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外国出張のお知らせ [2012年07月11日(Wed)]
7月13日から7月20日までトルコに出張して来ます。
今回はトルコの戦闘機撃墜事件後のトルコシリア関係についてトルコ国内の反響を調べてくるつもりです。
加えて日本とトルコの経済関係推進のお手伝いをしてくる予定です。
帰国後にいい報告が出来るよう集中してきます。
Posted by 佐々木 良昭 at 23:53 | この記事のURL
NO・2266『シリアの謎が解けた・推測の域を出ないのだが』 [2012年07月11日(Wed)]
 数日前に、アメリカ内部でシリアの体制を、あと2年持たせるという話があったと書いた。それはアメリカがシリアの内戦を、あと2年長引かせて、シリア人同士に殺し合いをさせる、ということではないかと書いた。
しかし、なぜあと2年なのかということに対する、答えが分らなかった。それが分ったのは、ヨルダン・タイムズ紙の報道によってだった。ヨルダン・タイムズ紙によれば、アサド大統領の任期は、2014年までだということだ。
ヨルダン・タイムズ紙は、イランのアリー・アクバル・サーレヒー外相の、発言を取り上げている。同外相は『アサド大統領の任期はあと2年なのだから、任期を全うさせてから、民主的な選挙で新大統領を選べばいいだろう。』という考えのようだ。
アリー・アクバル。・サーレヒ―外相は『いかなる体制に、も永久ということはない。』とも語っているが、暗にアサド体制が終わることを、意味しているのであろう。他方、同外相は『外国がシリアの反体制派に、武器を提供したり、ミリシアを送り込むことも、止めるべきだ。』と語っている。
このニュースと時を同じくして、ロシアはシリアへの新たな武器供与を、停止すると発表した。つまり、各国はシリア問題への介入を止めよう、ということであろう。ロシアは自国がシリアへの武器供与を止めることで、他の国々にも同じことを、要求しているのではないか。
国連のアナン元事務総長は、イランがシリア問題解決に、参加するべきだ、と主張しているが、それはイランの外相発言と、関係があるのではないのか。つまり、アサド体制をあと2年維持し、その後はシリア国民の選択に、委ねるということだ。
いまの段階では既に、アメリカとロシア、イランが、今後のシリアのアサド体制の運命について、合意ができているのではないか、と思えてならない。
アメリカは新体制下でシリアを、湾岸イラン中央アジアからの、エネルギー輸送ルートとして確保する。ロシアは今後も、シリアのタルトース港を軍港として、使用が可能であるという保証を得る。
さてそれではこの秘密の取引で、イランは何を得るのであろうか。それは湾岸諸国へのコミットではないのか、バハレーン問題、サウジアラビアのシーア派問題と、イランの関心の高いテーマは湾岸に幾つでもある。イランはアメリカから、それらの幾つかの、イニシャチブを保証されたのではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:35 | この記事のURL
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