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NO4343 『リビアのハフタル将軍ロシア訪問』 [2016年11月30日(Wed)]
リビア東部政府の軍のトップ、ハフタル将軍がロシアを訪問した。そのことには、大きな意味がありそうだ。それは、ハフタル将軍がロシアに対して、武器の提供を要請したのと交換に、リビア東部政府が支配している地域に、ロシア軍の基地を開設することを、提案したからだ。

リビアは持てる石油資源や、アフリカ難問のヨーロッパへの、移動拠点として重要な意味を持っている。石油については、単なる石油ではなく、ロー・サルファ、ロー・パラフィンの良質なものであることから、カーボン繊維の生産には、うってつけだと言われている。

リビアがアフリカ難民のヨーロッパへの、移動拠点であるということは、リビアがこれを取り締まれば、ヨーロッパはアフリカ難民の問題を、軽減することが出来るという事であり、トルコと同じような意味合いを、持っているのだ。

従って、アメリカを始めフランスやイギリスは、リビア問題に介入し、何とか自由にコントロール出来る状態を、創り出そうとしている。ISをリビアに送り込んだのは、アメリカとイギリスの策謀であろうし、その後のアメリカやフランス、イギリス軍による、シルテへの空爆も、その流れであろう。

チュニジアで結成された、統一リビア政府なるものと、その代表であるセラジ首相も、あくまでも国連という名を冠した、欧米の傀儡であろう。リビア国民の誰も、この人物を信用していないし、トリポリに拠点を置きはしたが、実験は握っていないようだ。彼の名が欧米のマスコミに出てくるのは、小さな存在を大きく見せよう、という策謀であろう。

そうした状況にあるリビアに、今回のハフタル将軍の訪ロで、ロシアが本格的に進出することになれば、アメリカ、イギリス、フランスの計算は完全に失敗に、終わる可能性がある。

ハフタル将軍の訪ロは、公式なものと評価されている。ロシア軍のトップであるロシア国家安全議会議長ニコライ・バトロワシフ、セルゲイ・ショイコフ国防大臣、そして、ラフロフ外相があっているからだ。

ロシアのイズベスチア紙は、名前は明かさないが、相当高位の人物も、ハフタル将軍と会っている、と報じたが、それはプーチン大統領を、指しているものと、思われる。

今回のハフタル将軍の訪ロを機に、ロシア軍がリビア国内に、軍事基地を持つことになれば、欧米の策謀は失敗し、アメリカのアフリカへの進出にも、ブレーキがかかることになろう。

アメリカのトランプ氏が、大統領に就任するのは、来年の1月だが、現在オバマ大統領は、実権を有していない状態にあり、まさに、空白の2か月が目の前に、控えているということだ。この空白期間中に、東リビア政府とロシアとの間で、基地開設の合意が出来れば、アフリカ全体の様相が、変わるという事であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:15 | この記事のURL
NO4342 11月30日 『エジプト・トルコ金にまつわる話』 [2016年11月29日(Tue)]
先進国も途上国も、権力を握る者は、金に対する執着心が強い。権力の座を追われた時、彼らは貯め込んだ金を、自分の懐に留め置けるのか否かが、大問題だ。韓国の朴大統領についても、近い時期にこのことに関する、結論が出るだろう。

エジプト政府はいま、ムバーラク大統領がスイスの銀行に、貯め込んだ金を、取り戻そうと必死になっている。エジプト政府はいま厳しい財政状況にあり、無理からぬことであろう。その額が5億7千万ドルにも上るというのだから、エジプト政府にしてみれば、無理もあるまい。

スイス銀行はマネー・ロンダリングや、ギャングなど犯罪組織の金の、引き落としを阻止しているが、ムバーラク大統領の場合は、これに引っかかったようだ。その金は汚職によって得たもの、と思われるからだ。

ムバーラク大統領以外には、ウクライナのヴィクトール・ヤヌコビッチ前大統領、チュニジアのアリー・アービデーン元大統領等も、この嫌疑に引っかかり、引き落としが出来ないでいるようだ。

アメリカのトランプ次期大統領の顧問のカーター・ペィジ氏は、このヴィクトール・ヤヌコビッチ前大統領と、金銭的な関係があった人物だ、と言われている。

トルコの場合は少しましな話であろう。納税が出来ず、未納になっている人たちに対する、特別法が考案されたのだ。その法律は再建法と呼ばれ、その新法に沿って申請をすれば、減税してもらえたり、納税の期間を遅らせてもらえる、という事のようだ。

トルコもエジプト同様、財政的には厳しい状態にあり、何とか未納分の税金を、徴収したいという事であろう。480万人の人たちがこの新法に沿って、納税の額を減らしてもらい、時期を遅延してもらう、対象になっており、申請手続きをしたという事だ。

しかし、たとえこの新法によって、納税者が全額を納税しても、いまのトルコ政府が抱える、対外債務の返済には、ほんの微々たるものでしかなかろう。トルコの政府はこれ以外にも、国民に対して、外貨を放出するよう呼び掛けたり(手持ちの外貨をトルコ・リラと交換すること)。外国の観光客を誘致するために、チャーター・フライトへの燃料無償サービス、なども行っている。

しかし、トルコの財政状況に対しては、既に赤信号が出ており、トルコに対する外国の投資家たちは、次々に資金を引き揚げており、トルコ・リラはつるべ落としのように、下がりまくっている。

一時期までは、1ドルに対して1・97トルコ・リラ程度であったものが、今では1ドルに対し3.5トルコ・リラになり、やがては4トルコ・リラになるだろう、と予測されている。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:08 | この記事のURL
[ トルコ経済は1〜2年で崩壊するとMIT教授] [2016年11月28日(Mon)]
トルコの経済はこのままでは、1〜2年で崩壊する、とアメリカのマサセッツ工科大学の教授が語った。彼の名はダロン・アジェモール氏だ。
彼の説明によれば『消費は経済発展のカギだ。そして出費はローンによって支えられている。しかし、それは永久には続かない。やがて危機が訪れるのだ。』ということだ。しかも、彼はその時期は極めて近い将来に、訪れるとみている。*
ダロン・アジェモール教授の説明によれば、『トルコはいまだに魅力的な、投資先ではあるが、それは短期投資だけだ。それはトルコが抱える、対外債務が大きいからだ。トルコは早急に対外債務を、処理しなければならない。』とも語っている。
ダロン・アジェモール教授は『アメリカの大統領に、トランプ氏がなったことにより、状況は大変革を起こす。外国の投資はトルコから引き揚げ、彼の大統領就任の期間には、金利も引き上げられることになる。それは外国の資金をトルコから、引き揚げることにつながるのだ。』とも語っている。
既に、トルコから外国の資金は、撤退を始めているが、それが実はトルコ・リラの、対ドル安の原因なのだ。『わが国の外交は鋭角になっており、それは国内政治と連関している。それはよくない傾向だ。』
ダロン・アジェモール教授は『経済成長は強く報道の自由と関係しており、長期的な発展は報道の自由や、透明性、公開性、包含性、そして競走の自由などが肝要だ。報道の自由が否定されれば独占が起こり、汚職がはびこり、司法は乱れることになり、独裁が進むことになる。』とも指摘している。
そして『確かに1990年代からトルコの報道の自由は拡大しており、開かれた社会にもなっている。また産業も発展した。しかし、報道の自由は限られ権威主義がはびこっている。』ということだ。
『しかし、それでもトルコ人の未来は開かれている。』とダロン・アジェモール教授は語った ]
このダロン・アジェモール教授は、アメリカの居住するトルコ人であり、自身の身の安全が確保された状態で、トルコの現状をストレートに、語っているという事であろう。
確かにその通りだ。エルドアン大統領が進めるメガ・プロジェクトは、ほとんどが対外債務に頼ったものであり、やがては支払いの時が来る。それは極めて近いことは、誰にも分かろう。
エルドアン大統領はトルコが破産するまで、賄賂を取りまくり、破産の一歩手前で外国に逃亡する気なのであろうか。物事はそう計算通りには、進まないのではないか。その場合、エルドアン大統領が逮捕され、裁かれる可能性も、あるという事だ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:38 | この記事のURL
no-title [2016年11月28日(Mon)]
NO4341 11月29日 中東TODAY



*『トルコ経済は1〜2年で崩壊するとMIT教授』*

* トルコの経済はこのままでは、1〜2年で崩壊する、とアメリカのマサセッツ工科大学の教授が語った。彼の名はダロン・アジェモール氏だ。*

*
彼の説明によれば『消費は経済発展のカギだ。そして出費はローンによって支えられている。しかし、それは永久には続かない。やがて危機が訪れるのだ。』ということだ。しかも、彼はその時期は極めて近い将来に、訪れるとみている。*

*ダロン・アジェモール教授*
の説明によれば、『トルコはいまだに魅力的な、投資先ではあるが、それは短期投資だけだ。それはトルコが抱える、対外債務が大きいからだ。トルコは早急に対外債務を、処理しなければならない。』とも語っている。

*ダロン・アジェモール教授は『*
アメリカの大統領に、トランプ氏がなったことにより、状況は大変革を起こす。外国の投資はトルコから引き揚げ、彼の大統領就任の期間には、金利も引き上げられることになる。それは外国の資金をトルコから、引き揚げることにつながるのだ。』とも語っている。

既に、トルコから外国の資金は、撤退を始めているが、それが実はトルコ・リラの、対ドル安の原因なのだ。

『わが国の外交は鋭角になっており、それは国内政治と連関している。それはよくない傾向だ。』

*ダロン・アジェモール教授は*
『経済成長は強く報道の自由と関係しており、長期的な発展は報道の自由や、透明性、公開性、包含性、そして競走の自由などが肝要だ。報道の自由が否定されれば独占が起こり、汚職がはびこり、司法は乱れることになり、独裁が進むことになる。』とも指摘している。

そして『確かに1990
年代からトルコの報道の自由は拡大しており、開かれた社会にもなっている。また産業も発展した。しかし、報道の自由は限られ権威主義がはびこっている。』ということだ。

『しかし、それでもトルコ人の未来は開かれている。』と*ダロン・アジェモール教授は語った。*

この
*ダロン・アジェモール教授は、アメリカの居住するトルコ人であり、自身の身の安全が確保された状態で、トルコの現状をストレートに、語っているという事であろう。*

*確かにその通りだ。エルドアン大統領が進めるメガ・プロジェクトは、ほとんどが対外債務に頼ったものであり、やがては支払いの時が来る。それは極めて近いことは、誰にも分かろう。*

*エルドアン大統領はトルコが破産するまで、賄賂を取りまくり、破産の一歩手前で外国に逃亡する気なのであろうか。物事はそう計算通りには、進まないのではないか。その場合、エルドアン大統領が逮捕され、裁かれる可能性も、あるという事だ。*
Posted by 佐々木 良昭 at 11:37 | この記事のURL
NO4340 『アレッポをめぐるロシアトルコシリアの意見対立 [2016年11月27日(Sun)]
シリアのアレッポ奪還作戦が、続いて久しいが、ほぼ最終段階に入っているのではないか、と思われる。しかし、IS(ISIL)側の抵抗も続いており、今日明日に結論が出る、というほどの期待は、持てないようだ。

アレッポの解放については、関係各国の思惑があり、一概には解決できないようだ。それはIS(ISIL)との戦いとは、別の次元の話のようだ。ロシアはアメリカとの間の駆け引きがあるが、その場合は人道的な面を、どう考慮するか、ということがあろう。

ロシアはアレッポに猛空爆を継続して、IS(ISIL)の勢力を潰してしまえれば、ことは簡単なのだが、IS(ISIL)側は住民を盾に取っており、猛爆をすることは、住民を多数犠牲にする、ということでもある。

トルコはといえば、トルコとシリアとの国境には、20万人のシリア人が難民としてトルコに入る日を待っている。もし、これからアレッポに激しい攻撃がかけられることになれば、難民の数はもっと増えることになろう。

トルコもまた、このシリア難民の受け入れについては、頭痛の種になっている。今でもトルコには300万人の、シリア難民が入国しており、シリア難民に対する支援の費用は、巨額に上っている。

EUへのシリア難民の流入を、押さえることを条件に、60億ユーロの援助を要求したが、EU
はなかなかそれを、実行してくれる気配は無い。そうでなくとも火の車のトルコの台所事情は、ますます厳しいものになる、ということだ。

そこで浮かんできた解決策は、シリアを実質的に分割して、統治するという考えのようだ。なかでも、アレッポについては、緊急の対応が必要であり、現実的な選択肢として浮かんできている。

アレッポの地方議員などは、シリア政府を経由せずに、直接支援を受けることを、希望しているが、それはシリアを分割することに繋がる、としてシリア政府は受け入れを、拒否している。

ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は、最近2度に渡って電話で、シリア問題を話し合っているが、このなかではシリア軍によって、トルコ軍が攻撃され、死傷者を出したことも、討議の話題になったようだ。

気短なエルドアン大統領からすれば、シリアを一気に攻撃したいところであろうが、シリア難民のますますの、流入の危険性があることから、そうも行かないだろう。

いまアレッポの解放は、関係諸国のそれぞれの思惑から、停止状態に入ったのではないか。その事は現地住民の飢餓状態が、悪化するということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:12 | この記事のURL
NO4339  『エルドアン大統領EUを恫喝』 [2016年11月26日(Sat)]
これまで何度となく繰り返してきた、エルドアン大統領のEU諸国に対する脅しは、今回は一層の真実味をもって、EU側から受け止められているのではないか。それは、EU議会がトルコのEUメンバー資格問題を、当分の間、凍結するという決議を、出したからだ。その決定が出たことには、7月15日に起こった、クーデター未遂事件が絡んでいよう。

EU諸国はこのクーデター未遂の後で、トルコ政府がどのような措置を取ったのかを、十分に承知している。10万人を超える人達が逮捕され、4万人近い人達が投獄され、その獄中では拷問が行われている。国外に逃れようと思った人達は、逮捕され投獄されている。

それだけではなく、ほとんど全てのトルコのマスコミが、政府から厳しい審査を受け、閉鎖されたり、政府と関係のいい企業に、売り渡された。マスコミ人の活動も、完全に制限され、多くの人達が投獄の対象になっている。

そしてついには、エルドアン大統領が死刑復活を言い出し『国民が望むならば死刑制度を復活させる。』と公言している。実はその事は、国民の意思ではなく、エルドアン大統領の望むことなのだ。

これではEUに加盟する資格は、遠のいて当たり前であろう。そのようなトルコの動きが、今回の『トルコのEU加盟を凍結させる。』という決議をうみだしたのだ。しかし、エルドアン大統領は決定に激怒し、EUを恫喝している。

彼は『EUがトルコのメンバー入りを、凍結するのであれば、トルコはシリア難民などの、EU諸国への流入を、止めない。』と言い出したのだ。

このことがEU諸国にとんでもない問題を、もたらすことは容易に想像がつく。これまでに、EU入りしたシリア難民などの数は、200万人近いのではないかと思われるが、トルコには300万人のシリア難民がおり、もし、彼らがトルコから自由にEUへ、移動できることになれば、EU諸国には合計で、500万人前後の難民が、あふれるということだ。

トルコはこの難民問題を梃子に、EU諸国に幾つもの要求を、突きつけてきている。『トルコにいるシリア難民に対する支援金、60億ドルを支払え。』『トルコ人のEUへの、ビザ無し渡航を認めろ。』『トルコをEUのメンバー国にしろ。』といった要求が主なものだ。

今回のエルドアン大統領の、怒りに満ちた恫喝に対して、EU諸国はどう対応するのかが問題だが、あるいは、EU諸国は難民問題で、腹を括っているのかも知れに。エルドアン大統領の傲慢さにはもう耐えられない、ということではなかろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:09 | この記事のURL
NO4328 『トルコ兵シリアで死亡・トルコの報復攻撃懸念』 [2016年11月25日(Fri)]
シリアのアルバーブに駐留するトルコ軍が兵士の間に、シリア軍の空爆を受けて、死傷者が出ている。死者は3人負傷者は10人にも上り、負傷者の1人は重傷を負い、即座にトルコ南東部のガジアンテペの病院に、搬送されたということだ。

トルコのユルドルム首相は、報復攻撃をする、と息巻いている。トルコのシリア政府憎さは人一倍であり、これまでアサド体制を打倒する、と息巻いてきていた。それが最近になって、トーン・ダウンしてきたのは、ロシアとの関係を、重視したからであろう。

しかし、今回のシリア空軍の空爆による、死傷者が出たという事態は、トルコの対シリア対応を、逆戻りさせるかもしれない。つまり、ロシアとの関係重視から、シリアへの対応を和らげるということは、無くなるかもしれない。

中東の状況を見ていると、まさに猫の目の色のように、大変革をたびたび起こすようだ。こうなると、長期的に見たらどうなるのか、という判断をせざるを得ないのだが、それもその時々の変化に、影響されることになり、必ずしも正確な読みは、出来なくなる。

今回のシリア軍による空爆で、トルコの軍人のなかから、死傷者が出たことは、トルコのエルドアン大統領を、激怒させていることであろうから、しかるべき報復は、確実に起こるのではないか。

その場合の、トルコ軍によるシリアへの報復は、シリアの軍人に限られて行われるのか、あるいは市民を巻き込んだ形で、行われるのかが焦点であろう。もし、シリアの市民の間に、多数の犠牲者が出るようなことになれば、欧米のトルコ非難は、激しいものとなろう。

エルドアン大統領は、EUの議会がトルコのメンバー国入りを、凍結したことで激怒しており、『それならヨーロッパに、シリア難民が多数流れ込むことを放置する。』と言い出し、ヨーロッパ諸国でのテロが増えるだろう、とも脅しをかけている。

トルコはいま、ヨーロッパからもアメリカからも、毛嫌いされる状態に、陥っているのだ。それだけに、トルコによるシリアへの、今回の報復騒ぎは、それをますます煽ることに、なるのではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:03 | この記事のURL
NO4327 『エジプトのシーシ大統領は大決断したのか』 [2016年11月24日(Thu)]
エジプトのシーシ大統領が、まさに清水の舞台から飛び降りるような、大決断をしたのではないか、と思われる。あるいは、そこまでエジプトとサウジアラビアとの関係が、こじれているのかもしれない。

これはシリアをめぐって、明らかになってきたものだ。述べるまでもなく、シリアのアサド体制を、一日でも早く打倒したい、と考えているのがサウジアラビアだ。それはシリアのアサド体制が、シーア派の分派である、アラウイ教徒だからだ。

サウジアラビアにしてみれば、北はイラン、北西はイラク、そして西にシリアがあり、南東部にはイエメンのホウシ派が、控えているのだ。加えて、レバノンのヘズブラもシーア派であり、四方をシーア派に囲まれているという状況にあるのだ。

サウジアラビアはこれまで、そのためにシリアの反体制派を支援していたが、そのことに費やされた費用は、莫大なものになっているのではなかろうか。武器、資金、情報をサウジアラビアはシリアの反体制派に送り、それをトルコと連携して、やっていたのだ。

従って、サウジアラビアの反アサド体制支援に、どう対応するのかという事が、サウジアラビアと相手国との関係を、推測するうえで重要な要素となっていた。トルコの場合は、サウジアラビアの意向と合致するものであり、ヨルダンもしかりであろう。

エジプトはこれまで、苦しい財政状況のなかで、何とかやってこられたのは、サウジアラビアからの、巨額な援助があったからだ。従って、シリア問題を巡ってエジプトはサウジアラビアの意向に沿って、行動すると思われてきた。

ところが、ここに来てエジプトのシーシ大統領は、全く逆の方向に、舵を切ったのだ。シーシ大統領はシリア政府を、支援する意向を示した。それは述べるまでもなく、サウジアラビアと対立する立場なのだ。

結果的に、エジプトはサウジアラビアからの援助を、期待出来なくなり、経済状況はますます、悪化していくことになろう。唯一の頼みの綱は、IMFからの借り入れであろう、と思われる。現在の段階では、エジプトとIMFとの間では、120億ドルの借款が締結されている。

エジプトはIMFの方針に則って、国家を運営し、外国の援助は断る、という事であろうか。エジプトのシーシ大統領は『我々はアラブ各国の国軍を尊重する、シリアへの支援もリビアへの,支援の場合もそうだ。』と語っている。

ここでシーシ大統領が言う国軍とは、あくまでも国軍であり、反アサドのミリシアのことではないのだ。エジプトは果たしてこれで、やって行けるのだろうか、という疑問が沸いてくるのだが。

同時に、このことは、アメリカやヨーロッパとの関係にも、影響して来よう。アメリカやヨーロッパは、サウジアラビアの王政を打倒し、エジプトを正常な国家運営のできる国に、導いていくというのであろうか。IMFはその場合欧米の、先兵ということになるのだろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:56 | この記事のURL
NO4327 『エルドアン・スキャンダルが続々出てくるサイト』 [2016年11月22日(Tue)]
NO4327 『エルドアン・スキャンダルが続々出てくるサイト』

出所はアドレスがGmailであり分かりかねるが、多分、反体制派の在外トルコ人メンバーたちによるものであろう。

このサイトはターキッシュ・ミニッツと呼ばれ、エルドアン大統領が何としても潰したい、サイトであろう。なぜならば、このサイトで紹介されているニュースは、ほとんどがエルドアン大統領を、批判する内容のものだからだ。

最近このサイトで紹介されたニュースは、現在トルコの首相職にあるユルドルム氏は、以前、通信運輸建設などを担当する、大臣であったことを紹介し手いる。

このポジションで彼は企業から賄賂を取り捲り、それをエルドアン大統領に渡していた、というのだ。各企業は確実に政府の仕事を、受注できるため、賄賂を渡しても、十分に採算が取れていたのであろう。

メガプロジェクトを推進する、エルドアン大統領の下には、道路の建設に加え、空港建設など大型プロジェクトが、山ほどあったのだから、集められた賄賂も、相当の巨額に達していたのであろう。

ユルドルム大臣は忠実に、この賄賂を集める大臣職を務めたため、エルドアン大統領から絶大な信頼を、得ていたということだ。そして、彼はエルドアン大統領の実子ビラールや、義息ベレトとも手を組んでいたということだ。

ユルドルム氏はその後、首相職に就任し、トルコでナンバー2の地位に、登り詰めている。

そして、もう一人エルドアン王国の内部メンバーがいる。それはブルト氏であり、彼は経済大臣の顧問であり、実質的な政策の決定者だ。彼はユルドルム同様に、エルドアン大統領と非常に近い関係にある人物だ。

つまり、現在のトルコ経済はエルドアン大統領、ユルドルム首相、そしてブルト氏によって、動かされている、ということだ。もちろん、それにはエルドアン・ファミリーが加わっているということだ。

トルコのエルドアン大統領に関する経済スキャンダルには、もう一つ大きなものがある。エルドアン大統領はアフリカの国の大統領ではない、最初の外部からソマリアを訪問する、大統領として乗り込んでいる。

彼はそこで何をソマリアの大統領との間で、話し合ったのかというと、ほとんどはソマリアの、地下資源開発に関係する、関連の話であったようだ。ソマリアには金鉱脈がある、石油も埋蔵されているのだ

このソマリアの地下資源を狙い、エルドアン大統領はソマリア政府に対し、軍事訓練を提供したり、学校や病院を建設している。その代価は将来、ソマリアの金であり、石油なで支払われる、ということなのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:06 | この記事のURL
NO4326 『シーシ大統領がトランプ称賛』 [2016年11月22日(Tue)]
エジプトのシーシ大統領が、先のアメリカ大統領選挙で当選した、トランプ氏を称賛している。この称賛には幾つもの意味が、含まれているのではないか、と思われる。対テロでの協力、経済援助への期待、対イスラエル関係、対トルコ関係、対サウジアラビア関係などを、見越してのものではないか、と思われる。

加えて、このところ目立っていた、エジプトのロシアへの接近を、対米関係を調整する必要も、あるのであろう。あまりロシア接近が目立ち過ぎると、ナセルの時代のように、対アメリカ関係が、冷却するからだ。

シーシ大統領はポルトガル・テレビとのインタビューのなかで、トランプ氏が中東問題に、より深く関与することを望んでいる、と語っている。このポルトガル・テレビとのインタビューは
11月21,22に、シーシ大統領がポルトガルを、訪問する前に行われたものだ。

その内容を世界に伝えたのは、ポルトガルの通信社であるLUSAだった。

シーシ大統領はトランプ氏が、中東地域について深い知識を持っており、何が起こっているのかを、分かっていると語り、エジプトへの協力も要請している。トランプ氏がテロの強硬な立場を、取っていることも、シーシ大統領には、魅力的なのであろう。

それは、あながち間違いではあるまい。イスラエルとの関係では、トランプ氏の娘がユダヤ人と結婚しており、家庭内の会話のなかにも、イスラエル・アラブ問題が話題になることがあろう。

パレスチナのハマース組織の幹部は、『トランプ氏はユダヤ人ではないか?』と言い出している。彼の父親がドイツからの、移民者であることを考えれば、あながち否定は出来まい。加えて、イランの高官はトランプ大統領の登場により、イスラエルはますます入植地を、広げるだろうと予測してもいる。

よくある話なのだが、シーシ大統領もユダヤ人の血が入っている、と噂れされている。カダフィ大佐の叔母がモロッコ系ユダヤ人、エルドアン大統領がロシア系ユダヤ人、アハマド・ネジャド元イラン大統領がユダヤ人、、挙げればきりがない。ユダヤの血を引くという一言は、アラブでは有効な非難の、口実になっているのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:41 | この記事のURL
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