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中東出張のお知らせ [2013年04月24日(Wed)]
各位
4月25日から5月5日まで中東へ行ってきます。
したがってこの期間は中東TODAYを休ませていただきます。
今回はトルコが中心ですので原発の話、PKKの問題解決の方向性を考えてきます。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:57 | この記事のURL
NO・2831『開発という名の聖地破壊それでいいのか』 [2013年04月23日(Tue)]

 サウジアラビアにあるメッカは、世界のイスラム教徒にとって、最も神聖な場所だ。イスラム教では5つの行動義務があるが、そのなかの一つにサウジアラビアの聖地メッカへの巡礼がある。『一生に一度行ける者はメッカ巡礼に行け』とあるのだ。
 私がメッカに巡礼に行ったのは1974年であり、ハッジではなくオムラという小巡礼だった。その頃のメッカはまだそれほど人間の手が及んでおらず、砂漠の道を進んでいくと標識の石があり、その石には『これより先はムスリム以外は入るな』と書いてあった。
緩やかな谷のような下り坂を、降りたところがメッカだった。そして、メッカの礼拝の場に入り、カーバ神殿の周りを回ったことを覚えている。人の数も多くなく、午後のメッカの神殿はのんびりしていた。
 しかし、メッカはさすがに聖地だと思ったのは、そのカーバ神殿のそばに立っていると、アッラーが自分を天空に高く、引き上げてしまうのではないか、という不安を覚えた記憶がある。
 メッカの周りはまだ、片田舎を思わせるようなたたずまいだった。東南アジアから巡礼に来て、そのまま帰らずに住み着いた人たちが経営する、メッカ土産の店が何件もあった。巡礼に来た人たちはそこで、安い土産を大量に買い求め、故郷に持ち帰りアッラーのご利益がある、と配っているのだろう。
 ところが最近は、そうしたのどかな雰囲気、聖地としての雰囲気がまるで感じられない。メッカの神殿は拡大され、電光が夜でも昼のようにともり、何かキャバレーを思わせるような、派手さだけが目立つ。
 そして、カーバ神殿の周りの土地には、高層ビルが建てられ、そのうちの一つのビルには、巨大な時計が設置されるようになった。その建物のベランダからは、カーバ神殿のテッペンが見えるのだ。しかも、カーバ神殿をとり囲むビル群は、まるでゲームマシンのような形になっているのだ。
 以前、国際会議で会ったサウジアラビアの、元ハッジ大臣に『あれはどうかと思う』と苦言を呈したところ、彼の返事は『土地の値段が上がり所有者は金儲けに走っているんだよ』とあいまいではあったが、私の意見に賛同してくれたようだった。
 オスマン帝国がメッカを支配している時代には、半径何十メートル(記憶が不確か)以内の土地には、2階建て以上の建物を建てることが、禁止されていたということだ。そうあってしかるべきであろう。
 ところが最近、サウジアラビアの宗教最高権威ムフテイのシェイク・アブドルアジーズ・ビン・アブドッラー・アルシェイク師が、メッカ周辺の更なる開発に、許可を出したというのだ。そこには古いイスラムの保存しておく価値のある、幾つもの建物が建っているというのに。
 サウジアラビアのワッハーブ派はイスラム建築物や、イスラム遺跡に対して全く評価していないため、預言者ムハンマドにまつわる建物や遺物は、相当破壊され捨てられてしまった。
 かろうじて残っているのは、オスマン帝国時代にオスマン帝国によって集められたものだ。預言者にまつわるあらゆるものを、ありがたがるのも問題だが、捨てられたり破壊されるのもどうかと思う。ましてや破壊して建てられるビル群が、金儲けを目的とするとあっては、開発という名目であっても、賛成しかねる。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:02 | この記事のURL
NO・2830『ヨルダンの決定とイスラエルのシリア攻撃の可能性』 [2013年04月23日(Tue)]
  ヨルダン政府はイスラエルの無人機の領空通過を、認めたという報道がなされた。最近のものでは、イランのプレス・テレビが報じたものであり、その前には、フランスのル・フィガロ紙が伝えている。
これらの報道によれば、今年の3月にオバマ大統領がヨルダンを訪問した折に、オバマ大統領がヨルダンのアブドッラ―国王に対して、イスラエルの無人機の領空通過を認めるよう、要請したことに基づいている、ということのようだ。
イスラエルはヨルダン政府の決定によ、りヨルダン領空に対し、イスラエル南部のネゲブの基地からヨルダン領空を通過し、シリア領空に入れるようになる。もう一つのルートは、ヨルダンの首都アンマン市上空を、通過するルートだということだ。
結果的に、イスラエルの無人機はシリアのいかなる場所も、攻撃が可能になったということだ。イスラエルはヨルダン領空の通過許可を得たことにより、以下のことができるようになる。
:シリアの内情偵察。
:シリア内戦のモニタリング。
:シリアの産業施設への攻撃。
:シリアの軍事施設への攻撃。
:シリアのインフラへの攻撃。
当然のことながら、シリア政府は今回のヨルダン政府の決定を受け、激しく非難している。4月4日には『火遊びはやめろ。』と語っている。
シリアの内戦では、トルコサウジアラビア、カタールなどが、積極的にシリアの反政府派を支援しており、その支援内容は武器や資金だ、と報告されている。
EUが最近出したシリア北東部の石油輸入禁止排除決定についても、同様の目的あらであろう。シリアの北東部には油田地帯があり、平常時には40万バーレル ・日の原油が生産されていた。それが現在では13万バーレル・日程度となっているが、シリア政府の国家収入の、25パーセントを占めているといわれている。
最近では、その油田地帯を反政府グループが支配しており、EUは反政府側に代金を支払い、シリアの石油を輸入する方針を決定したようだ。その理由づけは、一般国民を惨状から救う、という人道的な目的だということだ。
このことも反政府派に資金が渡るようになるわけで、明確なアサド体制への敵対行為、ということになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:10 | この記事のURL
NO・2829『何処も同じ男性心理・イラク選挙女性候補者人気』 [2013年04月22日(Mon)]
イラクで近く地方選挙が実施されるが、いまイラク国内で話題になっているのは女性候補たちだ。彼女たちはスカーフをかむっている候補、かむっていない候補といろいろのようだが、その候補者の美人度が、男性たちの間では、話題になっているようだ。
アラブの男性は女性の髪に、異常なまでの興奮を覚えるようで『何々候補の髪がきれいだ。』『何々候補の髪形がきれいだ。』と大騒ぎになっているようだ。
当然のことながら、女性候補者のポスター写真を、携帯電話で写し、友人たちの間で交換しているようだ。
一般的には美人候補の人気が高いわけだが、女性候補が有利なのは、それだけではなさそうだ。女性には男性と違って清潔なイメージがある、とイラクの男性たちは考えているようだ。男性政治家の汚職ぶりを見ていれば、無理からぬことであろう。
加えて、イラクの女性には高学歴者が少なくない。あるタクシード・ライバーは『何々候補は美人だ。そのうえドクターを持っていてバグダッド大学の教授でもある。彼女は清潔そうだから問題ない。前回は男性の政治家に投票したが、彼らは何もやってくれなかった。今度は女性の候補者に投票するよ。』と語っていたとアルハヤート紙の記者は伝えている。
もちろんそうだからといって、イラクの議員の大半を、女性が占めるようなことにはならないだろうが、相当増えることは予測できそうだ。それもいいだろう。アメリカ軍のイラク侵攻以来、今日なおイラク国内ではテロが続いており、毎日何十人という死者が出ている。
そうした中で、美人の女性議員が登壇し、『イラクを良くしましょう。イラクを平和な国にしましょう。』と訴えることは、それなりの社会変革の機会になろう。
問題は、そうなると他の男性議員たちの関心が、女性議員に向かい、議論が散漫になるのではないか、という笑えない事実だ。アラブの男性はイラク人ばかりではなく、ことのほか女性に対する関心が強いのだ。
議会は車を運転しながら討議するわけではないので、交通事故にはならないだろうが、自説を女性議員がいる前で、他の男性議員に非難された時の反応は、今迄よりも激しくなるのではないか。
イラクの議場が、プロレス会場並みにならないことを祈るのみだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:08 | この記事のURL
NO・2828『良くぞ言ってくれた・チュニジアのムフテイ』 [2013年04月21日(Sun)]

 チュニジアのムフテイであるオスマン・バッテーフ師が、「シリアの戦闘に参加することはジハードではない。」と明言した。これはいままで何処かの国のムフテイが、言い出すべき言葉であったと思う。
 2011年以来続くシリアの内戦には、世界中からジハーデストと称するテロリストが参加し、既にシリアの国民同士の、闘いではなくなってきている。彼らは外国の支援で、月に600ドルから900ドル程度の、給与を受け取っているということだ。つまり、シリアの戦闘に参加している、ジハーデストと称するテロリストたちは、実は戦闘を生業とする輩なのだ。
 このことには、イスラム諸国の多くの人たちが気付いていたろう。従って、イスラム諸国の宗教的最高権威の地位にいるムフテイ諸氏は、『シリアの戦闘に参加することはジハード(聖戦)ではない。』と宣言すべきだったのだ。
 しかし、自国内のイスラム主義者による、暗殺や非難を恐れ、彼らはそのことを口にしなかったのだ。イスラム教徒がイスラム教徒を捕まえて首を切り落とす、イスラム教徒がイスラム教徒を捕まえて拷問する、イスラム教徒がイスラム教徒を捕まえて多数を殺害することは、イスラム法(シャリーア)では認められていないのだ。
 今回チュニジアのムフテイは『ムスリムがムスリムを殺害することはいかなる条件下でも認められていない。』と語った。そして『ジハードの名の下にシリアに向かい、戦闘に参加するのは馬鹿げており、洗脳させた連中だ。』とも語った。
 男たちばかりではない。チュニジアからは女性も、シリアのジハードに参加しているというのだ。これはセックス・ジハードと呼ばれたり、結婚ジハードと呼ばれたりしている。
 チュニジアの16人の若い女性がこのセックス・ジハードの名の下に、シリアに送り込まれ、戦闘員の性処理をさせられたり、臨時婚の相手にさせられているようだ。アラブの幾つかの国では、戦死者のために結婚式を行う、葬儀結婚が行われているが、それに準じたものであろうか。
 私がいま構想しているのは、このようなことを無くすための、国際的なイスラム学者間の協議会であり、何がジハードであり何がジハードではないのかを、判断する組織の結成だ。チュニジアのムフテイは偶然にも、同じ時期に同じことを考えていたということであろう、大歓迎だ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:59 | この記事のURL
NO・2827『ボストンマラソン爆弾テロ事件とムスリムの心境』 [2013年04月20日(Sat)]
 世界的に知られるアメリカのボストン市で行われる、ボストンマラソンには日本からも参加者がいた。突然起こった爆弾事件で死傷者が多数出たため、世界中にこのニュースが流れた。
 日本に在住するイスラム教徒の友人の言葉は『またイスラム教徒のテロということになるのかなあ?』というものだった。そして事件はキルギスタンから移住した、イスラム教徒によって行われたことが、後日明らかになった。
 今回の場合は街中のテレビカメラが犯人を捉えていたため、ほとんど間違いはあるまい。ジョハル・ツアルナエフが犯人だった。父親は元弁護士母親は美容師だったということだ。兄弟は3人、そのうちの兄は大学中退、弟はマサチューセッツ州立大学で海洋生物学を学んでいたと報じられている優等生。
 アラブのツイッターでは『永住権がありそれなりの生活が出来ていたはずなのに、何故犯行に及んだのか理解できない。』というものがあった。その通りであろう。アラブに住む若者たちはアメリカに移民したいと思いながらも、資金が無くて夢が叶えられない人たちが多いからだ。
 イスラム教徒によって世界中で次々と起こされる事件は、欧米や日本に住むイスラム教徒を苦しめているようだ。世界でテロ事件が起こる度に、彼らはイスラム教徒の犯行ではないかと心配しているのだ。
 テロ事件が起きたときイスラム教徒の友人から、次のような質問を受けた。『日本の報道ではまたイスラム教徒の犯行と報じていますか?』それに対して『イスラム原理主義者といっている。』あるいは『ジハーデストだと言っている。』と返事をすると、彼は『やはりそうですか。犯人はイスラム教とは関係ないんですけどね。』とのこと。
 外国で起こるテロ事件について日本では気楽に『イスラム原理主義者による犯行』『イスラム・ジハーデストによる犯行』といった報道の仕方がされている。
 しかし、彼らはイスラム教徒出身ではあろうが、イスラム教を正しく理解している人たちとは、とても思えないことをやっている。人質の首を切り落とし、無辜の民を爆弾で殺し、敵側の捕虜を大量殺戮してもいる。
 これはどう考えてもイスラム法(シャリーア)に則った行動ではない。日本にいるイスラム教徒たちが嘆くのは、無理からぬことだ。結果は『イスラム教徒は怖い、イスラム教徒は遅れている』という判断が日本人の多くの人々によってなされるからだ。
 日本にいるイスラム教徒の多くは、日本の法律に従って生活しているし、彼らの中には日本の大学を出た人たちが沢山いる。日本人は彼らを正視すべきであろう。善人か悪人かの判断は、その人を知ってすべきだ、安易な報道を通しての判断は、避けるべきであろう。それがイスラム教徒による犯罪を、日本で起こさせない唯一の方法であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:31 | この記事のURL
NO・2826 『6月はイランの大統領選挙・誰が立候補』 [2013年04月19日(Fri)]
  6月14日はイランで、大統領選挙が行われる予定になっている。この大統領選挙で、いまのうちから明らかなことは、現在の大統領であるアハマド・ネジャド氏のような、民間人ではなく、確実に宗教学者が立候補し、そのうちの誰かが、当選するということだ。
アハマド・ネジャド大統領は行政面で、多くの問題を生み出した。イラン国内のインフレ、イラン通貨の暴落、対外関係での失敗などだ。彼自身に及ぶ金に絡んだスキャンダルもあり、側近の一人が逮捕されたし、彼自身もイラン革命始まって以来という、大統領に対する追及が、国会で行われてもいる、
したがって、アハマド・ネジャド大統領が自分の息のかかった人物を、大統領候補に立て、裏から権力を握ることは、不可能であろう。彼の傀儡を候補者にしようとしても、それはすぐばれて、候補者リストには載せてもらえまい。
そこで、確実に大統領に立候補できる人物は誰かというと、以前に大統領職を務めたハタミ師や、ラフサンジャニ師の名前が浮かんでくる。これらの人物であれば、イランの最高権力者であるハメネイ氏も、反対はしないだろう。
しかし、ラフサンジャニ師は行政面で、ハメネイ氏とは意見が対立しているということだ。ラフサンジャニ師は現在の状況では、革命防衛隊が政治経済両面で力を強くしており、民間企業の自由が、奪われているということだ。革命防衛隊はイラン国内のインフラ整備の仕事などを、大量に受注しているからだ。
ラフサンジャニ師は、ハメネイ師の側からこの点についての、妥協はあり得ないとし、したがって、ハメネイ師の路線で行政を行わなければならないことは、受け入れられないということだ。ラフサンジャニ師は現段階では、次期大統領選挙には、立候補しないつもりのようだ。
もう一人の元大統領で、今回選挙の大統領候補と目されている、ハタミ師はどうであろうか。彼の考えはハメネイ師とほぼ同一であり、これといった相違点はないようだ。したがってハタミ師はすでに、立候補の意思があることを、宣言している。
ハタミ師の大統領就任によって、彼の柔らかい物腰とスマイルにより、西側諸国首脳は丸めこまれるのであろうか。いずれにしろ、ハメネイ氏も現在イランの経済を良くし、対外関係の改善を図りたいだろうから、ハタミ師は適役だと思っているかもしれない。
それ以外の大統領候補としては 、ゴラム・アリ・ハダダード・アデル師や、ムハンマド・バーキル・カリバフ師、ムハンマド・レザ・バホナール師の名前が挙がっているようだ。もちろん、アハマド・ネジャド大統領と幾度か対立した、ラリジャニ氏も大統領選挙に、立候補する可能性のがあろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:47 | この記事のURL
NO・2825 『アサド大統領西側が付けを払う時が来ると警告』 [2013年04月18日(Thu)]
         
シリアの内戦が始まって、すでに2年以上の時が経過している。その間に犠牲になったシリア国民の数は、すでに7万人を超えていると報告されている。一体この内戦が、最終的に何をもたらすのか、非常に疑問になってきた。
反政府派の勢力は、シリア国民によって結成されたFSA(シリア自由軍)だけではなく、アルカーイダの関連組織だと、つい最近宣言したヌスラ組織と、他の過激派イスラム組織もいる。それ以外にも多くの過激派がシリア国内に入り、戦闘に参加している。
結果的に、誰が何を目的として戦闘が展開されているのか、分からない状態になっているのではないか。そして、これらの多国籍過激集団には、外国のスポンサーが付いており、武器と資金が提供されているのだ。
これらの諸組織に対し、強硬に対応を続けているシリアのアサド体制は、いまだに十分な余力を、残しているように思われる。シリア内戦はいつ終わるのか、その後どうシリアはなっていくのか、誰にも予測できなくなっているのではないか。
そうした混沌の中で、シリアのアサド大統領が、シリアのアフバール・テレビ(ニュース・テレビ)とインタビューを行った。そのインタビューの中で、アサド大統領が口にしたことは、今後の中東世界全体に、ある示唆を与えたのではないかと思われる。
アサド大統領は「西側諸国はやがて付けを払わせられる時が来る。それはヨーロッパでありアメリカだ。』と語ったのだ。同時にテロリストがシリアに侵入することに、便宜を供与しているヨルダンも、大きな付けを払わせられる、とアサド大統領は予測した。
アメリカはリビアのカダフィ体制を打倒するために、アルカーイダのベルハッジを起用している。もちろん、彼一人が加わったのではなく、彼の仲間も加わっていたのだ。その後のリビアは、武装組織が乱立し戦国時代を思わせるような、混乱状態が続いているのだ。
リビアの革命戦闘時以外にも、アメリカはソ連軍追放を目的として、アルカーイダなどムジャーヒデーン(ジハード戦士)を使い、資金と武器を与えていた。それが今では世界中に展開しているのだ。
アサド大統領が指摘しているように、シリアに集まった各種の過激派組織のメンバーは、次にはヨルダンやそれ以外のアラブ諸国に、流れ込んでいくのではないか。そのことは十分にありえよう。
アサド大統領はインタビューの中で、まだ平和的な解決の道が残されている、と語っている。アメリカは彼の発言を無視し、シリアにも軍事介入しようというのだろうか。その軍事介入の口実は『シリアが化学兵器を使用した。』という決まり文句であり、攻撃は主に無人機で行われるのであろうか。そうだとすれば、いたって単純なパターンではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:25 | この記事のURL
NO・2824 『PAファッヤード首相の辞任の背景』 [2013年04月17日(Wed)]
パレスチナ自治政府の首相職にあった、ファッヤード氏が辞任することになった。しかし、実際はどうなっているのかは、不明な部分もある。それはファッヤード氏に対する、西側諸国の信頼問題が、絡んでいるからだ。
マハムード・アッバース議長は彼の辞任を、思いとどまらせたい部分と、早急に辞めさせたい部分とがあるようだ。それは、そもそものマハムード・アッバース議長と、ファッヤード首相との争いが、ナビール・カシース財相の辞任に、絡んだものだからだ。ファッヤード首相が彼を首にしたことから、マハムード・アッバース議長は腹をたてたことで、今回の対立は始まっている。
推測の域を出ないが、ナビール・カシース財相が、マハムード・アッバース議長の命令で、勝手にPAの資金を動かしたことに、原因があるのではないかと思われる。公金と個人の金の区別が、不明瞭なのがPAの悪い点だが、そのことに原因があるのではないかと思われる。
ファッヤード首相の辞任劇には、もう一つの原因がある。それはハマースが彼の留任を、希望していなかったからだ。正当な選挙で選出された、本来であれば、イスマイル・ハニヤ氏がPAの首相に就任すべきものを、マハムード・アッバース議長とファタハが、ファッヤード氏を擁立して、首相職に就任させた、という経緯があるからだ。
その後、ガザにはイスマイル・ハニヤ首相、ヨルダン川西岸地区にはファッヤード首相という、二人の首相が存在するという、異常な形になってきていた。
マハムード・アッバース議長は自分が・すべてのパレスチナ人を代表する・と内外に言いたいがために・なんとかガザ地区の住民と・ハマースを取り入れようとしてきたが、ハマース側はファッヤード氏が首相に留任している間は・統合を受け付けないという、立場を堅持してきていた。
今回のファッヤード首相辞任劇は、したがって、マハムード・アッバース議長にとっては、好都合であったわけだ。だが、もう一つの問題があった。それはファッヤード氏が元IMF に勤務していた経緯があり、欧米諸国では信頼の厚い、人物だったことだ。
ファッヤード首相の辞任は、そのままPAに対する西側諸国に信頼が、ぐらつくということになるのだ。
いずれにせよ、ファッヤード首相の辞任は決定されているようで、それを実行するタイミングの、選択だけの問題のようだ。そして、ファッヤード氏の後釜になるのは、ムハンマド・ムスタファ元パレスチナ投資ファンドの会長のようだ。
私に記憶が正しければ、この人物はかつてアラファト議長の裏金を、運用していた人物であり、アラファト議長は彼の名義で、イスラエルのバンクハポリアに、口座を持っていたことがある。つまり、就任早々にでも、煙が上がる可能性のある、人物だということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 16:20 | この記事のURL
NO・2823『イラン南東部で起こった巨大地震の悲劇』 [2013年04月17日(Wed)]
イランの南東部にあるカシュ地域で、50年ぶりの巨大地震が起こった、というニュースが流れてきた。この地域の建物は、日干し煉瓦に少量のコンクリートを使用した程度で、造られたものであり、地震に対してはほとんど耐久力がなく、相当数の犠牲者が出ていると思われるのだが、いまだにその実態が、明らかになっていない。
イランの隣国パキスタンでは、すでに40人以上の死者が出たことが、確認されている。湾岸諸国のアラブ首長国連邦でも、相当ビルが揺れたようだ。それはバベルの塔を想わせるものではないか。高くなれば高くなるほど、危険が増すからだ。
さて、このカシュの地震だが、この地域の住民のほとんどが、バルーチ族の人たちであろう。バルーチ族はイラン南東部からパキスタン南西部に居住する民族だ。彼らはパキスタンから、分離独立したいと考えているし、イラン側のバルーチ族もその暁には、分離してバルーチ国家に入りたい、と思っているのであろう。
こうした事情を考えると、地理的にイランの首都テヘランからは、大分遠いこともあり、どの程度イラン政府が救援に力を入れるか、疑問がわいてくる。人道的な立場に立てば、人種や部族に関係なく、救援活動が行われるべきなのだが、理想と現実との間には、ギャップがあるのではないか。
もうひとつの難問は、カシュ地域までの道路や空路はどうなっているのかということだ。道路はあろうが立派なものとは思えず、大型のトラックで高速で、支援物資を運ぶのは、困難なのではないか。
それに加え、私は現地のことを知らないので、断定的な言い方はできないが、空港の施設があるのか疑問だ。結局は大型の軍用ヘリを使って、負傷者を大都市に移送し、治療を施すしか対応の術は、ないのではないか。
食糧などはヘリで運ぶことができようし、飛行機で空中から落とすこともできよう。
今回の巨大地震は、イランのベラヤトファギ体制が、どれだけイスラム的人道と、慈善を実行するのかの、試金石になるのではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:24 | この記事のURL
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