• もっと見る
« 2013年12月 | Main | 2014年02月»
シリア難民支援中間報告 [2014年01月10日(Fri)]

この欄でトルコのシリア難民に救援物資を届けることをお伝えし、仙台から東京までの輸送費が無いと呼びかけたところ、何人かの皆さまからご支援金をいただきました。
ご支援いただいた方々のお名前はすでにご報告しましたが、その後、島津洋隆様からもご寄付を、お寄せいただきました。
輸送費はご寄付いただいた額ではカバーできませんが、日本トルコ文化協会と佐藤さんの組織が、とりあえず立て替えてくれることになりました。彼等も寄付を募ることになっています。
物資は大半が衣類と一部毛布で、1月11日のトルコ航空で運んでもらうことになりました。
この話を持ち込んだ佐藤さんが現地に乗り込み、トルコの慈善団体キムセヨクムの人たちと、支援物資の配布を行うことになっています。
今年はどこも寒い冬です。この物資がシリア難民の命を救えると思うと、とてもうれしい気持ちになります。
Posted by 佐々木 良昭 at 13:01 | この記事のURL
NO・3067『ダウトール外相・シリア内戦を語る』 [2014年01月10日(Fri)]

トルコのダウトール外相が極めてデリケートな発言をした。それをトルコのアナドリア通信が伝えているが、 以下はその主要な部分だ。
ダウトール外相はシリアで展開している、イスラム原理主義テロ組織ISIL (イラク・レバント・イスラム国家)は、シリア政府と裏でつながっているというのだ。ISILはこれまでシリアの反政府組織FSAが優位に立つと、FSAと対立する形になってきている。
そのことに加えて、ISIL は西側諸国の反シリア組織への、支援活動の動きを止めるために、残虐な行動をあえて取ってきたのだということだ。例えば、ヌラ組織の戦闘員がシリア軍兵士の内臓をかじって見せたのは、その典型的な例であろう。
これでは西側諸国も、シリアの反政府側に対する支援を、抑えたくなるということだ。こうした残虐な行動を、シリアの反政府勢力がとることによって、西側諸国はシリア政府の方が、まだましだと考えるようになる、と彼は主張している。
トルコは今までシリアの内戦に深くかかわってきているが、あくまでも穏健な反政府勢力を支援してきたということのようだ。その 反面、シリア体制、PYD(シリアのクルド人が結成した民主連合、アルカーイダなどは、トルコの敵だと主張している。
しかし、西側諸国はトルコが過激なイスラム組織を支援していると主張し、トルコのイメージを悪くしようと思っているということのようだ。
彼の主張には矛盾があるのではないか、そもそも、現在シリア国内で戦闘を展開している、イスラム過激派各組織のメンバーはトルコを経由して、シリア領内に入り戦闘に参加しているのだ。
これらのイスラム過激派は、現在トルコの南東部を安全地帯として、活用しているし、事務所も構えているということなのだから。
トルコ政府は今、国内の汚職問題とシリア問題で、冷静さを失っているのかもしれない。トルコ国民はこれまでの歴史的経験から『外国による陰謀』という言葉に弱い。この言葉が全ての政府のスキャンダルを、隠してくれる傾向があるからだ。
しかし、今回はそうもいかないのではないか。あまりにも国内問題が大きくなり過ぎ、政府の強引な対応が、トルコ国民の怒りを買っているかだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:12 | この記事のURL
| 次へ