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NO・2464『アラブの春革命2年・何が成功を阻止しているのか』 [2013年02月18日(Mon)]
 アラブの春革命から2年が経過したいま、アラブの多くの専門家たちが、何故その後の進展が無いのかを考えている。
そして彼らは、以下の3つの原因が、アラブの春革命を成功に至ることを、阻止していると考えている。

:国内的権力闘争
 旧体制下で特権階級にあった官僚や軍幹部の人たちは、未だにその権限と地位からくる利益を、保持しようと考えており、あらゆる抵抗を現体制に対して行っている。この旧体制側だった人たちの抵抗は強く、切り崩すのには、長い時間と大変なエネルギーが必要であろう。
 加えて、大衆の側は、革命後に何らの成果も期待できない状態にあるため、現体制を支持することはなくなっている。

:地域諸国の関与
 中東地域の国々が自国の利益のために、アラブの春革命の起こった国々に対し、直接間接的に関与し、自国の地域での利益を、確保しようと考えている。
 なかでも、サウジアラビアとイランは、それぞれの利益のために、革命国家への関与を強めている。
 なかでも、シリアはサウジアラビア、イラン両国が、直接的利害関係にあるため、関与の度合いが強い。

:アメリカの関与
 アメリカは中東地域全体に対し、強い関心を持ち、直接的に働きかけている。リビアアの例は典型的であり、アメリカは武器兵器すらも持ち込み、革命闘争を支援した。
 しかし、その後アメリカはリビアが混乱することを望み、現段階では手を引いている状態だ。
 
 こうした自国内、地域諸国アメリカの関与問題が、アラブの春革命後の国々の、スムーズな変革を阻害している、というのがアラブ専門家の考えるところのようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 15:47 | この記事のURL
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