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NOI・1441イスラエル人の不安増大 [2009年11月29日(Sun)]
 11月にイスラエルを訪問した。日本の夏のような気候で、その前の滞在先のイスタンブールとは、まるで違っていた。海岸で遊ぶ人たちの姿が、ホテルの窓から見え、のどかな光景といった感じがしたのだが、、。
イスラエルでは二人の友人に会い話し合った。内容はイスラエルとトルコとの関係、イランの核問題だった。
 イスラエル・トルコ関係については元在トルコ・イスラエル大使であった人物と話したが、彼は極めて悲観的な見通しを口にした。
 彼はトルコ軍が現在の与党である、AKPのイスラム化に、何の行動も起こさないことに不満を述べていた。
 それに対し、トルコがイスラエルに対して厳しい立場をとっているのはあくまでも仲介者としての立場を守るためなのではないかと私見を述べてみたがあまり賛成してはくれなかったようだ。
 イラン問題について話し合った人物は国際弁護士だ。彼は労働党支持者だったが、現在ではネタニヤフ首相の政策を、支持すると語っていた。イランの核兵器開発について、彼はそれが事実であるとして、何の疑いも抱いていなかった。
 彼は欧米のイランの核開発に対する対応が、緩すぎると不満を述べていた。もし、この状態が続けば、イスラエルは単独で武力を行使してでも、イランの核開発を阻止しなければならないだろうと述べ、ネタニヤフ首相がその決断をするのであれば、全面的に支持すると語っていた。
 イスラエル人二人の意見を聞いて、全てのイスラエル人について語ることは出来ないが、イスラエル国民の間には、相当孤立感が強まっており、焦りが感じられた。結果的に、イスラエルが暴走することの危険さを、感じざるを得なかった。
 イスラエル国内は経済悪化が、目立っているようだった。ダイヤモンド・センターにもほとんど旅行者、業者の姿は無く、訪問した私はいい鴨で、高額なショッピングをさせられる羽目になった。
 イスラエルへの入国出国は、イスタンブールでの搭乗手続き時、ベングリオン空港からの出国時共に、極めて緩いものになっており、以前のような30分から1時間かけての尋問チェックは行われていない。
Posted by 佐々木 良昭 at 01:29 | この記事のURL
NO・1440アゼルバイジャン概況 [2009年11月29日(Sun)]
アゼルバイジャンの首都バクーを訪問したのは、今回で二度目だったが、前回の訪問は、もう15年ほど前のことであり、街の様相は一変していた。
1920年代に、石油が大量に産出され始めた頃から建設されたビル群、ソ連の一部であった頃に建設されていたビルも、15年前は老朽化がひどく廃屋という感であったが、今回訪問してみると、補修工事がきれいに行われ、かつての石油繁栄時代が、蘇ったようだった。
街の通りには、ヨーロッパの有名ブランド・ショップが並び、最新のファッションが展示されていた。ヨーロッパの最新のファッションと並んで、アンテークの店も目立って多かった。そこでは、アンテークの時計や貴金属、アクセサリー、食器類が売られていた。
価格は安くなく、ある種のバブルが感じられるほどだった。たとえば、ホテル内の喫茶店では、コーラが4ドル程度していた。ドルとアゼル通貨マナとの交換率は1$=0・78MANATだった。
政治的には、イルハム・アリエフ大統領の強権政治であろうか。安定しているようだ。公務員の給与は200−300ドルと高くない。一般消費物資の価格は安いものと思われる。政府高官は相当な賄賂と収入があるのか、4−10億円相当の、高台の一戸建てに、住んでいるということだ。
車両はいまだにソ連時代のラダが走っているが、BMW,ベンツ、トヨタも少なくなかった。
 アゼルバイジャンは石油、ガスの価格高騰を受け、経済的には豊かであり、各地で建設が進んでいた。この状況から判断する限り、大きな政治的変化が、アゼルバイジャンの中で起こることは、これから先数年間は、無いのではないかと思われる。
Posted by 佐々木 良昭 at 01:22 | この記事のURL
帰国報告 [2009年11月28日(Sat)]
昨夜11月26日に帰国しました。報告書の作成や年末の仕事が立て込んでいるので中東TODAYは少し遅れて再開します。お許しください。-----
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Posted by 佐々木 良昭 at 01:37 | この記事のURL
海外出張のお知らせ [2009年11月08日(Sun)]
                海外出張のお知らせ

 11月9日から11月26日まで、中東諸国と中央アジア諸国を回ってきます。会議や意見交換会に出席するためです。
 したがって、この期間は中東TODAYを休ませていただきます。いい報告が出来るよう、いろんな人の意見を聞いてくるつもりです。
Posted by 佐々木 良昭 at 22:21 | この記事のURL
NO・1439危険な兆候のニュース・武器の大量輸送 [2009年11月07日(Sat)]
 イスラエルとレバノンのヘズブラとの緊張関係が、最近また高まってきている。過去数ヶ月前には、イスラエルが現在のヘズブラの兵器装備状態が、レバノン戦争時よりも充実していることと、ヘズブラ側にイスラエル攻撃意図があることを、主張し非難している。
 そうした流れのなかで、今月3日、キプロスの東海上160キロの地点で、貨物船がイスラエル海軍によって拿捕され、イスラエルのアシュドット港に寄港することを強制される、という出来事が起こった。
 その船がイスラエル海軍によって捕まえられたのは、積荷が危険なものである可能性が高い、という情報がイスラエル軍に入っていたためであろう。確かにアシュドット港で積荷を上げ開いてみると、大量の武器兵器が入ったコンテナが、40本も積まれていたのだ。
 手りゅう弾、携帯ロケット弾、臼砲、3000発以上のミサイル、などだったということだ。それらの武器がIRISLとかかれた箱に詰まっていたのだ。ノベルまでもなくこのIRISL,とはイスラム・リパブリック・オブ・イラン・シッピング・ラインを意味している。
 この積荷はエジプトのダミエッタ港で積み込まれ、レバノンを経由してシリアの港に運ばれる、予定であったということだ。そして、シリアで陸揚げされたこれらの武器兵器は、レバノンのヘズブラに渡されるはずのものであったというのが、イスラエルの判断のようだ。
 つまり、イスラエルはレバノンのヘズブラが、イスラエルの民間人を殺害することを目的とし、大量の武器兵器を入手しようとしていた。そして、そのヘズブラに武器兵器を提供したのは、イランだったということだ。
 このイスラエルの主張は間違いなく、イランの国際社会での立場を、苦しいものにしよう。そのような危険な考えをしているイランが、核兵器も開発しようとしている。したがって、早急にイランの核兵器開発を、阻止しなければならない。そのためにはイスラエルには、イランに対し先制攻撃を加える、権利があるということであろう。
 実際に、イスラエルがイランを攻撃するのか、あるいは腹いせに、イランの代わりにヘズブラを攻撃するのかは分からない。しかし、最近になってIAEAのエルバラダイ氏が、「イスラエルのイラン攻撃は必要ない、やるべきではない。」と声高に唱えているところを見ると、イスラエルのイラン攻撃の可能性は、決して否定できる状況にはない、ということであろうか。イスラエルは今回の兵器運搬の貨物船拿捕で、以前よりもイラン攻撃、イラン非難の口実を得たということだけは確かなようだ。もちろん、今回の武器輸送について、レバノンのヘズブラもシリア政府も、関係ないと否定している。
Posted by 佐々木 良昭 at 02:07 | この記事のURL
NO・1438M・アッバースPA議長に立候補せず? [2009年11月07日(Sat)]
 来年の1月の予定されている、パレスチナ自治区の議長選挙に、現在議長を務めているマハムード・アッバース氏は、立候補しないと言い始めている。
 その理由は、アメリカのイスラエルに対する対応を、不満としてのもののようだ。マハムード・アッバース議長は中東和平を仲介している、アメリカのヒラリー国務長官がイスラエルによる、入植地の拡大を和平交渉の前提にすべきで無い、と主張していることに腹を立てているからだというのだ。
 ヨルダン川西岸地区では、イスラエルとパレスチナとの和平交渉が、取り沙汰されているなかで、着々と入植地の建設が進められている。世界中の国々が、このイスラエルの対応に非難を寄せているが、イスラエルは何とも感じていないようだ。それは、アメリカがイスラエルを、支持しているからに他ならない。
 この状態では、マハムード・アッバース議長はパレスチナ住民の手前、和平交渉に乗り出すわけには、行かないということだ。そこで、アメリカの対応を変えさせるためには、これまでアメリカの操り人形役を果たしてきた、マハムード・アッバース議長自らが、議長職を継続しないということが、何らかの効果を生み出す、と考えたのかもしれない。
 しかし、それがマハムード・アッバース議長の本音ではないことは、イスラエルにもアメリカにも明確に分かっている。もし、本当にマハムード・アッバース議長が、1月の選挙に立候補しないとなれば、彼の後任の立候補者となるのは、ムハンマド・ダハラーン氏だからだ。
 このムハンマド・ダハラーン氏は、英語とヘブライ語を自由にあやつれる人物であり、イスラエルもアメリカも、最も信頼できる若手の人物だからだ。ムハンマド・ダハラーン氏は述べるまでも無く、ハマースとファタハの間で起こったガザ戦争のときまで、ガザの治安責任者であった人物であり、イスラエルとの交渉は、数え切れないほど経験し、イスラエルとの信頼関係を、構築してきた人物だ。
 もし、マハムード・アッバース議長が1月の選挙に立候補しないことになれば、彼のこれまでのスキャンダル疑惑が急浮上し、極めて不名誉な立場に立たされる、可能性は否定できまい。ファタハ内部には彼に対して、不満を抱いている古参のメンバーが、相当数いることもあり、辞任したからといって、安心は出来ないのだ。
 そうなれば、マハムード・アッバース議長が本気で、選挙に参加しないということはありえない、ということになろう。そのことを、イスラエルもアメリカも十分知っているわけだから、今回の彼のアメリカに対する、抗議の選挙立候補取りやめ宣言は、何の効果も生むまい。イスラエルの新聞は、一応取り上げて入るが、全く真剣に受け止めてはいまい。
 パレスチナ問題の悲劇は、パレスチナ自治政府の中心をなす人たちの、汚職がひどすぎることに加え、彼ら自身が本気で、建国を望んではいないということではないか。
 何百万人という、パレスチナ以外に居住するパレスチナ難民を受け入れ、限られた土地の中で、仕事を与え、教育を与え、医療を与え、、、、ということは、どう考えても至難の技であろう。難民問題、占領問題を抱えている分には、いくらでも世界にパレスチナの悲劇を訴え、援助を引き出すことが出来るからだ。
そうした状態が続く限り、ファタハの幹部はパレスチナ国家の建国は、しないほうが有利だ、と判断して当然であろう。だからこそ、最近ではユダヤ人とパレスチナ人が一体となる、統一国家案が急浮上してきているのだ。つまり、イスラエル政府におんぶに抱っこで行くことが、パレスチナ自治政府の新しい選択肢に、なってきたということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 01:04 | この記事のURL
NO・1437便りの無いのは無事な証拠は中東では通じない [2009年11月06日(Fri)]
        
(イラクのマリキー首相)
 最近中東各紙のブログを読んでいて、これといったニュースに出会わない日が多い。それは「便りの無いのは無事な証拠」の類か、というとそうでもないようだ。
 イラクでは来年一月の選挙に向けて、内部調整が行われているが、実態はだんだん各派の関係が、危ういものになってきているようだ。マリキー首相はアメリカの意向を受けてか、世俗的ともいえるスンニー派シーア派クルドにかかわらない体制を、組んで行きたいために、シーア派連合から離脱しての、選挙作戦を立てた。
 しかし、それではどうも選挙に勝てず、首相再任の可能性も薄くなると思ったのか、最近になって、シーアは連合に戻る動きも出てきているようだ。マリキー首相はアメリカの飼い犬になり、身の保全を図るべきなのか、シーア派のイランの影響を受けても、イラク人としての、自分の立場を守るのか。非常に難しい立場に立たされ始めているようだ。
 今後、イラク国内情勢は、クルドとシーア派スンニーとの、キルクークをめぐる問題で、混乱が予想される。そのなかでの選挙なだけに、流血、テロが増えていくことは必至であろう。マリキー首相の今後は。極めて危ういものになりそうだ。

(トルコ国内政治)
 エルドアン首相とダブトール外相とが、タッグ・マッチで進める{大トルコ主義=オスマン帝国への復帰?}の外交と内政は、ここに来て、急ブレーキがかかりそうだ。
 それは、アルメニアとの関係改善に加え、クルド問題の解決を急いだことから、トルコ国民のなかに反発が出始めたためだ。トルコ国民の多くが(4万人程度といわれている)クルドのゲリラ組織PKKによって、殺害されているからだ。
 エルドアン首相は民族間の和解を進め、クルド問題を解決したいと考え、その方向に国内政策のひとつである、クルド問題への対応を進めているが、野党のなかばかりではなく、与党AKP内部にも、不満を抱く人たちが、増えてきているようだ。
 ここで、エルドアン首相は強引に、彼の政策を推進するのか、あるいは、一旦立ち止まって深呼吸をして、また手がけるのか思案のしどころであろう。しかし、彼の性格から判断すると、どうも一旦停止をするとは思い難い。それのブレーキ役は、ギュル大統領であろうか。エルドアン政権は彼の政策を国民にもう一度、丁寧に説明する時が、来ているのかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 00:55 | この記事のURL
NO・1436帰国報告と中央アジアの話 [2009年11月04日(Wed)]
 中東中央アジア訪問から昨日帰国しました。
 今回の訪問のなかで、重要と思われる情報を入手したので、報告しておきます。
「中央アジアのある国の大統領が癌にかかり、余命あまり長くない、とのことです。このため後継者と周辺の政府要人らが、自国のイメージ改善に、動き出したようです。つまり、外国からの投資や、企業進出に対する規制を、緩和するということです。」
 この情報をもとに、企業がこの国へ進出するか否かは、判断の分かれるところでしょう。しかし、臆病だけでは、三星に日本の電気メーカーが抜かれたのと、同じ結果になるのではないでしょうか?
Posted by 佐々木 良昭 at 17:06 | この記事のURL