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NO・1532イラクの選挙の裏で旧サダム派が動く [2010年03月31日(Wed)]
 イラクの選挙が終わり、大筋が明らかになってきた。アッラーウイ氏が勝利し、マリキー氏が現役の首相であったにもかかわらず敗北した。マリキー氏の政党は、2人の当選者数の差で、アッラーウイ氏の政党に敗北した。
 しかし、だからと言って今後、アッラーウイ氏の政党がすんなり、他党との連立に成功し、組閣が出来るのか否かは、不明な部分が残る。マリキー氏にはまだまだ、勝利の可能性が、残されているということだ。
 今回の選挙では世俗派と宗教派という形に、結果的には色分けされている。つまり、アッラーウイ氏率いる政党は世俗派であり、マリキー氏の世俗派をうたってはいたが、マリキー氏の政党は現実には、宗教色をぬぐい切れず、しかも、シーア主要各派との連携に失敗した。
 したがって、マリキー氏が今後勝利しようと考えれば、当然この宗教組織との関係を修復する必要があろう。サドル師、ハキーム師らの率いる、シーア派のグループがそれだ。
 世俗色を強く打ち出したアッラーウイ氏は、イラク国内で今後、どう自派の力を強めていくのであろうか。また、旧バアス党との関係を、どう考えているのであろうか、ということが気にかかる。
 選挙期間中には、旧バアス党関係者の候補が、多数立候補を認められなかったということがあったが、今後は彼らにも、選挙に参加する自由を認めていかなければなるまい。そのことにアッラーウイ氏は、反対しないのではないかと思われる。
 リビアのシルテでアラブ首脳会議が開催されたが、そこには意外なことに旧バアス党幹部が招かれていた。もちろん、オブザーバーであって、正式な参加者ではなかったろう。
 このバアス党の現在トップに位置している、サダム体制時のナンバー2であるイッザト・ドーリー氏は、アラブ諸国がイラクのミリシアを、支援すべきだと主張している。
 そのことは、今回のアラブ首脳会議に、旧バアスの代表が招待されたことと併せて考えると、アラブの一部の国々は旧バアス党に対し、何らかの支援援助を行っているということではないか。なかでも、今回の会議に旧バアス党員を招待したリビアは、バアス党支援をしているか、今後する意思がある、ということではないか。
 その旧バアス党が今後、例えばアッラーウイ政権が出来上がった段階で、どう影響を及ぼしていくのか、アッラーウイ氏はどう旧バアス党員に、対応していくのか、興味深いところではないか。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:58 | この記事のURL
NO・1531アラブ首脳会議後のパレスチナの反応 [2010年03月31日(Wed)]
 カダフィ大佐率いるリビアのシルテで、アラブ首脳会議が開催されたが、その後に幾つかの問題が浮上してきている。
 第一に挙げられるべきことは、このアラブ首脳会議の結論に、パレスチナのハマースがクレームをつけたことだ。ハマースのスポークスマンであるファウズィ・バルホウム氏は、「単なる時間の無駄であって、何等得るものがなかった。」と酷評している。
 こうした結論が出てくるのは、当然のことであろう。アラブは一つという夢想の時代は、終わりをとうの昔に告げたはずだ。したがって、アラブ各国は自国の利益を、最優先しているのだ。パレスチナの解放のために、戦争も辞さないと考えたのは、エジプトの故サダト大統領が最後であろう。
 そもそも、パレスチナ人たちは他力本願では、何も出てこないことを、十分知っているわけだから、自分たちの知恵と勇気と犠牲で、パレスチナの独立達成を、考えなければならないのではないか。
 アラブ世界と、西側世界でパレスチナの権利パレスチナの悲劇を、どんなに訴えても、もはやそれに敏感に応える状況にはない。パレスチナの自治政府幹部が巨万の富を有していることや、パレスチナ自治政府内部に汚職が蔓延していることは、世界中の国々が知っている。
 今回のアラブ首脳会議でも、5億ドルの援助が決められたようだが、それは確実に、パレスチナ自治政府幹部の懐に入るのであって、パレスチナ庶民の生活を助けるものにはならない。
 アラブ諸国がパレスチナ支援に資金を出すのは、パレスチナ人大衆を助けることが目的ではなく、パレスチナ自治政府が自国民の反政府活動を、助長することを防ぎたいからであろう。
アラブ世界ではエルサレム問題があることから、パレスチナ問題は大衆が正面切って、政府を批判する好材料になっているからだ。かつて1970年代に、湾岸諸国はこぞってPLO (パレスチナ解放機構)に援助を送ったが、あの時も自国でテロ活動をされることを、避けるためでしかなかったのだ。
パレスチナ各組織が自分たちの犠牲を考えずに、パレスチナの解放をアラブや世界の責務と叫んでも、もう耳を貸す人たちはいないのではないか。今こそパレスチナ人は、自分たちの犠牲と努力を真剣に考え、解放の実現を目指すべきであろう。
パレスチナ人たちが雄弁にパレスチナの悲劇を語り、建国の権利を主張しても、それは何も生み出しはすまい。他をではなく自己批判すべき時であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:08 | この記事のURL
NO・1530ソロモンの神殿は再建されるのか? [2010年03月29日(Mon)]
 最近、イスラエルがソロモンの神殿を、再建するという話が、しきりに話題に上るようになってきている。もし、ソロモンの神殿が建設されるとすれば、それは第三神殿ということになる。
 述べるまでも無く、ソロモンの神殿は旧エルサレムの、テンプル・マウント(アルアクサモスクがあるところ)に建設されることになる。そして、その前兆とも言える同地への、シナゴーグ(ユダヤ教の教会)の建設が、だいぶ明確になってきている。
 このシナゴーグは、1967年に起こった第三次中東戦争まで存在していた、フルワ・シナゴーグだが、シナゴーグの再建そのものには、あまり特別な意味はないだろう、と我々には思えるのだが。
 しかし、ユダヤ教のラビ(聖職者)の語るところによれば、このシナゴーグが再建された後で、ソロモンの神殿が再建され、世界は終末戦争に突入するというのだ。そして、それがイエスキリストの再臨に、つながるということだ。
 このような話を聞いても、宗教的におおらかな日本人には、ピンとこないだろうが、ユダヤ教徒やイスラム教徒、キリスト教徒の間では、大問題になっているのだ。もちろん、ユダヤ教徒はシナゴーグの再建を支持し、キリスト教徒もイエス・キリストの再臨となれば、支持することになる。受け手の側のイスラム教徒も、真剣にこの可能性を検討することになろう。
 実際に、イランのアヤトラ・シラーズイ師は、「イスラエルがテンプル・マウントにシナゴーグを建設し、次いでアルアクサ・モスクを破壊し、ソロモンの神殿を再建する。」と語り、イスラム世界全体に対し、警告を発している。
 このアヤトラ・シラーズイ師の警告通り、今エルサレムでは、ソロモンの神殿再建図が、バスの横腹に貼り付けられ、再建を急ぐべきだという宣伝が、行われている。その宣伝をしているのは、ユダヤ教のラビであるシャロム・ドヴ・ヴォルプ氏や、活動家のバルーチ・マルゼル氏だということだ。
 彼らは「アルアクサ・モスクや岩のドームは、テンプル・マウントに存在すべきではない。」と語っている。しかも、「ソロモンの神殿の再建は、来年に始まらなければならない。」とも主張しているのだ。
 こうした動きが現実のものになってくれば、アラブ諸国はもちろんのこと、イスラム世界全体が、激しく反発するだろう。西側イスラエル寄りで知られる、ヨルダンの国王も遂に、腰を上げざるを得なくなったようで、エルサレムを守ると語っている。
 聖域、神聖なモスクをめぐっては、アラブ諸国もイスラム教徒の穏健派も、口をつぐんでいるわけにはいくまい。権力者がこの問題を放置すれば、大衆は確実に立ち上がり、政府打倒を叫ぼう。
Posted by 佐々木 良昭 at 16:04 | この記事のURL
NO・1529A・ムーサ・アラブ連盟事務総長の発言の重要性 [2010年03月28日(Sun)]
 イスラエルのエルサレムポスト紙は、「われわれは和平プロセスの失敗に備えなければならない」というタイトルの記事を掲載した。その記事は、アラブ連盟事務総長のアムル・ムーサ氏が、極め意味慎重な発言をしたことを報じている。受け取り様によっては、アラブ諸国に対し、イスラエルとの戦争を覚悟しろ、という内容になるものだと私は受け止めた。
 リビアの中間に位置する、地中海に面した街シルテで、アラブ首脳会議が開催されたが、その席上でアムル・ムーサ事務総長は、イスラエルの東エルサレムにおける、入植地建設という侵略行為を、激しく非難したのだ。
 彼は「われわれは和平プロセスが、完全に失敗した場合に、備えなければならない、イスラエルに対し、立ち上がる時が来た。われわれは別の選択を、見つけなければならない。なぜならば状況はターニング・ポイントに到達しているからだ。」といった内容の発言をしたのだ。
 これを受けて、トルコのエルドアン首相も「イスラエルによるエルサレムの平和と、ムスリムの聖域に対する侵犯は、受け入れられないものだ。」とイスラエルを非難し、「イスラエルの東西エルサレムを、自国の首都としようとする行為を、狂気に満ちたものであり、東エルサレムにおける建設行為は、全く正当性を持たないものだ。」とも非難している。
 アムル・ムーサ事務総長はイランの核について、話し合う必要があるとし、同時にイスラエルの核も、討議の対象だと主張し続けてきている。アラブ各国首脳も一様に、中東地域を非核地域にすべきだと主張している。
 このアムル・ムーサ事務総長の発言内容を、日本はどの程度重要に、受け止めるだろうか。そして、それと共に、トルコのエルドアン首相が同じような、厳しいイスラエル批判をしたことを、どう日本人は受け止めるだろうか。
 少なくとも、このアムル・ムーサ事務総長の発言を取り上げたイスラエルは、その内容が「イスラエルとの戦争」という、最悪の選択をアラブ各国首脳に、迫ったものだ、と受け止めたのではないか。
 いま、アラブ各国ばかりではなく、イスラム諸国全体が、イスラエルによるエルサレムの聖域に、シナゴーグを建設することは、アルアクサ・モスクの破壊に繋がることである。そしてそれは、ユダヤの第三神殿の建設に繋がるものだという受け止め方をし、イスラエルに対する激しい反対行動を、展開し始めていることを、見逃すわけには行くまい。
 そうした時期であるだけに、今回のアムル・ムーサ事務総長の発言は、極めて重要かつ危険性を含んでいる、と受け止めるのが妥当であろう。
イスラエルはアメリカの和平仲介に対しても、バイデン副大統領のイスラエル訪問時に、東エルサレムでの入植地住宅建設を、あてつけのように発表し、アメリカとの関係を極めて悪いものにしている。つまり、イスラエルはいま明確に、しかも意図的にアラブに対し、挑戦状を突きつけているということだ。 
そして、そのイスラエルの立場は、アメリカをしても阻止できない、ということを世界全体に対して、明確に示したということであろう。それにアムル・ムーサ事務総長が、明確に応えたということではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 00:19 | この記事のURL
NO・1528アッラーウイの選挙勝利はイラクのイラン離れか? [2010年03月27日(Sat)]
 イラク選挙の結果がほぼ出た。それによればアッラーウイ氏派イラーキーヤが91議席、マリキー氏派法治国家連合が89議席を獲得したようだ。(アッラーウイ氏派が92議席、マリキー氏派が91議席という報道もある)
 この結果を見て、イスラエルのエルサレムポスト紙は、イラクのイラン離れと報じている。実際はどうなのだろうか。
 いまの段階では、アッラーウイ氏の派閥がマリキー氏の派閥よりも、多数を獲得したことは事実だが、だからといって、アッラーウイ氏が首相に就任する、とは断定できない。
 マリキー氏派は票の再計算を、要求していることがその理由の一つだ。加えて、首相が選ばれるまでには、まだまだ幾つものプロセスがある。議会議長が選出され、次いで大統領、副大統領が選出され、首相が選ばれるという過程が待ち受けている。
 その段階で、アッラーウイ氏の派閥もマリキー氏の派閥も、過半数を取っているわけではないから、当然、連立を他党と組まなければならない。そうなると、意外な組み合わせが、生まれる可能性があるのだ。
 そこで大きな影響を及ぼすであろうと思われるのは、前に書いた通り、シーア派の重鎮である、サドル師やハキーム師だ。イラク国民の60パーセントを占める、シーア派を代表する二人が、どう動くかによって状況は一変しよう。
 あえて、アッラーウイ氏の首相就任の可能性について述べれば、イラク国民はアッラーウイ氏という、豪腕な政治家を選択したということであろうか。彼は首相就任時、強力な治安対策を実施し、テロリストや反対派を押さえつけ、一定の安定を生み出していたからだ。
 もう一つの要素は、アメリカがどのような人物が、イラクの首相に就任することを希望するか、という問題があろう。マリキー氏はアメリカにとって、好都合な政治家であり続けたが、後期に入り次第に、イラクの国益を前面に出してきた、という経緯がある。それでもマリキー氏はアメリカにとって、好都合な人物であったのではないかと思われる。
 しかし、マリキー氏はイラン対応をめぐっては、イラク国内に建設されたアメリカ軍基地を、イラン攻撃には使用させないことを明言していた。つまり、マリキー氏はアメリカがイラク国内に建設した、幾つもの巨大な空軍基地を、イラン攻撃やイランへの軍事的圧力をかける上で、何の価値も有さない状態にしてしまったのだ。
 アッラーウイ氏が首相に就任した場合、彼はイラク国内のアメリカ軍の軍事基地を、イランに対する恫喝や攻撃に使用させるのだろうか。そうであるとすれば、アッラーウイ氏が首相に就任する可能性はあろう。またそうであるとすれば、アメリカが何らかの選挙結果と集票への関与をした、可能性があるかもしれない。
 最近になって、ジェゴガルシア島にあるアメリカ軍基地には、武器弾薬が相当量陸揚げされている、という情報があるし、サウジアラビアがイスラエルのイラン攻撃に際して、自国の領空通過を認めたという情報も流れている。
 イラクの今回の選挙は、イランに対するアメリカの対応がらみの、可能性があるのかもしれないとかんぐりたくなるが、それはかんぐりすぎだろうか。そうであって欲しいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:24 | この記事のURL
NO・1527サウジがイスラエルのイラン攻撃に領空通過許可? [2010年03月27日(Sat)]
 ドイツのシュピーゲル紙の報道が発信源で、いまサウジアラビアがイスラエルのイラン空爆を、支援するという情報が流れている。もし、これが事実であるとするならば、政治的に大きな変化が、サウジアラビア国内の権力者集団のなかで、起こっているということであろう。
 サウジアラビアはこれまで、アラブ・イスラムの指導的な立場の国の一つに、内外から認められてきていた。イランはシーア派とはいえ、イスラム教徒の国であり、サウジアラビアがもし、イスラエルのイラン空爆を認めるとなれば、それはイスラム教徒に対する、大きな裏切り行為ということになろう。
 このサウジアラビアがイスラエルのイラン空爆に際し、自国の領空をイスラエルの爆撃機が飛行することを、認めるという情報は事実なのだろうか。
敢えてこの情報を肯定するとすれば、次のような理由が挙げられるのではないか。サウジアラビアのワハビー派は、イランのシーア派をイスラム教の一宗派と認めながらも、あくまでも亜流であり正当なものではない、と考えているということが原因だと言えよう。
もう一つ考えられる理由は、イランがアラブ諸国の過激派を支援し、シーア派を支援して、イランの勢力圏を広げようとしていることと、それに伴ってスンニー派のアラブ諸国のなかのシーア派国民が、反政府運動を活発に行うようになってきているからだ。サウジアラビアのシーア派も例外ではない。
サウジアラビアのペルシャ湾岸サイドに位置する、アルカティーフ地域はシーア派が居住する地域だが、そこでは過去に何度も政府に対する、スンニー派国民と同等の権利を求めるデモが起こったし、それをサウジアラビア政府は力で抑えてきている。
サウジアラビアが恐れるように、レバノンではシーア派のヘズブラが、イスラエルとの間で戦争をし、精神的に勝利したために、アラブ各国の不満分子は、ヘズブラを高く評価するようになった。そして、レバノン国内でもヘズブラの政治的力は、イスラエルとの戦争のあと強化されている。
述べるまでも無く、ヘズブラはイランから物心両面で、支援を受けてきている。加えて、シリアのアサド政権はアラウイ派であることから、ヘズブラやイランとの関係が強い。したがって、レバノン・シリア・イランとの間には、強固な信頼関係が出来上がっている。
イラクでもマリキー首相に見るように、シーア派の人物が首相の座にあり、今回の選挙で例えマリキー首相がアッラーウイ氏に敗北して、首相職がマリキー氏からアッラーウイ氏に交替しても、アッラーウイ氏はシーア派教徒であり、スンニー派のイラク人が首相職に就任することは無いだろう。
つまり、たとえアッラーウイ氏が首相になっても、イランとの一定の良好な関係は、維持されるだろうということだ。もちろん、アッラーウイ氏は首相になった場合、彼は世俗的な政治をうたい文句にしていることから、それほど緊密な関係にはなるまい。
イラクでは首相職ではないが、絶対的な影響力を持つ、二人のシーア派代表者がいる。それはサドル師とハキーム師だが、両者ともにイランとの関係は極めて良好だ。この二人がマリキー氏あるいは、アッラーウイ氏のいずれかが首相に就任した場合、イランとの関係でイラク政府に対し、一定の影響力を行使することになろう。
これらのアラブ諸国以外に、湾岸諸国には多くのシーア派国民がいることから、彼らの動きも非常に気になるところであろう。バハレーン、カタール、クウエイト、アラブ首長国連邦のシャルジャなどは、シーア派の割合が非常に高い。もちろん、それらのいずれの国でも、スンニー派の割合は実際より多く、公表されていると思われる。
こうして考えてみると、サウジアラビアがイスラエルのイラン空爆に、便宜を図る可能性は無いとはいえない。イランと関係が深いイラクについては、これまでアメリカがイスラエル爆撃機の、イラク領空通過を認めていない。それはアメリカにとって、イラク駐留アメリカ軍の安全を確保する上で、極めて不都合であり、危険な状況を生み出す、可能性が高いからであろう。
さて、サウジアラビアは過去に、イスラエル爆撃機の領空通過を、認めたことがあるのだろうか。実は黙認という形で、それを許したことはある。イスラエルがイラクのオシラク原発(タンムーズ原発)を空爆した時、イスラエルの爆撃機はヨルダンとサウジアラビアの領空を、通過して作戦を実行している。
そうであるとすれば、サウジアラビアがイスラエルのイラン攻撃に際して、黙認する可能性はある、ということではないのか。
しかし、ドイツのシュピーゲル紙は極めてイスラエル寄りであることから、アドバル―ンを挙げたのであろう、という見方をする専門家もいる。願わくば、この情報は単なるアドバルーンであって欲しいものだ。イスラム教徒がイスラム教徒の虐殺に加担することは、極めて不幸なことだし、イスラエルによるイラン攻撃が起これば、完全な攻撃をしない限り、世界経済を破壊する危険性が高いだけに、あってはならないことだと思われる。
Posted by 佐々木 良昭 at 00:33 | この記事のURL
帰国しました [2010年03月26日(Fri)]
3月25日朝インドネシアとマレーシア視察出張から帰国しました。-----
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Posted by 佐々木 良昭 at 00:10 | この記事のURL
海外出張のお知らせ [2010年03月19日(Fri)]
         海外出張のお知らせ
 3月20日から3月25日まで外国に出張します。
 その間は中東TODAY を休ませていただきます。
 ご了承ください。
Posted by 佐々木 良昭 at 22:27 | この記事のURL
NO・1526エルサレムのシナゴーグ建設は騒ぐ話ではない [2010年03月19日(Fri)]
 パレスチナとイスラエルとが、ともに自領地と主張して、問題が解決していないエルサレムのなかでも、もっともセンシティブな旧エルサレムに関して、いまイスラム世界全体に及ぶような、大問題が起こっている。
 それは、旧エルサレムのなかのある、アクサモスクがある地域に、イスラエルがシナゴーグ(ユダヤ教の教会)を建設する、と言い出したためだ。一見、奢れる者の力による、イスラム領域への侵犯のように思えるのだが、実態はどうなのであろうか。
 述べるまでも無く、この情報が流れた時、最初にパレスチナ人が反対行動に出た。以来、毎日のようにパレスチナ人たちは、投石でイスラエルに対し、抗議のデモを繰り返している。そのため、既に何十人もの逮捕者と、けが人が出ている。
 このニュースを見たエジプトやシリア、レバノンなどでは、抗議デモが起こり、パレスチナ人への連帯の意思が叫ばれている。これらの国以外にも、イランやトルコでも、同様のパレスチナ支持、反イスラエルの抗議行動が、起こっている。
 しかし、この話をよく調べてみると、そもそも、1948年の第一次中東戦争までは、そこにシナゴーグがあったのだということだ。つまり、第一次中東戦争が起こる前に、シナゴーグがそこに建設された。その建設が許されていたということだ。
 しかし、第一次中東戦争が起こり、シナゴーグは破壊され、今日に至ったということのようだ。そうであるとすれば、そのシナゴーグの建設は、オスマン帝国に認められたことなのか、あるいはイギリスが統治している時代に、許可されて建てられたものかの、いずれかだということだ。
 イギリスの許可の下に建設されたのであれば、いま抗議することにも、多少の理屈が成り立つかもしれないが、オスマン帝国の時代の許可によるものであったとすれば、それは別であろう。オスマン帝国は述べるまでも無く、イスラムの国家であったからだ。
 情報の伝わり方によって、ニュアンスは大きく異なり、場合によっては、それが過剰な反応を生み出し、流血から殺人に至る、ということがよくある。今回のアクサモスクのそばに、シナゴーグが再建されるという話も、それに近いのではないか。
もう一つの情報である「イスラエルはアクサモスクを破壊する意向だ。」ということと混同し、あたかも、アクサモスクが破壊され、その跡地にシナゴーグが再建されるような話として、イスラム教徒たちには、受け止められているのではないか。
情報によれば、イスラエルがシナゴーグを建設しようとしている候補地は、アクサモスクから2−300メートル離れた場所らしい。それならば、反対する必要はないのではないか、と思われるのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:36 | この記事のURL
NO・1525エルドアン首相アルメニア人10万人追放と脅す [2010年03月18日(Thu)]
 トルコのエルドアン首相が、トルコに居住するアルメニア人非合法滞在者10万人を、追放すると脅しをかけた。これは、アメリカとスウェーデンの議会が、拘束力を持たないが、トルコのアルメニア人虐殺を、非難する決議を出したからだ。
 アメリカとスウェーデン政府は、この決議を拘束力の無いものに抑え込んではいるが、トルコにとっては極めて不愉快なものだった。トルコ政府はアルメニア政府との間で、気の遠くなるような辛抱強い交渉を続け、正常化への道を大きく開くことが出来たのは、昨年のことだった。
 多くの問題はまだ残っているものの、トルコとアルメニアは国境を開放し、通商を自由化する方向になっている。その最中に、アメリカとスウェーデンが、当事者であるトルコとアルメニアとの外交努力を、潰す動きをしたのだ。
 トルコにしてみれば、この問題を1日も早く片付けて、アルメニアと正常な関係になりたい、と望んでいる。自国の暗い歴史を書き変えたいのであろうし、経済関係の拡大も望んでいよう。
他方、アルメニアは周辺を外国に囲まれ、海へのアクセスがない国だけに、何とか外国への出口を得たい、ということであろう。そうなると、歴史的に種々の問題はあったものの、トルコがその相手としては、最も好都合なのであろう。 
アゼルバイジャンとは領土問題を抱えているし、イランとはあまり関係を持ちたくない、というのが本音であろう。
しかし、そうしたトルコ・アルメニア両当事国の思惑とは異なり、アメリカのアルメニア人団体が、相当に活発なロビー活動を展開し、今回の決議が出されたのであろう。アルメニアの活動家たちにしてみれば、生活がかかっているだけに、必死であろう。
トルコには現在、17万人のアルメニア人が居住しており、そのうち7万人はトルコ国籍を有し、10万人は非合法居住者だ。1988年のアルメニアの地震以来、トルコ領内に非合法に入り込み、生活しているということだ。
与党AKPの幹部は、これまでもこの話は出たが、実際にアルメニア人を追放していない、と語っている。エルドアン首相はアメリカとウェーデンに対し、ある種の警告を発したということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 16:58 | この記事のURL
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