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nO・1443サッダーム・フセイン元大統領の特別番組 [2009年12月02日(Wed)]
 アメリカが大量破壊兵器を開発、し隠匿していると非難し、アルカーイダを支援しているとも非難した結果打倒した、イラクの元大統領サッダーム・フセイン氏の特別番組が、彼の処刑日を前後して、アラブ諸国のテレビ局から放映された。
 内容は、サッダーム・フセイン元大統領のスピーチや、軍服姿をはじめとする写真集、そして、サッダーム・フセイン元大統領が書いた詩篇などだった、といわれている。
 イラクはいまだに、アメリカの強い圧力の下にあり、このような番組を放映できないことは、誰にも分かろう。
どうやら、サッダーム・フセイン元大統領の特集番組を放映したのは、イラクのテレビではなく、アル・アラビーヤ(アラブ首長国連邦)やアル・ジャズイーラ・テレビ(カタール)、それにエジプトのナイル・サット・テレビ、ヌール・サット・テレビ(バハレーン)などだということのようだ。
もちろん、これだけ多くのテレビ局が、この特集番組を放映したのだから、イラク人の多くが番組を見ているものと思われる。
さて、そこで問題は誰がこの特集番組を制作し、各国のテレビ・ネットで放映したのか、というとこなるが、その真相はいまだに分かっていない。サッダーム・フセインの遺族や、旧バアス党の幹部たちも、番組への関与を、全面的に否定している。
そうなると、イラク戦争後に大金持ちになったイラク人実業家が、スポンサーになってこの番組を作らせ、放映したと考えるのが、普通であろう。あるいは、アメリカに敵意を抱いている、他のアラブの富豪が、画策したのかもしれない。そして、反米色の強いアラブ、あるいはイスラム国が、影のスポンサーになっているのかもしれない。
この特別番組の放映は、イスラム教の犠牲祭の日を前後して、放映されたようだ。そして、その中にはサッダーム・フセイン元大統領の処刑のシーンも、含まれていたということだ。
これが今後、どうイラク国内で、新たな反応を生み出してくるのか、実に興味深い。アメリカはこの特別番組放映阻止には、手が回らなかったようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:37 | この記事のURL
NO・1442短いが重要なニュース [2009年12月02日(Wed)]
:イスラエルのリクード党活動家がオバマ大統領は反セムだと非難。
これは、オバマ大統領がイスラエルによる、西岸地区への入植活動をやめるよう、何度と無く呼びかけたことからきている。このことから、リクード党の活動家は、オバマ大統領を反セム、反ユダヤだと決め付けているようだ。イスラエルの盟友アメリカの大統領に対して、そうした意見が出てくるほど、現在のイスラエル国民には、不安が広がっているのであろう。

:サウジ空軍毒薬をイエメンで散布?
 イエメンでは現在、イエメン政府軍と北部のアルホウシ族との戦闘が続いているが、このアルホウシ族なる反乱軍が、イランの支援を受けていることで、イエメンで起こっている戦闘は、イランとサウジアラビアとの、代理戦争だと解説する人もいる。
 しかし、戦闘が長引き、しかも、アルホウシ軍がサウジアラビア領土内にも避難してくるために(?)、サウジアラビア軍もイエメン政府軍の側に立って、戦闘に参加するようになった。
 そして遂に、サウジアラビア軍は空軍機を使い、アルホウシ族の居住地域に、毒薬を散布したという報道が、伝えられるようになった。これはサアダ・オンラインが伝えたものだが、サウジアラビア空軍機は白リン弾を含めた、毒物攻撃を16回にもわたって、実行したということだ。真偽のほどは確かめようが無いが。

:イスラエルの若者の間で兵役逃れが増加
 これまで、イスラエルの国民は、四方をアラブという敵国に囲まれ、国民が一致して国防に勤めてきた、という定説がまかり通ってきていた。
 しかし、現実はそうでもないようだ。イスラエルのマスコミが伝えたところによれば、イスラエルの若者の間で、兵役逃れが拡大し、兵役年齢に達した男性の25パーセント、女性の40パーセントが兵役を逃れているということだ。
 兵役逃れの方法は病気、精神障害、結婚といったことのようだ。これら以外の方法で兵役を逃れるには、ユダヤ教原理主義のメンバーになるという方法もあるようだ。ユダヤ教原理主義では戦争を認めていないからだ。
 インフラ大臣が「もはや国民の軍隊ではなくなってしまった」と嘆いているようだが、それは嘆きのレベルではなく、国家の危機が近づいている、ということではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 00:47 | この記事のURL
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