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NO3242 『アメリカ式で敗北するかハフタル将軍』 [2014年07月31日(Thu)]

現在リビアでは大きく分けて、二つの勢力が陣取り合戦を展開している。一方は、イスラム原理主義者と言われるグループであり、この中にはムスリム同胞団系や、他のいろいろな組織が含まれている。
もう一つのグループは世俗派と言われるグループで、これには現在のリビア政府の、ほとんどの幹部たちが含まれ、それ以外には、リビア南部を拠点とするズインタンの部隊であり、この部隊はカダフィ大佐の子息、サイフルイスラームを軟禁している。そして、ハフタル将軍のリビア国民軍と呼ばれる部隊だ。
ハフタル将軍はリビア革命が達成されて、しばらくすると姿をくらましていたが、過去2か月前ほどからであろうか、また姿を現していた。リビアの内乱の舞台に再度洗われ、リビア国民軍と名乗る戦闘部隊を結成し、勢力範囲を広げていた。
つまり、現在のリビアの国内状況を説明すると、リビア政府、ズインタン部隊、ハフタル将軍率いるリビア国民軍がグループをなしており、他方にはイスラム原理主義グループがいるということだ。
ズインタンの舞台はトリポリの空港を警備していたが、大分手痛い思いを最近している。他方、ハフタル将軍の率いるリビア国民軍も、当初は派手な活躍をしていたのだが、ここにきて負けが込んでいるようだ。その理由は戦闘機やヘリコプターが破壊されたことだ。
ハフタル将軍のリビア国民軍が敗北したのは、航空兵器の使用が不可能になったためのようだ。ゲリラ戦や白兵戦で多くの戦闘機や戦闘ヘリコプターが破壊され、地上軍でしか対抗できなくなったことが原因のようだ。
つまり、ハフタル将軍はアメリカ方式で空から敵を叩き、出来るだけ戦闘員の消耗を、抑えようとしたのかもしれない。そうはいっても空軍兵力は、最終的な勝利には結びつかず、結局のところ止めを刺すためには、地上戦闘による勝利であろう。
ハフタル将軍が主に活躍していたのはリビアの東部だが、ここにはデルナやベイダなどの、保守イスラム原理主義者たちが少なくない。それを敵に回すとなると、相当の犠牲を覚悟しなければ、ならなかったのであろう。
最近、ベンガジの基地での戦いで負けたハフタル将軍は、再度どこかに雲隠れしたらしい。あるいは彼の豪邸のある、アメリカのCIAの本部のある街に、行ったのかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:19 | この記事のURL
NO3241 『ホロコーストを懸念し始めたユダヤ人たち』 [2014年07月30日(Wed)]
ほとんどの読者は、ホロコーストという言葉を知っていよう。述べるまでも無く、第二次世界大戦時に起こった、ドイツによるユダヤ人大量虐殺の事だ。しかし、現実はドイツだけではなく、多くのヨーロッパの国々が、これに協力したのだ。
ユダヤ人は歴史を通じて、常にマイノリテイとして、その時々の悪役に仕立て上げられ、犠牲になってきたのだ。そうして各国の権力者たちは、社会の不満をユダヤ人に向けることにより、体制を守ってきたということだ。ロシアを含め、ヨーロッパの国々の中で、ユダヤ人に対する迫害が起こらなかった国は、皆無と言えよう。
今回ヨーロッパ諸国で起こっている、イスラエルのガザ戦争に対する反対運動は、次第に激しさを増している。そして、イスラエルばかりではなく、ユダヤ人に対する憎しみとなってきているのだ。反セムの波がうねりを大きくしているのだ。
そもそも、今回のガザ戦争が始まる以前から、ヨーロッパやロシアでは、反ユダヤの感情が、大きくなってきていた。それがガザ戦争で一気に表面化したということであろう。
だいぶ前になるが、この中東TODAYでフランスに居住する、85パーセントのユダヤ人が移住したい、と考えているということを伝えしたが、それは今日ある状況を、察知していたためであろう。弱い兎の耳は長いのは、常に自身を守るために、聞き耳を立てているからなのだ。
ヨーロッパの不況と失業の増大、なかでもアフリカ諸国からの、合法非合法移民者たちの生活は、悪化の一途をたどっている。彼らの不満が怒りに変わり、それが暴動を起こさないように、ヨーロッパ諸国がユダヤ人に怒りの矛先を向けたとしても、不思議はあるまい。
そう思ったイスラエルやヨーロッパのユダヤ人は、今後の危険を世界に訴え始めている。そのなかから遂に『ホロコーストの再現』という言葉が聞かれるようになってきた。そこまで事態は切迫しているのであろう。
アメリカもイスラエルが考え期待するほど、イスラエル支持の立場をとっていないようだ。関係する中東の国々も、大声を出しはしても、具体的な解決案を出さないでいる。唯一、停戦案を出したのはエジプトだけだが、エジプトとハマースとの関係は、最悪の状態にあるし、パレスチナ自治政府のマハムード・アッバース議長も、人望を下げていて、具体的な関与は出来ていない。
ハマースはあくまでも経戦の構えであり、妥協しようとはしていない。これではイスラエル側も同様に、停戦を一方的に発表したとしても、意味をなさないだろう。その結果は、ガザ戦争が長期化し、イスラエル側にも相当の、犠牲が生まれることになろう。
そして、戦争が長引けば長引くほど、ガザのパレスチナ人の犠牲者数は増大し、世界中でユダヤ人に対する非難が、拡大していこう。そして、それは非難ばかりではなく、物理的にもユダヤ人に被害が及ぶ状況を、創り出していこう。
イランの将軍の一人が『今回のガザ戦争はイスラエル滅亡への過程だ』と語っているが、そこまではいかないまでも、イスラエルとユダヤ人にとって、相当厳しいものとなっていこう。
力による解決ではなく、辛抱強い交渉による解決を、イスラエルとパレスチナ双方に言えるのは、世界の中でも日本しかあるまい。その大役をこなせるだけの人物が、日本にいるのかということになるが、英雄は時代が創り出すものであって、英雄になろうとした人物が、時代を創るのではない。
日本政府はこれぞと思う人物に、それを託すべきではないのか。そして、その人物はまさに命がけで、この大役を担った時、おのずから結果が出てこよう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:45 | この記事のURL
NO3240 『サウジアラビアに関する危険な情報二つ』 [2014年07月29日(Tue)]

サウジアラビア政府は自国の株式市場を、外国人投資家にも完全に開放することを決定した、というニュースが伝わってきた。そのことは国際社会の中にあっては、取り立てて騒ぐべきことではないと思うのだが、そのことが今後に及ぼす影響には、危険が伴うであろう。
なぜならば、外国の投資家がサウジアラビアの、一定の企業の株を買い、値段を釣り上げていけば、サウジアラビア人投資家もそれに引っかかり、ますます株は暴騰していくことになろう。
そして、ある日突然外国の投資家は、それを売りさばき、巨額の利益を手に入れ、売り損ねたサウジアラビアの投資家たちは、膨大な損失を被るということだ。そして、その怒りはサウジアラビア政府に対して、向かうことになり、サウジアラビア国内は不安定化していくことになろう
サウジアラビア国民が政府に対して、不満を爆発させる状況になることは、反体制派組織や外国にとって、極めて好都合な状態ということになる。国内には種々の不満が鬱積しているのだが、爆発するにはまだ至っていないのだ。
もう一つの危険な情報は、いまイラクやシリアで大暴れしている、ISIL(イラクレバントイスラム国家組織)の元幹部の発言だ。この元幹部の名はシェイク・マーヘル・アブ・アベードでシリア国籍だ。彼はISILのトップのアブ・バクル・バグダーデイにも、2度会っていると語っている。
彼はシリアのモスクで説法師をしていたようだ。彼がアブ・バクル・バグダーデイと関係を断ったのは、アブ・バクル・バグダーデイがイラクの情報機関と、関係があることが分かったからだ、ということのようだ。
シェイク・マーヘル・アブ・アベードが言うには、ISILは戦闘員が不足しているが、そのうちサウジアラビア国籍の者が相当数いると語っている。そのことが、ISILの次のターゲットをサウジアラビアにさせるというのだ。
サウジアラビア国内には、ISILと同調する組織や地域があり、細胞が存在するということだ。例えば、アルクサイム、ダンマン、ホフーフといった街だ。これらの街の細胞と連絡し合えば、ISILは即座に戦闘を、サウジアラビア国内で開始できる、ということであろう。
このISILのサウジアラビア体制への、挑戦を成功させるか否かは、サウジアラビアの株式市場を破壊することから、始まるのかもしれない。社会に不満が充満した時、大衆は外部からの反体制の働きかけに対し、敏感に反応するからだ。反体制武力闘争の下ごしらえ、株式市場の大暴落、多くの投資家が被る巨額の損失、社会不満、戦闘の開始といった手順だ。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:48 | この記事のURL
NO3239 『ハマースを撲滅するなという声がアメリカから』 [2014年07月28日(Mon)]
死者1000人を超え、負傷者の数は5000人を超えていると言われるガザ戦争が、一時的な停戦ムードの中にあるようだ。停戦ムードという表現を使ったのは、停戦後も規模は小さいと言いながらも、ロケット弾がガザからイスラエルに向けて飛び、イスラエルからも攻撃が行われているからだ。
このままイスラエルがハマースに対する攻撃を再開し、徹底的に撲滅する動きに出たら、その後のガザはどうなるのであろうか。それは、シリアのケースを見れば、よく分かろうというものだ。
結果的には、ヌスラやISIL(イラク・レバント・イスラム国家組織)と言われる、過激なイスラム原理主義戦闘集団が台頭し、シリアの相当部分を支配することになった。その後の状況は彼らによる虐殺が続き、シリア国民の多くが国外に逃亡している。
シリアばかりではなく、イラクでも同様にISILの活動が活発化し、イラク政府は対応に苦慮している。イラクの軍部だけでは、抑えきれなくなっているようだ。イラクの場合はそのことに加え、国内政治の権力闘争が重なり、ますます複雑な様相を呈している。
アメリカ政府の中には、いまのシリアの状況から考えて、ガザのハマース体制を撲滅するべきではない、と考える幹部が出てきているようだ。アメリカのペンタゴンのDIA(国防情報局)のトップであるミシェル・フィン准将は、『ハマースを撲滅すればその後に、もっと悪い組織が出てくるだろう。ハマースを撲滅することは、問題の解決にはつながらない。』という趣旨の発言を、コロラドの防衛会議の席で語っている。
事実そうであろう。ハマースを潰せば、その後にはシリアのヌスラ組織や、ISIL組織のような過激な集団が、その後を継ぐことになろう。そうなれば、イスラエルに交渉の余地は、全く残されなくなり、血で血を洗う戦闘の継続、ということになりはしないか。
ハマース側はイスラエルに対し、交渉相手として認めて欲しいということと、ガザに対する封鎖を解除して欲しい、というのが当面の要求だ。イスラエル側がそれさえ認めれば、緊張は一気に緩和されるということであろう。もちろん、ハマース側はこの条件を、当座の条件としており、イスラエルが妥協したからと言って、平和な関係が永続するとは考えていまい。
今回のDIAトップの発言が、アメリカ政府の立場であることに期待したい。アメリカが打倒したアラブ各国では、その後、混乱だけが続いているのだから。計画通りに事が進展するほど、現実は容易ではないということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:42 | この記事のURL
NO3238 『中東地域ではブラック・ジョークが流行るのか』 [2014年07月27日(Sun)]
 イスラエルのネタニヤフ首相は人道的な見地から24時間の停戦を受け入れると言った。1000人以上のパレスチナ人ガザ地区ではイスラエル側の攻撃で死んでいるし5000人を越える人たちが負傷を負っている。
ネタニヤフ首相の『人道的見地からの停戦受託』はまさにブラック・ジョークの最たるものであろう。ネタニヤフ首相が停戦をこの段階で受託したのにはいくつかの理由が考えられる。一つは、世界的なイスラエル非難が広がっており、友好国のアメリカでも、大規模な反イスラエル・デモが繰り広げられていることだ。これではイスラエルは完全に、世界から孤立しかねまい。
もう一つの理由は、イスラエル兵の犠牲が、多数に及んでいるということだ。イスラエル政府は兵士の犠牲について、公表を禁じているが、死者は兵士を含め、30人を超えたとは伝えているが、負傷者については全く公表していない。
パレスチナ側の発表では、イスラエル兵の犠牲者数は、90人を超えているということであり、過去のいずれの戦争よりも、多いのではないかと思われる。死傷者の実数を明かすことは、イスラエル国民のなかに、動揺を生み出す危険がある、と考えての報道管制であろう。
もう一つの理由はガザ戦争がイスラエルにとって限界に達しているのではないか。アイアン・ドームのミサイルが何発残っているのか、ハマース側のロケット弾を、全て迎撃できるだけの数が、残されているのか疑問だ。
しかも、アイアン・ドームのミサイルの命中精度は、20〜25パーセントと伝えられており、今後ハマース側が、もっと破壊力の強いロケット弾や、ミサイルを発射することになれば、テルアビブやエルサレムに、大きな被害が出ることも予想されよう。イスラエルのネタニヤフ首相は追い詰められているのであろう。それを糊塗するために、彼は停戦を人道的配慮として、受け止めたのであろう。
同様にトルコのエルドアン首相も、相当追い込まれた立場にあるようだ。裏ではしっかりイスラエルとの関係を、維持している国だけに、ガザ戦争についてしかるべき行動が取れないでいる。しかも、彼は大統領選挙を控え、スキャンダルで追い込まれてもいる。権力を失えば彼は逮捕され、裁判を受け重罪に処せられることは確実だ。
その彼が苦し紛れに、エジプトのシーシ大統領に噛み付いている。彼に言わせれば、『シーシ大統領は専制君主』だ、ということになるようだが、エルドアン首相の方が専制君主であることは、誰もが知っている。トルコでは汚職捜査に当たった警官や検察官が、次々と逮捕され弁護士裁判官も追放されている。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:24 | この記事のURL
NO3237  『イスラエル・ハマース短期停戦成立とその後』 [2014年07月26日(Sat)]
 イスラエルとハマースとの間で12時間という、極めて短期間の停戦が成立した。このことについて、イスラエル側はガザの住民に対する、人道的な配慮からのものだとし、この期間にガザ住民は生活必需品を、手に入れろということのようだ。
 今回停戦に至ったのは、アメリカによるイスラエルとハマースに対する、圧力の結果であろうし、国連も何らかの貢献をした結果だと思われる。ただ、これから先に関しては、不明確な部分が多く、イスラエル側もハマース側も、この停戦を安心して受け入れるわけには、行かないだろう。
 イスラエル側は人道的な配慮というが、ハマース側はこの機会に、次に向けた作戦立案と、戦闘の準備を整えることは確実であろう。そのことに加え、外部からの武器の搬入も、進めることになろう。つまり、イスラエル側の人道的配慮に対して、ハマース側は非人道的配慮で、応えるだろうということだ。
 イスラエル側もそのことは十分承知しており、停戦期間にもハマース側の秘密トンネルの捜索と、破壊を進める意思を、明らかにしている。つまり、何時でも戦闘は再開するし、イスらエル軍による空爆も、再開しうるということだ。
 アメリカや国連は今回の短期停戦を機に、1〜2週間程度の停戦が実現し、それが延長されることを期待している。その実現に向けて、アメリカと国連はアメとムチを、ハマースとイスラエル、なかでもハマースに対して、使うのではないか。
 いま戦争の裏側で語られているのは、ガザ地区に500億ドル投資して、観光などを開発し、ガザ住民に仕事を与えれば、ガザ住民の不満は解消され、イスラエルに対するテロが、止むだろうというものだ。その資金は述べるまでも無く、クウエイトやサウジアラビア、カタールなど湾岸緒国からの、寄付と投資が期待されているようだ。
 もっともらいいい話であり、皆が賛成しそうなのだが、その話は紙に描いた餅のようなもので、誰も食べることは出来まい。そもそもその手の話は、今までも幾つもあったはずだが、頓挫しているのだ。今回の提案をガザの住民が、素直に受け入れるとは思え無い。それは、既に864人以上のガザの住民が死亡し、5700人以上が負傷しているからだ。
 ガザのハマースは徹底抗戦を貫くことにより、イスラエルを世界から孤立させ、国家を財政破綻に追い込み、イスラエル国民の犠牲を増やすことによって、厭戦気分を拡大し、反政府の動きに追いやりたいのであろう。
 幸いにして、ヨルダン川西岸地区を治める、マハムード・アッバース議長は完全に支持を失い、ヨルダン川西岸地区でも1万人を超える、大規模な抵抗闘争が始まっている。ガザのハマースにしてみれば、ここは我慢のしどころであり、強気の攻勢を崩さない、ということではないのか。そのことは、長期停戦の可能性は、薄いということではないかということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:53 | この記事のURL
NO3236 『ハマースの戦い西岸にも拡大するか?』 [2014年07月25日(Fri)]
述べるまでも無く、沢山のパレスチナ人がガザで殺されている。その数は800人に及んでいるし、負傷者の数については数千人のレベルに達している。他方イスラエル側にも、死傷者が出ている。
ハマース側の発表によれば70人程度(イスラエル側は一般市民を加えて31人が死亡と発表)のイスラエル兵が死亡し、多数が負傷している、と言われている。
この惨状に、さすがにヨルダン川西岸の住民も、我慢が出来なくなったのであろう。ヨルダン川西岸地区住民と、東エルサレムのイスラエル国籍を有するパレスチナ人が、イスラエルに対するデモを繰り広げた。死者2人、負傷者は200人を超えたようだ。この西岸地区のデモには、一万人が参加した。
こうした状況は、パレスチナ人をして、ハマースに対する支持を高めている。7月19日に行った、ガザ地区とヨルダン川西岸地区での世論調査では、パレスチナが勝利すると答えた者が、60パーセントに達している。
即時停戦支持は51パーセント、64パーセントがハマース支持、マハムード・アッバース議長支持は15パーセントしかなかった。つまり、マハムード・アッバース議長は裏切り者であり、イスラエルやアメリカと通じている、とみているパレスチナ人が多いということだ。
もちろん、マハムード・アッバース議長が現在のガザ地区の惨状に、何もできないでいることに対する怒りもあろう。先にもお伝えしたように、彼の家族は全員ヨルダンに、既に逃避しているのだ。
今回のヨルダン川西岸地区のデモには、マハムード・アッバース議長がリーダーである、ファタハのメンバーも加わっていたということであり、見逃せないのは、デモの衝突の際に、ファタハのメンバーと思われるパレスチナ人が、実弾をイスラエル警察に対して、撃っているという点だ。
ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の間にも、銃器は大量に存在している。それがイスラエル人に対して使われないできたのは、マハムード・アッバース議長のコントロールが、効いていたからであろう。
しかし、現段階ではマハムード・アッバース議長の指導力は、大幅に低下してしまっている。そうなると、ヨルダン川西岸地区からもロケット弾が撃たれ、武力衝突が始る可能性もあろう。
パレスチナ人はこれから、全面戦争に突入していくのか。マハムード・アッバース議長の指導による、だらけたイスラエルとの妥協に従うのか、瀬戸際まで来ている。

Posted by 佐々木 良昭 at 11:49 | この記事のURL
ハラールに関する本出しました [2014年07月24日(Thu)]
書籍出版のお知らせ
また本を出しました。
今度の本はいま話題になっているハラールに関する本です。
2020年の東京オリンピックを前にイスラム教徒の来訪に対応すべく官民ハラールに強い関心を持っています。
レストラン、ホテルなどでは悪徳ハラール認証団体の餌食になっています。
正しいハラールをご理解いただけるものと思います。
お友達にもご紹介ください。
出版社:実業之日本社
著書名:ハラールマーケット最前線
価格:税込み1620円
店頭には7月末か8月頭に並びます。

ハラール本.jpg

Posted by 佐々木 良昭 at 13:16 | この記事のURL
NO3235 『高いアイアン・ドームと安いハマースのロケット弾』 [2014年07月24日(Thu)]
7月8日から始まった、イスラエルのガザ侵攻作戦は、未だに続いている、ガザはイスラエル側の攻撃で、多くの建物が破壊され、がれきの山になった。そして、600人を超える犠牲者が出、3000人を超える負傷者が出ている。
ガザの現状はまさに地獄絵であろう。ガザから送られてくる画像を見ていると、とても人間が人間に対して行っている行為とは、思えないひどいものだ。これらの画像が世界にばらまかれているわけであり、当然のこととして、イスラエルとユダヤ人は、世界の非難を浴びている。
反イスラエルの大規模デモは、ヨーロッパ各都市で起こり、アメリカでも起こっている。誰もイスラエルの味方をしていないのだ。しかし、そのイスラエルには、ガザ攻撃を継続する以外に、対応策が無いのも事実であろう。フィナンシャル・タイムスズもイスラエルには、他に選択肢が無いと書いている。
イスラエルが一方的にガザ侵攻をやめれば、容赦なくハマースがロケット攻撃を加え、イスラエル側に破壊と死傷者が出ることは分かり切っている。しかし、リーベルマン外相が言うようなこともできまい。同外相はガザを再占領すべきだ、と言っているのだ。
そのような事情から、戦闘は3週間目を優に回っているのだが、相変わらずハマース側のロケット攻撃は続いている。その結果、欧米諸国はイスラエルへの旅客機の乗り入れを禁止しているのだ。
ハマースのロケット弾を撃ち落とすアイアン・ドームは、どうも100パーセント有効ではないようだ。ハマース側に言わせれば、20〜25パーセントしかハマースのロケット弾に、命中していないということだ。
アイアン・ドームのミサイルは1発5000万ドルであり、ハマース側のロケット弾は8万ドルだということだ。当然のことながら、イスラエルは相当数のミサイルを発射しているものと思われ、その費用は莫大なものとなっていよう。このため、アメリカ政府はイスラエルに対し、2・25億ドルの追加援助を、検討しているようだ。
ハマースに言わせると、同組織は2200発のロケット弾を持っていたが、いま何発残っているのであろうか?そして、イスラエルのアイアン・ドームのミサイルは、あと何発残っているのであろうか?
先日のニュースでは、イスラエル側がハマースのロケット弾に対し、アイアン・ドームで応戦していないような、内容の事が流れていた。双方のロケット弾やミサイルが無くなっても、この戦争は終わらないだろう。一体、イスラエルとハマースはどう決着をつけると言うのか。死傷者の数が増えるばかりだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:49 | この記事のURL
NO3234 『いち早く逃亡を図ったアッバースの家族』 [2014年07月23日(Wed)]

ガザで600人前後の死者を出している、イスラエルとハマースの戦争は、さすがにヨルダン川西岸地区にも、影響を及ぼしているようだ。ヨルダン川西岸地区では、毎日各地で抗議デモが起こっている。
そのデモはイスラエルに対するものであると同時に、マハムード・アッバース議長に対するものだ。デモ参加者は『マハムード・アッバース議長はエジプトやイスラエルと共謀している。』『マハムード・アッバース議長はガザでパレスチナ人が殺されているのに、何もしようとしない。』といった内容だ。そのことに加えて、マハムード・アッバース議長が何ら強いリーダーシップを、発揮できないでいることに対しても、抗議の声は上がっている。
デモ隊はイスラエルへのゲートに向かうのを、パレスチナ警察に阻止され、双方に負傷者が多数出てもいる。パレスチナ住民と警察との衝突は、ヨルダン川西岸各地で起こっており、状況は最悪の事態となっている。
内部告発者の話によれば、ナブルス市でのデモでは、警察が実弾と催涙弾を発砲したということだ。実弾を発砲しなければならないほど、デモの状態は危険が高まっていた、ということであろうか。
デモ隊はイスラエルのガザ攻撃を非難するとともに、マハムード・アッバース議長非難になり『辞任しろ。』とまで叫ぶようになっているが、そうした中で、マハムード・アッバース議長は彼の家族が、危険にさらされると判断したのであろうか、ヨルダンのアンマンにある彼の自宅に、家族全員を非難させた。しかも、それは秘かに行われたために、パレスチナ人の怒りは、ますます強くなっているようだ。
最近では、マハムード・アッバース議長に対する非難が、大分高まっているのであろうか。彼の率いるファタハ組織のメンバーも、抗議デモに参加しているということだ。しかも、それはパレスチナ自治政府の本部があるラマッラ市や、ナブルス市、トルカレム市でもそうなのだ。
今後、ガザ戦争が長期化していけば、マハムード・アッバース議長の無能ぶりが、パレスチナ人の前で明瞭になり、ついにはパレスチナ自治政府議長のポストから、追放されるかもしれない。
そこまで考えての、家族逃避なのかどうかはわからないが、ガザ戦争はマハムード・アッバース議長にとって、極めて危険な状態を生みだしつつあることは、確かであろう。
もう一つ考えられることは、ガザ地区ばかりでなくヨルダン川西岸地区からも、イスラエルに対する攻撃が始まり、ヨルダン川西岸地区もイスラエル軍の攻撃対象になる可能性が、あるということではないか。そうなれば、事態は収拾が付け難いだろうし、イスラエルにとっても、国家の存亡がかかった、死活的戦争ということになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:56 | この記事のURL
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