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NO・3163『イラク学者がサウジアラビアの関与を非難』 [2014年04月28日(Mon)]

 イラクのイラク国家連帯法律専門家会議の、サアード・ムッタリブ氏がサウジアラビアを非難した。それはサウジアラビアがイラクの不安定化のために、関与している事についての非難だ。
 イラクでは近く選挙が実施されるが、それを阻止あるいは失敗に終わらせるために、サウジアラビアがイラク国内を不安定化させる、工作をしているというのだ。確かにこのところ、イラク国内では外国人と見られる、テロリストにより、多数の爆弾テロ事件が起こっている。
 サアード・ムッタリブ氏によれば、サウジアラビア政府は自国民のイラクへの入国を禁止しているが、チャド人やナイジェリア人のイラクへの派遣を、進めているということだ。サウジアラビア政府は彼らに対して、給与も支払っていると彼は主張している。
 サアード・ムッタリブ氏はサウジアラビアとイラクとでは、政体が全く異なっており、サウジアラビアは王国であり、民主主義など存在しない。サウジアラビア政府は国民が何を望んでいるかを、理解していないのだと主張している。
 サード・ムッタリブ氏の意見では、サウジアラビア政府は外人傭兵を、イラクに送り込んでいるばかりではなく、イラク・シリア・イスラム国家組織(ISIL)やアルカーイダも支援しており、イラク国内の不安定化を、進めようとしているということだ。
 確かに彼が主張するように、イラクで現在テロ活動を活発に展開しているのは、いずれもスンニー派のテロ組織だ。イラク同様にシリアについても、サウジアラビアはカタールと並んで、スンニー派のテロリストを支援している、という見方が世界の専門家の間で、広まっている。
 イラクのマリキー首相はシーア派であり、イランとの関係は極めて良好であるということは、世界的に知られているし、シリアのアサド大統領とその体制も、シーア派の一つである、アラウイ派なのだ。
 サウジアラビア政府にしてみれば、周辺諸国のなかにシーア派政権を、生み出したくないということと、王制とは異なる共和制国家を、生み出したくないということであろうか。しかし、それはやがて自国の民主化を、引き起こすことにはならないのか、という不安が浮かぶのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:57 | この記事のURL
NO・3162『サウジアラビアで何かが動きだしている』 [2014年04月27日(Sun)]

 最近になって、サウジアラビア国内では意外なことが、続いて起こっている。バンダル情報長官が辞任した。辞任は彼の意思であった、と説明されているが、その後、アメリカの圧力によるものであった、という噂が流れ出している。
 続いて、アブドルアジーズ・ビン・ファハド王子が、国務大臣の職を辞している。これも本人が辞任を希望した結果だ、と説明されている。そして後任にはムハンマド・ビン・サルマン王子が就任した。
 加えて、ファイサル王子が外相のポストから離れる、という情報が反体制派から、流れてきている。彼は長い間サウジアラビアの外交を、牛耳ってきた人物であり、国際的にもよく知られた人物だ。
 そうした動きのなかで、アブドッラー国王の娘が、反体制の声明をビデオで流した。彼女の名はサハルで現在42歳、彼女と妹マハー、ジャワーヘル、ハラの三人は、ジェッダで収監された状態に、あるということだ。彼女らは異母兄弟や、他の男性たちに鞭打たれており、外出は禁じられているし、知人に会うことも、許されていないということだ。
 このサハル王女は、サウジアラビアのアルカテイーフに住む、シェイク・ニムル・アルニムルの信奉者のようだ。彼女はシェイク・ニムル・アルニムルの苦難を嘆いてもいるし、彼の反体制の行動を讃えてもいる。
 一体、何がいまサウジアラビア国内で、起こっているのであろうか。アブドッラー国王は一連の閣僚人事変えについて、閣僚の若返りを進める、と説明しているようだが、必ずしもそうではあるまい。次期国王と目されている、サルマン皇太子の実子が閣僚になったことは、次の王国政府を固めるためなのかもしれない。
 もう一つ考えられることは、イランやシリア対応で、サウジアラビア国王と側近が、アメリカを信頼出来なくなったことに、原因があるかもしれない。これまで長い間、アメリカとの関係を維持してきた、ベテランたちが閣僚の座から離れるということは、サウジアラビアとアメリカとの信頼醸成まで、これから相当の時間がかかるということは、誰にも推測できよう。
 サハル王女の反体制の行動は、アメリカ政府が後押ししている可能性がある。彼女の反体制の第一声は、ニューヨーク・ポストとのインタビューであった。今回のサウジアラビアとアメリカとの亀裂は、サウジアラビアが仕掛けたというよりも、アメリカ側が仕掛けた可能性が、高いのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:18 | この記事のURL
NO・3161『台湾の中東中央アジアへの関心』 [2014年04月26日(Sat)]

台湾を4月21日から23日まで訪問してきた。
台湾は外交関係が狭められているために、持てる技術力を貿易に十分生かしきれていない、という状態にあるのではないかと思える。その問題を解決するために、台湾政府は世界中に強い関心を抱いているようだ。 
 台湾の大手企業の会長と、友人を通じて知り合いになり、何度か東京で食事を共にした。彼はそのなかで、中東や中央アジア、トルコに対し強い関心を寄せ、遂にはトルコを訪問している。
 その後の彼の動きはすばやかった。トルコの企業と合弁で会社を設立したのだ。近い将来にはトルコ国内に製造工場も持ちたいと言っている。彼はトルコが持つ底力を信じたのであろう。私が書いた『これから50年世界はトルコを中心に回る』は何度もお読みくださったようだ。
 彼はそれだけでは済ませなかった。彼個人だけではなく、台湾の多くの企業にトルコに興味を持って欲しいと考ええたのだ。何人かの企業オーナーを連れて、トルコに乗り込んでもいる。
 仕上げは台湾政府に協力させることだった。そこで彼は私を台湾政府に紹介し、私の話を聞かせることにした。それが今回の台湾招待だった。台湾政府外務省の副大臣2人と、彼のスタッフを前に食事をしながら、中東、中央アジア、トルコについて話して来た。
 彼らの質問してくる内容は、さすがに鋭いものだった。おまけは二日目の夕食のホストが、私のリビア留学仲間だったのだ。友人はイスラム教徒でイブラーヒーム・チャオさんだが、今ではサウジアラビア大使を辞任し、外務省の顧問とサウジアラビアが中心になって結成されている、世界イスラム諸国会議の台湾代表になっている。
 述べるまでもなく、久しぶりに会った彼も、年齢は隠せなかった。彼の髪は真っ白になっていた。しかし、同級生とはいいもので、お互いに抱き合い挨拶をした。彼とリビアで別れてから既に、40年の歳月が経過していたのだ。
 帰国の日の前日の午後、台湾のテレビのインタビューを受けた。英語の上手なアナウンサーが、何十もの質問を用意しており、それをたずねてきたのだ。準備周到、彼は私のブログも読んでいたそうだ。
 アメリカに留学して、マスコミの勉強をしたドクターだったが、さすがにプロだと感心させられた。私が台湾で話したのは、日本やトルコを活用して、アラブや中央アジアの市場に出て行く、という方法だった。それが一つでも成功して欲しいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:08 | この記事のURL
NO・3160『ファタハ・ハマース連帯はパレスチナ問題にどう影響』 [2014年04月25日(Fri)]

  パレスチナのライバル組織ファタハとハマースが、連帯を強化し、統一してイスラエルに対抗する事に合意した。一見、パレスチナ問題が前進するように思えるのだが、必ずしもそうではあるまい。
  これまでファタハ・パレスチナ自治政府を、非難し続けてきたハマースが、ここに来てファタハとの合意に動いたのは、あくまでも資金難に陥ったからに、他ならないからだ。
  ハマースが率いるガザ政府は、ムスリム同胞団の結成した組織であることから、モルシー政権の崩壊後、エジプトとの関係が悪化していた。ガザからエジプトに抜けるラファのゲートは閉鎖され、時折人道的な理由から、開かれるに過ぎなかったし、ハマースが認めていたエジプトからの密輸トンネルは、ほとんどがエジプト軍によって、破壊されていた。
  このため、ハマース政府が密輸に課する、税金は徴収出来ず、資金難に陥っていたのだ。困ったハマースは、ファタハに声をかけることにより、何とかこの資金的窮地から抜け出したい、ということであったのだろう。
  他方、ファタハ側はイスラエルとの和平交渉が遅々として進まず、アメリカの圧力もあり、妥協を重ねなければならない状況に、追い込まれていた。この段階で、ファタハがハマースとの関係を修復すれば、当然の帰結としてイスラエルは、ファタハとの和平交渉を中止することになるし、事実、イスラエル政府はパレスチナ自治政府との、和平交渉を中止すると言い出している。
 イスラエル政府パレスチナ自治政府双方は、相手側に和平交渉中止の責任があるとしているが、それはお互いさまであろう。ケリー国務長官は決してイスラエルの利益だけを考えて、交渉の仲介をしているわけではなく、イスラエルに対しても、厳しい注文を突きつけているからだ。
例えば、西岸への入植地については、厳しくイスラエル政府にクレームをつけている。パレスチナ自治政府に対しても、難民の帰還権を放棄させようとしている。
イスラエル・パレスチナ双方の間では、当分非難合戦が続くだろうが、それはあまり重要な問題ではあるまい。今回のハマースとファタハとの連帯強化に対し、アラブ援助国はどのような反応を示すのだろうか、ということの方が重要であろう。
湾岸諸国のなかでは、サウジアラビア、クウエイト、アラブ首長国連邦が極めて厳しい対応を、ムスリム同胞団に対して採っているいま、そのムスリム同胞団のハマースと、パレスチナ自治政府が連帯したとなると、援助は控えられるように、なるのではないのか。
エジプト政府も然りであろう。ガザをシェルターとして、シナイ半島のエジプト軍に攻撃を繰り返している、ムスリム同胞団の諸派による攻撃は、いまだに続いているのだ。
今回のハマース・ファタハ連帯合意は、アラブ諸国のパレスチナ問題への支援を、控えさせる方に作用するかもしれない。アラブ諸国はパレスチナ問題に、もう飽き飽きしているというのが現実であり、パレスチナ自治政府の汚職構造には、うんざりしているし、自国の国内問題も放置できない状況にあるからだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:59 | この記事のURL
NO・3159『大統領選挙でアサドに挑戦する男』 [2014年04月24日(Thu)]

6月後半にシリアでは内戦をついて、大統領選挙が実施されることが、決まっている。これまでの大統領選挙では、大統領が立候補し彼が当選する、というパターンだったのだが、今回は在野の人物が大統領選挙に立候補する、と名乗り出ている。
彼の名はマーヘル・ハッジャールで、アレッポで1968年に生まれ、弁護士を務めている。彼はシリア共産党のメンバーであったが、その後。カドリー・ジャミール氏が党首の人民希望党のメンバーになった。しかし、この人民希望党はその後解散され、カドリー・ジャミール党首はモスクワに移住した。
現在シリア政府は60パーセントの地域と、40パーセントの人口を支配下においている、と言われているが、多数が国外に難民で逃れている以上、それが関の山であろう。
大統領候補はシリア国籍であり、10年間シリア国内に居住していることが、条件とされており、反シリア各派の代表が大統領選挙に立候補することは、実質的に不可能になっている。
もう一つ大統領候補に立候補する条件には国会議員250人の中から、35人以上の支持者がいることが条件となっている。果たして、マーヘル・ハッジャール氏の立候補に、どれだけの賛同者が集まるか見ものだ。
さて、このマーヘル・ハッジャール弁護士が、果たして本当に独自の意思で立候補し、アサド大統領に挑戦するのか。あるいは、アサド大統領の再選を民主的な手続きを経た結果の当選である、とするための飾り候補でしかないのか、いまの段階では何とも言えない。
常識的に考えれば、マーヘル・ハッジャール氏の立候補は、シリア政府の画策の結果ではないかと思われる。そうでなければ、彼が暗殺される可能性が高いからだ。とてものんびりと選挙運動をしている余裕はあるまい。
マーヘル・ハッジャール氏があくまでも独立で、シリアの民主化のために立ち上がり、大統領選挙に立候補したのであれば、その勇気をたたえてあげるべきであろう。彼があくまでも独立の候補であり、政府のひも付きではないとういうことが、明らかになるのは大統領当選後か、あるいは敗戦後のアサド大統領の彼に対する処遇によって、明らかになるのではないか。
政府はアサド大統領を選挙で当選させ、新たに7年間の大統領期間を与えようが、その際、アサド大統領が次点のマーヘル・ハッジャール氏を、副大統領なり首相職に就任するよう働きかければ、出来レースであった、ということになろう。対外的なことを考え、アサド体制が今回、複数の大統領候補を立てて、選挙に挑むことは十分推測出来るからだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:40 | この記事のURL
NO・3158『クウエイトでクーデター未遂報じた2紙が発禁』 [2014年04月21日(Mon)]

 クウエイトのアルワタン紙とアーラム・ル・ヨウム紙が、2週間に渡る発禁処分を受けた。
 これはクウエイトで起こった軍による、クーデター未遂に付いて、関係者の間のビデオの内容を、報じたことに端を発している。両紙で報じられたことと、あまり内容の異ならない報道が、他紙でも行われていたのだが、2紙は懲罰的に、発禁命令を受けることに、なったのかもしれない。
 クウエイトのサバーハ・アハマド・ジャービル・サバーハ首長は、このクーデター未遂事件が、国民の話題に上ることを、嫌がっているのであろう。国会議員の間では、話し合われているようだが、一般の話題に上ることは、何らかの機会に、暴動に発展する危険性があるからであろう。
 結果的に、裁判所はアルワタン紙とアーラム・ル・ヨウム紙を、2週間に渡って、発禁に処することにしたということだ。アルワタン紙の責任者は『我々が報じた記事は、他紙と同じ内容だ、別に特別な報道をしたわけではない。』と語っている。
 クウエイトでは国会議員の選出も、民主的に投票によって行っている、湾岸諸国のなかでは、最も民主的な体制をとっている国だ。そのため、クウエイトの10数の新聞社は、自由な報道をしてきていた。
 そうなると、今回のクーデター未遂は、案外深刻なものだったのではないか、という憶測が働くのだが。
サウジアラビアのニュースにしろ、クウエイトのニュースにしろ、イランとの緊張関係か、あるいはムスリム同胞団との敵対関係が、裏にあるのではないか、と思いたくなるのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:31 | この記事のURL
NO・3157『サウジアラビア王女不自由を語る』 [2014年04月21日(Mon)]

 サウジアラビアのアブドッラー国王の娘が、アメリカのニューヨーク・ポスト紙とのインタビューのなかで、彼女が如何に不自由であるかについて語った。
 サハル王女(42歳)は『自分たちは人質のような状態に、置かれています。廃墟のような城の中に、閉じ込められているのです。』と語り、彼女の姉妹マハー、ハラー、ジャワーヘルも同じ状態に、置かれていると語った。
 『私たちは完全に社会から切り離され、孤独ななかにいます。私たちに会いに来る者は無く、私たちは誰を訪問することも、許されていないのです。』とも語った。
 彼女たちは母親違いの兄弟たちに、鞭打たれてもいるということのようだ。
 サウジアラビアの王室の女性たちは、身分証明書を持つ自由も無ければ、家族の男性の付き添いなしには、外出をする自由も無い。もちろん労働の自由も旅行の自由も無いのだ。旅行や外出では、銃を持った警備員が周囲をかためなければ、ならないことになっている。
 もちろん、他の一般サウジアラビア女性国民と同様に、車を運転する自由も無いことは、述べるまでも無かろう。
 この記事はイランのプレス・テレビに掲載されたものだが、それはニューヨーク・ポストからの転載であることから考えると、信用できる内容ではないか。
 こうした記事が表に出てくるということは、逆説的に述べれば、自由が拡大してきているということであり、言葉を変えて表現すれば、政府の締め付けに緩みが出てきている、ということではないか。
 アブドッラー国王の健康状態が、噂に上るこの時期に、サウジアラビア王女の発言が、表面に出てきたということは、何らかの意味があるのではないか。誰がこのニューヨーク・ポスト紙との、インタビューを許可したのかということも、気にかかるのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:58 | この記事のURL
NO・3156サウジアラビア国王の余命はあと6ヶ月 [2014年04月20日(Sun)]

 サウジアラビアの反体制側から、流れてきた情報によれば、サウジアラビアのアブドッラー国王の余命は、あと6ヶ月だということだ。
 アブドッラー国王は90歳と高齢であることに加え、肺癌を患っており、何度も入退院を繰り返してきている。先月、オバマ大統領と会談した際も、実は酸素補給器をつけていた、ということのようだ。もちろん、マスコミに出てくる映像では、酸素補給器は外されており、いたって健康なように見えるが。
 世界一の石油生産を誇る、サウジアラビアの国王の余命が短いということは、世界経済に与える影響が甚大なだけに、各国はアブドッラー国王の健康に、異常なまでの関心を、払っていることであろう。
 アブドッラー国王亡き後のサウジアラビアが、どうなっていくのか、誰がアブドッラー国王の後継として、国王に就任し、誰がその後の国王になる皇太子に就任するのか、そして閣僚はどのような人たちが就任するのかなどだ。
 いまのところ、サルマン皇太子が次の国王に就任することは、ほぼ間違いなさそうだ。そしてサルマン皇太子が国王に就任した際には、ムクリン王子が皇太子になる、と予想されており、これもほぼ間違いなかろうと見られている。なお、ムクリン王子はアブドッラー国王の、腹違いの弟だ。
 その他の閣僚人事についても、近い将来発表されるのではないか、と見られている。そうすることによって、スムーズに王位の継承をし、新体制を構築しようということであろう。
 その場合問題になるのは、シリア内戦で蛮勇を奮った、バンダル王子に対する、処遇ではないか。彼が情報長官を辞任したのは、彼の意思だとされているが、他方では、アメリカがバンダル王子の過激なシリア対応に嫌気が差して、辞めさせるようサウジアラビア王家に、働きかけたという情報もある。
 バンダル王子がアブドッラー国王の死亡後、あるいはサルマン体制となった段階か、あるいはその王位継承の瀬戸際で、ことを起こすことも考えられよう。彼にはアルカーイダを始めとする、イスラム原理主義者たちとの、強い関係があるからだ。今後のサウジアラビアの焦点はバンダル王子であろう。
 サウジアラビア国内にはシーア派の反体制の動き、インテリ層の王家に対する反発、女性の自由拡大大運動など、幾つもの政府を悩ます動きが存在する。したがって、バンダル王子にしろ、他の反体制派の人たちにしろ、アブドッラー国王の死は、大きな変革のチャンスということになるかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:11 | この記事のURL
NO・3155『リビア最新情報』 [2014年04月19日(Sat)]
 リビアがカダフィ亡き後、めちゃくちゃになっていることは、インター・ネットの情報を読んでいても分かるが、現実はそんなレベルではなさそうだ。最近リビアから来日した友人が、次のような話をしてくれた。
 国会議員はみな首相と同じサラリーを、とっているのに加え、住宅補助、車補助、医療補助があり、膨大な予算が費やされているということだ。それ以外にも外国に出れば、ほとんどダブル・サラリー状態のようだ。このことは、一般のリビア人と比べ、天国と地獄ほど差があるということだ。
 国会議員ばかりではない、ミリシアのメンバーが銀行に金を出せというし、部族のリーダーが財務省に行って、金を出せと言う。言ってみれば国民皆が、強盗のような状態になっているとの話だった。
 そのことに加え、銃火器が国内に大量にあることから、少年同士の喧嘩でも、ピストルが持ち出され、撃ち合いになるとのことだ。友人はたまたま、若者同士の喧嘩に遭遇したときに、地面に当たり跳ね返った弾丸が、運よく車のガソリン・タンクに当たらなかったので、生きていると笑いながら話していた。
 先日書いたリビア東部の町デルナは、ひどい状況だと言っていた。きれいな女性を見ると、銃を担いだイスラム原理主義者という連中が、強引に結婚を迫り、反対すれば殺されるということだ。彼らは、イスラム法では4人の妻を持つことが許される、と言ってやりたい放題やっているとのことだ。
 このため親は娘をデルナから他の町に、移り住ませているということだ。イスラム原理主義者がはびこっており、リビアでも一時期のエジプトの様に、今ではムスリム同胞団が、やりたい放題しているようだ。彼らのネット・ワークと結束が強いので、対抗する方法が無いと嘆いていた。
 政府の要人となった者たちは、命を狙われるのはだいぶ前からだが、その殺し方が、だんだんエスカレートしてきている、とも言っていた。最初はモスクで礼拝しているときに、撃たれて死亡したが、最近では車に爆弾を仕掛けられ、家族と乗ったところで爆破され、家族全員が殺される、というケースが増えている、とのことだった。
 このため、次々と大臣職や首相職に就いた者は辞任して、暗殺から逃れているということのようだ。アリー・ゼンダーン首相も暗殺を恐れて、外国に移り住んでいるし、その後に首相に指名された人物も、2週間で辞任している。
 リビアの混乱は何時まで続くのかと尋ねたところ、全く予測出来ないと言っていた。それはそうであろう、アメリカを始めとする外国から軍隊が入り、リビアをコントロールでもしない限り、リビアの混乱は当分(5〜10年)収まらないのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:43 | この記事のURL
NO・3154『明らかになってきたイスラエル・アラブ関係推進』 [2014年04月18日(Fri)]

以前から、イスラエルとサウジアラビアとの関係が進んでいる、という情報が流れてきていた。例えば、イスラエルがイランを攻撃する前提で、サウジアラビアの空軍基地の使用を持ちかけたのに対し、サウジアラビア政府が許可を出した、という話がだいぶ前から伝わっていた。
カタールがイスラエルとの関係を持っていることも、アラブ首長国連邦なかでもドバイが、イスラエルと緊密な関係にあることも、事情通の間ではよく知られていたことだ。
ここにきて、イスラエルがアラブの一部の国々との外交関係を、公式に持ちたいということを言い出し、その動きが本格的に始まっているようだ。そうした流れの中で、イスラエルのリーベルマン外相が、サウジアラビアやクウエイトを含む、幾つかのアラブ諸国と秘密の交渉を、始めていることを明かした。
これは、イランがイスラエルと一部のアラブの国々にとって、危険な存在だという認識が、高まってきたことによろう。なかでも、サウジアラビアはイランに対し、特別の警戒心と敵対心を抱いている。
イスラエルのリーベルマン外相は、近い将来には、イスラエルとアラブ諸国との秘密交渉が、秘密でも何でもない公開のものとなろうと語っている。
この問題をイランのプレス・テレビで語ったハフサ・カラ・ムスタファ女史は(トルコ人だと思われるが)、彼女はまさにこの動きは『死のキス』だと語り、サウジアラビアにとっては、取り返しのつかないものになる、危険なものだと指摘している。
彼女の考えでは、サウジアラビアなど湾岸諸国が、イランとの緊張関係を改善する方向に動く方が健全であり、世界のイスラム教国やムスリムからも、喜んで受け入れられるというのだ。
このサウジアラビア政府の動きは、サウジアラビアの反政府派や、政府に批判的な国民の間からも、当然反発を招くことになろうし、政府非難の格好の口実となろうことは、誰にも予測できよう。
イスラム教徒にとってユダヤ人(イスラエル)は、毛嫌いされるべき存在だ、という教えがあるし、過去のアラブ・イスラエル闘争の中では、イスラエルの建国を実現したシオニズム運動が、最大の敵として長い間、みなされてきていたのだ。
サウジアラビアにしてみれば、イランという現実的な脅威に対抗するためには、敵であるイスラエルとですら手を握るという『背に腹は代えられない』という心理なのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:25 | この記事のURL
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