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NO4409 2月1日 『シリアのアサド大統領重病説』 [2017年01月31日(Tue)]
シリアのアサド大統領が、重病だという情報が飛び交っている。アラブの幾つかのマスコミが、この情報を流しており、複数であることから、情報は正しいのではないか、という観測が広がっているようだ。

例えば、カタールのアルジャズイーラ・テレビは、アサド大統領が入院して、ベッドに寝込んでいるが、意識を失っているわけではない、と伝えている。同様に、レバノンのアルムクスタクバル紙も、アサド大統領の重病説を、報じている。またアサド大統領が銃撃され、負傷したという情報も流されている。

サウジアラビアのシャルクルアウサト紙も、同様の情報を伝えている。ただし、これらのすべては、反アサド大統領側のマスコミ機関であり、どこまで信用できるかは、保証の限りではない。

もちろん、シリア政府はこのアサド大統領の、重病説を否定している。シリア政府はアサド大統領が、つい数日前に、ベネズエラのニコラス・マドウロ大統領と、電話で話し合っていることを明かした。

アサド大統領の最近の動向から、注目を集めるものは、アスタナ会議に先立ち、彼は全ての問題を話し合う気がある、と語り、それには彼自身の立場も含まれる、と語った点であろう。

アサド大統領は、彼の父ハーフェズ・アサド大統領の後を追い、シリアの大統領に就任し、既に17年の歳月が経過している。

一つ言えることは、重病説があり、銃撃された、という説がある点だ。この二つが一緒であれば話は別だが(銃撃され入院した)、そうでなければ信用しかねる,情報の気がするのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:55 | この記事のURL
NO4408 1月31A日  『トランプのムスリム排斥は過激イスラムを支援する』 [2017年01月30日(Mon)]
イランのジャワド・ザリーフ外相は、アメリカのトランプ大統領の、ムスリム排斥措置に対して、『この決定は逆にイスラム原理主義者を、喜ばせるものだ。』と評価した。

トランプ大統領はムスリムのなかにテロリストが混入していることを恐れアメリカへのムスリムの入国を大幅に制限している。その対象国はイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンとなっている。

アラブ連盟もアフリカ諸国会議もアラブ湾岸諸国会議も、今回のトランプ大統領の決定には、反発している。今回のトランプ大統領の決定は、今後問題を起こしていくのではないか。

そのことでトランプ大統領は、今後、困惑することがあるかもしれない。トランプ大統領の今回の決定が、アメリカ国内の保守派の抱き込みのためであるとすれば、あまりにも幼稚な考えではないのか。アメリカには
2200万人のムスリムが、居住しているのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:48 | この記事のURL
NO4407 1月31日 『トルコ苦し紛れでエジプトに経済代表団派遣』 [2017年01月30日(Mon)]
このところトルコの経済状態は、すこぶる悪化しているのであろう。先日はフィッチやS&P社がそろって、トルコに最悪のレーテイングを、したばかりだ。ロシアからの観光客を期待し、それにプーチンはいい返事をしたようだが、実際には動き出していない。

当然であろう。イスタンブールやアダナなどで起こるテロを前に、危険を承知で観光旅行にトルコに行く者は、極めて少なかろう。貿易もしかりで、トルコからのロシア向け農産品は、ほとんど動いていないようだ。四面楚歌の中のトルコは、政治的に最悪の関係にある、エジプトに経済代表団を、送ることを決定した。まさに藁をもつかむ、心境なのであろうか。

エジプトとトルコとの関係が悪化したのは、トルコ側の意向によるものだった。トルコは2013
年にムスリム同胞団政権を、クーデターで打倒したシーシ将軍が、大統領に就任して以来のものだ。以来、トルコのエルドアン大統領は口汚く、エジプトをののしり続けてきているのだ。

トルコはムスリム同胞団政権を、トルコ同様にイスラム色の強い政権として、エルドアン大統領は大歓迎していたのだが、それが軍部のクーデターで、打倒されたのだから、怒り心頭に達していたのであろう。

そうした経緯から考えると、トルコ側がどの面をして、経済代表団を送るというのか、と腹が立つ感じがするのは、私以上にエジプト国民と、政府であろう。そうエジプト側が感じていることは、トルコ側にも分からないはずがない。つまり、トルコ側は苦しい中で、恥を忍んで経済代表団を送る決定をした、という事であろう。

エジプトの商工会議所会頭は、経済協力の可能性について討議すると語り、いたって穏やかに、暖かくトルコの経済代表団を迎える意向を、明らかにしている。エジプト側もビジネスマン協会、商工会議所、経済産業省などが受け入れの、対応をするようだ。

エジプトの商工会議所会頭は『トルコは旧ソビエト連邦地域への入り口であり、極めて重要な国家だ。』と語っている。

しかし、冷静に考えてみると、エジプトもトルコも共に、経済的には最悪の状況にあるわけであり、ゼロを二つ足しても掛けても。答えはゼロなのではないのか、と思えるのだが。

トルコ側の希望は、観光業での協力、繊維産業面での協力、食品産業面での協力、という事のようだ。観光業はトルコもエジプトも、瀕死の状態にある。両国ともテロ事件が悪い影響を与え、外国からの観光客の足を止めているのだから、両国民が往来しない限り、しかるべき動きは起こるまい。

繊維産業でも共に、しかるべきレベルに達しており、あまりメリットは無かろう。ただエジプトの人件費が、トルコに比べて安いことから、エジプトでの縫製作業をやりたい、と思っているトルコ企業はあろう。

食品産業では、エジプトも農産品の輸出を希望しており、トルコもしかりであることから、競争相手であり、しかるべき成果は出まい。つまり、今回のトルコからの経済代表団は、鐘や太鼓を鳴らしてみても、成果は無く、単にエルドアン大統領の国民向け、リップ・サービス用の話題提供に過ぎまい。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:03 | この記事のURL
NO4406 1月30日 『英メイ首相のトルコ訪問の意味』 [2017年01月29日(Sun)]
*イギリスのメイ首相がアメリカを訪問し、トランプ大統領と会談後、次の訪問地にトルコを選んだ。それが何を意味しているのか、気にかかるところだ。それほどトルコは国際政治の中で、重要なのだろうか、という疑問が沸くのだが、それは私だけであろうか。*

メイ首相はトルコを訪問し、エルドアン大統領と3時間に渡る、会談を行ったようだ。そこでは防衛、貿易、テロ対策、教育、防衛産業協力、電力問題などに加え、中東地域情勢に関する意見交換と、治安協力、テロ対策協力も話し合われた。*

* こうした中で目立ったのは、イギリスとトルコtとが防衛産業面で、協力を促進させるという話だった。トルコはイギリスと戦闘機TF-Xの、技術革新に関する協力について、メイ首相の訪問を機に話し合った。

貿易面では、トルコのイギリスとの貿易額は、現在156億ドルだが、それを200億ドルまで、引き上げる方向だ。また、NATO加盟国同士ということからも、討議が行われたようだ。

シリア問題への対応は、イギリス側にとっても、トルコ側にとっても、関心度の最も高い問題だった。加えて、ギリシャとトルコの関係と、両国間に横たわる問題の、解決についても、意見交換が行われた。

これらの問題について、イギリスのメイ首相と、トルコのエルドアン大統領が、意見交換をしたことは、事実であろう。しかし、それらの問題の裏で、イギリスとトルコは、ロシア対応やEU諸国対応についても、話しあったのではないのか。

アメリカのトランプ大統領は、ロシアとの関係促進に、エルドアン大統領に、一役与えたのではないのか、と推測するのだが、ことの真相はどうであろうか。

イギリスにしてみれば、EUがNATOで今後もイギリスを、縛り付けることは我慢が出来まい。アメリカのトランプ大統領も、NATOとの協力については、大分不満があるようだ。

そして、トルコもNATOとの関係で、亀裂が生まれつつある。いっそのこと、アメリカもイギリスもトルコも、この際、NATOとの関係を一度整理したい、と考えているとしても、不思議はあるまい。

また、ロシアのEUへの接近と、EUのロシアへの接近を、阻止しなければならない、とイギリスもアメリカも、トルコも考えていよう。

ギリシャとトルコとの間に横たわる、表面的な問題はクーデター未遂事件参加者の、ギリシャからのトルコへの引渡が、進んでいないことから来る、トルコ側の不満だが、それ以上にシリアを始めとした、難民の問題が重要であろう。

トルコはこの難民問題をギリシャを梃子に使って、再度EUに揺さぶりを、かけるかもしれない。そうなれば、EU諸国は押しなべて国内的混乱に陥り、右翼民族派が政治の舞台では、大躍進することになろう。嵐の時代ということか。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:13 | この記事のURL
NO4405 1月29日 『フィッチもS&Pもトルコはジャンク』 [2017年01月28日(Sat)]
*
世界各国の経済状況を、調査している著名な企業に、フィッチ社とS&P社があるが、これらの企業は、各国の経済状況を調べ、世界中の企業や国家に対して、どの国に進出すべきか、投資すべきか、あるいは否かの、判断材料を提供している。*

*
そのフィッチ社とS&P社が、トルコの経済状況に対する、厳しい評価を下した。両社の報告によれば、トルコの経済状況は、安定からネガテイブに、下がっている。つまり投資には向かない、ということであろう。*

*
S&P社は近く、トルコをジャンクのレベルに、下げるようだ。トルコ政府の賢明な政策に、期待していたが、駄目であり、通貨は下落しまくっている。またインフレも昂進しており、財政状況を悪化させている。従って、企業も銀行も、予断を許さない状態にある、ということのようだ。*

*
このフィッチ社とS&P社のトルコ経済への評価について以前にトルコ政府は『悪意のあるデタラメな報告』と非難したことが有り、まさに耳を貸さないということであろう。しかし、両社の評価に耳を貸さないのは、トルコ政府だけであり、世界の国々や企業は、トルコに対して、そっぽを向くことになろう。*

*
トルコ・リラも金曜日には下げ、現在1ドルに対して、3・87リラになっている。こうした状況に対して、トルコのユルドルム首相は『全てはギュレン・グループによる、経済の悪化の責任は彼らにある。』と息巻いており、ギュレン・グループを撲滅するまでは、非常事態宣言を解除しない、と言っている。*

*
実際には、ギュレン・グループがエルドアン政権誕生の後、トルコ経済の牽引車に、なって来ていたのだが、ギュレン・グループに対する、企業オーナーたちの逮捕投獄、企業の国家支配、企業の財産没収などがあり、トルコの経済は悪化しているのだ。*


愚かなトルコ政府の外交と指導で、トルコ企業は惨憺たる状況にある。かつてはいい貿易相手だった、イラクもエジプトも、シリアも今では敵対関係にあるのだから、貿易が停滞しているのは、当たり前であろう。

ロシアからの多数の観光客に依存する、トルコの観光業界は瀕死の重傷にあり、今年の夏場の海岸リゾート・ホテルの予約は、未だに半分しか入っておらず、前年比で
11パーセント以上も、下がっているということだ。

体制の維持のために、全ての責任をギュレン・グループに押し付け、独自に改善しようとしない、政府の指導の国の将来に、希望は持てまい。しかも、昨年7月15
日に起こった、クーデター未遂事件後、ギュレン・グループが首謀者だとして、多くの高級官僚、学者、ジャーナリスト、評論家が逮捕され、投獄されている。

これでは、トルコは経済改革もくそもあるまい。愚かで狂気に満ちた者に引きずられ、トルコはがけっぷちに連れて行かれている、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:16 | この記事のURL
NO4404 1月28日 『シリアの国内外環境が激変し始めている』 [2017年01月27日(Fri)]
カザフスタンのアスタナで開催された、シリア和平への国際会議は、各国ともにトップ・レベルの参加は無かったが、どうもしかるべき成果が、上がりつつあるのではないか、と思われる。

まず、第一に言えることは、この会議の後、反政府派6派が、FSA(トルコの支援する反シリア・ミリシア組織)や、シリア政府と一体になって、IS(ISIL)やアルカーイダを攻撃する、と言い出していることだ。

つまり、ミリシア各組織は近い将来、シリアに起こる政治的激変を予測し、勝ち馬に乗ろう、ということであろう。このことと時を同じくして、アメリカのトランプ大統領が、シリアにセーフ・ゾーンを創る、と言い出していることだ。

このセーフ・ゾーンの建設案は、長い間トルコの主張してきたことであり、反政府側ミリシア各派は、すでにそこからの攻撃を、許可しろと言い出している。

第二の変化は、イギリスのジョンソン外相が『アサド大統領もシリアの大統領選挙に参加すべきだ。』と言い出していることだ。つまり、アサド体制は今後も続く、ということであろう。

イギリスはアサド体制を支援している、イランに接近を始めているが、そのことも関係しているのであろう。アメリカは相変わらず、イランに対する制裁延長を、口にしてはいるが、本音はそうではあるまい。EU諸国は押しなべて、イランへの接近を始めている。

こうした国際的雰囲気の中で、イギリスは遅れまいとして、イラン接近を急いでいるのであろう。その流れから、イギリスはアサド体制支持に、回っているのではないかと思われる。

こうした変化は、一言で言えば、ロシアの中東地域への、台頭が著しいことと、アメリカのトランプ大統領が中東から、手を引く方向にあることから、来ているのであろう。

どうやら、シリア内戦は6年を過ぎて、政府反政府双方に疲れが出ていること、資金的にも苦しくなってきたことなどから、双方が内戦終了に向かい始めた、という事であろう。それをアメリカもロシアも、支持する立場に変わってきている。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:55 | この記事のURL
NO4403 1月27A 日 『リビア状況進展セラジ・ハフタル会談近い』 [2017年01月26日(Thu)]
リビアの混乱状況が、鎮静化の兆しを見せている。先にリビア軍が、シルテ市をIS(ISIL)の手から解放したが、次いでベンガジ市の解放が近いようだ。リビア軍がベンガジ市に立てこもる、アルカーイダ系テロ組織や、IS(ISIL)と戦闘を展開しているが、大分リビア軍の支配地区が、拡大しているようだ。

合わせて、カイロでリビアの統一政府(トリポリ)代表のセラジ首相と、トブルク政府のハフタル将軍が、対談することが、予定されている。この対談は、セラジ首相とハフタル将軍が、直接二人きりで行う場面もある、と報じられている。

この会議に先立ち、チュニジアのバージー大統領がカイロを訪問し、二国間関係に加え、アフリカ首脳会議でリビアの問題を、話しあうことで意見交換を、行っている。

なお、セラジ首相とハフタル将軍との話し合いには、エジプトとロシアの後ろ盾がある、ということだ。ロシアとすれば、アスタナで開催された、シリアの和平会議が、ほぼ成功したことに合わせ、リビアの問題解決も成功させたい、ということであろう。

こうなると、ロシアはシリアに次いで、リビアに軍事基地を、持つことになろうし、中東での発言力も拡大し、アラブ各国との関係も、進展するということになろう。それは、アメリカの民主党や軍産複合体にとっては、不愉快な動きということになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:18 | この記事のURL
NO4402 1月27日 『中東の重要なニュース各種』 [2017年01月26日(Thu)]
:クウエイト王子を含め7人処刑

クウエイトで水曜日に、王子を含む7人が処刑された。処刑された7人の内訳はファイサル・アブドッラー・アルジャーベル・アッサバーハ王子で、彼は軍人だが拳銃で殺人を行った理由で、処刑された。他の処刑者はバングラデッシュ人、エチオピア人、フィリピン人各一人。そしてエジプトジ人二人だった。

これらの処刑者は、政治的な理由で処刑されたのではない、とクウエイトの現地紙が報じている。

:サウジアラビアで受刑者死亡

サウジアラビアで政治犯が、刑務所で死亡した。彼は裁判を受けることなく、4年間投獄されていた。容疑は政治活動であり、反政府派の人物だったという事だ。

彼ばかりではなく、ダンマンの刑務所の受刑者たちは、いずれも裁判を受けずに、投獄されたままになっている。

サウジアラビアのアルカテーフ地区の、アワーミーヤでは時折家宅捜査が行われ、テロ防止が図られている。この地域はシーア派住民がほとんどだ。

:カイロタハリール駅臨時閉鎖

カイロ市の中心部に位置する、地下鉄タハリール駅が、臨時の閉鎖となった。これは民衆革命6年目の、記念日にあたるための措置であり、混乱を避けるためのものだ。

エジプトでは6年前、2011年2月15日にこのタハリール広場を中心に、大衆の大デモが起こり、ムバーラク政権が打倒されている。

:トランプ大統領誕生に喜ぶアラブ首脳

世界的に批判と反発と不安が広がる、アメリカのトランプ新大統領だが、アラブには彼が大統領に就任したことを、喜ぶ首脳たちがいる。

まず、エジプトのシーシ大統領がその人であり、彼はアメリカとの関係が、これまでのレベルか、それ以上に改善する、という見通しを抱いている。それは、シーシ大統領をトランプ大統領が、アメリカに招待したことと、軍事援助を中心とする援助、13億ドルを継続する、と彼に伝えたからだ。

もう一人、トランプ大統領の誕生で喜んだのは、シリアのアサド大統領だ。それは、トランプ大統領がイスラム・テロと戦う、と宣言したからだ。このトランプ大統領の立ち位置は、アサド政権を支える、結果になるからだ。

また、このトランプ大統領の立場は、ロシアのプーチン大統領の、対中東政策を歓迎するという事でもある、プーチン大統領も歓迎していよう。

トルコのエルドアン大統領にとっては、トランプ大統領の出現は、まだ読み切れていないようだ。トルコ政府はトランプ大統領との、良好な関係が発展することを、望んでいるが、その具体的なシグナルは、まだ受け取っていない。
最後にイスラエルのネタニヤフ首相だが、彼はトランプ大統領の出現を喜んでいる。それは、トランプ大統領がアメリカ大使館を、テルアビブ市からエルサレム市に移転する、と語ったからだ。その実行が何時になるかは、今のところ不明だが。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:46 | この記事のURL
NO4401 1月26日 『トランプ発言にイラク首相反発』 [2017年01月25日(Wed)]
アメリカの新大統領トランプ氏が、イラクについて発言したが、その内容が不明確であることが原因で、イラクのアバデイ首相がトランプ大統領の発言に対して、噛み付いている。

ネット上に載っていた記事の中に、各国の通訳は、トランプ大統領の発言が意味不明で、話題が移り過ぎ、発言に矛盾があることなどから、通訳するのが大変だ、といった苦情が掲載されていたが、それが原因しているのかもしれない。

トランプ大統領が語ったのは『もし、アメリカが2003年のイラク戦争で勝利した段階で、イラクの油田を抑えていれば、IS(ISIL)が台頭し、そこを抑え、彼らの資金源にすることは、出来なかったろう。』と語っているのだ。

まさにその通りであろう。このことについてトランプ大統領は、何もイラクの石油をアメリカが支配し続ける、と言っているわけではないので、アバデイ首相は噛み付く必要がないのだが、どうも発言の仕方に問題があったようだ。

このトランプ大統領の発言に対して、アバデイ首相は『イラクの石油はイラク国民のものだ。』と反発の意を鮮明にしている。

トランプ大統領はこの発言とは別に、『イラクに対する支援を増やす。』と語ったようだが、アバデイ首相は、このことについても『具体的にどのような支援があるのか、定かではない。』と不満を述べている。

また、トランプ大統領は『中東における第一課題は、IS(ISIL)対応だ』と語っており、そのための支援が、イラクに対して進められることに、なるのではないのか。

どうやら、落ち着いて聞けば、トランプ大統領の発言は、至極当たり前のことなのだが、欧米マスコミの彼に対する、敵対的報道や、彼自身の奇異な言動が、トランプ発言を複雑なものにし、受け取る側に混乱を、引き起こしているのではないか、と思われる。

こうした社会状況と、彼を取り巻く環境のなかで、日本が一番冷静にトランプ発言を、受け入れられるのではないのか。そして、そのうえで彼の発言に間違いがあれば、それを指摘し、丁寧に反論すべきであろう。

先日の菅官房長官の、トランプ大統領に対する『アメリカ車に対する課税へのクレーム。』への反論は、お見事という感じがした。懇切丁寧に説明すれば、トランプ大統領も、間違った考えを、ごり押しすることは出来まい。

どうやら、トランプ大統領は近い将来、日本を最も信頼できる相手国、とみなすようになりそうな気がするのだが、この予測は甘いだろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:04 | この記事のURL
NO4400 1月25日 『シリア和平アスタナ会議躓き』 [2017年01月24日(Tue)]
シリアの和平を実現することを、目的として開催されたカザフスタンの、アスタナでの会議は、初日から躓いているようだ。この会議は、ロシア、トルコ、イランがスポンサーになって、開催されているものだ。

アスタナ会議が躓いているのは、シリアの反政府側があくまでも、停戦を合意し、ロシアとトルコが成立させた停戦状態を、延長したいということだ。反政府側はこの停戦時期に、再度武器を集め体制を整えるのは、当然であろう。しかし、シリア政府側はこの会議をステップに、何とか政治的解決に、持ち込みたいようだ。

トルコが支援するFSA(自由シリア軍)は、あくまでもバッシャール・アサド大統領の辞任を主張しており、そこに至るプロセスとしては、国連の仲介による臨時政体を、創り上げたいということのようだ。

反政府側の14の組織は、シリア政府とは対面式の協議参加を、見合わせている。また、シリア政府と反政府組織は共に相手の、戦争犯罪に対する非難合戦を行っている。

イラン政府としては、今回の会議を通じて、自国のシリアへの影響力を、増したいと望んでおり、それが成功すれば、イランはイラン・イラク・シリア・レバノンというシーア・ルート(イランを中心とする、シーア・イスラム圏)を確立することが、出来るようになるのだ。
 アスタナ会議にはヘズブラやシーア派ミリシアは参加していない、イランはシリアに、アフガニスタン人やパキスタン人3万人を、戦闘員として送り込み、アサド大統領側支援を行っている。

ロシアとしては、この会議の成功の、保証人となりたいところだが、どうもスムーズには、進まないようだ。そうしたなかで、一縷の望みは、反政府側の代表の一人として、マナス・トラース氏が参加したことだ。

彼は元将軍であり国防相だった、ムスタファ・トラース氏の子息で、バッシャール・アサド大統領とは、親しい関係にあった人物だ。現在でも二人の関係が、険悪だという情報は無い。

ロシアは彼を臨時政府の核として(臨時大統領)反政府派と政府側とを、一つに纏めたい、考えのようだ。しかし、それはバッシャール・アサド大統領を、失脚させるものではなく、時間をかけてシリア問題を解決していく、プロセスを作り上げたいということだ。

果たしてこのロシアの考えが、反政府各派に受け入れられるのか。また、バッシャール・アサド大統領側から受け入れられるのか疑問だ。そして、バッシャール・アサド大統領体制を全面的に支援している、イランが首を縦に振るか、という問題もある。

会議開催前から、バッシャール・アサド体制をめぐり、ロシアとイランとの間には、意見の対立が生まれていたし、それにトルコの利益も絡んでいるのだから、そう簡単には前進すまい。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:15 | この記事のURL
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