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NO3945『アメリカが軍特殊部隊シリア派兵の意味』 [2015年10月31日(Sat)]
これまでアメリカ国民を、外国の戦争で死なせることを嫌った、オバマ大統領は尊敬に値する。だが、実態はどうなのであろうか。彼は12年が経過したいまなお、アフガニスタンとイラクにアメリカ軍を貼り付けたままになっている。

そして、アメリカ軍の将兵の犠牲を生まないために、彼は無人機を使って無差別といっていいほど、現地の人たちを攻撃し、殺してきたのだ。一見、平和愛好者であるように見えているオバマ大統領の実態は、あくまでも利己的でしかないのだ。

その自分中心の考えのオバマ大統領が、ここに来て、突然、シリアに派兵すると言い出した。しかも、シリアに送り出される部隊は、特殊作戦専門の部隊なのだ。つまり戦争のプロというか、殺しのプロの集団ということになる。

だが、その数は50人以内のようだ。オバマ大統領は一体何をやらかす、というのだろうか。実はオバマ大統領は腹の中では、アメリカの軍部を納得させ、国民の支持を得るために、ロシアのシリアでの独り舞台を、失敗させることを狙っているのであろう。

このままロシアがシリアで戦闘を続け、空爆によってIS(ISIL)を打倒できれば、ロシアに対する中東地域各国の、ロシア賞賛の声は大きくなろう。もともと、ソ連(ロシア)との関係が強かった、エジプトは述べるまでも無い。

イラク政府はアメリカの派兵を断り、ロシアに派兵を要請している。既に、親米のサウジアラビアなど、湾岸の幾つかの国も、ロシアとの関係改善に、動き出している。

これでは、中東地域はアメリカの覇権から外れ、ロシアの覇権内に組み込まれてしまうかもしれない。それでオバマ大統領は恐る恐る、シリアへの形式的な派兵を、決めたのであろう。

しかし、腰が引けたオバマ大統領の、絆創膏を張るような、シリアへの軍事介入は、必ず失敗に終わろう。そして、50人のアメリカ兵はボデー・バッグ(軍が使う死体を入れるための袋)に入って、帰国するかもしれない。

オバマ大統領の腰の引けた対応に比べ、プーチン大統領は断固とした強い意志で、シリアに対応している。しかも、その進め方は国際法に則り、シリア政府の要請を受けて行っているのだから、文句の付けようは無いはずだ。

そして、ロシアに派兵を要請したシリアのアサド政権は、少なくとも現段階では、正統な政権なのだ。武蔵では無いが『オバマ敗れたり』というプーチンの声が聞こえてくるようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:24 | この記事のURL
NO3954『トルコの選挙は11月1日どうなるその後?』 [2015年10月30日(Fri)]
トルコの選挙が11月1日に、実施されることになった。その前に、与党AKP
が選挙での敗北を予測して、種々の工作をするのではないか、という懸念を抱いていた。例えば、アンカラ・テロ並みのテロを、もう一度起こすことによって、非常事態宣言を出すとか、ロシアとの軍事緊張を創り出して、やはり戒厳令を敷くということで、選挙を取りやめる方法だった。

しかし、与党AKPはこの段階で、選挙での勝利を確信したようだ。それは、選挙に向けてAKPが打ち出したスローガンが、有効だったということではないか。AKPは『テロとの戦争』を訴えたが、野党側は『生活向上』や『報道の自由』を訴えている。それはどうしても、AKPのスローガンの方が、パンチが効いていて、国民に訴えるということだ。

つい最近出された世論調査の結果では、AKPの勝利という結果が出たが、その通りであろう。ただ、AKPが考えているような、大勝利になるかどうかはわからない。もちろん、AKP側は大勝利といっているが。

もし、AKPへの投票数が少ないような場合には、あらゆる対策が講じられ、結果はAKPの勝利ということになろう。エルドアン大統領は自分の今後の運命が、かかっているのが今回の選挙であることから、手抜きはしないだろうし、汚い手も用意していよう。

既に多くの反エルドアンのジャーナリストが、逮捕され投獄されているし、反体制側の新聞やテレビは、発禁、放送禁止に追い込まれている。

与党AKPの幹部は『選挙後にみていろ、仕返しをしてやる。』とマスコミ関係者に、公然と脅しをかけてもいるのだ。

しかし、野党や反政府側のトルコの国民の側も、選挙後の行動を計画しているのではないか。そうなると、政府と反政府双方がテロを起こしていく、可能性が高くなり。トルコ国内情勢は混とんとした状態になり、悪ければ内戦状態にまで、発展するかもしれない。

そのことは、トルコ国内のシリア難民が行き場を失なうことになり、ヨーロッパになだれ込むことになろうから、ヨーロッパ政府にとっても、今回のトルコの選挙は、高い関心を呼ぼう。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:30 | この記事のURL
NO3953『やはりIS(ISIL)の後退は事実のようだ』 [2015年10月29日(Thu)]
シリアにおける、ロシア軍のIS(ISIL)に対する空爆は、相当正確であると同時に、激しいもののようだ。これまでには、このことに激怒するアメリカなどが、ロシアの空爆は病院や学校などを破壊し、民間人の犠牲が多く出ている、と反露のプロパガンダをしていた。

しかし、現実はロシア軍の空爆は、実に正確であるようだ。IS(ISIL)の攻撃目標については、アメリカがロシア側にデータを提供した、という情報もある。したがって、ロシアの空爆に対するアメリカの非難は、案外、口先だけの話なのかもしれない。

そのロシア軍の空爆で、IS(ISIL)は訓練基地や事務所、兵器庫を破壊され、多くの幹部も死亡しているが、IS(ISIL)の戦闘員はシリアに留まって、戦闘に参加することに、嫌気がさしているようだ。

このため、IS(ISIL)の戦闘員は、陸路イラクに逃れているという情報が、イラク軍から流されているが、それは事実であろう。そればかりか、空路イエメンのアデンにも、多数が逃れている、という情報が伝わってきた。

シリアからイエメンへ逃れるIS(ISIL)の戦闘員は、トルコの提供する航空機2機と、アラブ首長国連邦が提供した1機で、移動したということだ。これ以外にカタールも、移動のための航空機を提供している、と伝えられている。

イエメンでは、IS(ISIL)の戦闘員たちは反政府のホウシ派との、戦闘に参加することになっている。ホウシ派は述べるまでもなく、イランが支援するシーア派のイエメン国民であり、スンニー派のIS(ISIL)が敵対するのは、理にかなっていよう。

イエメンでは戦闘訓練指導に従事したり、戦闘に参加するわけだが、これまでに合計で、1500人から2000人のIS(ISIL)戦闘員が、アデンに到着したといわれている。これらの戦闘員は外国から参加者と、シリアから移動した者たちだ。

IS(ISIL)の戦闘員たちは3つのグループに分けられ、サウジアラビアのジザーンやアシールに向かう者と、イエメン国内で戦闘に参加する者たちに分けられる。

この情報で分かったことは、シリアでのロシア軍の攻撃が、正確を極めていること、その結果、IS(ISIL)が相当追い込まれていること、IS(ISIL)を支えているのはトルコ、アラブ首長国連邦、カタール、そしてサウジアラビア政府、ということだ。

この後の展開がどうなって行くのか、注目する必要があろう。イエメンはサウジアラビアに隣接する国であり、IS(ISIL)の戦闘員の多くはサウジアラビアの出身であり、彼らはサウジアラビアに敵意を抱いてもいるということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 21:54 | この記事のURL
NO3952 『中東がらみの物騒なニュース』 [2015年10月21日(Wed)]
:プーチン大統領IS(ISIL)は拡散している

ロシアのプーチン大統領は、最近のIS(ISIL)の動きについて、コメントした。その内容によれば、IS(ISIL)はシリアやイラクだけではなく、他の中東の地域にも、拡散しているということだ。

そのことにより、IS(ISIL)は中東地域全体を、不安定化させていく、計画のようだ。

プーチン大統領が語るまでも無く、IS(ISIL)は、既に、リビアやチュニジア、アルジェリア、エジプト、パレスチナにも進出しているし、アフガニスタンにも大量の戦闘員が、移動したという情報もある。

そのIS(ISIL)の動きが、彼らの計画に沿ったものなのか、あるいはイラクやシリアでの仕事が終わったための、移動なのかは不明だ。



:ハマースの幹部ザハールが武装闘争呼びかける

パレスチナのガザを拠点とする、ハマースの幹部マハムード・ザハール氏が、パレスチナ住民に対して、武装闘争を呼びかけた。つまり、投石やモロトフに加えて、最近ではナイフによる攻撃が、頻発するようになってきているが、それをワンランク押し上げ、銃やピストルを使った抵抗闘争を、呼びかけたのだ。

彼は最近、イスラエル領内のベール・シェーバで起こった、テロについて言及し『あれはパレスチナを解放するための、小さなステップだった。』と語った。

このベール・シェーバのテロ事件では、パレスチナの若者が、イスラエル兵から銃を奪って、攻撃したものだった。このことにより、イスラエル兵はパニック状態に陥り、逃げ出している。

マハムード・ザハール氏は、もし彼と彼の仲間が銃を持って戦っていれば、パレスチナの解放に繋がった、とも語っている。いずれにしろ、パレスチナの大衆はいま、イスラエルに激怒しており、毎日抵抗の運動が起こり、テロが起こっている。

そうしたなかで、『銃器を使った抵抗をしろ』というハマースの幹部の発言は重い意味を持っていよう。そして、今後のパレスチナ・イスラエル関係は、ますます緊張の度を、高めていくものと思われる。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:15 | この記事のURL
NO3950『イラク・クルド自治政府ユダヤ人を取り込む』 [2015年10月20日(Tue)]
イラク北部にあるクルド自治政府は、現地に居住するユダヤ人を政府の一員として、迎え入れることを決定した。これは大きな変化であり、周辺諸国にも影響が、及ぶものと思われる。

既に、イランでは変化が生まれており、ユダヤ人が政府内に入ることが、予定されている。このことにより、イラン政府はイスラエルに対して、イランが反セム国家ではないことを、示すつもりだ。

今回、イラク・クルド自治政府がユダヤ人を、政府内に取り込むのは、宗教省の内ということになっている、シェルザダ・オマル・マンサミ氏がその人だ。

イラク・クルド地区には、400のユダヤ人家族がいるとされているが、シェルザダ・オマル・マンサミ氏は730家族がいると語っている。そして、彼らのシナゴーグ(礼拝堂)を、建設する予定でいるようだ。

イラク・クルド自治政府は、今回のユダヤ人の政府への起用により、ユダヤ人との平和な関係の構築、宗教の共存、和解を進めるようだ。

もちろん、今回のイラク・クルド自治政府の決定を、イスラエル政府は歓迎している。しかし、当面のところ、直接的なクルド地区のユダヤ人に対する、支援などは行われないようだ。つまり、様子見の段階ということであろう。

他方、イラク・クルド自治政府は、ユダヤ人との関係を改善し、世界のユダヤ人との協力関係を、構築していきたい、ということであろう。その根底には、将来のクルド国家の、樹立があるのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:13 | この記事のURL
外国へ行ってきます [2015年10月19日(Mon)]
10月21日から29日まで外国に行ってきます。

その間中東TODAYは休みます。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:13 | この記事のURL
NO3949『中東短信』 [2015年10月19日(Mon)]
:トルコ50人のIS志願兵イラクシリア行き阻止

トルコ政府が先週土曜日にシリアやイラクの戦闘地域に入りIS(ISIL)
とともに先頭に加わりたいと希望していた外国人戦闘員のシリア・イラクへの移動を阻止した。

彼らは数日前にイスタンブールに到着し、イラクやシリアの戦闘地帯に入ることを望んでいたが、トルコの警察によって逮捕され、その後、取り調べを受けている



:ナスラッラー・イスラエル攻撃もある

レバノンのヘズブラのリーダーであるナスラッラー師は、パレスチナの現状を憂慮し『ヘズブラはパレスチナ人と共に戦う。』と語った。いかなる戦いも優れたリーダーが、存在する必要がある、とも語っている。このことはイランのハメネイ師を、イメージしての発言であろうか。

ナスラッラー師が主導するヘズブラが、何処までパレスチナのイスラエルとの戦いに、関与してくるかは想像できないが、最近のシリアでの、シリア政府軍やヘズブラの優勢は、彼らを勇気づけていることであろう。

逆に、イスラエルにとっては、ヘズブラのナスラッラー師の発言は、極めて不愉快であり、不安なことであろう。



:アメリカは中東諸国分割もくろむとイラン高官

イラン政府の情報担当(SNSC
)の高官である、アリー・シャムハーニ氏は『アメリカは中東地域の国々を、分割することを計画している。』と語った、イラクやシリアに対する介入、サウジアラビアにイエメン戦争を、けしかけているのもしかりだ。

しかし、最近のシリア軍の優勢は、ISを使ったアメリカの中東地域諸国分割計画に、冷水を浴びさせるものであった、とも語っている。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:24 | この記事のURL
NO3948『トルコ情勢はパキスタン化からアフガニスタン化に』 [2015年10月18日(Sun)]
トルコの国内情勢は、既にパキスタン化の段階が終わり、アフガニスタン化の段階に入っている、というショッキングなタイトルの記事が、アッサフィール紙に掲載された。この前、アンカラで起こったテロ事件が、相当のショックをトルコ国民にも、外国人にも与えたようだ。

現在、死者の数は102人に増えたが、実際の死者数は126人だ、という情報があるのだ。しかし、政府は一度に多くの死者が出たとしたのでは、政府に対する非難が激しくなることを懸念して、小出しに発表しているようだ。

死者126人という数字を口にしたのは、クルドの政党HDPの党首であるデミルタシュ氏だが、公式な発表は政府にしか出来ないために、未だに102人という数字が、トルコ国内では踊っているのだ。

トルコがパキスタンに似た状況だとしたのは、パキスタンにはアフガニスタンの各種のテロ・ジハード団体が存在し、それぞれに活動をしているが、トルコ国内にも幾つもの、シリアのテロ・ジハード組織が存在し、それらの幾つもが、トルコ政府の援助下にある。

パキスタン政府もイスラム国家を口にし、トルコの与党AKPもイスラム穏健派と称しているが、それはイスラムを偽っているに過ぎない。それどころか、トルコのイスラムは中世のそれ以外の、何物でもないということだ。

そして、過去1年半が安全と平和の中にあり、トルコ政府とPKK(クルド労働党)との関係は、相互不可侵のような合意が見られていた。それが去る6月7日の選挙の後、一気に悪化しテロが続発するようになったのだ。この状況はパキスタン化を通り過ぎ、アフガニスタン化の段階に、達したのだというのだ。

アンカラのテロのあと調査も済まない段階で、ダウトール首相はクルドの関与を口にし、激しく非難しているが、そのことは、トルコ政府がPKK(クルド労働党)だけではなく、クルド人全体を敵に回している、ということであろう。

臨時政府の組閣は、AKPのメンバーと元閣僚、そして、AKPと深い関係のあった者たちによって結成されており、そのことがテロに繋がったとも言えよう。

ダウトール首相はIS(ISIL)とPKKが、テロに関与していたと主張したが、この二つの組織が協力することはありえない、彼らは敵同士なのだ。

今回トルコ政府は10人の容疑者が、分かっているとしたが、以前、自分の息子がIS(ISIL)に参加して帰国したので、逮捕を依頼した父親がいたが、政府は取調べをした後、息子を簡単に釈放している。

トルコ共和国始まって以来の、大テロ事件だったにもかかわらず、法務相も内相も辞任しないままだ。

トルコが抱える反シリアの組織は、テロ組織なのだが、処罰されることはないし、今回のテロ事件でも、容疑の対象にはなっていない。

こうした状況下で選挙が行われるのであろうか。その選挙は正しい結果を組むのであろうか。トルコは今後ますますテロが増え、流血の事態が拡大していこう。それは既に、パキスタン化の段階を通り過ぎ、アフガニスタン化の状況に似てきているということだと、この記事を書いたジャーナリストは、そう訴えている。残念だが、現状はそのとおりだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:53 | この記事のURL
NO3947『本格的インテファーダが始まったようだ』 [2015年10月17日(Sat)]
インテファーダとは武器を持たない、パレスチナ占領地の人たちが、イスラエル軍に対して、投石で抵抗したことに、付けられた名称だった。そのインテファーダは過去にも2度起こり、今回は三度目になるのか、と懸念されていた。

インテファータでの投石による抵抗闘争は、当然のことながら、多数の逮捕者、投獄者を生むのと同時に、死傷者も多数出る。今回の場合は、単に投石だけではなく、モロトフ攻撃に加え、銃器やナイフも使用されている。

そのため、イスラエル国民の側にも、死傷者が出ており、イスラエル国民は大きな不安を抱くに至っている。イスラエル国民には政府が呼びかけて、武器を携帯するよう、勧めているほどなのだ。

この戦いのなかで、パレスチナのファタハ組織(パレスチナ自治政府の主要組織でありマハム-ド・アッバース議長の所属する組織)はパレスチナ住民に対して、『武器を持って攻撃しろ』と呼びかけた。

このことは、今回のパレスチナ人の蜂起は、完全にこれまでのインテファーダとは、形を異にするものになった、ということであろう。つまり、いま始まっている第三インテファーダは、実はこれまでのインテファーダのレベルを超えた、内戦のレベルに至った、ということではないのか。

インターネットを駆使し、ツイッターを通じて、パレスチナ人は外国にパレスチナの現状を知らしめ、支援を呼びかけているし、パレスチナ人の若者が犠牲になったとして、作られた映像も流している。

そして、マハムード・アッバース議長は国連の場などで、世界にイスラエルの非道を訴え非難している。もちろん、ハマースの幹部も同様に、イスラエルの非人道的な弾圧政策を、非難している。

加えてヨルダンのアブドッラー国王も、エルサレムの管理が極めて困難になっている、と国連の場で演説した。それはエルサレム問題への、国際介入を要請している、ということだ。

イランはこのときばかりと、イスラエルを非難し、『これは第三インテファーダだ』とし、パレスチナ人に対し抵抗運動の、継続を呼びかけている。パレスチナ人は今度こそ、本格的な抵抗闘争を断行するのだろうか。ガザとイスラエルとのボーダーでは、パレスチナ人によるフェンスの破壊が試みられ、多数の死傷者を出している。

いま中東政界では、イラクでもシリアでも、リビアでも死闘が展開されている。それぞれの派が、自分たちの主張を実現すべく、命がけで戦っている。その状態が、パレスチナ人の心に、影響を与えないはずが無かろう。

また、エルサレムのアクサ・モスクへのイスラエル側の破壊と蹂躙は、世界中のムスリムを、激怒させてもいる。ユダヤ人に対する無差別テロが、世界中で起こることも、予測しておくべきであろう。

現在のパレスチナ人の心理変化を、イスラエルは正確に捉えなければ、取り返しの付かないことになる、危険性があるということだ。イスラエルもシリアやイラク、そして、リビアのような内戦状態になりうる、ということを忘れるべきではあるまい。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:29 | この記事のURL
NO3946『エルドアン悪魔の選択か、連立内閣誕生か』 [2015年10月16日(Fri)]
トルコの現状は内憂外患であろう。シリアの難民問題でヨーロッパ諸国はシリアの難民を、トルコに閉じ込め難民の流入を阻止したい、と思っている。メルケル首相が突然、トルコを訪問した理由は、述べるまでも無くトルコに、シリア難民問題を押し付けるためだ。

もうひとつの問題は、トルコの11月1日に予定されている、選挙の行く方だ。最近の世論調査では、与党AKPが過半数を取ることは、ほぼ不可能だという結果が出ており、前回6月の選挙時よりも、支持を減らしている。

そうなると、AKPが単独政権を樹立することは出来ず、野党との連立内閣結成、ということになる。しかしCHP,MHP,HDPの野党3党は、AKPとの連立内閣に、参画しないと言っており、連立内閣は結成されないことになる。

こうしたなかで、エルドアン大統領は現在の臨時内閣で、来年8月まで継続できるが、それは時間の無駄であり、なんとしても選挙を実施し、連立内閣を組閣したい、と考えている。だか、同時にエルドアン大統領は、選挙が無いこともありうる、と語っている。

エルドアン大統領の本音は、選挙を実施しないで、このまま押し切ることではないのか。もし連立内閣が結成されることになれば、野党側は財務、法務、情報、国防といった、重要な閣僚ポストを渡せ、とAKPに要求しよう。そうなれば、エルドアン大統領と彼の家族、そして仲間が法の下に引き出される、危険性があろう。

そこで、選挙を回避する方法は、二つ考えられる。もう一度アンカラ・テロのような、大規模なテロ事件を起こし、非常事態宣言を出すことだ。それはまさに劇薬であろう。

そしてもうひとつは、シリアに介入したロシア軍との間で、軍事的な緊張状態を創り出し、やはりトルコはいま危険な状態にあるのだから、選挙をしている暇は無い、とする方法だ。

もちろん、トルコはロシアと戦争をする気は無いのだが、ぎりぎりのところまで緊張状態を創り出し、欧米の介入によって武力衝突を避ける、という手法だ。これくらいの危険な手法は、エルドアン大統領なら採りかねまい。

たまらないのはトルコ国民であり、それらのいずれを採用しても、トルコに明るい将来は、見えてこない。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:07 | この記事のURL
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