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NO4177『イスタンブール空港テロ二つの悲劇』 [2016年06月30日(Thu)]
トルコのイスタンブール空港で起こったテロは、41人の死者と239
人の負傷者を、出した大惨事だった。空港内で爆発が起こり、旅行者が右往左往するシーンや、犯人の一人が撃たれて倒れるシーンなどが、アクション映画さながらに、ツイッターやインターネットを通じて、世界中にばらまかれた。

訳の分からない外国人の叫び声を聞いても、日本人にはほとんど実感がわかないのではないか。それは日本があまりにも、安全な状態を長く維持してきたからであろう。災害などの映像とは異なる、これらの外国での犯罪映像は、どうしても遠い世界の出来事でしかない、と感じてしまうのかもしれない。

しかし、その裏にはやはり、現実に悲劇が存在するのだ。ここでご紹介する二つの話は、少しは日本人にも、状況が実感させて伝えるのではあるまいか。

一つはチュニジア人の話だ。IS(ISIL)
に参加した自分の息子の安否を気遣い、金を借りて自分の持ち金と合わせて、シリアに息子を連れ戻すために、連絡を取りまくった。

その甲斐あって、息子は何とか帰国することに同意し、あの日イスタンブールの飛行場まで、たどり着いていたというのだ。しかし、事件に巻き込まれたために、息子はそこで死亡した。息子を待っていたチュニジアの親は、その知らせを受けた時、まさにアッラーのご意志を、目の前にしたという感じであったろう。

もう一つの話は、国籍はわからない。毎日流れてくる膨大なニュースのなかで、ある記事は細かく読んでいないからだ。その犠牲者はイスタンブールの空港で、テロに遭遇し負傷した。しかし、彼を心配する家族のことを考え、『私は大丈夫だ』という電話をかけたというのだ。

結果は重傷による死亡だった。電話を受けた留守家族は、『私は大丈夫だ』という電話を受けた後に、家族の死を伝えられた。この家族の死亡の通知を聞いて、家族はどう感じたのであろうか。いっそのこと、最初の段階で死亡してくれていた方が、心の整理が付いたのではあるまいか、と思ったかもしれな。これでは悲しみが、ダブルで家族を襲うからだ。

この二つの話は、運命とはまさに神のみ手にある、ということの証明のような、

話ではないか。人生の喜びも悲しみも、人はそれ司ることが出来ない、ということであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:34 | この記事のURL
『イラン新部隊結成・湾岸諸国が危険に』 [2016年06月29日(Wed)]
 イランとアラブ湾岸諸国、なかでもサウジアラビアやバハレーンとの関係が、緊張の度を高めている。これはイランとサウジアラビア双方から発しられている 警告からも推測することができよう。
 最近では、イラン政府がバハレーンのシーア派要人たちが、政府によって弾圧されていると非難し、その結果は、バハレーンの大衆が武器を持って、蜂起するだろうと警告した。
 サウジアラビアに対してもスンニー派のテロリストたちを支援し、イラクやシリアだけではなくイランに対しても破壊行動を始めたと非難している。そのような非難声明が継続して出されるということは、イランもサウジアラビアと同様に反撃するということであろう。
イラン政府がつい最近発表したところによれば、3000人程度の戦闘員からなる、バキーウ組織なる戦闘集団を結成し、この組織がアラブ湾岸諸国で活動を始めるということのようだ。この組織はイラン人で構成されているのではなく、近隣のアラブ諸国から、戦闘員が集められているようだ。し
 構成員はイラク人、バハレーン人、クウエイト人、サウジアラビア人などで、いずれもイランが出身国の体制に対して不満を抱いている国であることがわかろう。何やら多数の国から戦闘員を集めるという方式は、IS(ISIL)の手口に似ているような気がするのだがいかがなものであろうか。
 戦闘員はイラク国内で訓練され、その訓練基地は中心がイラクのミサーンにあり、それ以外にもアマーラ、クート、カルバラ、ナジャフデヤーリ、バスラなど各地にあるようだ。彼らはそこに分散しており、一旦作戦が始まれば集結するということだ。
彼らはパスポートではなく、特別の通過証(レセパセのようなものか)を配布され、イラクにあるカルバラなどの、シーア派の聖地訪問を口実に、イラクのバグダッド空港やナジャフ空港に降り立つと、そこでは迎えがあり、特定のホテルに宿泊させられるということだ。
 このことからわかることはイラク政府が一枚かんでいるという可能性だ。そうでなければこれだけ大規模で派手な動きは出来まい。イラクのアバデイ首相は前任のマリキ―首相よりもイランとの距離があいていると思われるのだが、この作戦については別なのであろう。
何故ならば、イラク政府が手を焼いている、IS(ISIL)のスポンサーは、サウジアラビアを始めとした、アラブ湾岸諸国政府や、これらの国々の金持たちなのだから。そうしたことがイラクもこの作戦に、取り込めたのであろう。


Posted by 佐々木 良昭 at 12:45 | この記事のURL
NO4176『イラン新部隊結成・湾岸諸国が危険に』 [2016年06月29日(Wed)]
イランとアラブ湾岸諸国、なかでもサウジアラビアやバハレーンとの関係が、緊張の度を高めている。これはイランとサウジアラビア双方から発しられている 警告からも推測することができよう。
最近では、イラン政府がバハレーンのシーア派要人たちが、政府のよって弾圧されていると非難し、その結果は、バハレーンの大衆が武器を持って、蜂起するだろうと警告した。
サウジアラビアに対してもスンニー派のテロリストたちを支援し、イラクやシリアだけではなくイランに対しても、破壊行動を始めたと非難している。そのような非難声明が継続して出されるということは、イランもサウジアラビアと同様に、反撃するということであろう。
イラン政府がつい最近発表したところによれば、3000人程度の戦闘員からなる、バキーウ組織なる戦闘集団を結成し、この組織がアラブ湾岸諸国で活動を始める、ということのようだ。この組織はイラン人で構成されているのではなく、近隣のアラブ諸国から、戦闘員集められているようだ。
構成員はイラク人、バハレーン人、クウエイト人、サウジアラビア人などで、いずれもイランが出身国の体制に対して、不満を抱いている国であることがわかろう。何やら多数の国から戦闘員を集めるという方式は、IS(ISIL)の手口に似ているような気がするのだが、いかがなものであろうか。
戦闘員はイラク国内で訓練され、その訓練基地は中心がイラクのミサーンにあり、それ以外にもアマーラ、クート、カルバラ、ナジャフ、デヤーリ、バスラなど各地にあるようだ。彼らはそこに分散しており、一旦作戦が始まれば集結するということだ。
彼らはパスポートではなく、特別の通過証(レセパセのようなものか)を配布され、イラクにあるカルバラなどの、シーア派の聖地訪問を口実に、イラクのバグダッド空港やナジャフ空港に降り立つと、そこでは迎えがあり、特定のホテルに宿泊させられるということだ。
このことから分かることは、イラク政府が一枚かんでいるという可能性だ。そうでなければ、これだけ大規模で派手な動きは出来まい。イラクのアバデイ首相は前任のマリキ―首相よりも、イランとの距離があいていると思われるのだが、この作戦については別なのであろう。
何故ならば、イラク政府が手を焼いている、IS(ISIL)のスポンサーは、サウジアラビアを始めとした、アラブ湾岸諸国政府や、これらの国々の金持たちなのだから。そうしたことが、イラクもこの作戦に、取り込めたのであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:43 | この記事のURL
NO4175『ヨルダンでCIA提供の武器はモバイルに変わる』 [2016年06月28日(Tue)]
笑い話のような本当の話だ。CIAとサウジアラビアが、シリアの反政府側に援助として送った武器が、ヨルダンでモバイル購入のために、転売されたというのだ。もちろんこの武器の転売は、ヨルダンの軍や情報部によって、行われたのであろう。

彼らはシリアに送る武器を、ヨルダンの武器のブラック・マーケットに流し、その金でぜいたく品や、モバイルを買っていたというのだから、話にならない。あるいは、あまりにも大量の武器が、
CIAとサウジアラビアから提供されるために、少しぐらいは転売しても構わない、という判断が働いたのかもしれない。

問題はこの転売された武器が、ヨルダン国内にばらまかれることだ。ヨルダンは述べるまでもなく、絶対多数の住民がヨルダン人ではなく、多数派はパレスチナ人であり、彼らは難民なのだ。彼らは不満を抱いており、これらの横流しの武器が、何時の日にかヨルダン王制打倒に、使われる可能性があるということだ。

加えて、ヨルダン国内の反アメリカのテロリストたちが、これらの武器を使って、アメリカ軍や軍属の訓練指導員を、襲撃するということだ。既に、それはヨルダンで、何度も起こっている。

加えて、これらの横流しされた武器の一部は、IS(ISIL)側にも渡っており、IS(ISIL)側はこれらを改良して、より優れた武器に作り変えているのだ。それで攻撃されたのでは、たまったものではあるまい。

アメリカは以前、シリア北部のコバネで、クルド人とIS(ISIL)が戦ったときも、クルド側に対する援助として投下した武器の、相当部分がIS(ISIL)側に渡っていた、というニュースが広く伝えられていた。

そこで問題は、今回のヨルダンで起こった武器の転売が、あくまでも一部軍人と、情報部のスタッフによるものだったのか、という点だ。実はこれは始めから、反シリア政府側に渡す目的ではなく、他の目的で行われたのかもしれない。

一つはIS(ISIL)側に武器を渡すことが、目的であった可能性だ。最近、ヨルダンとシリアの国境地域では、武力衝突が頻発しているが、それはヨルダン軍とIS(ISIL)の間で起こっているのだ。

もう一つの可能性は、そろそろヨルダン王家を、打倒しようという意思が、何処かの国から、働いているのではないかということだ。イスラエルはヨルダン川西岸地区の全てを、イスラエル領土にする方向に舵を切っている。

そうなれば、多数のパレスチナ人が、ヨルダンに流入しよう。その段階で、ヨルダンをパレスチナ国家にしてしまうことは、考えられるシナリオではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:49 | この記事のURL
NO4174 『麻薬がテロリストの資金源の危険性』 [2016年06月27日(Mon)]
最近麻薬の話が、ネット上に登場することが、多くなってきている。麻薬とは直接関係なさそうな記事を読んでいると、そこには麻薬問題が、背景にあることが分かる。例えば、モロッコでは
ISに資金提供している、女性が逮捕された。

モロッコでそれだけのお金を持っている人ならば、当然、社会のエリート層の一人であろうが、この犯人はそうではない。つまり、アングラ・マネーにかかわっている、人物だということだ。

モロッコはハシシの生産では、世界一の国だそうだ。そこで闇取引される麻薬(ハシシ)の量は、相当なものであろうし、それによって生まれる富も、相当な額に上っているだろう。このことと関連して、モロッコ女性がIS(ISIL)に参加する、戦闘員をリクルートし、イラクやシリアに送っている、というニュースもあった。

モロッコから最初に密輸される、最大手の客はスペインであり、ここで摘発される麻薬は相当の量であり、スペインは世界でも有数の、麻薬摘発国になっている。しかし、それはスペインで消費される分もあろうが、ほとんどはスペインから他の、ヨーロッパの国々に、密輸されるのであろう。

モロッコ以外の麻薬産出国と言えば,アフガニスタン、パキスタン,インド、レバノンの名が上がるが、インドからイタリアのある港に,大量の麻薬が持ち込まれ,摘発されたというニュースも伝わっている。

この麻薬密輸事件には、IS(ISIL)が関与していたのだ。つまり、IS(ISIL)はアフガニスタンばかりではなく、既に、インドとの間でも、麻薬の取り引きを始めている、ということだ。

IS(ISIL)がアフガニスタンに、進出していったとき、同国には石油もガスも無いので、狙いは麻薬であろうと推測していたが、まさにその通りだった、ということだ。

麻薬とスパイと女と言えば、トルコのイスタンブールが有名だが、そこでもPKK(クルド労働党)
が麻薬取引をして、軍資金を稼いでいる。大量のハシシが摘発され、山と積まれたハシシの写真が、マスコミによって公開されている。

そのニュースに先立ち、トルコの南東部で、大量の麻薬を運んでいた女性が、逮捕されていた。多分、彼女の証言で、PKKの麻薬部門が、どう動いているか、分かったのであろう。

イランでも、麻薬の使用量が激増している、というニュースが伝わっている。売人が鞄に麻薬をつめて、顧客の自宅を回ったり、路上で販売しているということのようだ。それが事実なら、イランのイスラム革命国家も、反政府の動き以外は、目をつむる、ということなのであろうか。最近では経済制裁が解除され、イランでは酒と麻薬の使用量が、激増しているということのようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:17 | この記事のURL
NO4173『トルコ・バチカンがアルメニア人虐殺で対立』 [2016年06月27日(Mon)]
トルコとバチカンが、1915年に起こったアルメニア人の、大量虐殺問題に対する認識をめぐって、対立している。これは、バチカンの法王の発言を元にして起こったものだが、トルコとしては一歩も引けない問題であろう。

アルメニア人虐殺問題とは、1915年当時、オスマン帝国支配の頃に、アルメニア人がオスマン帝国によって、150万人が虐殺されたというものだ。しかし、トルコ側の認識では、それほど多くのアルメニア人は、犠牲になっていないし、犠牲者の多くは、アルメニア人同士の内部対立の、結果だったというのだ。

当時、オスマン帝国側につくのか、ロシアの扇動によって、反オスマン帝国側に回るのかで、アルメニア人は対立しており、結果的にアルメニア人同士が、多数の犠牲者を生んだという認識だ。

しかし、キリスト教世界ではそうは受け止められていない、アルメニア人はアルメニア正教徒であり、同じキリスト教徒だという、同士意識があることに加え、アルメニア人のアメリカにおける宣伝活動が、効奏しているためであろうと思われる。

バチカンの法王が『虐殺』という言葉を使い、そのようなことが二度と起こってはならない、と発言したのだが、この『虐殺』という言葉が、トルコには許せなかったのであろう。

問題は、アルメニア人の虐殺が、虐殺であったか否かにあるが、それ以外に、最近ではキリスト教側に、トルコが支配している、かつて東ローマ帝国の首都であった、コンスタンチノープル(イスタンブール)を奪還しよう、という意見があることだ。

アゼルバイジャンとアルメニアの対立でも、トルコはアゼルバイジャン側を支持しており、アルメニア側にはロシア正教の国、ロシアを始めとする、キリスト教諸国が付いている。この問題では、アメリカがロシアと、共同歩調を採っているようだ。

なかでもキリスト教正教の国の、アルメニア支持は強いし、コンスタンチノープルをめぐる、奪還意見も強いのだ。ロシアはロシア正教の国であり、プーチン大統領は敬虔な、ロシア正教徒だと言われている。

最近では、あちこちからコンスタンチノープル奪還の、話が出てきているが、この話は単なる冗談とは、受け取れない部分がある、アルメニアとアゼルバイジャンとの対立では、最近、シリアのクルドがアルメニアに接近しており、アルメニアとアゼルバイジャン夫々を、支持する国が次第に鮮明に、なってきているからだ。

この問題は将来、もっと大きな問題に発展し、あるいはトルコの分割が、現実化していくかもしれない。中東地域では、将来、トルコがキリスト教徒地区と、クルド地区、そしてトルコ人地区に分割される、という話がまことしやかに、語られているのだ。

もし、そうなればコンスタンチノープルを含む、トルコ西部はキリスト教徒地区になり、中部はムスリムのトルコ地区、そして東部はクルド地区に分割される、ということになるというのだ。果たしてこの話は、単なるキリスト教徒の夢想(願望)なのか。あるいは国際政治の、将来に向けた重要なテーマなのか、関心を持って見て行きたいテーマだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:13 | この記事のURL
NO4172『ハメネイがバハレーン踏み台にサウジに怒り爆発か』  [2016年06月26日(Sun)]
イランの最高指導者アリー・ハメネイ師が、バハレーン国内状況について、厳しい意見を述べた。なかでも、最近、バハレーン政府が取った、カースム師に対する強硬措置が、ハメネイ師を激怒させたようだ。

ハメネイ師はこのようなことでは、バハレーンの住民の我慢も限界に達し、しかるべき危険な動きが始まる、と警告している。ただこの警告は、バハレーン政府に対するものであると同時に、サウジアラビア政府に対するものであることを、忘れてはなるまい。

ハメネイ師はバハレーンの精神的指導者である、カースム師に対する処遇(バハレーン市民権剥奪)について、バハレーンの若者を激怒させるものである、と語り、若者の怒りは頂点に達したとも語った。

他方、バハレーン政府の内務省は、『カースム師はバハレーン国内で派閥主義を煽り、彼は外国(イラン)と深い関係にある人物だ。彼は外国のために活動している。』と非難している。

しかし、バハレーンの住民の大半はシーア派であり、首長と政府はスンニー派に所属している。このために起こっている、政府のシーア派に対する締め付けと、表現の自由の阻止は、国際的にも大きな問題となっているのだ。

ハメネイ師の今回の発言が、実はバハレーンよりもサウジアラビアに、向けられたものであるということは、彼の発言のなかに、サウジアラビアを非難する部分が含まれているからだ。

ハメネイ師の語るところによれば、IS(ISIL)はサウジアラビアなどが創り出したものであり、この組織がイラン国内で破壊活動を試み、失敗しているとも語っているのだ。

ハメネイ師はこうした、反イランの立場を採る国々に対して、最終的にはイランが打倒し、足にキスをさせるとも語った。イランではテヘランを中心に、IS(ISIL)側であろうと思われるテロリストが、時限爆弾や特攻攻撃で、テロを試み失敗しているのだ。

イランのハメネイ師が激怒した結果、イランはバハレーンに、大量の武器を送ることになろう。そうなればバハレーン国内は内戦状態となること必定だ。それに対して、サウジアラビアは以前にも実行したように、サウジアラビア軍をバハレーンに送り込もう。

今度はイランも、サウジアラビア軍のバハレーン侵攻を理由に、バハレーンに革命防衛隊を、送り込む可能性があるのではないか。それは直接間接、イランとサウジアラビアが戦闘を開始する、ということだ。それが何処まで拡大するかは、アッラーのみの知るところであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:42 | この記事のURL
NO4171『英のEU離脱への中東諸国の反応』 [2016年06月25日(Sat)]
国民投票の結果、イギリスはEUから、離脱することを決定した。この結果は、世界中を震撼させている。なぜならば、イギリスは世界の財布を、握っていた国だからだ。

当然のことながら、イギリスがEUとの関係を切ることで、世界の金融を牛耳ることは、難しくなった。それは世界の金融市場に不安を抱かせ、世界の通貨は乱高下し、株価も不安定になっている。実際に日本でも円が急騰し、株は大幅に下げている。

アラブを始めとした、中東の国々も当然高い関心を、イギリスの動きに関心を抱いているのだが、控えめなのであろうか。あるいは先が読めない、ということであろうか、あまり明確な論評は、見出せない。

大半のイギリスに関する記事は、外国の記事や見通しを、転載したものだ。例えば、トルコのサバー紙は『イギリスばかりではなく、スコットランド、北アイルランド、ロンドンさえも、独立することを望むのではないか?』という記事を転載している。

また、同じサバー紙は『イギリスの脱退はEUの終わりの始まり。』という記事を掲載しているし、『イギリスの脱退でトルコがEU加盟をすることは、遠ざかった。』という記事も掲載している。それはそうであろう。

同じトルコのフリエエト紙は『イギリスのEU脱退は、パンドラの箱の蓋を開けた。』と書き、今後EU各国から離脱する国が、増えていくだろうという、予測に立った記事を書いている。

また、イギリスのEU離脱の結果、EUメンバー国内に動揺が生まれ、トルコのEU加盟は、もっと遅れるだろう、と予測している。それは事実そうなるであろうと思われる。

イランのプレスTVは『イランはイギリスの投票結果を尊重する。』と書き、あまり立ち入ったコメントはしていない。まだ自国にとって、どのような影響が及ぶか、イランはつかみきれて、いないのかもしれない。

エジプトは独自のコメントは出さず、EUの議長が『このイギリスのEU脱退は、EU諸国にドミノ現象を起こすのではないか。』と警戒しているというニュースを、紹介しているのみのようだ。

もちろん、エジプトでも株や通貨の下落が、起こってはいる。また、このEUの混乱は、そうでなくとも悪い、エジプトの観光産業に、大きなダメージを、より一層大きくするのではないか、ということも気になるところだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:20 | この記事のURL
NO4170『エルドアン大統領の冗談と本気』 [2016年06月24日(Fri)]
トルコは東西にまたがる国として、その地理的特徴を、世界にアピールしてきていた。そして、その事からトルコはEUのメンバーになりたいと思い、EU加盟の外交努力を続けてきていた。

しかし、トルコはアジア側の国であり、ヨーロッパではないということと、イスラム国家であることがネックとなり、未だにEU加盟に至っていない。トルコ政府の高官に言わせると、トルコは1963年以来、既に53年間も、ヨーロッパの一員になる努力を、してきたというのだ。

最近キャメロン英首相は『トルコがEUのメンバー国になるには、まだ30以上もの案件が検討されておらず、その検討が全て終わり、トルコのEU加盟が認められたとしても、それは紀元3000年のことであろう。』と皮肉っている。

トルコ政府はEUへの、ビザ無し交渉を進めているが、全く進展が見られない。そのため、トルコ政府の高官は、90パーセント以上のトルコ国民は、ビザ無し渡航を、別に望んではいない、と言ってもいる。

確かに、トルコの庶民は、物価高のヨーロッパに行って、買い物をしたり、観光を楽しむという余裕は無く、自国や近隣諸国で、観光を楽しむことの方を、優先しよう。しかし、トルコ政府の高官は、ヨーロッパがビザ無し渡航を認める方向にある、と言いながら何もやっていない、嘘つきだと非難し始めている。

こうした雰囲気のなかで、エルドアン大統領はとんでもない、妙案(?)を提案した。それは、トルコ国民にEU加盟について、賛否を問うという、国民投票を実施するという提案だ。

あるトルコ人の友人は笑いながら『トルコがEUに加盟を、認められてもいないのに、EUに加盟すべきか否かを、国民投票にかけるというのは、ジョークに過ぎない。』と笑っていた。

イギリスではEUから抜けるのか留まるのか、ということが国民投票にかけられて、いま開票の真っ最中だが、それを真似て、国民的娯楽のイベントを、エルドアン大統領は提供しようというのであろうか。

ただトルコ政府の高官は『難民がヨーロッパに行きたいというのであれば、彼らを自由に行かせるよう、国境を開く。しかし、ヨーロッパは彼ら難民を、受け入れるに際して、十分な対応ができるのだろうか。』と皮肉っている。多くの難民が今では、あまりにもひどい受け入れ対応に嫌気がさし、ヨーロッパから帰国したがっている、ということも事実だ。

このトルコ政府高官の発言は、ヨーロッパ諸国に対する、恫喝でもあろう。もし、トルコが国境を開放すれば、100万人どころか、200万人300万人の難民が、ヨーロッパ諸国になだれ込むのだから。それはEUの崩壊につながろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:44 | この記事のURL
NO4169『リビアのシルテ激戦IS(ISIL)敗色濃厚』 [2016年06月23日(Thu)]
リビアのシルテ市では、激戦が続いている。このシルテ市はIS(ISIL)にとって、極めて重要な街だ。それは石油の積出港に近いことや、リビア東西の丁度中間に位置していることなどに、よるものであろう。

IS(ISIL)側にとって重要だということは、述べるまでもなく、リビア側にとっても重要だ、ということであり、このシルテ市をIS(ISIL)に抑えられていたのでは、リビアの東西の軍事力が、分断されてしまうことになる。

このため、リビア側のリビア統一政府寄りの、ミスラタ市の戦闘集団が中心となって、シルテ攻撃が開始された。既に、相当数の犠牲者が出ているが、ミスラタのミリシアは、一歩も引いていないようだ。

リビア統一政府側は海からの攻撃も、IS(ISIL)に対して加えており、ほぼ完全に包囲した状態にまで、IS(ISIL)を追い込んでいる。従って、IS(ISIL)の戦闘員たちは、他の場所に逃げたくても、逃げられない状態に、追い込まれているのだ。

ミスラタの戦闘員たちは、シルテのテレビ局やラジオ局を、奪還したばかりではなく、電力会社やビン・ハメル・モスクも奪還している。

こうしたリビア側の攻勢に対して、IS(ISIL)が今後、どう反撃していくのかが疑問だ。完全に包囲されたということは、彼らが武器や食料、医薬品などを、補給できなくなってきている、ということでもあろう。

リビアに入ったIS(ISIL)は、海岸部から次第に南下し、石油地帯を占領し、次いでアフリカに進出していくのではないか、と予想していたが、それも難しくなってきているのではないか。

その時に、欧米はどのようなリビアへの介入の、仕方をするのか興味深い。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:56 | この記事のURL
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