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NO4084『IS(ISIL)はイラク・シリアで後退気味』 [2016年03月31日(Thu)]
人にも組織にも、上り調子の時と、下降線をたどる時が、あるようだ。いまIS(ISIL)は下降線を、たどっているのであろう。やることなすことが、どうもうまくいっていない、感じがする。

IS(ISIL)はロシアでテロを計画し、IS(ISIL)要員の募集をしたのだが、それに応募した20人が逮捕されている、IS(ISIL)はダゲスタンでテロ行動に動き、爆弾を爆破させて、警官を1人死亡させ、もう1人を負傷させることができたが、それ以外の被害を与えることは、出来なかった。

逮捕されたテロ集団は、ウズベキスタンの身分証を持ち、トルコの運転免許証を、持っていたということだ。IS(ISIL)はロシアのモスクワを含む各地で、テロを起こすことを、計画していたことが分かった。

このロシアの各地で計画されているIS(ISIL)のテロは、ロシアがシリア政府を支援し、IS(ISIL)攻撃を行ったことに対する、報復だとされている。

もう一つのIS(ISIL)に関するよからぬ情報は、イラク国内でIS(ISIL)が占領していた土地の、半分以上をイラク側に、奪還されているということだ。IS(ISIL)はイラク治安軍の攻撃を受け、これまで支配していたシンジャル、バイジ、アンバール、テクリートなどを手放している。

イラクにおけるIS(ISIL)の後退は、イラク軍に対するアメリカ軍などの空爆支援が、モノを言っているのであろう。イラクのIS(ISIL)の中心地となっていたモースル市も、最近ではイラク軍によって包囲され、何時イラク軍に攻め落とされても、不思議では無い状態ある。

そうしたなかで聞こえてきているのは、IS(ISIL)の北アフリカでの、台頭であろう。最近ではリビアやチュニジアだけではなく、モロッコでの動きも、報告されている。

最近、リビアでモロッコの若者300人が、ジハーデストとしての訓練を受けていたことが、明らかになっている。そのことに加え、モロッコには反体制のスリーパーが、多数いるということだ。

つまり、北アフリカの沿岸諸国である、リビア、アルジェリア、チュニジア、モロッコは揃って、IS(ISIL)の攻撃目標になっている、ということであろう。しかし、その北アフリカ地域での攻撃も、あまりうまくはいっていないのではないかと思われる。

リビアでは共闘組織が、いまだに出てきていないこと。チュニジアでは作戦前に逮捕されているか、作戦実行時に失敗している。最近のモロッコでの動きもしかりだ。それには英仏米の情報機関の、これらの国々に対する、支援があるのであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:30 | この記事のURL
NO4083 『エルドアン大統領の訪米に成果は期待できるか』 [2016年03月30日(Wed)]
エルドアン大統領はアメリカのワシントンで開催される、国際核会議に参加することになり、29日トルコを出発した。

エルドアン大統領の訪米に当たっては、幾つもの憶測が飛び交っていた。その一つは、イラン生まれのトルコ国籍保持者レザ・ザッラブの、マネー・ロンダリングにエルドアン大統領が、関わっているという問題だ。

そのことがあり、訪米前の段階でエルドアン大統領は、訪米したら逮捕されるのではないか、と不安がっていたという話しもあった。しかし、エルドアン大統領の訪米前に、アメリカ政府の国務次官である、アントニー・ブリンケン氏がトルコを訪問し、エルドアン大統領の訪米について打ち合わせている。

多分、その席でアメリカ側のアントニー・ブリンケン国務次官は、間接的にエルドアン大統領に対して、法的手続きを取らない、と語ったのであろう。そのためエルドアン大統領は、たちまち元気になった、ということであろう。

ただ、本来であればエルドアン大統領は、オバマ大統領との個人的な対談を、望んでいたのであろうが、それはかなわないようだ。アメリカ側がエルドアン大統領に出した提案は、核会議の席で非公式に、オバマ大統領と会わせる、という約束のようだ。

確かに、世界中から50人以上のトップが集まる会議の時期には、エルドアン大統領にだけ特別の配慮をするということは、無理なのかもしれない。

エルドアン大統領側にすれば、何とかメンツが保てる、ということか。それ以外には、アメリカの財界人たちとの、会議が予定されている。アメリカの大手企業25社の代表が、会議に臨むようだ。

エルドアン大統領はレザ・ザッラブの逮捕については何の問題もない、と語りながら、レザ・ザッラブの弁護士に対し、必要であれば協力する、と語ったと伝えられている。

エルドアン大統領に対してアメリカ政府が、レザ・ザッラブのマネー・ロンダリングに、関与しているか否かということについて、具体的な動きをしていないのは、まだレザ・ザッラブの取り調べが、完了していないからであろう。エルドアン大統領が窮地に追い込まれるには、もう少し時間がかかるのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:20 | この記事のURL
NO4082 『リビアの統一政府実現の話は大分先だろう』 [2016年03月29日(Tue)]
国連が後押しして[国連が主導して]、リビアに統一政府を創設する、という話が動いている。既に、この統一政府の代表が決められており、彼は現在、リビアの隣国、チュニジアに居住している。

この人物の名はファーイズ・セラジュだが、彼にどれだけの力量が、あるのだろうか。あまり詳しくわからないが、多分、統一政府を主導していくのは、簡単ではあるまい。

リビア国民の多くは、いまの状況について否定な考えを持っている。『二つの政府でまとまらないのに、これにまた一つ新しい政府が加わって、リビアは三つの政府を持つのか?』といった具合だ。

確かに、現在ある二つの政府は、西のトリポリのファジュル・ル・リビア(リビアの夜明け)と呼ばれる、イスラム原理主義の支持を得ているものと、東のトブルクにある、国際的に認められている、と言われている世俗政府だ。

東西のリビア政府は、それぞれに、軍隊あるいはミリシアを抱えているが、ファーイズ・セラジュの政府はいまのところ、軍隊を全く持っていない。これでは戦乱の地、リビアでの統治は不可能なのではないか、ということだ。

ファーイズ・セラジュがチュニジアから、リビアのトリポリに入ることになったとき、幾つものジョークが、リビア人の間で語られた。曰く『ファーイズ・セラジュは国連が作ったパラシュートで、トリポリに降りるそうだ。』『ファーイズ・セラジュはヘリコプターで、トリポリ入りするそうだ。』『ファーイズ・セラジュは船で、トリポリ入りするそうだ。』そして最後のジョークは『ファーイズ・セラジュは国際軍に守られて、船でトリポリ入りをするそうだ。』だ。

ファーイズ・セラジュがパラシュートで、トリポリ入りするわけがないし、船でもありえまい。つまりは、飛行機でトリポリの空港に降りたいだろうが、二つの政府は彼の着陸を、認めていない。

国連や欧米諸国は、力でファーイズ・セラジュのトリポリ入りを、実現させようというのであろうか。外国の強力な関与がリビアをずたずたに切り裂き、石油で豊かだった国も、いまでは乞食の多数いる、国に変わってしまった。

しかし、この新首相の政府は、トリポリ郊外にある、豪華なリゾート地パーム・シテイに、設置される予定であり、ファーイズ・セラジュはここに、ヘリコプターで、降り立つということらしい。

最近ではこうしたことから、王政復古を望むリビア国民が、増えてきているということだ。それは国連と欧米の、最終ゴールなのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:28 | この記事のURL
NO4081『カタール・アルジャズイーラが大量首切り』 [2016年03月29日(Tue)]
ガスで金満長者になった国カタールが、世界中に情報を拡散して、一躍有名になったのは、やはりアラブの春革命がきっかけであった、と思われる。勿論、その前にはイラク戦争や、その他のアラブのニュースを伝えていたが、それほどの盛り上がりと、政治的な影響力は無かったのではないか。

アルジャズイーラはカタール政府の放送局であり、カタール政府の意向を十分に汲んで、運営されている。つまり、アメリカの中東戦略と、一体の放送局なのだ。従って、一部のニュースは信じがたいものであったし、アラブの春革命のなかでは、反体制派に必要以上にコミットしていた。

たとえば笑い話のような話だが、アルジャズイーラ放送が『今リビア政府軍は民間人に対して、実弾を発射し始めました!!』という現場からの報告があったが、実は催涙弾を撃っているだけだった、という笑い話のような話がある。

しかし、こうした報道は事実をゆがめて世界に伝え、反体制でもない政治的に無関心な人たちも、政治の渦の中に巻き込んでいったのだ。かつてアルジャズイーラはイラク軍のクウエイト侵攻時に、幾つもの嘘を報じている。『原油でべとべとになった哀れな水鳥』『赤ちゃんがイラク兵によって、床に投げつけられて殺された』という在米クウエイト大使の娘のデマ証言、勿論この娘は戦争難民、ということにされていた。

アルジャズイーラの意図的な偏向報道は、アラブ各国政府と大衆の間に、不快感を抱かせ、支持を減らしていった。エジプト政府はアルジャズーラのスタッフを逮捕し、裁判にかけている。

アルジャズイーラがそうした状況下で、新たなマーケットをアメリカ本土に開くことを決定し、アメリカ・アルジャズイーラが開局された。しかし、あまりぱっとしないのであろう、同局は閉鎖の方向にある。当然のことだ。アメリカには無数のテレビ局があり、そこで頭目を表していくのは、容易ではないからだ。

最近の石油ガス値下がりのなかで、さすがのガス金満国家カタールも、厳しい財政状況に陥ってきているようだ。そこでやり玉に挙げられたのが、アルジャズイーラだった。

カタール政府は大幅なアルジャズイーラスタッフの、首切りを決定した。このカタール政府の決定で、500人のスタッフが職を失うことになり、彼らには2
か月分の退職金が、支払われることになっている。

この首切りで、アルジャズイーラのスタッフは、60%削減されることになり、カタールの首都ドーハ市にある本局でも、300人が職を失うことになる。

アルジャズイーラとはどのような視聴率を誇っていたのであろうか。テレビの視聴者は世界で2700万人、同社のサイトには120ク人がアクセスしていたということだ。

もったいないような気がするのだがカタール政府は2016年120億ドルの予算不足に追い込まれている。どうやらガスの値下がりが、アルジャズイーラの20年に渡る歴史に終わりを告げるようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:36 | この記事のURL
NO4080『砂漠の真珠パルミラ解放される』 [2016年03月28日(Mon)]
世界にある遺跡のなかでも、何本かの指に入るほど美しく、奇跡的な砂漠のパルミラ遺跡は、2000年の歴史を持つローマ帝国の建造した遺跡で、その素晴らしさのために『砂漠の真珠』と呼ばれてきていた。

そのパルミラをIS(ISIL)が占領支配し、一部を破壊してきたのだ。また、そこにあった貴重な遺物の一部は、密輸されたと言われている。しかしIS(ISIL)の支配が続いてきていたが、遂にシリア軍はこの貴重な遺跡の奪還に成功した。

この戦いでどれだけのシリア兵が、犠牲になったかは定かではないが、IS(ISIL)側の被害状況は人権委員会などから、明らかにされている。その報告によれば、400人のIS(ISIL)戦闘員が死亡し、4台の戦車が破壊され、何台かの戦闘車両も破壊されたようだ。

このシリア軍のIS(ISIL)打倒作戦には、ロシア軍の支援もあり、ロシア軍側はIS(ISIL)の、15のターゲットを攻撃したと語り、100人以上の戦闘員を殺した、とも発表している。

シリア軍はロシア軍の協力を称賛し、今回のパルミラ奪還はロシアの協力によるものだ、と明確に語っている。これで自信がついたシリア軍は、次はトルコからシリアへの、IS(ISIL)のサプライ・ラインを遮断する、と語っている。

そのシリア軍の新たな攻撃対象は、IS(ISIL)の首都であるラッカ市と、シリア東部の要衝デルズール市だ。

ラッカ市からはすでにIS(ISIL)の幹部と、家族の多くがイラクのモースル市やリビアのシルテ市になど、他の場所に逃亡したと言われているが、残存のIS(ISIL)との間では激戦起こるかもしれない。

ただ、IS(ISIL)側の戦闘員のなかには、戦闘に嫌気がさして逃亡を図る者、給料が支払われないために抜け出す者、IS(ISIL)の軍資金を盗む者なども出ていることから、案外あっけなく陥落するかも知れない。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:55 | この記事のURL
NO4079『エルドアン国内問題が国際問題化の危険』 [2016年03月27日(Sun)]
トルコのジャーナリストに対する裁判が国内問題で留まらずに、国際問題化しつつある。その問題とはMIT(トルコ情報部)がシリアのIS(ISIL)に武器を支援したことを暴露する記事を掲載したジュムフリエトの編集者などを逮捕した問題だ。
その中心人物はドンダルしだが、彼の補佐のギュル氏も逮捕され投獄されていた。それが2月26

日に仮釈放になり現在に至る。彼らの武器密輸事件報道は国家の機密に関わるスパイ行為だと政府は主張している。

エルドアン大統領は自分が憲法よりも上位にあると語った人物であり、この報道の自由を大きく犯す行為も正当とみなしている。

ところが再審にあたり外国の外交官が裁判を傍聴する動きに出た。イギリスの領事が参加してもいる。このことはいかにでたらめな裁判が行われるのか検察の証拠は不十分ではないのかということが明らかになってしまうのだ。

そこでエルドアンは外国の外交官やジャーナリストが裁判の傍聴に参加することに怒り心頭になっている。彼は『一体お前は誰であり、何をしに来るというのか。ここはお前の国ではない、ここはトルコだ。外交官は何処へ行くにも、許可を取ってから行動すべきだ。我々は知っているいつも民主主義、人権をクーデター計画者に対して支援する道具に使っている。』

MITのトラックが武器を満載して、ISに届けた事実を報じた、ジュムフリエトの編集長らは、92
日間に渡って投獄されたが、これは報道者に対する権利を、無視したことだ。

結局裁判はエルドアン大統領の意向で、国家機密に関わるとして、非公開で行われ、一部の判事は出廷を拒否し、裁判は取り止めになり、4月1日に延期された。

エルドアン大統領激怒したのは、裁判でトルコ政府側の、各種の違法が明らかになるからだ。今回の裁判延期は、ますます国民と外国に、エルドアン体制の不正を明らかにし、エルドアン大統領は窮地に追い込まれていくことに、なるのではないのか。

レザ・ザッラブのアメリカでの逮捕では、エルドアン大統領は訪米したら逮捕されるのではないか、と恐れているという情報が、伝わってきている。彼は多分に敏感になりすぎているのであろう。彼の言動の何処にも、全く余裕が見られなくなってきている。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:44 | この記事のURL
NO4078 『ケリー国務長官ISは中東を諦めたと語る』 [2016年03月26日(Sat)]
ケリー長官はブリュセッセルで、ミシェール首相と会談した際に、IS(ISIL)は中東を諦めた、という趣旨の発言をした。IS(ISIL)が欧州諸国に台頭してきているのはそのためであり、中東では状況が悪化し、優位に立てなくなってきているからだ、ということのようだ。

ケリー長官はパリ、アンカラ、チュニジア、アメリカのカリフォルニアのサンベルナルデノなどの、IS(SIL)によるテロを経験に、今後、全面的にIS(ISIL)によるテロを、撲滅していくとも語っている。

ケリー長官はIS(ISIL)が描いていた、イスラムカリフ国家はファンタジーに終わろうとしている。そして、まさに崩壊の危機に直面していると語り、IS(ISIL)の支配地域は縮小しており、指導者たちの多数が殺されてもいる。IS(ISIL)の収入は激減し、戦闘員たちも逃げ出しているとも語った。

こうしたなかで、最も有効な対応は人間性であり、形だと語り、アメリカ国民が2人犠牲になったことも伝えた。

そのとおりであろうが、ケリ−長官はIS(ISIL)が欧州にだけ、向かっているのではないことを見逃している。実はIS(ISIL)はシリアやイラクでの不利な状況のなかで、リビアを新たな首都にしようと語っているのだ。

そのため、多くの戦闘員と幹部家族がリビアのシルテニ移動している。リビアでのIS(ISIL)
の戦闘状況は、決して優位では無いが、リビアに拠点を置いたことで、チュニジアやモロッコがIS(ISIL)の脅威を一層、受けるようになってきている。

また、リビア国内では地中海沿岸のシルテだけではなく、IS(ISIL)はリビア南部の国々にも進出しつつあるのだ。チャド、ニジェール、マリなどがその国々だ。IS(ISIL)がアフリカの中央部を、目指していることは、ほぼ間違いあるまい。

アメリカは口には出していないが、北アフリカの国々の安全と、アフリカからの難民の、リビアを経由する欧州への流れを、阻止するという名目で、リビアに対する軍事攻撃を、イギリスやフランスと行う日が、近いのではないかと思われる。

リビアやアフリカでのSI(ISIL)による殺戮は、簡単な報道で済まされるのだろう。命の値段は人種によって異なるのだろう。欧米人の目からすれば。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:42 | この記事のURL
NO4077『イラク・シリアがISに攻勢/・トルコの不安』 [2016年03月25日(Fri)]
シリアの場合はロシア効果であろうか、あるいはアメリカがイラク軍に、武器供与を増やしたことによるのであろうか。シリアもイラクもIS(ISIL)に対して、強気の攻勢に出ている。

シリア軍はIS(ISIL)が支配する、パルミラを奪還する作戦に出ているし、イラク軍も北部の、大都市モースル市(イラク第二の都市)の奪還に、軍事行動を始めている。

シリアの場合はロシア軍の空爆で、IS(ISIL)に相当のダメージを与えることにより、自信をつけたのであろうか。それとアサド大統領の今後が、ほぼ不安のない状態になってきていることが、シリア軍の結束を強めているのかもしれない。

他方、イラク軍の場合はアメリカが武器の供与を増やしたことと、イラク国民が結束し始めてきていることによろう。今回のモースル奪還作戦には、イラク軍に加え、シーア派ミリシアやクルドのペシュメルガ軍が、参加する方針になっている。

当面はこれらの混成部隊で、モースル近郊の町村を奪還し、次いで、バグダッドからの正規軍の増派を得て、作戦は本格化するということだ。このモースル奪還作戦については、必ずしも明るい見通しばかりではないようだ。

モースル奪還作戦について、明るい見通しだけではないのは、イラク軍が本格的な態勢を立てるまでには、まだ当分の時間がかかり、その間にIS(ISIL)側が、応分の準備ができるからだ、と専門家は語っている。

しかし、イラク軍はここ1年以内に完全にモ−スルを奪還する、と言っているし、既に周辺の町村を奪還してもいる。そして周辺を落として、モースルを包囲する作戦のようだ。

モースル市はIS(ISIL)側にとっては、シリアのラッカ市(ISが首都だと言ってきていた)に並ぶ重要都市であり、ラッカ市が危険な状態に陥ったために、多くのIS(ISIL)幹部や家族が、逃げて来たのがこのモースル市なのだ。

つまり、IS(ISIL)はいま、まさに窮地に立たされている、ということであろう。そのIS(ISIL)
がモースル市の次に、逃げ延びていく先は、トルコが第一の候補として、考えられるのではないか。

種々のスキャンダルで、国際的な信用を急落させているトルコは、これまで支援してきた、IS(ISIL)によって、まさに窮地に立たされるのであろう。

トルコ以外のシリアとイラクの周辺国には、IS(ISIL)が入っていく余地はない。イランもヨルダンも歓迎するはずがないし、軍事的にもしっかりしている。ヨルダンの場合は、アメリカもイスラエルも本格的な、支援することになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:52 | この記事のURL
NO4076『エジプトの新閣僚は皆民間の経験者』 [2016年03月24日(Thu)]
エジプトで水曜日に、新たに選出された閣僚10人が、シーシ大統領に宣誓している。以前に書いたが、もし、軍人出身の閣僚が増えるようでは、外国からの非難を受けやすいだろうし、国内的にも不満が出るだろう、と思われていた。

しかし、今回の新閣僚のリストを見ると、皆民間で活躍した人たちか、軍に関係のない、公職にあった人たちだ。どうやら常識的な閣僚選びが行われたようだ。それは歓迎すべきであろう。

新閣僚の簡単な経歴は以下の通りだ。

法務大臣:ムハンマド・アブドルラヒーム

検事、裁判官経験。

財務大臣:アムル・エルガルヒー

農業食料局長、カラアホールデング勤務、国立銀行副頭取、カタールアハリ銀行理事長経験

民間航空大臣:シャリーフ・ファタヒー

カイロ市長、カナダ大学PHD,民間航空大臣経験。

考古大臣:ハーリド・エルアナーニ

エジプト博物館館長、フランス大各PHD。

人力大臣:ムハンマド・サッファーン

エジプト石油会社社長、石油労働者協会会長

水資源大臣:ムハンマド・アブドルアーテイ

世銀勤務、スーダンエチオピアと人脈ある、

民間企業大臣:アシュラフ・エルアルカーウイ

エジプト金融市場顧問、バンク・ミスル取締役、

観光大臣:ムハンマド・ヤヒヤ・ラーシド

マリオットインターナショナル勤務、マリオットパリのマネジャー、

問題はこれらの閣僚を支える各省の幹部に、誰が就任すのかということであろう。軍人からか民間人が当たるのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:17 | この記事のURL
NO4075『エルドアン逮捕への道程と罠』 [2016年03月23日(Wed)]
傲慢な独裁者エルドアン大統領の時代が、終焉に近づいたようだ。彼と親しい関係にあった一人の人物が、アメリカのマイアミで逮捕されることによって、エルドアン大統領と彼の家族の、悲劇が始まろうとしている。

この人物の名はレザ・ザッラブで年齢は33歳と若い。彼はイランで生まれたが、エルドアン大統領に近づき、信頼を勝ち得、トルコ国籍も持つようになった。そして彼が手掛けたのは、マネー・ロンダリングと金の密輸だった。

イランはアメリカを中心とした、西側諸国による経済制裁下にあり、外貨を必要とし、また通貨に代わる金を必要としていた。その犯罪的な仕事をレザ・ザラブは果たしたわけだ。

トルコの閣僚が2013年に、汚職容疑で逮捕される事件が起こり、エルドアン大統領の子息ビラールも、逮捕されるというものだったが、エルドアン大統領が事件をもみ消して事なきを得、閣僚たちは辞任するに留まった。実はこの汚職の裏にはレザ・ザッラブがいたのだ。

このレザ・ザッラブが、つい最近アメリカのマイアミで逮捕され、これから事件の真相が問いただされれば、トルコの政府要人の誰が、このマネ・ーロンダリング事件に、どのように関与していたかが、明らかになる。

レザ・ザッラブが関与したこのマネー・ロンダリングの総額は、公式には2100億ドルと言われているが、実は4000億ドルだという情報もある。それは邦貨に換算すると、50兆円程度の金額なのだから、いかに国家同士の、大きな取引だったのかがわかろう。

その巨額のマネー・ロンダリングを、可能にさせたのはエルドアン大統領だったのだ。アメリカでのレザ・ザッラブに対する、取り調べが進んでいけば、エルドアン大統領の名は、当然出てくることになろう。

エルドアン大統領が現職にいる間は、アメリカ政府が彼をトルコ国内で逮捕し、アメリカの送致することは不可能だが、この汚職が大きな問題になれば、トルコ国内法で大統領職から、罷免されることになり、その後は、アメリカが逮捕して、連行して行くことができる。

アメリカでの裁判の結果は、75年の受刑ということになるのではないか、と事情通の友人が教えてくれた。勿論、ビラールを始めとした、エルドアン一家の全員が、逮捕されることになろう。

エルドアン大統領から政敵とみなされていた、ギュレン氏は『エルドアンの末路はピノチェットと同じになる』と語っている。この罠を誰が仕掛けたのかは、想像に任せよう。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:13 | この記事のURL
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