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NO3929『失敗に終わったエルドアンの対PKK対策』 [2015年09月30日(Wed)]
エルドアン大統領はクルド問題の解決が、国の将来を決める、と思ったのであろう。このため、彼にクルド問題の解決ができれば、彼はトルコ史に名前を残すことが出来る、と考えたのかもしれない。

同時に、クルド問題に解決の糸口を見出すことができれば、エルドアン大統領に対する支持が拡大し、彼の政党であるAKP
は、単独で政権を担い続けることができる、とも考えたのであろう。

そうした思惑から、エルドアン大統領はイムラル島に収監している、PKK
のアブドッラー・オジャラン議長との、交渉を始めた。それは簡単に言ってしまえば、クルドが多く住むトルコの南東部を、一定の自治地域にしよう、というものであった。

しかし、エルドアン大統領側が手綱を緩めると、PKK
側は次の戦いへの準備を、進めたのだ。戦闘員を集め、訓練を施し、資金を集め、武器をそろえ、組織を強化していたのだ。

トルコ南東部の市長たちの多くは、クルド人であったことも、エルドアン大統領の目算を、狂わせたのかもしれない。彼らクルド人市長たちは、PKK
との協力関係を強めていったのだ。例えば、軍が治安目的で展開しようとしても、クルド人市長たちはそれを、簡単には認めなかったのだ。

そして、6月7日の選挙ではクルド人が団結して、クルドの政党HDPに投票し、多くの国会議員を生み出すことに成功した。その反対に、AKPの議員が落選し、
AKPは単独政権を維持することが、出来なくなった。

エルドアン大統領はこのことを踏まえ、7月22日以後、クルド人やPKK
に対する対応を厳しくした。しかし、それは時すでに遅し、ということであろう。クルドの政党HDP
は、トルコ国内のほとんどのクルド人を、抱え込むことに、成功したようだ。

最近になって、エルドアン大統領は地方政府の幹部が悪いとか、政府の官僚が悪い、という非難を始めているが、それは彼自身に、責任があるのだ。そうした中で、エルドアン大統領が考えた、対クルド対策は、
11月1日に予定されている選挙で、トルコ南東部は危険だから、既定の投票から別の投票所に変更する、というものだった。

しかし、このエルドアン大統領の発言に対し、HDP
のデミルタシュ党首は、バスで送迎するので、投票所が変更になっても、影響されないと反論した。それはその通りであろう。もし、エルドアン大統領がその投票者の、送迎バスを襲撃させるようなことになれば、世界中が彼を非難することになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:53 | この記事のURL
NO3928『IS(ISIL)のアフガン移動は麻薬が目当てか』 [2015年09月29日(Tue)]
『IS(ISIL)のアフガン移動は麻薬が目当てか』
 イラクやシリアで猛威を振るっていた、IS(ISIL)の両国での動きが、大分穏やかになってきている。それはIS(ISIL)が国際展開を、本格的に始めているからでは、ないかと思われる。
 以前から報告してきたように、IS(ISIL)はリビアに入り海岸線の都市を主に、支配しようとしてきている。これはリビアの石油の積出港を支配しよう、石油の生産地の油井を支配しよう、という目的からだと思われる。
 しかし、リビアの石油を支配して、それを密売するということについては、必ずしも成功していないようだ。リビアのイスラム原理主義組織が、IS(ISIL)を支持してくれる、と思っていたのだろうが、リビア人はそう簡単ではなかった。
 今ではIS(ISIL)の戦う主な相手は、リビアの正統政府の軍もそうだが、それに加え、イスラム原理主義組織になってきているのだ。
 ここにきて、IS(ISIL)は石油ビジネスが、次第に難しくなってきていることに、気が付き始めているのではないか、たとえば、トルコの場合は既に、密売ルートとしては、極めて厳しい状況に、なってきているのだ。
 そうした中で、IS(ISIL)の戦闘員が多数、アフガニスタンに移動している、というニュースが伝わってきている。どこまで本当かはわからないが、アラブのアッサフィール紙は、イラク・シリアのIS(ISIL)戦闘員の70パーセントが、既にアフガニスタンに移動した、ということだ。
 アフガニスタンではタリバン組織が、次第に力を増してきており、アメリカの支援する政府は、それとは反対に影響力を、低下させている。このタリバン組織のメンバーの、10パーセントがIS(ISIL)支持に、回っているということだ。
 加えて、アフガニスタンの34の州のうちの25州で、IS(ISIL)は拠点を設けている、という報告もある。また、IS(ISIL)はシリアの本部ラッカから、1000万ドルという大金を既に、アフガニスタンに移送した、とも伝えられている。
 これは一体、何を意味しているのか、と考えてみたのだが、IS(ISIL)が石油の密売から、麻薬の密売に資金獲得の手段を、変えるということではないか、と思われる。述べるまでもなく、アフガニスタンは世界一の、アヘンの産地なのだ。
 もし、この推測が正解であれば、今後、ロシアとヨーロッパに、大量のアヘンが密輸される、ということではないか。あるいは、中国もアヘンの有望な市場に、なるかもしれない。
 述べるまでもなく、そうなれば、ヨーロッパやロシア、中国には甚大な被害が生まれ、かつ経済は後退することになろう。それを喜ぶのは誰なのか考えてみたいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:13 | この記事のURL
NO3927『トルコ与党大統領制への移行を取り下げたか』 [2015年09月28日(Mon)]
トルコの与党AKP は、11月1日の選挙に向けて、議院内閣制から大統領制への移行を、選挙公約から取り下げるようだ。それは国民の間で、どうも人気が無いという判断が、出たためであろう。

さる8月14日の段階では、エルドアン大統領が議院内閣制から、大統領制への移行を、強く主張していたのだが、どうもこのことを前面に出すと、与党支持者の間でも、支持を減らし得票数を減らす、と考えたのであろう。

そのことは、これまで何度か繰り返されてきた、世論調査の結果からも分かる。与党AKPは相変わらず支持するものの、大統領制に移行することについては反対だというAKP支持者が 少なくないのだ。

トルコは憲法が制定されて以来 今日までその憲法に従って 国が運営されてきている。それはすでに140年の長きに及んでおり、カーヌーンー・ウエサーシー(憲法が基本だ)、という考えが定着している。

AKPが大統領制への移行を叫んでいた中で、野党のCHPは現実的な経済改善策を、選挙公約として打ち出していた。トルコ国民にとっては、大統領の権限だけが拡大される、AKPの選挙公約よりも、CHPの選挙公約の方が、余程現実的だとして、受け止められているのだ。

しかし、だからといってAKPは、大統領制への移行を、完全に取り下げるものとは思えない。エルドアン大統領がそれに、固執しているからだ。権限を拡大したい、というのが彼の願望であり、選挙で勝利し、単独政権になれば、この話はぶり返されよう。

エルドアン大統領は彼の目的が、達成されるまでの間は、議院内閣制の下で、大統領制と同じ動きをする、ということになろう。そこで一番腹を立てるのは、ダウトール首相であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:17 | この記事のURL
NO3926『米訓練のシリア・ミリシアがヌスラに装備渡す』 [2015年09月26日(Sat)]
間抜けな話なのだが信じられないような話が事実として起こっている。それはアメリカが大金をかけて訓練した反アサドのミリシア(NSF=新シリア軍)に与えた武器が、こともあろうに、ヌスラ(アルカーイダの下部組織)の手に、渡ったというのだ。

アメリカの議会は、シリアの反アサド側に対する、軍事訓練の費用として、5億ドルを認めている。その資金の一部で訓練された、54人のミリシアで、現在戦闘に参加しているのは、たったの4〜5人だというのだ。

この話も酷いのだが、今回の場合はもっと酷い話ではないか、ミリシアがヌスラの支配地域を、安全に通過することを条件に、戦闘車両や武器弾薬を、ヌスラ側に渡したというのだ。

ピックアップ車両が6台、大量の弾薬、武器などでこの引渡は9月21日から22日の間に行われたということだ。この戦闘車両や武器弾薬の総額は全体の25
パーセントにも当たる量だということだ。

もちろん、これは当初のアメリカ側と、反アサドミリシア側との、合意に違反するものであり、ただでは済むまい。アメリカはしかるべき罰を用意していようが、もう後の祭りであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:59 | この記事のURL
NO3925 『ハッジ圧死事故への各国の反応』 [2015年09月26日(Sat)]
サウジアラビアのメッカで毎年行われる、ハッジ(大巡礼)の終わりに大事故が起こった。ハッジ参加者が押し合い、717人が圧死したのだ。しかし、イランは死者の数は、2000人を超えると発表している。

そのいずれが本当かは別に、過去25年で起こった、ハッジ時の事故としては、最大のものだということだ。そのなかには、131人のイランからの参加者の、死亡があったことより、イラン国内ではサウジアラビア政府に、ハッジを管理する能力は無い、と非難している。また、イラン国民がハッジ事件に抗議して、デモを行ったが、そこでは『サウジ王家は潰れろ』といった、スローガンも叫ばれた。

サウジアラビアはこのところ、付いていないようだ。このハッジの圧死事件の前には、ハッジ参加者が泊まるホテルが火事になり、宿泊客が避難した。ただこの火事では、数人が負傷するに留まった。

そして、ハッジの圧殺事件の2週間前には、メッカのカアバ神殿のそばで、工事用の大型クレーンが倒れ100人以上が下敷きになり死亡し、負傷者も100人以上出てもいる。

トルコの与党AKPの副議長、メフメト・アリ・シャーヒーン氏は、サウジアラビアにはメッカの巡礼を、無事に行う運営能力が無いのだから、トルコにハッジの行事運営を、任せるべきだと言い出した。

この発言は、エルドアン大統領がサウジアラビアに事故の責任はない、という発言をする前にされたものだが、これが正直なトルコ国民の感想であろう。オスマン帝国の時代には、ハッジの運営はトルコ人によって、行われていたのだ。

そうした歴史的経緯を考えると、トルコがハッジ行事を取り仕切る、と言い出しても、不思議はあるまい、メフメト・アリ・シャーヒーン氏は、トルコで行われる大規模デモでも、このような悲劇は起こっていない、とも付け加えた。

サウジアラビアの国王は今回の事故に付いて、外国の関与をほのめかす発言をしているが、見苦しい対応なのではないか。まずは犠牲者に対する哀悼の意思を伝え、その上で世界のムスリムに謝罪し、対応を考えるべきであろう。

こうした責任逃れの発言をすることは、2聖都の管理者としては、失格ということではないのか。外国の支配下にあった人たちに共通する、責任逃れ自己保身の、反応ではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:06 | この記事のURL
NO3924『ロシアの本気に押され欧米シリア対応に変化』 [2015年09月25日(Fri)]
このところ、これまでとは全く違うシリアに対する対応が、欧米の間に見え始めており。それは、シリアのアサド大統領の、去就をめぐる問題だ。これまでは、欧米はいずれの国も、アサド体制は打倒されるべきだとか、アサド大統領は去るべきだ、という意見が主流だった。

ところが、ここにきて出てきたのは、アサド大統領にもシリア問題の解決で、しかるべき役割を担わせるべきだ、という考え方だ。これまで、アサド体制を打倒するべきだ、と最も強調していたトルコのエルドアン大統領が、アサド大統領もシリア問題解決の協議に、参加させるべきだと言い始めたのだ。

ドイツのメルケル首相もやはり、エルドアン大統領と同じように、協議参加を認めるべきだ、という意見を述べ始めている。彼女はシリアの問題を解決するための、いずれの会議にもアサド大統領を、出席させるべきだ、と言い出しているのだ。


ロシアのプーチン大統領と、アメリカのオバマ大統領との話し合いでも、アサド大統領の問題解決に向けた会議への、参加が話し合われることになっている。もちろん、プーチン大統領はアサド大統領が、しかるべき役割を担うことを、強調している。

こうした変化はなぜ出てきたのであろうか。単純に考えて、アメリカにもヨーロッパにも、シリア問題を解決すべきアイデアが、無いということであろう。そして、百万を超えるシリアの難民が、ヨーロッパに流れ込んでいる状況を前に、ヨーロッパ諸国には打つ手が、無くなったのであろう。

アメリカも10万人単位のシリア難民の、受け入れを発表しているが、欧米のいずれの国にとっても、相当な負担となることは確実だ。そのことに加え、難民に対する対応が、不十分である場合には、難民が過激なイスラム思想に、引き込まれて行く、危険性もあろう。

そうした事情に加え、ロシアはシリア対応で、欧米に対して、一歩も譲っていないということがある。最近では、シリア国内に二つの空軍基地を、建設し始めているし、東地中海での海軍の訓練も実施されている。

シリア問題の複雑さと、ロシアのプーチン大統領の強引な対応が、欧米に妥協をさせた、ということであろう。これは世界的に見て、ロシアのプーチン大統領以外に、世界をリードできる人物がいない、ということの証明に、なるのではないか。オバマ大統領の存在感は、ほとんど感じられないのが、昨今の状況だ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:40 | この記事のURL
NO3923 『エジプトが購入フランス製戦闘艦にまつわる謎』 [2015年09月24日(Thu)]
エジプトがフランス製の戦闘艦を購入する、という話を最初に耳にしたのは、さる7月に、カイロを訪問した時だった。

友人がその時、面白い話をしてくれた。彼が言うには、ダイレクトにエジプトがフランスから、戦闘艦を購入したのでは、アメリカやイスラエルとの間で、問題が起こる可能性がある。そこでロシアとフランスが組んで、最初の契約をフランスとロシアで交わす。

その後、ロシアが購入をキャンセルし、フランスが困ったように振る舞い、エジプトに売るという形になれば、アメリカもフランスとの付き合いから、エジプトがフランスの戦闘艦を購入しても、圧力をかけない、というものだった。

しかも、話はそれだけではない。ロシアはフランスから戦闘艦を、購入することを決め、その戦闘艦にロシア政府の武器を、フルで取り付けたというのだ。

その友人の話を半信半疑で聞いていたが、先日、フランスとエジプトとの間で、この戦闘艦の取り引きが成立した、というニュースが流れた。友人の話は事実だった、ということであろう。

つまり、今回エジプトがフランスから、購入をすることになった戦闘艦は、フランス製であり、武器はすべてロシア製ということになる。

この取引は今後の欧、アラブ、ロシア関係を占う上で、極めて重要であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:28 | この記事のURL
NO3922 『ベルリン・難民は容易にイスラミストになる』 [2015年09月23日(Wed)]
シリアからヨーロッパに逃れた難民の数は、既に百万人の規模に、膨れ上がっている。彼らに対するヨーロッパ諸国の対応は、次第に厳しさを増している食糧、住居などはまだ整備されていないし、十分に支給されてもいない。

ヨーロッパ諸国への入国も、東ヨーロッパ諸国でもたついており、難民と現地の警察の暴力事件が、ハンガリーやブルガリアなどで頻発している。血だらけになった難民の映像がインターネットを通じてされているが、それはヨーロッパ諸国の人道を刺激するよりも、難民に対する警戒心を、強めているのではないか、と思われる。

そうしたなかで、ドイツのベルリンでは、難民がこのままの状態で放置されれば、やがては容易にイスラム原理主義組織に、参加していくことになる、危険性があると警戒している。

ベルリンの地方情報サービス局は、過激派イスラム組織が難民の若者を、スカウトしている、と警告した。なかでも、単身で難民としてヨーロッパに辿り着いた者たちは、何の気兼ねもなく容易に、イスラム原理主義組織に入っていくということだ。

このため、ベルリンでは8
箇所の、イスラム関係組織が査察されたが、そのなかにはモスクも、含まれている。あるモスクでは、イスラム原理主義戦闘員として、シリアに向かうことを、奨励しているのだ。

ドイツでは7月の段階で、7500人がイスラム原理主義に参加していたが、最近では7900人に増加しているし、そのうちの5分の1
は、女性だということだ。既にシリアやイラクで、戦闘に参加した者たちのうち、3分の1が帰国し、120人が戦死したということだ。

まさに、ドイツばかりではなく、シリアなどからの難民を、受け入れている国にとっては、彼らがイスラム原理主義組織に加わっていくことは、悪夢であろう。

そのイスラムホビアの不安が、斬首のイメージと重なり合うとき、ヨーロッパでは過激な反難民の動きが、起こるのではないか。そして、その先頭を切るのは、排他的な民族主義者たちであろう。ヨーロッパ各地では、既に幾つもの民族主義右派組織が誕生し、支持を広げているのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:28 | この記事のURL
NO3921 『イスラム国家はムスリムを殺害している離脱者の証言』 [2015年09月22日(Tue)]
イギリスのロンドンにある、ICSR(過激化国際研究所)から、IS(ISIL)離脱者に関する、報告が出された。それによれば、IS(ISIL)から離脱した者たちの証言から、IS(ISIL)の活動の実態が見えてくる。

この研究所は58人のIS(ISIL)からの、離脱者について報告しているが、彼らの3分の2は、今年中に離脱している。また既に、数百人がIS(ISIL)から離脱している、ということのようだ。

この夏だけでも3分の1が離脱している。離脱者はトルコ経由で逃れているが、逃亡に失敗し捕まり、処刑された者も相当数いるようだ。

離脱者の離脱理由についてはいろいろあり、個人的な欲望からIS(ISIL)入りしたが、それが全くかなえられなかった、という者もいる。彼らは高級ブランドや、高級車を手に入れることを望んでいたが、かなえられなかったために、離脱したというものだ。

また、ある者は特攻用のベルトをつけられ、自爆攻撃を強要されたが、それを望まなかったことで、離脱したと語っている。

ある者はIS(ISIL)支配下での生活が厳しく、何の贅沢も出来なかったと語り、まるで刑務所暮らしのようだった、と語っている。

IS(ISIL)内では人種差別があり、有色人種はトイレ掃除をさせられていた、とインドからの参加者は語っている。

IS(ISIL)内部では汚職もはびこっており、幹部やエミールは金をごまかし、私服を肥やしてもいたということだ。

しかし、IS(ISIL)はシリアのアサド体制を、打倒することには、重要性を感じていないし、スンニー派ムスリムを守ることにも、特別な関心を払わず、スンニ−派ムスリムでも、簡単に殺害していた。村に対する対応にも、一貫したものは無く、場当たりで殺害していたということだ。

殺害は一般的であり、一般人を捕まえれば殺害し、人質も殺害していた。そればかりか、IS(ISIL)
のメンバーですら、理由も無く殺害され、彼らにはスパイや裏切り者、というレッテルが貼られていた。

ある離脱者は『IS(ISIL)はムスリムを守るのではなく、ムスリムを殺害する組織だ。』と語っている。

こうした離脱者の報告は、当然反IS(ISIL)側の宣伝材料になる。アメリカ政府はIS(ISIL)との間で、プロパガンダ戦争もしているのだ。今回のICSRの報告が、どれだけの効果が出るのか、期待したいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:03 | この記事のURL
NO3920『エジプトがガザ・シナイに運河を建設』 [2015年09月21日(Mon)]
エジプトはシナイ半島北部で起こっている、テロ対策の一環として、ガザとシナイ半島の国境地帯に、運河を建設し始めている。これは大きな人口の川であり、そこに地中海の海水を流す計画だ。

結果的に、ガザ側からシナイ半島に繋がる、パレスチナ側が掘ったトンネルは、水浸しとなり使えなくなるという作戦だ。述べるまでもなく、このトンネルを使って、パレスチナ側は密輸をしており、武器もテロリストも双方向で流れている。

加えて、シナイ半島でテロを行っている、テロリストたちは危険な場合には、ガザ側に逃れているのだ。戦闘員がガザ側からシナイ半島に侵入しているのも、このトンネルを使ってだ。

エジプトが建設中の運河は、相当の規模のようだ。それが完成し、運河に地中海の海水が流れ込めば、トンネルが使用不可能になり、ガザの住民の生活必需品は、密輸できなくなる。

加えて、この海水が流れ込むことにより、ガザの地下水は汚染され、飲料水としては使えなくなる。また、地下に水がしみていけば、住宅などの建物も倒壊の危険に、さらされる危険性があるのだ。

ガザのハマース代表者であるサーミー・アブ・ズフル氏は、エジプト側がこの計画を中断してくれるように、依頼しているが、困難な交渉となろう。エジプトのシーシ大統領は信念の人であり、いったん決めたことは、なかなか変更しない性格だからだ。

パレスチナのハマースは、苦しいときはエジプトに頼み込み、通常は敵対しているのだから、考えようによっては自業自得、ということになるのではないか。この運河計画でエジプトとだけを、責めるわけにはいくまい。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:53 | この記事のURL
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