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NO:04762 12月2日 『エジプトロシア空軍基地相互使用合意』 [2017年12月01日(Fri)]
*ロシアのショイグ国防相がカイロを訪問し、エジプトとロシアは相互に、相手国の空軍基地を、使用することが合意された。このことは、地域全体にとって、大きな状況の変化であろう。*

*エジプトとロシアは、今回の合意が成立したことで、5日前に連絡すれば相互に、空軍基地を使用することが、可能になった。合意期限は5年だが、再延長も可能、とされている。*

*ロシアはシリアを支援しているわけであり、エジプトは反シリアのサウジアラビアと、良好な関係にあるが、今回の合意はどうこの問題に、影響するのであろうか。*

*今回の合意に至る前には、ロシアのメドベージェフ首相が、ショイグ国防相に対して、エジプトと交渉するよう、11月28日に指示した、と言われている。それが今回のカイロ訪問で、実を結んだということであろう。*

*ロシアはシリアに進出して以来、中東地域で大きな軍事プレゼンスを、確保するようになっているが、今後はエジプトとの合意で、より一層拡大していく、ということであろう。*

*ロシアはエジプトが支援している、リビアのハフタル将軍との、協力関係推進も進めており、すでにリビアで軍を展開している。これはアメリカの情報によるものだが、現段階でロシアはリビアでの、自軍の展開を否定している。*

*この合意はアメリカにとって、ショックであったろう。シリアでの成功以来、ロシアは明確に中東諸国での、存在感を示すようになったからだ。親米のはずのサウジアラビアでさえも、ロシアのS400の輸入交渉を進め、その他の武器の製造もロシアとの協力の下で進めたい意向だ。*

*そして、中東の軍事大国であるトルコも、アメリカとの対立が拡大する中で、ロシアとの関係強化が図られている。このままでいけば、アメリカは中東の足場を失っていくことになろう。*
Posted by 佐々木 良昭 at 22:06 | この記事のURL
NO:04761 12月1日 『イスラエルとサウジアラビアの陰謀話何処まで本当か』 [2017年11月30日(Thu)]
* イスラエルとサウジアラビアとの関係が、最近だいぶ良くなってきていることは、何度か書いた。両国が共同で中東を作り変える、というとんでもない計画だ。もちろん、アメリカがその背後では関与している、ということではあるが、大分大きな話のようだ。*

イスラエルとサウジアラビアは共同で、次のようなことを計画している、と書いた人物が現れた。

:アラブ世界の世俗的大国は潰す。

:中東地域にカオス状態を作り出す。

:レバノンで市民戦争を起こす。

:タクフィールとヘズブラを戦わせる。

:イランの構想であるイラン・イラク・シリア・レバノン回廊を潰す。

:シリアを部族や宗派で分断する。

:クルド国を創立しトルコ・イラク・シリアに対抗させる。

:イスラエルを地域のパワー・ブローカーにし、サウジアラビア・カタール・オマーン・クウエイトなどの石油・ガスをイスラエルに向かわせる。

:中東地域のシーア組織を全部打倒する。

この文章を書いた人物は、だが物事はそう簡単ではない、と次のようなことを、書いている。

:シリアは生き残り、戦争以前より軍事的に強化された。

:シリア・イラン・ヘズブラなどの存在が、イスラエルに脅威を与えるようになった。

:レバノンはサウジアラビアが工作したが、極めて堅固な状態にある。

:シリアは統一され、クルド国家ができる可能性は消えた。

:イスラエルとアメリカの地域での存在は極めて不利になった。

加えて、アメリカ軍にはイランを攻撃する能力は無く、もし、そうすれば敗北するだけだ、と述べている。アメリカに出来るのは、部分的な攻撃による破壊程度だ、ということのようだ。サウジアラビアはレバノンやイランを攻撃できまい。

アメリカの議会などは『自由世界をリードする』『中東の民主主義を守る』『イランは過激だ』『アメリカはこれらの問題を解決する責任がある』『アメリカはサウジアラビアの石油地帯をイランの手から守る必要がある』などと宣伝するが。それは現実的ではないということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 20:15 | この記事のURL
NO:04760 11月30日 『トルコは踏んだり蹴ったり』 [2017年11月29日(Wed)]
* トルコのエルドアン大統領はいま、まさに窮地に追い込まれている、という状況にあろう。トルコ国内では野党第一党のCHP党のクルチダウール党首が、エルドアンファミリーの海外隠匿金の話を、明らかにしたのだ。*

*何百万ドルという金がタックス・ヘイブンに、送られたと言ったのだ。これに対してエルドアン大統領は、『クルチダウール党首は国賊だ。』と非難しているが、あまり効果はあるまい。エルドアン大統領は『海外に小金でも、隠匿していることが明らかになれば自分は大統領を辞める。』と見えを切って見せたが、誰も信用していない。*

加えて、アメリカはYPG(クルド組織)に、武器を供与することを止める、とエルドアン大統領に約束したにもかかわらず、その6時間後には大量の武器を、YPGに送り付けている。つまり、エルドアン大統領のとの約束など、トランプ大統領は歯牙にもかけなかった、ということだ。

多分、アメリカとの話は武器供与を止める、と言ったのではなく、アメリカは検討すると言ったのであろう。しかし、トランプ大統領とこの問題で、話し合えたことを大きくし、エルドアン大統領は話がついた、とトルコ国内で公表したのであろう。

こうしエルドアン大統領の虚言癖は、以前から続いているのだが、それは、エルドアン大統領の信用を失わせることに、なるのは明らかであろう。アメリカだけではなく、ヨーロッパ諸国との関係でも、同様であろう。

アメリカとトルコとの関係が悪化する中で、トルコの経済は目に見えて、悪化しているようだ。トルコ・リラはドルに対して、3・979リラに達し、もうすぐ、4リラになるのではないか、と懸念されている。

こうしたトルコ経済の悪化は、レザ・ザッラブ問題も大きく影響している。彼の証言次第では、トルコがアメリカの経済制裁の、対象国になるからだ。そうなれば、米からのトルコへの投資は止まってしまうだろう。トルコの経済は自転車操業であり、外国からの投資や借入金で、運営できているからだ。

ある私の読者が『トルコのエルドアン体制はファイナル・カウントダウンですか?』と言ってきたがそうではなかろうか。国内では暴政、妊婦が出産すると、刑務所に閉じ込める。刑務所内での拷問による死者の数は200人を超えており、人道という言葉などどこにもないのが、トルコの現状のようだ。

1000人を超える逮捕者の行方を、政府は説明していないことから、彼らは殺害されたのであろう、と言われている。一説によれば、エルドアン大統領はマフィアを使って殺害し、死体は海や山に捨てている、ということのようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 22:56 | この記事のURL
NO:04759 11月29日 『アメリカがレザ・ザッラブでトルコ締め付け』 [2017年11月29日(Wed)]
*アメリカで逮捕されている、レザ・ザッラブの裁判が、近く始まるが(当初の予定は11月27日だったが12月5日に延期)、この裁判ではトルコが窮地に追い込まれる、危険性がある。*

*レザ・ザッラブは既に、アメリカ側と法取引をしたようであり、イランへのマネー・ロンダリングには、トルコ政府が関与していたことが、明らかになろう。当然のことながら、トルコ政府はレザ・ザッラブと裁判が始まる前に、打ち合わせをしたいのだが、彼が何処にいるか分からない状態だ。*

*アメリカ側がレザ・ザッラブを、保護しているためであろう。イランにしろトルコにしろ、レザ・ザッラブの証言は両国にとって、極めて不利になるために、彼を暗殺することも、起こりうるからだ。*

*一説にはアメリカ政府は、レザ・ザッラブに対して、『死ぬまで一生刑務所で暮らすか、アメリカ側が提示した書類にサインするかを選べ。』と言ったということだ。彼は既にその書類に、サインしたのであろう。*

*レザ・ザッラブの弁護士も、彼と連絡を取りたがっているが、取れない状態にあるということだから、アメリカ側のレザ・ザッラブに対するガードが、相当厳しい、ということであろう。*

*この問題には、トルコの元ハルク・バンクのマネージャーであり、のちに経済大臣に就任したチャーラヤン氏も関わっており、彼もアメリカで逮捕されている。トルコ政府はこの人物とも、連絡が取れていないようだ。*

*さて裁判が始まったら、トルコはどうなるのであろうか。一番厳しい予測は、アメリカがトルコに対して、経済制裁を発動することだ。そうなればトルコの経済は、相当厳しい状況に、置かれることになろう。*

*それは、エルドアン大統領にとっては、極めて不都合な状態であろう。現在のトルコの経済状態は最悪であり、経済制裁が果たされれば、もっと悪化することは明らかだ。それはエルドアン支持を下げることになろう。*
Posted by 佐々木 良昭 at 08:13 | この記事のURL
NO:04758 11月28日 『バハレーンの緊張はサウジイラン関係から』 [2017年11月27日(Mon)]
*バハレーンでは精神的シーア派のリーダーである、シェイク・イーサ・カースム師が自宅軟禁状態に置かれている。高齢の彼の健康状態は、決して良くなく、病院での治療が必要なのだが、自宅を離れることはできない。
*
*彼に先立ちもう一人のシ−ア派のリーダーであるシェイク・アリー・サルマン氏も逮捕され、4年の刑を宣告されている。それ以外には人権活動家のナビール・ラジャブ氏も逮捕され、2年の刑が宣告されている。*

*彼らはみな2011年に始まった、政府に対する抗議運動の、関係者リーダーたちなのだ。彼らは公正な議会によって、国家は運営されるべきだ、と主張していた。*

*バハレーンは王家がスンニー派であるが、大半の住民はシーア派であり、スンニー派国民とシーア派国民に対する、対応の差別がひどいことに、国民の不満は起因している。こうしたことは、イギリスが仕組んだものであり、バハレーン王家は永久に、イギリスに頼らなければ、ならなくなる仕組みだ。*

* バハレーン政府は今回の逮捕などで、カタールに対して情報提供をしていた、ということだが、つまり逮捕者たちはカタールのスパイだった、ということだ。*

*それが何故いま持ち上がってきたのかといえば、サウジアラビアとイランとの緊張によろう。サウジアラビアはイランと戦争を、覚悟し始めているようだが、そのきっかけはカタールであり、バハレーンだということだ。*

*バハレーンはコーズウエイ橋で、サウジアラビアと繋がっており、他方、カタールは海底ガス床で、イランと繋がっているのだ。アメリカにしてみれば、サウジアラビアとイランとの関係が、緊張の度を増していくことを、歓迎するであろう。*

*もし、サウジアラビアとイランとの間で、戦争が起これば、双方の石油施設は、大被害を受けるのは明らかだ。その後の再建はアメリカ企業が、引き受けよう。まさにトランプ式ビジネス展開、外交工作ではないか。*
Posted by 佐々木 良昭 at 23:58 | この記事のURL
NO4757 11月27日 『シナイのテロとISの今後』 [2017年11月26日(Sun)]
*シリア半島のエルアリーシュ市近くのラウダ・モスクで、IS(ISIL)が攻撃し、305人が死亡し、200人ほどが負傷した。まさに大惨事であろうし、これだけの犠牲が生まれたテロは、エジプトでは初めてであろう。*
*
エジプトのシーシ大統領はこの事件に対し、強力な反撃をすることを誓い、IS(ISIL)が立てこもっていると見られる、山岳部に対して、空爆を命じている。イスラエルは『何故エジプトはテロを、防げないのか。』と言っているが、それは簡単ではあるまい。*

*シナイ半島はイスラエルの何倍もの面積があり、各地域は部族が支配しており、エジプト政府の統治権は及んでいない、というのが実情だ。それに目をつけたIS(ISIL)は部族に対し、武器や資金を提供して、抱き込んでいるのだ。*

*今回のテロ事件では、スーフィー派のアル・アワーリカ部族が多く集まるモスクが、15人のIS(ISIL)戦闘員によって、狙われたようだが、IS(ISIL)にすれば、スーフィー派は異端であり、正統なイスラム教スンニー派ではない、ということになるようだ。*

*シナイ半島はリビアなどから送られてくる、武器の密輸拠点であり、しかも、イスラエルへのゲートでもあることから、IS(ISIL)にしてみれば、格好の戦略拠点、ということであろうか。*

*また、シナイ半島を支配し、エジプトの本土ともいえる、アフリカ北部地域に活動範囲を広げていけば、やがて、IS(ISIL)はイスラム教スンニー派の、最大の人口を誇るエジプトを、支配下に置くことが出来る、と考えているのであろうか。*

*IS(ISIL)に参加する、エジプト人の数も少なくない。エジプト人はアフガン戦争でも、ビンラーデンの呼びかけに応え、多数が参加していた、という経緯もある。つまり、エジプトを落とせば、IS(ISIL)はとんでもない兵力を、有することになろう、ということだ。*

*勿論、エジプトでのIS(ISIL)の活動が、自由になっていけば、エジプトの周辺国である、スーダンやリビアなど、北アフリカの諸国に対しても、進出し易くなる、ということであろう。*

*今回の作戦の前には、既に北アフリカのエジプトの、いわば本土内のアレキサンドリア市や、カイロ市周辺でもIS(ISIL)によるテロが、行われていたが、シナイが荒れれば、エルアリーシュ市やシャルムエルシェイク市は、観光地としての意味を、成さなくなろうし、他のシナイの観光地も然りであろう。*

*加えて、紅海のアフリカ大陸側の観光拠点も、厳しくなくなる危険性があろう。紅海サイドのハルガダは、エジプトにとって重要な観光地であり、欧米やロシアから多数の避寒者が、多数訪れているところだ。*

*
それでは今回のシナイ・テロは、IS(ISIL)に大きなメリットを、生み出したのであろうか。そうは思えない、シナイの部族の反発が強まった、と思われるからだ。そうなれば、エジプト政府側に、IS(ISIL)の情報を、流す者が増えるからだ。つまり、IS(ISIL)はシナイのテロ作戦で、墓穴を掘ったのではないか、ということだ。*

*エジプト政府も一層の本格的なテロ対応を、せざるを得なくなり、本土ではないからかまわない、といったことは、通用しなくなろう。イラクやシリアで敗走するIS(ISIL)が、エジプトでも敗走する日が、近く来るのではないのか。そうあって欲しいものだ。*
Posted by 佐々木 良昭 at 10:04 | この記事のURL
N0O4756 11月26日 『エルドアン大統領アサド大統領を受け入れ』 [2017年11月26日(Sun)]
*これまで、トルコのエルドアン大統領は、シリアのアサド大統領を嫌い、彼の体勢を打倒する、と主張し続けてきていた。しかし、ここに来てエルドアン大統領は、アサド大統領との関係を、修復する意向を示し始めている。*

*先日、ロシアのソチではロシア、トルコ、イランの、トップ会議が開催されたが、エルドアン大統領は帰途、アサド大統領との関係を、修復する意向があることを、語ったのだ。彼は『シリアとの政治的ドアは最後の段階まで、開かれている。』と語り、アサド大統領との関係修復の話し合いも、ありうることを示唆した。*

*このエルドアン大統領の、いわば態度豹変は何故、生まれたのであろうか。そこには複雑な国際関係が、影響しているということであろう。最近、アメリカはトルコに対して、極めて厳しい立場を、採るようになっており、エルドアン大統領が敵視する、クルドのYPGとアメリカとの関係が進展し、武器を大量に供与している。*

*述べるまでも無く、シリアのクルド組織は、トルコのクルド組織PKKと、深い関係にあり、シリアのYPGに与えられた武器は、やがてPKKに渡り、トルコが攻撃される、危険性が高いのだ。*

*これまで、シリア政府はIS(ISIL)に対する戦いのなかで、クルド組織と裏側で協力してきていた。しかし、ほぼIS(ISIL)が打倒された現段階では、協力の必要が無くなったのであろう。*

*クルド組織を叩かなければ、北シリアでのクルドの自治を認めろ、という要求が強まり、シリア政府は妥協しなければなるまい。そのことは、トルコの安全保障上、極めて危険なものなのだ。シリア北部がPKKの逃避地や、武器の隠匿場所になりうるからだ。*

*シリア政府も何とかクルドの台頭を、押さえ込みたい、ということであり、このためにシリア・トルコの連携が、浮上しても不思議は無い。シリアはトルコの力を借りて、クルドを押さえ込もう、と考えているのではないか。ロシアは最近になって、シリア駐留軍を削減する、と言い出している。*

*他方、トルコはシリアの要請によって、一層本格的なクルド掃討作戦が出来る、正当性を手に入れるということであろう。ロシアが常々主張しているように、ロシア軍のシリア駐留は、シリア政府の要請による正当なものであり、アメリカ軍の侵攻とは別だ、と主張している。*

*トルコとシリアとの和解への話し合いは、ロシアが喜んで仲介することになろうし、イランも然りであろう。ロシアやイランはアサド体勢を守れれば、他はそう重要ではない、と考えていよう。*

*その事は、ロシアがシリアに軍事基地(タルトース港の海軍基地など)を確保し続けることが出来、イランは同じシーア派が、権力を掌握し続けることが、出来るということだからだ。それにしても、アメリカの中東地域での影響力は、大分低下してきている、ということではないか。*
Posted by 佐々木 良昭 at 00:01 | この記事のURL
NO04755 11月25日 『サウジアラビアが地獄になった』 [2017年11月25日(Sat)]
*サウジアラビアが石油大国の看板を下ろし、ついに、地獄に変わったのではないか、と思えるような情報が、伝わってきている。日本の他の中東研究者も取り上げているのだが、反体制と思わしき人物が、多数逮捕されているのだ。*

*彼らの収監先は、リッツ・カールトン・ホテルであることから、対外的には特別の待遇のように思えるのだが、どうもそうではないようだ。この逮捕者たちの中には、11人の王子や元閣僚、政府高官も多数含まれており、一説によれば200人以上が捕まっている、ということだ。*

*逮捕の名目は汚職追及ということなのだが、どう考えても権力闘争ではないか、と思われる。ムハンマド・ビン・スルタン皇太子に反発する輩を、全部まとめて逮捕した、ということであろう。なお、彼ら逮捕者の銀行口座は、2000口座が、凍結されたということのようだ。*

*逮捕された者たちは、五つ星のリッツ・カールトン・ホテルの中で、毛布にくるまって寝ているようで、その写真がネットを通じて、報じられている。彼らはホテルの大ホールのようなところで、雑魚寝しているのだ。*

*それでもまだ彼らは安全なのだ。実はムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、アメリカの軍ロジ会社、以前のブラック・ウオーター社に拷問の依頼契約を、したというのだ。*

*ブラック・ウオーター社は現在では、アカデミア社に名前を変えており、ブラック・ウオーター社はそんな契約は結んでいない、と否定している。だがそれは事実ではあるまい。イギリスのデイリー・メイル紙が詳細な記事を、掲載しているのだ。*
*以前、王子の一人がイエメン近くで、飛行機事故によって死亡した、というニュースが流れたが、彼は生存しており、獄中にあるともいわれている。新たな逮捕者の中からも、死者が出たという情報もある。*

*ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、逮捕者たちと穏やかに話した後、拷問を命令しているというのだ。その拷問の内容は逆さ吊りや、罵倒などによる侮辱、殴打といったもののようだ。王子の中にはムハンマド・ビン・サルマン皇太子に会いに行ったまま、戻らない者もいるそうだ*

*そもそも、今回の逮捕劇は、クーデターの疑いであったわけであり、狙われたムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、処刑をしても不思議はあるまい。もし、打つ手が遅れていたら、彼が殺されていた可能性が、高いからだ。*

*リッツ・カールトン・ホテルの外の警備は、サウジアラビア軍が行い、ホテル内部はブラック・ウオーター社の、社員が行っているということだ。つまり、拷問の様子はサウジアラビア人には、見せないということであろうか。

*述べるまでもなく、サウジアラビア人が拷問の様子を見ていれば、その状況はやがて外部に漏れるからだ。そうなれば、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子に対する反発が、サウジアラビア国内で、広がる危険があろう。*
Posted by 佐々木 良昭 at 06:25 | この記事のURL
NO453 11月23日 『トルコ通貨リラがドルに対し大下げ』 [2017年11月24日(Fri)]
*11月21日にトルコの通貨リラが、アメリカ・ドルに対して、大幅に下げた。その理由はアメリカとトルコとの関係が、悪化したことによるとみられている。これではトルコの経済に、大きな影響が及ぶことも、懸念せざるを得まい。*

*例えば、すでにガソリンなど燃料価格が高騰し始めているが、これは運輸に直接的な影響を与えることになり、国際貿易で陸送に大きな部分を、依存しているトルコとしては、苦しい状況になるということだ。*

*そもそもの、アメリカとトルコとの関係悪化には、イラン生まれのトルコ人金取引業者である、レザ・ザッラブ問題がある。彼の裁判がもうじき始まろうとしており、それはトルコ政界を、震撼させるものとなりかねない。*

*トルコ・リラはドルに対して、ついに3・978まで下がった。同じようにトルコ・リラは、ユーロに対しても下げており、いまのレートは、4・6711に達しているのだ。*

* こうしたことから、銀行金利にも変化が生まれ、いまでは12・25パーセントにまで、上がっている。*

*これまで、トルコ政府は中央銀行に対して、金利を据え置くよう、指示してきていたが、トルコ・リラの大幅な下落は、これ以上の金利据え置きを、許さなくなった、ということであろう。*

*今後予測される単純な影響は、輸入物資の値上がりであろう。燃料価格が高騰すれば、経済全体に悪影響を及ぼし、外国からパーツを輸入して製造する分野でも、悪影響が出て来よう。トルコ政府には有効な策は無いだろう、と思われる*
Posted by 佐々木 良昭 at 00:01 | この記事のURL
NO4754  11月24 日 『トルコが対エジプトでスパイ行為問題化』 [2017年11月24日(Fri)]
*トルコがエジプトで、スパイ行為をしていることが、エジプト政府の情報部によって、突き止められた。その結果、29人のスパイが逮捕され、これから細かい取調べが、行われることになった。*

*彼らスパイのメンバーの多くは、外国に亡命者として住んでおり、外国のテロリスト組織とも関係を持っている。彼らは電話の盗聴を行い、エジプト国内情勢を調べると共に、反政府的な人材を探しているようだ。*

*また、このスパイ組織のメンバーは、マネー・ロダリングや、非合法な通貨の、取引も行っている。そして、彼らはムスリム同胞団によって、支援されている、ということだ。*

*トルコの情報部とエジプトの反政府組織である、ムスリム同胞団は協力してエジプトの国内体制を、不安定化させ、体制転覆と権力の奪取を狙っている。それは、トルコのエルドアン大統領とムスリム同胞団政権のモルシー元大統領との関係が、極めて緊密だったからだ。*

*エルドアン大統領は何度と無く、エジプトのシーシ大統領の体制を、非難してきてる。そして、トルコ政府はエジプトの国内問題に介入し、反体制テロ組織を支援してきていた。また、多くのムスリム同胞団のメンバーを、トルコ国内に受け入れ、匿ってもいる。*

* トルコにはムスリム同胞団支持のテレビ局もあり、シーシ大統領とエジプと政府非難の報道を、繰り返している。*

*今回のニュースで、いまトルコとエジプトとの関係が、どのレベルにあるかが分かろう。完全に敵対する関係になっている、ということだ。それが何故いまの段階で、出てきたのかということについては、トルコとエジプトの国内状況、国際関係を考えなければなるまい。*

単純に考えると中東諸国はいま、親アメリカ・イスラエル・ヨーロッパ側と、親ロシア・イラン・中国側に、二分されつつあるということだ。エジプトはアメリカやイスラエルと組み、トルコはロシアに接近している。

カタールを除くほとんどのアラブ湾岸諸国も、アメリカ寄りであり、イスラエル寄りになっている。つい最近、クウエイトの記者はイスラエルの西岸地区への侵入を、正当化する記事を書いている。曰く『イスラエルは正統な国家であり、占領者ではない。』これは完全にパレスチナの主張を否定する内容だ。

また、ロシアのソチで開催されたシリアをめぐる会議では、トルコ・イランがロシアに協調する姿勢を、明らかにしている。
Posted by 佐々木 良昭 at 00:00 | この記事のURL