。*

このクーデター未遂事件と、ギュレン・グループとの関係性については、ヨーロッパ諸国が民主主義を守るという立場から、綿密な調査をしていた、ということだ。そして、イギリスの議会調査委員会は、ギュレン・グループとクーデターの関係を、正式に否定したということだ。*

しかし、トルコの政府系新聞アッサバーハ紙は、イギリス議会調査委員会の出した結論を全面的に裏返して報じている。それは情報の出所をカタールのアルジャズイーラ・テレビとしているのだ。アルジャズイーラ・テレビについては、アラブの春革命報道で、幾つもの嘘を報道したために、その後、信頼性を失っている。*

*トルコ政府もアッサバーハ紙も、この嘘報道がばれて、後で問題になった場合には、アルジャズイーラの報道によったと逃げるだろう。*

* 今回トルコのアッサバーハ紙とは全く別の報道をしたのは、トルコ・ミニッツという反政府のマスコミだった。*

トルコ・ミニッツは『イギリス議会調査委員会も結論は、ギュレン・グループとクーデターとの関係は否定した。その後に起こったギュレン派狩りは、許せないことだ。』とした。しかし、クーデターに何人かのギュレン・グループのメンバーが関与していたことはありえよう。だがそれはあくまでも個人的なものであり、組織による計画ではなかった。』という説明をしている。*

イギリスの出したギュレン・グループとクーデターとの関連については、ドイツもアメリカも『関連がない。』という結論を明確に出している。*

今回、何故トルコ政府はイギリスの議会調査委員会の出した結論と、全く別の結論をイギリスの議会調査委員会が出した、と報じたのであろうか。それは4月16日に予定されている、新憲法に対する賛否を問う投票で、出来るだけ優位に立ちたいからであろう。*

トルコ与党の予測では、新憲法賛成票が55%パーセントだが、60パーセントにしたいと考えている。それは実質の投票結果票ではなく、あくまでも政府が細工した、投票結果をでしかない。多くの国民はエルドアン体制に、次第に冷めた立場をとり始めている。それは経済の悪化失業率の上昇、インフレ問題等の影響であろう。*
Posted by 佐々木 良昭 at 13:16 | この記事のURL
NO4894 3月24日 『ISは何処へ行くのか・敗色鮮明だが』 [2017年03月24日(Fri)]
シリアでもイラクでも、IS(ISIL)の置かれている状況は、決して有利とは言えないようだ。シリアではアレッポ戦で、ほとんど追い込まれた状態になり、そこから多数のIS(ISIL)戦闘員が、他の場所に逃亡している。

しかし、だからと言ってIS(ISIL)は敗色を濃くしている、とばかりは言えないようだ。シリアの首都ダマスカスの近郊での戦闘では、他のグループとも協力してであろうが、IS(ISIL)は優位に立っている。

その結果。シリア軍はこのIS(ISIL)などへの対応に追われると、アレッポが手薄となり、再度IS(ISIL)が失地を挽回している、という情報もある。つまり、シリア軍はいま、もぐらたたきゲームを強いられている、という事であろう。

IS(ISIL)の最も大事な拠点である、ラッカでの戦闘でも、IS(ISIL)は追い込まれ、そこから多数のIS(ISIL)戦闘員が逃亡している、という事のようだ。ラッカについてはアブーバクル・バグダーデイなどの檄もあり、死守する構えだったようだが、物量作戦の前にはかなわない、という事であろうか。

ちなみに、ラッカの戦闘にはトルコ支援のシリア組織SDFや、クルドのPKKと連携しているPYD
の他に、アメリカ軍が加わり、加えて、ロシア軍も参加しているもようだ。

同様のことは、イラクの戦線でも言えよう。モースル戦はアブーバクル・バグダーデイがカリフ宣言をした、モスクがあるところだけに、何としても死守したいという事だったが、ついにはアブーバクル・バグダーデイも、陥落を認める発言をし、逃亡希望者は逃亡し、戦う者は死ぬまで戦えと言っていた。

その結果、残存のIS(ISIL)戦闘員たちは、まさに死を賭しての戦いを、続けている。そのために、イラク軍は最後の詰めの一手を、打てずにいるようだ。ここからも相当数のIS(ISIL)戦闘員が逃亡し、一部はラッカに移動している模様だ。

こうしたIS(ISIL)不利の情報が流れる中で、二つの新たな状況が生まれた。一つはアフガニスタンに、IS(ISIL)の戦闘員が多数移動している、という事実だ。

もう一つは、ロンドンでつい最近起こった、テロ事件であろう。IS(ISIL)はこのテロについて、犯行声明を出している。IS(ISIL)によれば、このテロ犯行は、イギリス軍がアメリカ軍のイラク・シリアでの、抵抗者に対する空爆作戦に、参戦していることに対して、報復したものだということだ。

イギリスの警察・内務省の発表によれば、イギリス国籍を持つムスリムであるハーリド・マスウードは、既にMI-5の網にかかっていた、イスラム過激派の要注意人物の一人だったということだ。

しかも、イギリス内務省の発表によれば、この人物はIS(ISIL)のイデオロギーに、傾倒していたということだ。エルドアン大統領が語ったように、ヨーロッパ人は表の通りを歩けないような、状況になって行くのであろうか。
IS(ISIL)を支援してきたトルコは、責任を免れるのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:48 | この記事のURL
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