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NO4713 10月13日 『エルドアンのアメリカへの啖呵』 [2017年10月13日(Fri)]
*トルコのエルドアン大統領とは、何処まで強気な人物なのであろうか。この強気は外部の圧力に対してなのであろうか、あるいはまた国民の前での、エエカッコシーなのであろうか。

*最近、トルコとアメリカの関係は、劣悪のレベルに突入している。それはアメリカ側が、トルコ人に対するビザの発給を、停止しているためであり、トルコもまたアメリカ人に、ビザを発給しないことになっている。双方がお互いを拒否した、ということであろう。*

このトルコとアメリカとの関係悪化の原因の一つは、現在アメリカに居住している、ギュレン氏の引渡しをめぐって始まった。トルコはギュレン氏を、昨年7月15日に起こったクーデターの、張本人だとしているのだ。しかし、アメリカは何の証拠も無いので、引渡しは出来ない、としてきている。

以来、トルコはNATOやアメリカの反対を無視して、ロシアからS400ミサイルの輸入を決め、他の武器の製造協力も話し合っている。つまり、トルコはアメリカよりもロシアを、信頼しているということだ。

アメリカもシリアのラッカ作戦では、トルコの意向を無視して、YPG(クルド・ミリシア)との協力で進めるとし、大量の武器を供与してもいる。その事は、潜在的なトルコの脅威になり、トルコはYPGへの武器供与を、阻止しようとしたのだが、アメリカは完全にトルコの意向を無視し、ラッカ作戦が完了しても、武器を供与し続ける、と公言している。

アメリカはトルコのインジルリク空軍基地からは、何時でも出て行けるとしながらも、ここを押さえることによって、トルコに圧力を掛けるつもりのようだ。こうしたことが、トルコのエルドアン大統領を、激怒させ続けているのだが、結果はどうなるのであろうか。

今回のビザ問題では、エルドアン大統領は激怒し、『わが国は民主国家であり部族国家ではない。トルコを民主国家として受け入れないのであれば、我々はアメリカを必要としない。』と言ってのけたのだ。

ビザについて、エルドアン大統領はあくまでも、アメリカ大使ドン・バス氏の個人的な判断だとしているが、もちろん、これはアメリカ政府の判断であり決定だ。そこには強気の発言とは別の、アメリカへの妥協があるのかもしれない。

実際にユルドルム首相や外相は、アメリカとのビザ問題は解決したいし、間も無く解決されると発言しており、大統領府のイブラヒム・カルン報道官も『簡単に解決する問題だ。』と語っている。

加えて、エルドアン大統領が国籍を与えた、イラン人ビジネスマンのザッラブについて、アメリカは彼を利用してトルコに、圧力をかけていると語っている。実際には、彼はトルコとイランの暗殺を恐れて、アメリカに逃亡し自首したのだ、と言われている。

エルドアン大統領にしろ、トランプ大統領にしろ、強気の暴言を吐き、それを政府のスタッフが尻拭いをしている、という感じがする。その意味ではトランプ大統領にはエルドアン大統領の真意が、手に取るように、分かっているのかもい知れない。

エルドアン大統領の強気は、実はエルゲネコンの圧力があるからかもしれない。エルゲネコンはギュレン・グループを撲滅したい、という立場に立ってきており、いまではエルドアン大統領と、立場が一致しているのだ。トルコの動きは実に興味深い。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:03 | この記事のURL
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