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急遽日本を発ちます [2012年05月22日(Tue)]
トルクメニスタンの大統領によばれて急遽5月22日に日本を発ちます
その後ヨルダンの会議とトルコの会議に出席します。
この間は中東TODAY を休みます。-----
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Posted by 佐々木 良昭 at 01:34 | この記事のURL
NO・2317『エジプトの選挙予測はばらばら』 [2012年05月21日(Mon)]
 エジプトの第一回目の大統領選挙が、5月23日と24日に行われる予定だ。エジプト国内の選挙に先立ち、外国在住者の投票が行われたが、その結果は本選挙の前には、公表されないことになっていた。
 しかし、エジプト人のせっかちが、すでに出た結果を公表してしまった。そのことは、各候補者への本選挙の投票率に、少なからぬ影響を与えるだろう。だがエジプト人の性格は到ってアッケラカン、事前に在外投票の結果を公表したことに対して、特別に厳しい非難も出ていないようだ。
 その在外投票の結果によれば、ダーク・ホースが優位になってきたということだ。つまり、ナセリスト党のサッバーヒ氏や、ムバーラク政権最後の首相だったシャフィーク氏だ。
 この二人には当選の可能性が全く無い、というのがこれまでの予測だったが、ここにきて急に、支持を増やしてきているということだ。それは、イスラム原理主義のムスリム同胞団の台頭に、庶民が嫌気をさし始めてきていることによるのであろう。
 アブルフットーフ氏はムスリム同胞団から、立候補することを禁じられたために、穏健イスラミストと自称し、人気を集めているが、ムスリム同胞団から立候補したシャーテル氏は審査で失格し、その後に正式候補として立候補したモルシー氏は、あまり支持を集めていないようだ。
 そうしたなかで、アムル・ムーサ氏は安定した支持を集めているようだが、一部新聞の下馬評では、旧体制派の人物だとして、彼の人気は3番や4番に付けられているものもある、つまり、ダントツの独走態勢にはなっていない、と言いたいのであろう。
 しかし、他のマスコミでは、やはり彼に対する信頼が最も厚く、当選の可能性で1位につけている、と報じているものもある。シャアバーン・アブドッラヒームのような有名な歌手の支援など、彼には広い支持層がいるようだ。
 ビジネスマンや穏健なインテリ、常識派の人たちから見れば、アムル・ムーサ氏が一番このエジプトの難局を乗り切るのには、適している人物ではないのかと思われる。
なぜならば、国家を統治した経験の無い人物が、いま大統領に就任したのでは、国内はもとより外国との関係を、うまく維持し発展させていけまい。エジプトはいま外国の援助を必要としているのだから、なおさらのことだ。そして、いまだに不安定なエジプト社会を安定化させていくには、軍や警察との協力がどうしても必要になろう。そう考えると、アムル・ムーサ氏が一番いいと思えるのだが、エジプト国民はどう判断するのだろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 22:35 | この記事のURL
NO・2316『アブドルバーセット・メグラヒという男の死』 [2012年05月21日(Mon)]
 アブドルバーセット・メグラヒという人物の名前を、ご存じの日本人はそう多くなかろう。しかし、彼は国際社会のなかで一時期、大変な話題の中心になった人物なのだ。
1988年12月21日パンナム航空機が、イギリスのロッカビー市の上空で、爆発するという事件が起こった。述べるまでもなく、乗客乗員270人が全員犠牲となった。
このパンナム機にマルタ島の飛行場で、爆弾を積み込む作業の指揮を執ったのが、このアブドルバーセット・メグラヒだとされた。彼はマルタの警備担当責任者であり、しかもリビアの諜報機関員でもあることから、容疑が濃厚となり、イギリスやアメリカが国連に働きかけて、身柄の引き渡しを、リビアに迫った。
結果的に、彼はイギリスに引き渡され、イギリスの法律と判事によって、オランダの特別法廷で裁かれることになり、判決は27年の禁固刑ということになった。その後、彼は2009年に釈放され、リビアへ帰国することができた。
この事件で強硬なカダフィ大佐は、引き渡しを大分渋ったが、イギリスとアメリカの引き渡し圧力に、屈せざるを得なかった。カダフィ大佐が相当頑強に引き渡しを拒否し続けた裏には、アブドルバーセット・メグラヒ氏の出身部族が、リビアで有力部族であることだった。
引き渡しの後は、いかにして彼を早く釈放させるかということに、カダフィ大佐の命がかかっていたのだ。もしそれに失敗すれば、メグラヒ部族はカダフィ大佐に対し、反乱を起すことも懸念されたからだ。
2009年に帰国した後は、リビア政府によって手厚く介護されるのだが、彼は立場上事件の真相について、一言も言葉を発しなかった。彼は事件の真相をすべて知っていたのだが、それを口にすることはイギリスとアメリカ、そしてリビアにとって不都合な状況を、生み出す危険があったのだ。
帰国時、アブドルバーセット・メグラヒ氏は重病にかかっていたが、何とかいままで生き延びられた。そして遂に何も語らずに、彼は5月20日に自宅で死亡した。
このパンナム機爆破事件については諸説ある。イラン機がアメリカ軍によって撃墜されたことに対する報復で、イランがパレスチナの組織を使い、報復したのだという説だ。またマフィアとCIAとシリアの取引が、こじれた結果だったという説もある。
いずれにしろ、アブドルバーセット・メグラヒ氏はカダフィ体制が生み出した、スケープゴートであったことに間違いはない。彼は部下に指示したことはあり得ても、爆弾を搭載したとは思えないからだ。その指示ですら疑われるのだが、いまとなっては真相を語る者はいまい、ただ冥福を祈るのみだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:54 | この記事のURL
NO・2315『グリーン・ゾーンを見ましたか?』 [2012年05月20日(Sun)]
 映画グリーン・ゾーンは、2003年サダム体制が打倒された後の、イラクの様子を描いた映画で、CIAや軍人、ネオコンなどの話が満載されている、実に興味深い映画だ。
 友人が自宅に招いてくれ、どうしても見せたいというので出かけたのだが、その鑑賞の後で彼は『アメリカにもまともな人間がいるんだ。』と力説していた。多分彼はアメリカ社会とアメリカ軍、CIAなどの、全てが良識を失ったとは思いたくないのだろう。
 もちろん私もアメリカ人の間には、いまだに沢山の良識派がいることを信じているし、アメリカの実力も十分分かっているつもりだ。経済的にアメリカは相当体力を落としたといわれているが、いまだに確実に世界のナンバー・ワンの実力を有している。
 アメリカの経済的衰退が叫ばれても、誰もアメリカ・ドルに代わりうる、新たな世界の基軸通貨について、語れる者はいない。
アメリカは軍事力でも、ナンバー・ワンであり続けている。中国の軍事予算の急速な伸びが話題に上り、明日にでも中国が世界の軍事大国にのし上がり、アメリカを凌駕するかのように言われているが、中国にはいまだにその実力は育っていない。
実際の戦争が起こった場合、中国の軍事力がどれだけなのかが分かろう。軍事力は兵器とそれを使う人たちの錬度、精神力と責任感などが統合されて実力が発揮されるのだ。
映画の中ではある軍人が、大量破壊兵器のありかを上部から言われて探しに行くのだが、何処からも出てこない。それで情報源は誰なのかと探っていくと、サダム体制のナンバー2の人物であることが分かる。
軍人はその男を追い詰め、最後には二人で話し合うのだが、そこでその人物が語ったのは『アメリカ政府と取引したということと、大量破壊兵器は1991年に、すでにあきらめて開発していない。』という内容だ。
軍人はアメリカ政府が、大量破壊兵器が存在しないことを分かりながらも、イラクに軍事侵攻したということを知り、イラク戦争とはなんだったのかという疑問を、視聴者に投げかけている。
今では中国が日本に代わり、ナンバー2の経済力を有するに到ったが、そのなかでアメリカはアジア地域に、軍事的関心を移したといい始めている。今日映画を見た後で、私が彼に言ったことは『米ソの冷戦時代とは違う、新たな冷戦が始まっている。』ということだった。
そして、『アメリカが始めた中国との冷戦は、ソビエトが相手のときとはまるで勝手が違うだろう。』ということだった。中国政府や中国人の発想は、欧米人とは全く違うのだから、ソビエトを相手にしたときとは勝手が違うのだ。
その結果、アメリカは下手をすると、あり地獄にはまってしまうかもしれない。その前例はベトナム人を相手にした、ベトナム戦争だったのではないのか。なお私はこの映画を、飛行機の中でだいぶ前に見ていた。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:27 | この記事のURL
NO・2314『仙台のインターナショナル・スクール開校式に参加して』 [2012年05月20日(Sun)]
 仙台で5月19日に、トルコ人が運営するインターナショナル・スクールの開校式が行われた。在日トルコ大使はもちろんのこと、トルコからわざわざこの式典参加だけを目的に、3人の国会議員と多数のビジネスマンが、来日し参加した。(金曜日到着日曜日帰国の3日間の日本訪問)
 日本側からは宮城県選出の、国会議員や県会議員が参加した。それに加えて、小泉元首相にトルコ訪問を勧めた、飯島元秘書官も参加した。彼とは旧知の仲だったので、当時の話をして大笑いした。
 昼食にはトルコ料理が供されたが、トルコでも有名なシェフがボランテアで、わざわざこのために来日してくれた。70歳を超えているにもかかわらず、彼はシェフ用の衣服と、多分調理のための包丁などであろうか、といったものを入れた小ぶりのスーツ・ケース一つで来ていた。
 仙台のインターナショナル・スクールは、トルコの中小企業のオーナーたちの寄付で創設し、在日のトルコ人の若者たちが中心になって経営されているのだが、教員の親切さにが脱帽させられる。保育園から幼稚園レベルの日本人の子供たちが、英語とトルコ語と日本語で歌を披露したが、アメリカ人の先生の指導もあってか、発音はネイテイブと全く変わらないものだった。
 このインターナショナル・スクールは『多言語を話し、国際的に活躍できる人材の育成を、目指している。』ということだ。ちなみに校長のバルシさんは東大でコンピューター・サイエンスを学び、ドクターを取った人物だ。
 彼に以前『何故コンピューター関係の仕事に就かないのか、そのほうが給料もいいだろうに?』と尋ねると、彼は『人を喜ばせたい、人に親切にしたいのです。』と答えられ恥じ入った記憶がある。
 トルコの中小企業経営者たちが資金を出し、若い有能な人材がそれで学校経営に当たる。彼らには明確な人生の目的があるのだろう。彼らの活動は世界中に、高校や大学を設立しているのだ。
トルコではその外国に設置された高校で学んだ、優秀な外国人学生に奨学金を与えて、トルコの大学で学ぶ機会を与えている。マリから来た学生にそのことを聞いた。
 それに比べ、世界的に知られるトヨタやソニーなどといった日本企業は、外国に一校でも大学を建てて独自に運営したり、寄付したことがあるのだろうかと考えてみた。またその大学の運営にボランテアで参加する、日本人はどれだけいるのだろうか。日本人は『人に与える喜び』『人を支える喜び』を、ほとんど忘れてしまったようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:10 | この記事のURL
NO・2313『世界中でイスラエルの評判が悪化』 [2012年05月18日(Fri)]
 イギリスのBBC放送局が、世界中で24090人を対象に、イスラエルに対する評価を調べた。それによれば、イスラエルは世界中で最も評判の悪い国、という烙印を押されたようだ。
そのなかで私が意外だと思ったのは、イラン人の間では反イスラエルが、55パーセント、パキスタンでは51パーセントに留まっている点だ。両国ともにイスラム国家であり、エルサレム問題やパレスチナ人に対するイスラエル政府の対応などから、もっと反対の割合が高いのではないかと思っていたからだ。
イスラエルに対して好意を寄せている国は、アメリカを筆頭にナイジェリアとケニアが並んでいる。アメリカではイスラエルにイエスと答えた人の割合が50パーセント、ノーと答えたのは35パーセントとなっている。
ヨーロッパでは相対的に悪くなっている国が多いが、ドイツとイギリスはネガテイブな反応が多いが安定している。つまり反イスラエルの割合に変化はないということだ。フランスの場合は65パーセントンの人たちが、イスラエルに対してノーと回答している。
つまりことさらに反イスラエルが、増加してはいないということだ。しかし、反イスラエルの割合はドイツが69パーセント、イギリスでは68パーセントとなっている
アングロサクソンの国家であるカナダやオーストラリアでは、反イスラエルの割合が増加している。これは多分にイギリスの影響によるのではないか。また経済の悪化もその一因であろう。カナダでは反イスラエルの割合は59パーセント、オーストラリアでは65パーセントとなっている。
アラブ諸国は押し並べて、反イスラエル感情を抱いているわけだが、その代表国家であるエジプトの場合は、反イスラエルが85パーセント、親イスラエルの割合は7パーセントに留まっている。
アジア諸国を見てみると、韓国は反イスラエルの割合が69パーセントと意外に高い。インドネシアも同様に反イスラエルの割合は、61パーセントと高い数値を示している。
それでは日本はどうなのであろうか、日ユ同祖論などといったことが、語られているにもかかわらず、日本の反イスラエルの割合は、45パーセントと意外に高い。
かつてユダヤ人に弾圧を加え追放した、スペインの場合は興味深い結果が出ている。反イスラエルの割合が74パーセントと、ヨーロッパ諸国の中にあって。最も高い数値を示している。
イスラエルはこのBBCの調査結果に、驚いたのではないか。イスラエルのエルサレムポスト紙は『世界中がイスラエルに対しネガテイブな見方』というタイトルで、このことを伝えていることからも分ろう。
こうしたイスラエルに関する、世界的な規模での世論調査の結果は、ますますイスラエルと世界のユダヤ人に、マサダ・コンプレックスを思い起こさせるのではないか。その結果として、イスラエルは過激になっていくのではなく、穏当な判断を下し、対外関係を構築していくことを、望んでやまない。
あるいは以前ご紹介した『シオニズムの賞味期限が終わった』という内容のイスラエルの記事は、イスラエルが世界に融和していかなければならないという、冷静なイスラエル人による判断に、基づくものなのかもしれない。そうあって欲しいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:11 | この記事のURL
私の新刊の宣伝 [2012年05月17日(Thu)]
各位
今年の2月に『これから50年、世界はトルコを中心に回る」を出版思案したが、続いて5月7日から私の二冊目の本が店頭に並びました。青春出版から新書版の本で、タイトルは『「イスラム」を見れば、3年後の世界がわかる』です。
イスラムと言ってもイスラム教のことを説明しているのではなく、イスラム世界のことを書いたものです。中東と日本には意外な結びつきがあり、中東で何かが起こる前後には、日本でもとんでもないことが起こっていることも説明しました。
読みやすくしかもなるほどとお思いになることが多いと思います。ぜひご一読ください。
いまのところアマゾンの順位は乱高下していますご支援ください。




Posted by 佐々木 良昭 at 23:36 | この記事のURL
NO・2312『イタリアがカダフィ投資をリビアに返還か』 [2012年05月17日(Thu)]
 大東亜戦争後に、M資金の話や山下財宝の話が、長い間話題に上っていたが、リビアでもそれと似て非なることが、起こっているようだ。カダフィ大佐が世界中に投資した資金の行方を、リビア政府は探している。
これだけではなく、カダフィ資金はリビア国内のあちこちに、隠匿されているようだ。カダフィ大佐の子息サイフルイスラーム氏が逮捕されて、長い時間が経過しているが、彼が殺害されず高待遇を受けている秘密は、そこにあるのではないか。
リビアの関係者は、サイフルイスラーム氏を厚遇することにより、彼からカダフィ資金の在り処を、聞き出したいのであろう。それはサイフルイスラーム氏を捕まえた部族も、リビア政府も同じだ。
外国にも相当のカダフィ大佐の、投資が行われていたようだ。いま話題になっているのは、イタリアへの投資だ。イタリアはリビアに近く、しかも元リビアの宗主国であったことから、カダフィ大佐も親しみを感じていたのであろう。
アラビア語で書かれてあるので、正確な発音は分からないが、パンテルレリア島のホテルを、カダフィ大佐が購入していたことが、イタリアの金融警察の調査でわかった。このホテルは2000万ユーロだったと言われている。
それ以外にも、カダフィ大佐はイタリア各企業の株を、相当所有していたようだ。イタリアの石油会社ENI社への投資は、大分前から世界的に知られていた。ユニクレデイット銀行もそうだ。
これ以外に、カダフィ大佐はイタリアのパンテルレリア島の土地150フェダーンを、購入していたことがわかった。
カダフィ大佐はイタリアに、総額で10億ユーロ以上を投資し、購入していたようだが、それが今後どのような交渉の末に、リビア側に返還されるのか見ものだ。
イタリアばかりではなく、カダフィ大佐が投資していたイギリスでも、フランスでもアメリカでも、そう簡単には返還しないだろう。一部だけ返還してごまかそうと、これらの国々は考えているようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:36 | この記事のURL
NO・2311『ランド・コーポレーションがイスラエルのイラン攻撃に待った』 [2012年05月16日(Wed)]
アメリカで著名なシンク・タンクであるランド・コーポレーションが、イスラエル政府とアメリカ政府に対して、イランの核施設に対する攻撃を止めるべきだと主張した。
ランド・コーポレーションはアメリカの国防省に対して、これまで重要な研究成果やアドバイスをしてきたことで、知られている組織だ。そのランド・コーポレーションが、イランの核施設攻撃反対の立場を明らかにしたということは、今後のイスラエルのイラン対応に、少なからぬ影響を及ぼしていこう。
述べるまでもなく、アメリカ政府はイスラエル政府による、イラン攻撃について、以前から控えるよう助言してきている。これはアメリカ政府による、イスラエルがイランの核施設攻撃を断行した場合の、世界的なリスクを考えての判断であろう。
そう考えると、今回のランド・コーポレーションの意見提案は、多分にアメリカ政府の意向を、受けたものではないかと思われる。つまり、専門の研究機関の意見という形で、アメリカ政府はイスラエルに対して間接的に、イラン攻撃を止めろと伝えたのであろう。
これまでイスラエル国民の間では、イラン攻撃については賛成だが、アメリカとの協力のもとに実行すべきだ、という意見が大勢を占めていた。今回のランド・コーポレーションの発表で、イスラエル国民はアメリカ政府がイラン攻撃に反対しており、イスラエルの攻撃を支援することは難しい、と判断するだろう。
ただ、イスラエル国民と政府は、かえって意固地になり、強硬な手段に出るのではないか、という懸念も無きにしも非ずだ。マサダ・コンプレックスのユダヤ人は、追い込まれると暴発するということであろうか。
しかしそうではあるまい。自国が滅亡するかもしれない危険な決断では、彼らも冷静になるのではないか。先に行われたリクード党とカデマ党の連合は、多分にイラン攻撃の雰囲気を、冷ますためのものであったと考えている。
イスラエルがイランの核施設を攻撃するようなことになれば、世界経済が破滅する危険性が高いだろう。あるいは旨く核施設を破壊し、世界経済にもさしたる影響が出なかったとしても、攻撃はイランに核兵器開発の正当性を、与えてしまうことになろう。
同じイスラム国家であるパキスタンは、インドが核兵器を持ったことで、自国も核兵器の開発を進め、現在では核兵器を保有しているのだ。イスラエルが賢ければ、あくまでも外交によるイランの締め付けを、進めるべきではないのか。
ランドコーポレーションの主張には、一理も千理もあろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:55 | この記事のURL
NO・2310『シリアはアフガニスタンのケースと同じか』 [2012年05月15日(Tue)]
 アフガニスタンという何の魅力も無い国に、アメリカは10年にも渡って軍を駐留させ続けている。その費用たるや馬鹿にならない巨額であろう。加えて、カルザイ体制というギャングのような体制を、支援しているのだから、相当の金が浪費されていることであろう。
アメリカがアフガニスタンに、これだけ長期にわたって駐留し続けている理由を、知っている日本人は少ないだろう。それどころか、巨額の出費と人的資源を、無駄にしているアメリカ国民ですら、その目的を知らないままに、過ごしてきたのではないか。
駐留の真の目的は、アメリカ政府が声高に唱えた、テロとの戦争ではない。実はアメリカが軍をアフガニスタンに送った理由は、中央アジアのエネルギーの輸送経路として、アフガニスタンを支配することを、目論んだからだった。
一説には、アメリカのユノカル社が中央アジアのエネルギーを、アフガニスタン経由でインド洋ヌ運ぶため、パイプラインの敷設をアフガニスタンの、タリバン政府と交渉していたが、失敗したために、このタリバン政府を打倒することになったのが、そもそもの原因だったと言われている。
シリアもすでに書いたとおり、地下資源に恵まれた国ではないようだ。それにもかかわらず、アメリカが真剣にアサド政権の打倒を検討しているのは、アフガニスタンと同様に、エネルギーの輸送経路としての、価値からではないか。
中央アジア、イラン、イラク、湾岸諸国のガス石油が、シリアを経由すれば欧米の市場に、極めて近くなるばかりか、ヨーロッパの嫌うトルコを、唯一のエネルギー輸送経路としなくても済むのだ。
そのためにアメリカが考えたのが、シリア内戦だったのではないか。アメリカは直接手を出してはいないが、アメリカに近いサウジアラビアやカタールがスポンサーとなり、トルコを経由して、武器が反体制派に届けられている。
そのことは、シリアの内戦が長期に及ぶことを、想定させるのではないか。加えて、ロシアが伝えたところによれば、外国が支援しシリアの反体制派コマンドが、コソボで軍事訓練を受けているということだ。
コソボの地形はシリアに似ていることもあり、コソボ革命の闘士の訓練場で、シリアの反体制コマンドたちが、訓練を受けているという話だ。
したがって、アメリカはアフガニスタンの経験と、アラブの春革命の経験を通じて得たノウハウを使って、シリア対応を進めているということではないか。それはアメリカ国民の血を流さず、さしたる資金も使わずに目的を達成させるという方法だ。しかし、これにも問題がないわけではない。アサド体制が崩壊した後、ゴラン高原にアル・カーイダが侵入する、危険性があるのだ。それはイスラエルにとって、大きな不安であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:19 | この記事のURL
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