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トルコに出かけます [2014年08月26日(Tue)]
8月28日にトルコのアンカラで新大統領の就任式典があります。

したがって8月27日の出国から帰国の9月3日まで中東TODAYは休ませていただきます。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:36 | この記事のURL
NO3270 『アラブ専門家の分析ISILが攻勢を維持できる理由』 [2014年08月26日(Tue)]
アラブの専門家がなぜISIL(ISイスラム国家)
がシリアやイラクで猛威をふるい反とぉ拡大で来ているのかを分析した。そのなかには幾つもの具体的なポイントが指摘されている。

*ISILが勢力を拡大出来ている理由

1:歴史的な理由―イギリスフランスによって決められたサイクスピコ協定に基づく国境、これをアラブ人は拒否している。

2:石油資源−ISIL
によるシリア石油の支配と、モースルの中央銀行の金略奪により、資金的余裕が出来た。多数の外国からの戦闘員を抱え込める、資金的余裕が出来た。

3:サダム派の存在と協力−イッザト・イブラ―ヒーム(サダムのNO2)との協力体制が組めている。これにサダムの出身地テクリートの住民の一部が合流している。

4:宗派対立の存在−マリキー政府に対する不満、マリキーの独裁的な政治手法と、彼の近親者だけを、権力機構に取り入れている、ということに対する不満。

5:クルドの存在−部分的クルドとISILの協力関係、ISIL
は島嶼クルド自治政府のペシュメルガとは戦っていなかった。後でアメリカが介入して、戦闘するようになっているが。

6:地域的理由−トルコやサウジを始めとする地域の闘争の影響、地域の各国がイラクの強大化を恐れて潰しにかかっている。かつてサダムの時代に、サウジアラビアやトルコは、イラクの軍備強化に脅威を感じていた。

7:イランのイラクへの関与−サダム打倒とマリキー政権支持サダム体制が打倒された後、イラクにシーア派のマリキー政権が誕生すると、イランはこれを支持した。結果的に、イランのマリキー政権に対する、影響力が拡大した。

8:サウジアラビアの部族を通じた影響−イラクサウジアラビアにまたがる部族の存在、シャンマル族のような巨大な部族は部族院をイラク、シリア、サウジアラビアなどに擁しており、部族院の結束は国家以上に強力なものだ。この部族を使って、サウジアラビアはイラクに工作している。

9:ザンギ王国(ゼンギ−王朝)の存在−モースルを首都とするシリア・イラクにまたがる王朝が歴史的に存在した。

このアラブ専門家によれば、ISIL
のリーダーであるバグダーデイが、モースルのモスクで説教をし、自身をカリフと呼び、イスラム国家を設立すると言ったのは、ゼンギー王朝にちなんでではないかということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:18 | この記事のURL
NO3269『あわてだした欧米湾岸ISILの運命は』 [2014年08月25日(Mon)]
ISIL(イラク・レバント・イスラム国家、後にISイスラム国家に変名)
組織については、早い段階からアメリカのブラック・ウオーター社などと同様の、軍事支援会社ではないのかと疑ってきた。


突然登場し、破竹の勢いで進軍し、そのメンバーもうなぎ上りに増加していることは、異常としか言いようがない。それが可能になるためには、二つあるいは三つの要素が、必ず必要だと考えるのが常識であろう。

第一には、多数の戦闘員を食わせ、給与を支払うということは、莫大な資金がいるということだ。それを誰が担当してきたのかは、述べる必要も無かろう。

第二には、ISIL
の戦闘員が使用する武器を、誰が提供したかということだ。そのほとんどはトルコ経由で、彼らの手に渡っていたと報じられているが、誰が調達し、代金を支払っていたのか。

第三には、誰が宣伝を担当し、ISIL
の大勝利を煽ってきたのかということだ。宣伝戦は重要であり、それゆえに支援金が集まり、義勇軍も集まるのだ。そのことを何処の国が担当したのかについては、述べるまでも無かろう。


賢い読者は私が名指ししなくとも、おおよその見当がつこう。一応一般的に伝えられる情報から、参考までに支援国を挙げてみよう。サウジアラビア、カタール、トルコ、イスラエル、そしてアメリカでありイギリスだ。それが事実か否かについては、魔法が時間の経過という術によって解け、いずれわかるであろう。

これらISIL
の支援国とされる国々に、最近異変が起こっている。第一にあげられたサウジアラビアは、ジェッダでシリア支援会議なるものを開催し、テロに対する厳重な対応を討議した。この会議に参加したのは、エジプト、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦、そして主催国のサウジアラビアだった。

トルコでは、野党CHP,MHPなどが、エルドアン首相のISIL
に対する支援を、大きく取り上げ非難している。その問題が大きくなっていけば、新大統領に就任後、エルドアン氏は相当厳しい立場に、立たされるかもしれない。

最近になって、アメリカやイギリスもISILへの対応で、あわて始めているようだ。アメリカの国防省高官たちは口々に、ISIL
の撲滅が容易でないと語り、現代社会の癌のようなものだとまで言っている。

つまり、ISIL
は放置すればますます拡大し、空爆しても息の根を止めることはできず、地上軍を派兵すれば相当の犠牲と、資金を必要とするということだ。誰かがパンドラのア箱を開けたようなもので、収拾がつかないと語っていたが、まさにその通りであろう。

ISILとブラック・ウオーターとの根本的な違いは、帰国後にそれぞれの国でテロ活動を活発化させる、危険性が高いということだ。ISIL
の戦闘員の多くはムスリムであり、彼ら以外のメンバーも皆社会に対する不満を、強く抱いている者たちなのだ。

イラクやシリアで暴れさせておく分には、自国の利益になる部分もあるが、帰国後に自国内で暴れられたのでは、手がつけられない存在になる危険性がある。今後
ISILにどう対応していくのかということを、欧米諸国はみな真剣に考え始めたようだ。

それではISIL
はフランケンシュタイン、あるいは魔人のような存在かと言えばそうでもなかろう。欧米諸国や湾岸諸国が資金と武器の提供を止めさえすれば、一気にその力は落ちるのではないのか。

ISIL
がいま考えている策は、まさにその点にある。シリアやイラクの油田地帯を占領してしまえば、独自に資金は手に入れられるということだ。しかし、それとても思うようにはいくまい。
ISILが盗掘した石油は、国際的に購入禁止にすればいいのだ。

これらの対応策は、容易なようであって、現実にはそうでもないかもしれない。それは欧米諸国や湾岸諸国の利益と、どうからんでいるかということに、難しさがあるようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:40 | この記事のURL
NO3268 『ISILは現代の黒死病か・英カナダ情報専門家が不安』 [2014年08月24日(Sun)]
時を同じくして、イギリスとカナダの情報専門家が、ISLの今後の展開について、不安を述べている。ISIL
がイラクやシリアで戦闘を展開している分には、両国にとって大きな問題ではないのだが、その戦闘員が帰国した場合のことが、両国の専門家には不安なのだ。

イラクやシリアに渡った、イギリスやカナダから参加した戦闘員は、国際的なテロリストのネット・ワークと武器や戦闘に関するノウハウ、そして実戦経験を積んで帰国するのだ。

その戦闘員が帰国して、自国内でテロを始めた場合、大きな危険が予測されるからだ。イギリスからイラクやシリアの戦闘に参加している者、戦闘に参加した経験を持つ者の数は、
500人前後といわれている。カナダからも100
人を超す男女の戦闘員が、イラク・シリアの戦闘に参加していると報告されている。彼らは戦闘技術だけではなく、リクルートのノウハウも学んでいるのだ。

彼らが帰国後に自国内でリクルート活動行われれば、たちまちにして戦闘員の数は増えるということだ。フランスからは700
人、アメリカからも参加しているし、ドイツからも400人前後が参加しているし、オーストラリアからも200人前後が、参加しているということだ。

加えて、マレーシアやインドネシアからも、参加しているという情報もある。多分フィリピンからも参加しているものと思われる。ISIL
はいまや、まさに世界的な問題になっている、ということであろう。

いま危険なのは、アメリカが人道的目的から、ヤズデイ人マイノリテイを救うという目的で、イラク北部のISIL
の拠点に、空爆を始めたことだ。アメリカの空爆の本当の目的は、アメリカ人を保護することにあるらしいのだが、それも疑わしいのではないか。

アメリカはイラクへの空爆を行っても、ISIL
を打倒することは出来ず、空爆を次第に拡大していき、最終的には地上軍を展開しなければならなくなるかもしれない。それに加え、アメリカはシリアでも空爆を、始めそうな模様だ。そうなれば、アメリカはイラクとシリア両国で空爆を展開し、最終的には地上軍を両国に派遣するのだろうか。

イギリスの専門家はISIL
の戦闘に、欧米の若者が参加したがるのは、これらの国々では、生きることの目的が不明確なことに加え、社会的疎外、政府への不信、自分のアイデンテティが不明確であることによろうと解説している。

他方、イラクやシリアの戦闘には、明確な参加の理由がある。それは『マイノリティのスンニー派が弾圧されている』という現実だ。こうした状況を踏まえ、アメリカは
ISIL対応に知性を使うべきであり、長期的対応を考えるべきだ、というのがイギリス・カナダの専門家の共通した意見だ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:51 | この記事のURL
NO3266 『ダウトール新首相誕生・トルコにとって吉か凶か』 [2014年08月23日(Sat)]
本来であれば、全ての重要なニュースはエルドアン首相が、発表することになっていたものを、ギュル大統領が発表したために、トルコの重要発表スケジュールに狂いが生じた。

エルドアン首相は8月28
日の大統領就任後に、彼の後継者である新首相の名前を、公表する予定であった。しかし、それに先駆けてギュル大統領は、このしきたりを破り、『新首相に就任するのはダウトール外相だ。』と発言した。

結果的に、番狂わせにあったエルドアン首相は、急遽彼の後任首相の名を公表することとなった。もちろん、その新首相はダウトール外相であり、人事に変更は無かった。

さてこの新首相就任が決まったダウトール氏だが、彼はどのような人物なのであろうか。もう20
年ほど前に彼に初めて会った時、彼は大学の教授であり、小さなイスラム研究所をイスタンブール市内に持っていた。述べるまでも無く、彼には彼の能力を買った、スポンサーが付いていたのであろう。

彼は学者らしくにこちらの質問に、静かに答えてくれたことを、今でも忘れない。そして、その後研究所に近いトルコ・レストランに私を誘い、ご馳走してくれた。当時のトルコ経済はハイパー・インフレの時期であったことから、無理な出費をさせてしまった、と反省したものだ。

その後、彼がエルドアン内閣の誕生と共に、外相に就任することになった。彼はそれまでの静かな教授のイメージとは異なり、ずばりものを言うタイプの、外相に変貌して行った。それはあるいは教授であったことから、国際的あるいは国内的な政治の場での、駆け引きを知らなかったからかもしれない。

彼のイスラム史やイスラム法に関する知識は、外相としての役割に大きくプラスに働いたものと思われる。このため、周辺諸国らは尊敬され、彼の名声が広まっていった。外相に就任後彼が躓いたのは、『オスマン帝国復活』のニュアンスを含む、発言をしてしまったことであろう。これはトルコ国民の多くの本音なのではあるが、国内外から批判を浴びている。

ダウトール外相の外交視線は善隣友好であり、初期にはそれが成功していたが、エルドアン首相の周辺諸国に対する介入や、周辺諸国首脳に対する激烈な非難の発言が、次第に関係を悪化させていった。

ダウトール首相は首相就任後、どのような政策を展開していけるのであろうか。単なるエルドアンのイエス・マンになり、彼の政策を遂行するだけなのか。あるいは自分の考えを前面に打ち出し、実行していくのか。いまの段階では前者の可能性が強いようだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:19 | この記事のURL
NO3266『ギュル大統領のエルドアン首相への挑戦』 [2014年08月22日(Fri)]
トルコのエルドアン首相は、ある意味で凄腕のエンターテナーのようだ。トルコ人に聞いてみると、エルドアン首相の演説は聴く人を引き付け、興奮させるというのだ。そのために多くの人が、彼の汚職スキャンダルを耳にしても、彼の魅力に引き込まれてしまうらしい。


その結果、彼はトルコ政治を自分の好きなように動かしてきたが、冷静に見ていた人士にとっては、許せるものではなかったようだ。近く辞任が決定しているギュル大統領も、その一人であり、彼はついにエルドアン首相に、反旗を翻し始めたようだ。


エルドアン首相は何事につけ、新しい変化を最大限に利用してきていた。政府内の人事に始まり、他国との関係の変更についてもしかりだった。そして、彼のエンターテイメント技術により、エルドアン首相は国民を魅了してきたということだ。


近くトルコではエルドアン首相の辞任に続き、新首相人選が発表される予定になっていた。エルドアン首相はぎりぎりのところまで引き延ばし、突然発表し国民を興奮させることを考えていたのだ。彼は
8月28日頃に新首相を発表すると言っていた。


しかし、ギュル大統領がこれまでのしきたりを破り、エルドアン首相の発表に先立ち、新首相にはダウトール外相が決まっていると発表したのだ。この結果、エルドアン首相が得意なサプライズは消えてしまった。


このことを発表する場で、ギュル大統領の夫人が暴露発言をしたようだ。それをギュル大統領は阻もうとしたが、夫人はもっと話させろと言ったらしい。夫人は『夫は多くの事を話したいのだが我慢している。』と言ったということだ。つまり、それだけギュル大統領はエルドアン首相に、遠慮していたということであろう。その遠慮がどうやら終わりの時を迎え始めたようだ。


今度新首相に就任するダウトール外相は、そもそもギュル大統領が与党に紹介し、外相の座に就任で来ていたのだということを、ギュル大統領は暴露したということだ。ダウトール外相が首相就任後、誰を財相に就任させるのかということが問題になっている。現在のシムセク財相はヨーロッパ諸国で、信頼が篤い人物のようだが、彼はエルドアン首相に敵対する、グレン氏が率いるヒズメト組織の理解者だということだ。

もし彼が財相のポストに残留すれば、エルドアン新大統領とダウトール新首相との関係が、複雑なものになるかもしれない。もし財相が留任しなければ、トルコと
EUとの経済関係は悪化し、トルコからEUの投資が、引き上げられる可能性もあろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:10 | この記事のURL
NO3265『CHP党首エルドアンとISILの関係を非難』 [2014年08月21日(Thu)]
いま世界中で話題になっているのは、イラク・シリアで猛威を振るっているISIL(IS)
とは何者なのか、ということであろう。そして、大規模な戦闘を展開できているISILを支えているのは、何処の国なのかということだ。

一説によれば、ISILの戦闘員が所持している銃器は、最も新型のものだと言われているし、戦闘車両やミサイルまで所有しているのだ。それが
何処から彼らの手に渡っているのか、ということは当然大きな疑問を呼び起こそう

これまで挙げられてきたISIL
支援国には、アメリカ、イスラエル、サウジアラビア、カタール、そしてトルコがある。そのトルコの野党党首がエルドアン首相に、このことで噛みついた。

クルチダオールCHP党首はエルドアン首相が、ISLIを支援していると明確に語っている。彼の指摘するところによれば、エルドアン首相はISIL
に対し、武器弾薬を提供し、大型トラックでそれらを輸送させているということだ。

それだけではなく、エルドアン首相はトルコ領内に、ISILの訓練基地を設立させてもいるということだ。

エルドアン首相はISILとそれだけ深い関係にあるにもかかわらず、彼は6月11日以来、モースルで人質になっている、トルコ人外交官や特殊部隊員49
人の釈放に努力していない。そもそも、ISILがモースルに侵攻する段階で、エルドアン首相は『抵抗するな』という指示を、出していたということのようだ。

そして、エルドアン政府は、世界がISILをテロリスト組織と認定しているにもかかわらず、いまだにISILをテロリストだ、と言っていないということだ。

これまでトルコでは、ISIL
によって人質にされているトルコ人が、大統領選挙前に釈放される、といううわさが流れていたし、国防大臣も同様の発言をしていたが、実現しなかった。今度はエルドアン氏が大統領に就任する時期を狙って、釈放劇を演じるというのであろうか。


もし、トルコ外交官と特殊部隊御メンバーが、エルドアン首相のイベントのために人質になっているのが本当なら、これほど国民をばかにした話はあるまい。もしそれが事実ならばば、必ず応分のしっぺ返しが、エルドアン新統領の身の上に起ころう。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:46 | この記事のURL
NO3264 『イスラム原理主義の動向に不安増大のサウジ』 [2014年08月20日(Wed)]

サウジアラビアはワッハービ運動の本拠地であり、このワッハービ運動はイスラム原理主義のなかでも、最も強い傾向を持つ派閥であろう。そのサウジアアビアで最近、イスラム原理主義運動に対する、不安が高まっている。
それはイラクで展開しているISILが、次のターゲットとしてサウジアラビアを、狙って言えるという情報が、飛び交っているためであろう。事実、ISILのスポークスマンは、サウジアラビアを名指しで、次の標的だと語っているのだ。
ISILはイラクにおける当初の目的(マリキー首相を辞任させる)を達成したことから、アメリカによってイラクから追放される、危険性が高まっているためではないか。
そうなると、イラクに隣接するサウジアアビアは、逃亡先として最有力候補であろう。しかも、サウジアラビアにはだいぶ前から、イスラム原理主義過激思想が存在し、その信奉者も少なくない。
ISILがサウジアアビアに侵入すれば、協力者を見出すのに苦労はなかろう。これまで多数のサウジアラビア国民が、イスラム原理主義者として政府に対する攻撃を試み、多くが逮捕され受刑者となっているし、サウジアラビアを離れてイエメンに居住し、闘争を継続させている者も少なくないのだ。
こうした状況を踏まえ、サウジアラビアの宗教的最高権威者であるグランドムフテイのシェイク・アブドルアジーズ・アール・シェイク師が、『ISILやアルカーイダといった組織はイスラムの敵だ。』と語っている。
サウジアラビア各地のモスクで、説法をしているイマームのなかにも、イスラム原理主義を支援する者は少なくない。そのため、政府は3500人のイマームを不適当な人物として首にしている。
モスクでのイマームがどのような考えを、持っているのかということが、大きな影響を及ぼすためだ。過激思想を煽り、若者にジハードへの参加を呼びかければ、実際にそうする若者が出てくるし、イスラム運動に資金を出せと説法すれば、参会者から多額の寄付が集まるのだ。
それが戦場では、ロケット弾や、武器や弾薬に変わるのだ。だからこそ、イスラエルは湾岸各国に対して、厳しい警告を発し、『イスラム原理主義者への支援を、止めろ。』あと呼びかけているのだ。
そもそも、サウジアラビアはアルカーイダが誕生する以前の段階で、アフガニスタンのイスラム原理主義戦闘員を、支援していた国だ。そのサウジアラビアがいま、イスラム原理主義組織によって、恫喝されているということだ。ブーメラン現象が、既に始まったということか。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:03 | この記事のURL
NO3263『PKK戦闘終了宣言はなぜいま発せられたか』 [2014年08月18日(Mon)]
既に30年以上も戦い続けてきた、トルコのクルド人抵抗組織PKK(クルド労働党)
が、突然のようにトルコに対する武力闘争を、放棄する宣言を出した。これはイムラル島にある刑務所にいる、PKK
のリーダーであるアブドッラ―・オジャラン氏に会見した、側近たちによって発せられたものだ。

PKKは1984年8月以来、今日までクルドの分離独立を掲げて、戦い続けてきたが、既に4万人を超す犠牲者がトルコ側に出ている。戦闘が始められた頃、
PKK・シリア関係は良好で、シリア国内に訓練基地と組織を持っていた。


しかし、その後シリアとトルコとの関係が改善し、トルコの圧力もあり、アブドッラ―・オジャラン氏はスーダンにいるところを、トルコ側によって逮捕され、収監されて今日に至っている。

何故アブドッラ―・オジャラン氏はいま、トルコとの戦闘終結宣言を、したのであろうか。PKK
側はトルコ政府がクルド語による教育を認めたことや、地方自治を認めたことなどを、その理由にあげている。

しかし、事実はその理由とは、少し異なるのではないか。このとろろトルコがISILに対して、秘かに支援していた理由について、PKKを打倒するために、
ISILを使う気だったと言われている。

つまり、いまシリアやイラクで派手に戦闘を展開している、ISILをトルコは支えることにより、その見返りとして、トルコ国内のPKK
組織を、撲滅させようということのようだ。

そうなれば、PKKはトルコ軍と、ISIL
の双方から攻撃を受け、苦しい戦闘を展開しなくてはならなくなる、ということだ。そこでトルコとの戦闘終結宣言を発することにより、トルコ軍との戦闘をやめ、トルコ政府の心証を良くして、
ISILを使った攻撃も避けよう、ということではないのか。

確かに、数年前からアブドッラ―・オジャラン氏は、武力闘争を止めたい、と言い出してはいたが、その事については、PKK
内部で戦闘継続派と、停戦派とに意見が分かれていたようだ。

ここにきて、PKK内部の意見対立が解消し、戦闘終了に向かうのは、やはりトルコ軍とISIL
双方から、攻撃を受ける危険性を、熟慮した結果ではないのか。一説によれば、イラクのクルド自治政府には、ISIL
との戦いから、大量の武器が欧米によって、供与されているという話がある。


そうした状況を考えれば将来、クルド自治政府との共闘を考えても、不思議はなかろう。とりあえず今のところは、停戦するということか。クルド地区の石油収入の一部を、自分たちも受け取りたい、ということもあろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 22:59 | この記事のURL
NO3261『ISの猛威蛮行とヨルダン湾岸諸国の未来』 [2014年08月17日(Sun)]
イラクでの蛮行でIS(ISIL=イラクレバントイスラム国家組織)
は世界的に、知られる組織になった。その残虐ぶりは目に余るものがある。敵の首を切り落とす、敵と考える側の婦女子を捕まえては、レイプし殺害する。そして最近では、ヤズデイの女性を、世界中に売りさばいている、という情報も流れてきている。

ヤズデイの女性たちの値段は、500ドルから43000
ドルだということだが、何故そうも大きな値段の開きが、あるのであろうか。そして誰が彼女たちを買っているのであろうか、という疑問が沸いてくる。

ヨルダンにあるシリアの難民キャンプで、13歳から20歳程度の女性たちと臨時婚(買春)したのは、湾岸の70
前後のお年寄りたちだった、と報告されているが、ヤズデイの悲劇でも湾岸の住民が、買っているのであろうか。

確かにいまの時期は、金さえあれば法はあっても、無きに等しい状態であろう。若い女性の家族たちも、自分たちが生きていくためには、家族の若い女性を、犠牲にすることもあろう。

しかし、湾岸の住民たちのこの世の春は、案外続かないのかもしれない。レバノンのヘズブラの、リーダーであるナスラッラー師が、これからのヨルダンと湾岸諸国が直面するであろう、危険について警告している。

ナスラッラー師はIS(ISIL)がどんどん大きくなり、モンスターのようになっていると語り、そのIS
の危険はサウジアラビア、クウエイト、アラブ首長国連邦、その他の湾岸諸国とヨルダンにも、及ぼうと語っている。

ナスラッラー師が主張する言葉の根拠は、これらの国々には社会的な不正義が存在し、これらの国々には、IS
のような組織を受け入れる、社会的素地があるというのだ。確かにこれらの国々のなかには、イスラム原理主義者が少なくないし、彼らはこれまで、IS
その他のイスラム原理主義テロリストの、スポンサーにもなってきている。

IS
はその名が示すように、イスラム国家を樹立すると語っており、その思想には国境は存在しない。パキスタンやアフガニスタン、遠くはフィリピンや中国までも、含むという考えのようだ。

確かに、最近では中国の新疆ウイグル地区でも、イスラム原理主義者による、テロが増加していると言われているし、ウイグルの若者がシリアのヌスラ戦線側に参加して、戦っていたという情報もある。

このIS
の動きは、何もスンニー派の国に限ったことではない。シーア派のイランもイスラム原理主義の国ではあるが、思想を異にするために、強い警戒心を抱いているようだ。

一説によれば、イランはイラクとの国境地帯に、3万人の兵士を貼り付けているということだ。果たして冷戦状態にあるイランとサウジアラビアが、IS
の危険性の前に、連帯するという状況が、生まれて来るのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:01 | この記事のURL
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