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NO3731  『エルドアン.アンカラのAKサライに大型ヘリ回せ』 [2015年06月30日(Tue)]
エルドアン大統領が軍に対して、大型ヘリをアンカラの大統領府、AK サライに回すよう命令を下した。

このヘリコプターはボーイングCH-47 チヌークであり、兵士の移送なら一度に55人を運ぶことが出来、大型兵器も運べるし、F-16戦闘機も搭載できるようだ。しかも、最高飛行速度は315キロだというのだから、まさに優れものであろう。

エルドアン大統領がこの大型ヘリの、出動命令を出した理由は、種々推測されているが、外国のVIPに対するサービスに使う、という推測が主流になっているが、果たしてそうであろうか。

大型ヘリをAKサライに回せ、とエルドアン大統領が命令したのは、あるいは彼が国外に逃亡するためではないか、と思えるのだが、それは考え過ぎだろうか。

トルコ国内では今回の選挙で、与党AKPが大敗北した理由は、エルドアン大統領が権力を拡大しすぎたからだ、と言われており、エルドアン大統領の評判は、がた落ちだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:43 | この記事のURL
NO3730 『株を上げるクルド下げるトルコ』 [2015年06月29日(Mon)]
アメリカ政府がシリア北部での、クルドの戦いぶりを称賛している。アメリカの本意はどうであれ、クルドがコバネでの戦いで、大きな犠牲を払いながらも、
IS(ISIL)を撃退することに成功を収めたからだ。

これでクルドのミリシアは、ほぼトルコとの国境地帯を、制圧することができたようだが、それはエルドアン大統領にとっては、大きな不安なのであろう。何度も『トルコは北シリアにクルドの国家が設立されることを認めない。』と怒鳴りまくっている。

加えて、トルコ軍に対しシリア領内に進攻し、クルドやIS(ISIL)
を打倒しろ、と命令した。これに対し、軍は口頭ではなく、書面で命令を出せと返答し、加えて、そうした軍事行動は、政府が政治的、外交的努力をした後の、話だと返答している。

つまり、トルコ軍はエルドアン大統領の命令を、拒否したということだ。もし、今の段階で軽々にトルコ軍が、シリア領内に進攻すれば、相当の犠牲が出ることが、予測されるからであろう。トルコ軍は
40キロの射程を持つミサイルや、長距離砲が既に国境に設置されているのだから、トルコ側が攻撃を受ける心配はないとしている。

トルコ軍のこうした立場に対し、野党CHPやHDP
も賛同している。また元国連大使だった人物も、トルコ軍がシリア領内に侵入することは、国際問題になる、と警告している。

他方、アメリカ政府はトルコが、IS(ISIL)
への参加を希望する外国人戦闘員の、移動を黙認していることや、物資の輸送についてクレームをつけている。どうやらトルコが今、本格的にアメリカの非難の的に、なり始めてきている、ということではないのか。

エルドアン大統領は国内での、AKPに対する支持を増やすために、トルコ軍をシリアに進攻させ、
シリアとの緊張を作り出したい考えのようだが、そのことは国内外から、痛烈な非難を、受けり危険性がある、ということではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:33 | この記事のURL
NO3729  『トルコ版の万里の長城』 [2015年06月28日(Sun)]
トルコがシリアとの国境地帯に、全長90キロの塀を、建設することを決めた。これは高さ3・5
メートルで、数箇所には監視カメラも、設置されることになっている。これは述べるまでも無く、シリア側からIS(ISIL)が侵入してくることに、備えるものであろうが、同時に、将来の北シリアのクルドの動きに、対応するものでもあろう。

この国境の壁のトルコ側には、とげの付いた針金の塀も、設けるというのだから、相当本格的な計画なのであろう。しかし、トルコのAKP(与党)政府には、シリア側からの敵の侵入もさることながら、国内にも多数の敵がいるのではないのか。

トルコ政府はシリア領内10キロの範囲を、自国の安全地帯にする考えだが、それは40〜50キロの範囲に及ぶようだ。そのことを実施するためには、12000人程度の軍を投入しなければならない、というのが専門家の考えだ。

しかし、トルコ軍はこうした政府の考えに、ネガティブな反応を示しており、国境地域への軍の配備を拒否している。あまりにも、リスクが高いからだ。これはシリア軍との衝突と、IS(ISIL)との武力衝突を想定しなければ、ならないからだ。

いずれにしろ、トルコの南東部はハタイの町は、やがてはFSA(自由シリア軍)、あるいはクルド組織PYDの、支配下に置かれるだろう、と専門家は予測している。それだけこの地域では、クルド人やシリア人の動きが、活発だということであろう。

トルコがシリア国境に向けて、軍を送りたいのには他にも理由がある。アメリカやロシア、イランに対する対応上、それが必要なのだ。それ無しにはトルコのこれらの国との外交関係は、悪化する危険性があるのだ。しかし、トルコはシリアに侵攻することにより、クルドのPYD、IS(ISIL)、シリア軍と戦うことを、覚悟しなければなるまい。

シリア国内に安全地帯を、トルコが確保するとすれば、国際法上は当然シリア政府と、話し合わなければならないのだが、現在のシリア・トルコ関係では、それは不可能であり、一方的なトルコ側の動きとなろう。トルコ軍はそのことについても、不満を述べている。

万里の長城は中国を救わなかったのではないのか。いまトルコがやるべきことは、国内の意思統一が優先であろう。一説には、エルドアン大統領は国内問題を糊塗するために、シリアに進軍したいというのだ。国民や軍がそう考えるようでは、トルコは外的よりも、内部から崩壊することになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:52 | この記事のURL
NO3728  『重要なニュース短編』 [2015年06月27日(Sat)]
:イスラエルのエフド・バラク元首相は、イスラエルがその気になれば、2日でIS(ISIL)を敗北させることが出来ると語った。エフド・バラク元首相によれば、IS(ISIL)は強くない、それにもかかわらず、アラブの政府がいまだに苦戦しているのは、IS(ISIL)を打倒する意思が、弱いからだということだ。
IS(ISIL)は戦闘経験が少ないにもかかわらず、善戦しているのは、イラクやシリアの軍が戦闘意欲がないからであり、IS(ISIL)はその意味で本格的な戦闘を、展開していないということだ。
確かにそうかもしれない、コバネではクルドが善戦していることを考えると、イラク軍やシリア軍は腰が引けていることが分かる。そのことがあり、最近ではアメリカが、自分たちで問題を解決しろ、と言い出したのであろう。


:エルドアン大統領はシリアの北部に、クルド国家が出来ることを、絶対に認めないと語った。現在シリアの北部ではクルド人が国家を創るために、他民族の追放を行っているというのだ。
この地域にはトルコ系の、トルイコマンが住んでいることもあり、トルコの南東部にクルド国家が出来上がることは、自国のクルドとの連携の危険もあり、大問題であろう。
実際にIS(ISIL)との戦闘ではイラクのクルドだけではなくトルコのPKK(クルド労働党)の戦闘員も参加している。既にトルコとシリアのクルド人の間には、連帯が生まれているということだ。


:エルドアン大統領は現在中東地域でサイクス・ピコの見直しが進んでいると語った。これが進めば中東各国の国境線は書き換えられることになる。
その結果アラブ諸国の多くが分割され、クルド国家が誕生するということであろう。
述べるまでもないがサイクス・ピコとはオスマン帝国が崩壊した跡でイギリスとフランスがアラブ諸国を分割する合意に至ったことだ。それが現在の国境線になっているのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:15 | この記事のURL
NO3727 『二重の魔の金曜日各国でテロ』 [2015年06月27日(Sat)]
6月26日は魔の金曜日の日だったのかも知れない。26は2分すると13であり13日の金曜日に繋がる、二重に危険な日だったのかも知れない。そんなことまで考えたくなるほど、26日の金曜日は酷い日だった。

チュニジアのスーサのホテルで銃撃テロがあり、これまでの調べでは、37人が死亡したようだが、負傷者の数は相当なものであろう。多くはヨーロッパからの観光客だったようだ。

クウエイトではシーア派のモスクが二つ爆破され、ここでも死傷者が多数出ている。さすがに国王も大慌てで、現場に出向いたようだ。このクウエイトでのテロでは、既にIS(ISIL)が犯行声明を出しているし、チュニジアのテロについては、IS(ISIL)は賞賛している。

フランスでも同じ日に爆弾テロと襲撃があり、多数が死傷しているが、一人の犠牲者は首を切られ、その頭部がさらし物になったということであり、IS(ISIL)の犯行かどうかは別に、IS(ISIL)に対してシンパシーを感じている者の、犯行であることは間違いなさそうだ。

エジプトでも断定できる段階では無いが、カイロ・アレキサンドリア間を結ぶ電車で、爆弾が爆発している。この場合は、幸いにして犠牲者は出なかったと報告されている。

テロでは無いが、シリアのクルドとIS(ISIL)との間では、激しい戦闘が各地で展開しているし、なかでもIS(ISIL)がクルドに敗北したコバネ(アイヌルアラブ)では、激戦が続いているようだ。ハサカ、アイヌルアラブと戦闘が展開している地域は広い。

何故6月26日の金曜日に、こうも凄惨なテロが重なったのかについては、私には分からない。多分、イスラム教徒の過激派のIS(ISIL)の内部には、その疑問に対する答えがあるのだろう。

あえて言えば、6月26日はラマダンン(断食)が始まって、9日目の日なのだ。ムスリムにとっては断食を立派に、完全にやりおおせるかどうかの、分岐点の時期なのだ。この頃から完全な断食を断念する人は、少なくないようだ。

つまり、イスラム教徒にとって、最もナーバスになる次期なのかも知れない。そうしたなかで、聖なるラマダンの月に、異教徒や棄教徒に対する、テロを実行することは、アッラーが何倍もの報酬を与えてくださる、とでも思っているのかもしれない。

アッラーは残酷なテロ犯罪を、しかも直接の敵ではない人たちに対して行うことを、ハラールとも、賞賛すべきこととも認めてはいないのだ。無知や迷信、間違った指導者の扇動によるもの以外の、何物でもなかろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:19 | この記事のURL
NO3726 『シリアがISの手に落ちたら次はサウジアラビアだ』 [2015年06月26日(Fri)]
 ロシアの治安議会副議長のエルゲニー・ルキヤノフ氏は、シリアのアサド体制がIS(ISIL)によって打倒されれば、次の攻撃対象となるのは、サウジアラビアだと語った。彼はそればかりか、サウジアラビアだけではなく、すべてのアラブ湾岸諸国も、攻撃の対象になると分析している。
 彼の分析によれば、現在IS(ISIL)の戦闘員として参加している、サウジアラビア人の数は5000人にのぼり、彼らはシリアが陥落した場合、どこに行くのかということだ。サウジアラビア人のIS(ISIL)戦闘員は、母国であるサウジアラビアに向かう、ということになるというのだ。そして彼らにできることは、ただサウジアラビア国民を、殺害することだけだ、と語っている。
 IS(ISIL)は既に、サウジアラビアを攻撃対象にしていることを明言しているし、今年に入って、サウジアラビアのシーア派地区アルカテイーフでは、二つのシーア派モスクが爆破されてもいる。当然のことながら結果的には、多くのシーア派サジアラビア人が、死傷しているのだ。
 問題は、このIS(ISIL)の攻撃で、サウジアラビア政府がIS(ISIL)を、支援していることだ、とエルゲニー・ルキヤノフ氏は語っている。サウジアラビア政府は出来るだけ多くの、シーア派国民を殺害したい、と考えており、その目的のためにIS(ISIL)を支援し、使っているのだというのだ。
 皮肉なことに、サウジアラビア政府が進めようとしている、IS(ISIL)を使って進めようとしている、シーア派国民殺戮は、サウジアラビアの政府の宗派である、ワハビー派にきわめて近い考えを持っているという点だ。このことは、実はサウド王家と、ワハビー派集団との間に、問題が生じ始めていることの、証なのかもしれない。
 最近では、サウド王家が、ほとんどの権利を独占した形になり、本来であれば、ワハビー派集団が託されたはずの、宗教的指導権もサウド王家に、奪われつつあるのだ。ワハビー派発祥の地区の観光都市化計画は、ワハビー派の多くの幹部にとって、極めて不愉快なことではないのか。
 エルゲニー・ルキヤノフ氏はその点については、触れていないようだが、当然のこととして、サウド王家とワハビー派集団との間に生じ始めている、軋轢に気が付いているはずだ。権力の独占と愚かな判断は、結果的にその体制を、窮地に追いやるということではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:22 | この記事のURL
NO3725  『コーカサスにもIS(ISIL)国家』 [2015年06月25日(Thu)]
IS(ISIL)の幹部アブー・ムハンマド・アドナーニが、コーカサスにイスラム国家が誕生したことを発表した。これのコーカサスの出来事は、ロシア語でツイッターを通じて、流されたものだ。正確に言うと、コーカサスはIS(ISIL)に含まれる県、ということになる。つまり、イスラム国コーカサス県ということだ。

このコーカサス県はコーカサスの北部であり、これまで2007年以来、アルカーイダが戦闘を展開していた、南西部とは地域が、異なっている。

IS(ISIL)は2015年初頭に、コーカサスにイスラム国の県を創る、と宣言してきたが、それが達成されたということだ。

イスラム国コーカサス県のアミール(首長)には、アブ―・ムハンマド・カドリーが指名された。

このコーカサス県にはダゲスタンやチェチェン、アングシアも含まれることになった。


リビアでのIS(ISIL)の軍事展開は、すでに多くの人の知るところとなっているが、それ以外には、サウジアラビア、中国での動きが見え隠れしている。そして今回は、明確にIS(ISIL)のロシア領内での動きが、表面化したということだ。

さて、この動きをみるとき、IS(ISIL)は誰によって支援されているのか?何が目的なのかが、おおよそ見当がつこうというものだ。
以前から、IS(ISIL)のイラクとシリアにおける役割は、ほぼ終わったと書いてきたが、ここにきて、それがより一層明らかに、なってきたのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:16 | この記事のURL
NO3724 『トルコがヌスラにアルカーイダと関係断て』 [2015年06月24日(Wed)]
トルコがシリアで戦闘を展開している、イスラム原理組織ヌスラに対して、アルカーイダとの関係を断つよう、働きかけている。それは何を意図しているのか、またそのトルコの働きかけに対して、ヌスラ側はどう考えているのかが興味深い。

このことが、トルコの考えているように推移すれば、シリアでの戦闘に大きな変化が生まれる、可能性があるからだ。ヌスラはシリアでの戦闘で、IS(ISIL)と協力関係にはないが、アサド体制にとっては、敵対関係にある。

トルコが考えているのは、ヌスラをアルカーイダから切り離すことによって、国際的なイスラム原理テロ組織ではない、ということにして、今後、武器や戦闘員のシリア入りに、便宜を図るということであろう。

そのことにより、トルコとヌスラとの信頼関係が醸成されれば、次の段階では、トルコがシリアの反政府組織FSA(自由シリア軍)と、ヌスラを協調させ、アサド体制を打倒する、ということであろう。

では、ヌスラ側はどうであろうか。ヌスラの幹部の間では、意見が割れているようだ。ヌスラはアルカーイダとの関係を、既に断ったという情報も流れているが、それはヌスラ全体ではない。現在ヌスラのトップとされている、アブ・ムハンマド・ジョウラーニはアルカーイダとの関係を絶ったというが、他方、ヌスラの大幹部であるマクデイシーや、アルカターダは意見を異にしている。

アルカターダはヌスラがアルカーイダとの関係を断つことは、何も得にならないと語っている。マクデイシーはザワーヒリには何の影響もないだろうが、ジョウラーニには影響があろうと語っている。

ヌスラがアルカーイダから抜けることは、国際的なイスラム原理主義闘争の中で、IS(ISIL)の立場を強化するからだ。そしてイスラム原理の闘争への、戦闘員の参加と援助金は、IS(ISIL)にほとんどが流れる可能性があろう。

ただ、マクデイシーやアルカターダは第一線から離脱し、ヨルダンのザルカ市やアンマン市に居住している。そのとこは、二人のヌスラ内部や、イスラム原理闘争各派への影響力が、あまり無くなっている、ということかもしれない。

トルコはこの工作を、成功させることができるのか、もし成功すれば、シリア国内では完全に、IS(ISL)が孤立することになるし、アサド体制もFSAとヌスラが大同団結すれば、相当厳しい状況に、追い込まれることになるだろう。

エルドアン大統領にしてみれば、一日でも早くシリアのアサド体制を打倒し、シリアとの通商関係を、回復したいということではないのか。トルコの経済は悪化の一途をたどっており、そのことが、エルドアン体制への不満を、爆発させえる危険があろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:06 | この記事のURL
NO3723   『シリアではIS(ISIL)が後退気味』 [2015年06月23日(Tue)]
シリアではIS(ISIL)が、シリア軍やクルドのミリシアの攻勢を受けて、後退気味だ。なかでも、IS(ISIL)がイスラム国家の首都と定めている、シリアのラッカ市の周辺での戦闘で、IS(ISIL)側の後退が気にかかる。

ラッカ市のそばの、IS(ISIL)の基地を攻略したのは、クルドのミリシア部隊であり、特別な秘密もないようだ。つまり、通常の武器を使った戦闘で、IS(ISIL)がクルドのミリシアに、押され気味だということだ。

同じように、シリア軍がパルミラの遺跡の一部の奪取に向かい、支配していたIS(ISIL)に対し攻勢をかけ、パルミラの近郊の拠点の一部を、奪還したようだ。

この作戦では、シリアが維持できていた、小規模の石油施設を、奪還した模様であり、IS(ISIL)側の輸送ルートも、遮断できたようだ。

なぜ今こうしたIS(ISIL)攻撃が、シリア軍やクルドのミリシアの手によって、可能になってきたのであろうか。考えられることは、IS(ISIL)内部の統率が乱れてきている、ということであり、それはIS(ISIL)のリーダーである、アブーバクル・バグダーデイが重傷を負い、彼の後継と思われていた、アルフィが死亡したことによるのではないか。

加えて、IS(ISIL)に加わって、軍事部門を指揮していた、イラクのバアス党幹部だった、イッザト・イブラーヒーム将軍が死亡している。そして、IS(ISIL)の金庫番であり、石油や遺物その他の、闇取引を仕切っていた、資金担当である、ユーセフの死亡が影響したのではないか。

単純に考えれば、IS(ISIL)の頭脳部分が、ほとんど壊れてしまい、いまIS(ISIL)は機能しなくなっているということだ。これでは、IS(ISIL)の戦闘員に対する、給与の支払いも、滞りがちになっているのではないか。また食料の支給にも、事欠いているのではないだろうか。

加えて、夏の暑さがヨーロッパなどから来た、戦闘員を苦しめているのかもしれない。IS(ISIL)が新たな戦場と指定したリビアでも、決して戦果は上がっていない。それどころか、リビア国内のイスラム原理組織が、完全にIS(ISIL)の敵に、回ってしまっている。これではリビアの石油を支配して、金を稼ごうという計画は進むまい。現在の状態はIS(ISIL)にとって、弱り目に祟り目なのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:21 | この記事のURL
NO3722  『アルカテイーフのモスク・テロはサウジ政府の犯行?』 [2015年06月22日(Mon)]
ワシントンにペルシャンガルフ問題研究所というのがあるが、そこのデレクターであるアリー・アハマド氏が、とんでもない問題発言をした。先に起こった、サウジアラビアのペルシャ湾岸サイドにある地区、アルカテイーフでのシーア派モスク爆弾テロは、サウジアラビア政府が関与したものだ、と発言したのだ。

この発言はイランのプレス・テレビとのインタビューの中で、出てきたものであることは、頭の中に入れておくべきであろう。なぜならば、述べるまでもなく、イランとサウジアラビアは犬猿の仲であり、強い敵対感を双方が、抱いているからだ。

したがって、イランのプレス・テレビの報道は、その内容が事実であるかもしれないが、同時に拡大解釈されている部分が、あるかもしれないからだ。つまり、値引きをして聞け、という意味だ。

このアリー・アハマド氏によれば、サウジアラビアは少なくとも、過去25年間に渡って、反シーア派のテロ組織を、支援してきたというのだ。しかも、これはサウジアラビア政府が、直接的に関与してきたことだ、ということのようだ。

サウジアラビアのイエメンに対する戦争でも然りであり、イエメンの首都サナアの二つのモスクに対する攻撃が、極めて状況が似通っているということだ。これら一連のモスクに対するテロは、サウジアラビアのムハンマド・ビン・ナーイフ内相が計画し、実行したということのようだ。

アリー・アハマド氏は世界がサウジアラビアのテロ行為を、厳重に精査するべきだと語り、サウジアラビアのテロ・ネットワークを解明すべきだ、と主張している。

アリー・アハマド氏はイエメン問題についても質問され、イエメンの抵抗派はサウジアラビア軍に対して劣勢にはなく、逆にサウジアラビア領土の一部を確保していると語った。

しかし、そのことはジュネーブでの和平交渉で、いい結果を生むことには、繋がらないとも語っている。

このアリー・アハマド紙の発言は、耳を傾ける価値があろう。アルカテイーフでのテロでは、IS(ISIL)が犯行声明を出しているが、IS(ISIL)のスポンサー国は、サウジアラビアやカタールであったことは、何度も多くの専門家によって、分析され指摘されている。

したがって、今回のアルカテイーフのシーア派モスク爆破事件に、サウジアラビアが関与していたとしても、不思議はなかろう。そこまで、サウジアラビアとイランとの関係は、緊張しているということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:42 | この記事のURL
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