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NO:5328 12月13日『キューバ危機再来か・米露対立』 [2018年12月12日(Wed)]
ベネズエラは中米に在って、石油資源の豊かな国だ。しかし、実態はというと、とても大産油国とは思えないような、貧困がはびこっている。それをアメリカは独裁政権による、悪政の結果だと非難し、何かとベネズエラ問題に、手を出している。

実はベネズエラは独裁政権であるから、同国は膨大な資源を持つにも関わらず、貧困なのではなく、アメリカの巨大資本がこの国から、搾取するために起こったことだ。

そのアメリカは脅しをかけ、ベネズエラの体制打倒を、繰り返してきている。それと同じことは、中米の他の国でも起こったが、中米以外の他の地域でも起こっている。アフリカや中東がそれだ。政府による圧力によって、アメリカは自国の巨大資本の利益を、守ってきたのだ。

いまベネズエラにある体制は、反米であることから、アメリカ政府は強烈な圧力をかけ、同国の経済を破壊しようとしている。そこでベネズエラはロシアに、救援を求めたのであろう。

このベネズエラのマドロウ大統領の、要請に沿って、ロシアは2基の核爆弾搭載可能な爆撃機を、ベネズエラの首都カラカスに送った。当然、アメリカのポンペオ国務長官はこれに噛み付き『ロシアとベネズエラという二つの悪党どもが、自由を犯し公的資金を搾取している。』と非難した。

これに対して、ロシアのクレムリンのスポークスマンの、ぺスコフ氏も『いい加減な言いがかりだ』と反論している。

 さて、今回のTu-160というロシアの爆撃機は、核弾頭を搭載してきたのであろうか。そのことは、当然最高機密であろが、アメリカは核弾頭が搭載されているものと考えよう。その方がロシアとベネズエラを、非難しやすいからだ。ロシアからは160人のパイロットも、カラカスに入ったようだ。

 ロシアはシリアでアメリカが支援する、IS(ISIL)を徹底的に打ちのめしている。それを阻止することはアメリカには出来なかった。軍事的な能力もあろうが、アメリカにはロシア軍に対抗する正当性が、全く無かったからだ。

 今回のベネズエラの場合は、アメリカのまさにお膝元であるだけに、放置することはできまい。カラカスに到着したTu-160爆撃機は、核弾頭を搭載していた可能性を、否定できないのだ。そうなると、アメリカはシリアとは異なる、強硬手段を講ずるかもしれない。

 トランプ大統領は何時もの口先だけの、強硬意見を怒鳴りまくろうが、プーチン大統領には何の効果もあるまい。トランプ大統領はキューバ危機が起こった時の、ケネデイ大統領のような、政治的手腕も知性もあるまい。

 そうだとすると、今回の第二のキューバ危機(ベネズエラ危機)は、米露間に本格的な核の緊張を、もたらすかもしれない。注視が必要であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:46 | この記事のURL
NO:5327 12月12『3つの石油に関する不安』 [2018年12月11日(Tue)]
いま石油の供給が、ままならなくなるのではないか、という懸念を私は抱いている。私は石油を専門としているわけではないので、あくまでも産油地域の政治動向から、推測したものだ。

3つの不安がいま頭の中で、ぐるぐる回っているが、その第一、イランの石油生産と対米関係による輸出不安だ。トランプ大統領は『イランの石油を一滴も輸出させない。』と豪語しているが、それは実現不可能であろう。既に、ヨーロッパ諸国はインドや中国などと並んで、反トランプの動きに出ているからだ。

それでもアメリカはできる限り、イランの石油輸出に対する締め付けを、行うであろうから、イランが輸出できる量は、通常の6〜7割であろうか。それでも世界の石油市場には、影響が大ありということだ。トランプ大統領は案外臆病者であり、イランのタンカーに攻撃を加えようなことは、あり得まい。

 第二は、リビアの石油生産と輸出の状態が、不安定化していることだ。リビアの石油は南部地域で生産されているが、この地域には幾つもの部族ミリシアがおり、彼らが石油施設支配をめぐって、戦っているからだ。

 もちろん、石油の積み出し港もそうであり、リビアの石油輸出が完全に、止まることもあり得よう。リビアがいま輸出している量は、70万バーレル/日程度であろうが、それなりの影響はあろう、なかでもリビアの石油に依存している、ヨーロッパ諸国のイタリアやフランスは他に、石油輸入先を探さねばなるまい。

 そして第三には、カタールの動向があろう。カタールはOPECから抜け出し、今後は自国の判断により、生産量を変更するであろう。そのことがもたらす、OPEC加盟諸国への影響は、少なくないだろう。

 そしてあえて付け加えるならば、サウジアラビアの国内動向だ。カシオギ殺害事件以来、サウジアラビア国内では、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子更迭の噂や、権力内部の分裂と対立。そして内乱の噂も出ている。

 世界最大の産油国が内乱になれば、当然、世界の石油市場は壊滅的な打撃を受けることになろう。サウジアラビア国内でそれ以外に、予測されている出来事が、一つでも現実のものとなれば,その影響は大きいものとなろう。

 2019年について、多くの識者たちが暗い予測を、出しているようだが、私も同じだ。多分来年はヨーロッパが大混乱し、アメリカとヨーロッパの暗闘が繰り広げられ、そこのロシアも絡んでくるということであろう。そうした動きに産油諸国は、翻弄されるということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:16 | この記事のURL
NO:5326  12月11日 『欧州諸国の不安定化イラン・トルコが懸念と警告』 [2018年12月09日(Sun)]
 フランスではイエロー・ジャケットを着た、大衆デモが続いている。その規模は拡大しており、しかも、抵抗する大衆と、それを阻止する警官の衝突は、激化してきている。デモ隊は警官のデモ規制に反発し、警官は催涙弾や警棒を、振るうようになって来ている。
 こうした情況についいて、『これは内戦だ』と評するマスコミも出てきている。確かにそうであろう。流血と催涙弾の爆発音が、連続して起こっているのだ。死者こそ出ていないようだが、多数が負傷していることは事実であり、その事はフランス政府も否定出来まい。
トルコのマスコミはパリの逮捕者の数は300人(後に1723人と報道)を超えたと伝えているし、『パリは戦闘地域のようだ。』という意見が、トルコ政府高官によって語られている。また、『ヨーロッパは難民よりも自国民で、国内が混乱している。」今のフランスの情況を、トルコ政府高官は評してもいる。
 このフランスのデモはパリで始まり、パリはいま外国からの観光客の行動を制限し、パリの中心であるエッフェル塔には、近づけないようだ。それ以外の観光客の集まる場所も、観光客のなかから死傷者が出ないように、フランス政府が規制するのは、当然の措置であろう。
 フランスにとっては、観光は一大産業であり、昨今の観光規制は国家財政に、悪い影響を与えていよう。もし、デモが長期化すれば、それはますます酷い情況に、なっていくということだ。残念なことに現在の情況は、長期化の様相を呈している。
 また、デモはパリだけではなく、フランスの他の都市でも、始まっている。つまり、大衆デモはフランス全土に、拡大しているということだ。
 フランスの売り物のシャンソン、ワイン、冬の蛎を始めとする魚介類の、生食は楽しめない、ということであろう。これではフランスに旅行しても、何の魅力もなかろう。また、それはデモをする側の大衆の生活を、ますます苦しめていくことにもなろう。
 一体、何故こんなことが起こったのかと言えば、旧植民地支配の残滓であろう。旧植民地国からから押しかけて来る、膨大な数の移民者、そして彼らに対するフランスでの差別と侮辱、失業の蔓延が、こうした状態を生み出しているのであろう。
 加えて、イラクやシリアから脱出した、IS(ISIL)のメンバーがパリなどに流れ込み、そこでデモを扇動している、という話も聞こえてきている。そうであるとすれば、デモがもっと過激になっていくのは、時間の問題であり、爆弾や銃器が使われ始めるのも、もうすぐではないのか。
 フランスのパリばかりではなく、同様の情況がブリュッセル(400人逮捕)からも、伝わってきている。その事は、他のヨーロッパ諸国でも同じような情況が、生まれるということであろう。つまり、今後はヨーロッパ全体が、大混乱の中に引き込まれていく、ということだ。
 そうなれば、これらの国々の中で右翼勢力が拡大して行き、政府に強硬対応を要求するようになろう。そうなれば、事態はもっと悪化するということだ。誰がその最初の火付け役になったのかを、考える必要があろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 20:12 | この記事のURL
NO:5325  12月10日『ラリジャニが米のISアフガン移送作戦暴露』 [2018年12月08日(Sat)]
 イランの議会スポークスマンであるラリジャニ氏が、アメリカは多数のIS(ISIL)メンバーを、シリアやイラクからアフガニスタンに、移送していると暴露した。彼の語るところによれば、IS(ISIL)がシリアとイラクで敗北した後、アメリカは彼らIS(ISIL)戦闘員をアフガニスタンに移送したというのだ。それがこれまで、数年間続いている、ということのようだ。
 アメリカによるIS(ISIL)の戦闘員の、アフガニスタンへの移送は、新たな危険をアジア諸国に生み出す懸念が、高いということだ。既に、バングラデッシュ、パキスタン、ミャンマーなでの、IS(ISIL)による危険が、語られ始めている。
 そもそも、この情報は、始めにはアソシエイテド・プレス(AP)が、シリア・イラクでのIS(ISIL)の敗北の後に、流したものだった。そのなかで、アソシエイテド・プレスははっきりと、アメリカ軍がIS(ISIL)戦闘員を、アフガニスタンへ移送していることを、報じているのだ。
 今回のラリジャニ氏の発言は、中国・ロシア・アフガニスタン・イラン・パキスタン・トルコなどで開催している、地域協力会議で、中国人民会議ナンバー2のチェ・ズ氏との会談の中で、語られたものだ。
 イランと中国が現在良好な関係にあることは、述べるまでもなかろう。アメリカのトランプ大統領の、イランの石油締め出し作戦に、真っ向から挑戦しているのは、中国なのだから。
 このアメリカによるアフガニスタンへの、IS(ISIL)戦闘員移送は今年の1月の段階で、ハメネイ師も語っている話だ。
 さて、それではアフガニスタンへのIS(ISIL)戦闘員の、移送作戦の次に予想されることは何かといえば、バングラデッシュとミャンマーの石油ガス資源であろう。それを狙っての準備作戦が、アフガニスタンへのIS(ISIL)戦闘員の、シリア・イラクからの移送であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:38 | この記事のURL
NO:5324  12月9日 『OPECの生産削減合意とカタールの石油』 [2018年12月08日(Sat)]
OPEC参加国14カ国とロシアなど、NON・OPEC加盟の10カ国が、石油生産削減を合意した。その事によって、低迷する石油価格を、引き上げようということであろう。今回の削減量は120万バーレルであり、OPEC加盟諸国が80万バーレル/日、NON・OPEC諸国の減産量が40万バーレル/日ということだ。その結果、石油価格は4パーセント以上、上がると予測されている。

しかし、大産油国の一つであるイランについては、アメリカの制裁下であることから、この減産合意には縛られないということだ。トランプ大統領は11月から、イランの石油を一滴も売らせない、と豪語しているが、それが、現実に何処まで達成されるのかについては、あやふやだ。

それは既に中国を始めとする石油消費各国が、アメリカの決定に従わない方向にあるからだ、中国、インドそしてヨーロッパ諸国も、今回のトランプの決定に反対であり、イランからの自由な輸入を継続する模様だ。

このため、一部の石油専門家たちは、既にトランプのイラン石油制裁は、結果的に失敗に終り、制裁は立ち消えになるだろう、と予想している。そうなれば、多くの石油輸入国が、喜ぶということだ。

いまの段階では、イランの石油が売られないということは、全く考えられないことであり、トランプ大統領の宣言は、始めから失敗が見えていた、ということであろう。それにも関わらず、トランプ大統領がイラン石油禁輸を宣言した裏には、何があるのであろうか。

そして、いま注目すべきはカタールの、動向ではないか。OPEC諸国の減産が決められる少し前には、カタールがOPECからの脱退を、宣言している。同国の石油生産量は60万バーレル程度であり、そう多くはない。しかし、今回の減産量が120万バーレルである事を考えると、OPEC諸国が120万バーレルの減産を決定した一方で、カタールが60万バーレル生産する、ということの与える意味は小さくなかろう。

そのカタールのOPECからの脱退決定は、誰のアドバイスによるものであったのであろうか、と考えてみたくなる。第一に考えられるのは、アメリカの石油専門家筋であろうか。いずれにしろ、今回のOPECによる石油減産は、イランも縛られないために、あまり効果を生まないのではないか、と思えてならない。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:53 | この記事のURL
NO:5323 12月8日『エルドアン大統領のメガ・プロジェクト今度は?』 [2018年12月07日(Fri)]
トルコのエルドアン大統領は、大きなことが好きだ。彼の建てた大統領府は、巨大なものであり、内外の客が見て驚くものだ。エルドアン大統領は外国の客が来て、この建物を見れば、トルコが偉大な国家と思うから、費用は無駄ではない、と豪語していた。

エルドアン大統領が建設した、メガ・プロジェクトはこれ以外にも多数ある。10月29日にオープンした新イスタンブール空港は、ヨーロッパ地域で最大であろうし、高速鉄道もしかりだ。

ユーラシア・トンネルはイスタンブールの東西をつなぐものであるし、スルタン・セリム橋もメガ・プロジェクトであろう。一体この予算はどこから出てくるのか、と懸念するのだが、エルドアン大統領は全く気にしていないようだ。

もちろん、外国からの借入金で賄われているのだ。さすがにここに来て、このメガ・プロジェクトにブレーキをかけていたが、どうしてもイスタンブール運河は、着工したいようだ。それはイスタンブール市のヨーロッパ側に建設されるものだ。

地中海につながるマルマラ海から、黒海に繋がる大運河を建設する、というものであり、その長さは46キロメートル、予算は160億ドルが見積もられている。エルドアン大統領は外国からの、借入金の支払いについては、運河から上がる収入で賄える、と思っているのであろう。

また、運河の両岸にはホテル、リゾート、公園、イベント・ビル、工場倉庫群を建設してでも、収入はあるという発想だ。多分、エルドアン大統領は運河が出来上がってしまえば、その運河収入の大半を外国によって、差し押さえられても、運河は無くなるわけではないので、長期的にはトルコにとって、大きなプラスになり、エルドアン大統領自身は『メガ・プロジェクトの父』と呼ばれる、と考えているのであろう。

 ある意味ではご立派ということだ。日本の首相にはそれだけの、大博打を打てる者はいないだろう。細かい計算を基に、無理のない方法を選択すれば、結果はおのずと小ぶりになる。そこで小銭を賄賂として受け取る、ということだ。

 エルドアン大統領の手にした賄賂は、本当かどうか知らないが、400億ドルだと言われている。5年10年、あるいは50年が過ぎても、運河は無くなるまい。世界中の人々がその運河の、ありがたみを感じるだろう。エルドアン大統領あんたは偉い。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:43 | この記事のURL
NO:5322 12月7日『アメリカ空母をペルシャ湾に派遣』 [2018年12月06日(Thu)]
  アメリカ政府は航空母艦を、ペルシャ湾水域に派遣することを決定し、それが今週末には到着するはずだ。それに先立ち、イランのロウハーニ大統領は『もしアメリカがイランの石油輸出を、邪魔するのであれば、ペルシャ湾でアメリカはダメージを受けることになる。』と警告している。

  まさに、その状況が発生しつつあるのではないのか。アメリカが航空母艦をペルシャ湾に派遣するということは、袋小路に自らを追いやるような。行為ではないのか。

  狭いペルシャ湾に航空母艦が入り、しかも、その出入り口であるホルムズ海峡は、極めて狭い幅なのだ。そこに入れば、イラン側とすればホルムズ海峡を閉鎖することもできるし、ペルシャ湾も広くないので、イラン側は正確にアメリカの航空母艦が何処にいるかを、把握できるはずだ。

 そして狙いを定めミサイルを発射すれば、最新鋭の航空母艦といえども、ボロボロになってしまうのではないか。ロシアはシリアにミサイルを撃ち込むのに、カスピ海から発射したという実績があるが。イランがミサイルを発射することは、そう難しくはあるまい。

 イランは中長距離のミサイルを、自国で開発したと宣伝しているが、アメリカの航空母艦を攻撃する際には、ロシア製のミサイルを使うかもしれない。そして、イラン製ミサイルは補助的に使用し、何十発ものミサイルがアメリカの艦隊を、攻撃するということだ。そうなればトランプ大統領は激怒しイランの各地をミサイル攻撃と、空爆を行う可能性が高かろう。イランの受けるダメージは、相当なものとなるのではないか。

 話しはがらりと変わるが、イギリスのエコノミスト誌は来年を予測する表紙で、黒一色とした。そしてそれは、2019年という年は最悪であろう、と予測しているのだ。アメリカの経済が中国との貿易問題でガタガタになり、中国側も相当なダメージとなろう。そうなればこの世界を代表する、二大国家は世界の経済の牽引国とはなれまい。

 それ以外の国が、アメリカや中国に代われるかというと、ほとんど無理であろう。ヨーロッパはフランスとドイツが接近し、ヨーロッパ軍を創設しようとしているが、それと経済力とは直結すまい。

 日本は優れた国家ではあるが、世界の経済の牽引国にはなれまい。その経済的不満が各国で爆発し、戦争を望む国民や暴動を仕掛ける国民が増えよう。アメリカがさんざん世界を脅してきた、ハルマゲドン的な状況が、来年は起こるかもしれない。

 ヨーロッパのアメリカ離れを抑えるために、アメリカはヨーロッパとロシアが軍事衝突する状況を、工作するかもしれない。全く恐ろしい年だ。その先陣を切るのは、ペルシャ湾のアメリカ航空母艦と、イランのミサイルかもしれない
Posted by 佐々木 良昭 at 11:04 | この記事のURL
NO:5321 12月6日『米上院議員皇太子をぼろくそ』 [2018年12月05日(Wed)]
アメリカの上院議員リンデイ・グラハム氏が、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子を『キチガイだ。』と激しく非難している。そんな立派なことを、アメリカの国会議員は言えるのであろうか。

アメリカがいままで、世界中で正義の名のもとに、殺してきた人数は、何百万人にも上っていよう。しかし、アメリカはそのどれに対しても、謝罪していない。キリスト教徒であり、世界をリードする立場にあるアメリカには、大量殺戮をやる権利がある、とでもいうのだろうか。

 しかも、アメリカがこれまでやってきた大量殺戮は、全く根拠のない話の場合が、ほとんどであろう。例えばイラクについてだが、アメリカはイラクのサダム体制が核兵器を開発している、化学兵器を所有しているということで、戦争を始め、160万人以上もの人たちを、殺しているのだ。

  結果的に、アメリカが主張したイラクの核兵器開発は、嘘であることがアメリカによって、明らかにされている。この場合アメリカは一言も、イラク国民に謝罪していない。

 リビアのカダフィ体制打倒もしかりだった。周到に計画されたカダフィ打倒の作戦は、まずカダフィ大佐がキチガイであり、非人道的であるから、許すべきではない、という論理が構築されたのだ。

 そして、カダフィ大佐が殺害された後のリビアは、11年以上が経過した今日なお、戦闘が続いており、その一部の組織に対しては、アメリカが武器や資金を、送っているようだ。そして、かつては、アフリカでもっとも豊かな国リビア、と言われていたものが、リビア国民は今や、最貧国のような生活を、強いられているのだ。

 例を挙げればきりがあるまい。東南アジアでも西アジアでも、アフリカでもアラブでも、アメリカは傍若無人な振る舞いを、続けてきているのだ。それにヨーロッパ諸国も日本も一言も、文句をつけていないのは、同罪だということであろう。

 今回のカシオギ殺害事件でも、それを焚き付けたのは、トランプ大統領の義理の息子であるクシェネルだと言われている。アメリカはカシオギが殺される以前から、この件がどうなるかを知っていた。

 カシオギはサウジアラビアの体制打倒の工作を、アブドルアジーズという人物と進めていたというのだ。彼らの電話でのやり取りは、全てイスラエルが開発した機器で、記録されていたとうことだ。(これはあるいは、トランプ大統領がカシオギ殺害に正当性をつけ、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子を救う作戦なのかもしれない。)

 イエメン戦争はアメリカがけしかけたものであろうが、これもカシオギ事件と同じように、アメリカがサウジアラビアの不安を、あおることによって、可能となったものであろう。その結果は、膨大な量の武器がアメリカからサウジアラビアに、売られているということだ。

 こうしたアメリカの不安作戦は、いつの間にか、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の思考回路の一部を、破壊していたのではないのか。そうだとすれば、アメリカは胸を張って、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子を、非難することなどできまい。
 
 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子を、キチガイとアメリカの上院議員が呼ぶのであれば、その言葉をそっくりそのまま、彼に返してやりたいものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:14 | この記事のURL
NO:5320 12月5日 『カタールのOPEC離脱』 [2018年12月04日(Tue)]
 カタールはアラビア半島の北部にある、ペルシャ湾に面した小国だ。悪い言い方をすれば、アラビア半島の出ベソのようなものであろうか。そのためサウジアラビアは常にカタールに圧力をかけてきている。

 サウジアラビアにしてみれば、カタールは目障りであり、自国領土に飲み込んでしまいたい、と思ってきているのであろう。昨今起こっているサウジアラビアによる、カタールに対する封鎖も、その一つであろうと思われる。

 カタールは世界的な世界のガス産出量の、3分の1のシェアを誇る、ガス産出国として知られているが、石油もつ産出しており、1961年以来、OPECのメンバー国になっていた。それがここに来て、石油には重点を置かず、ガスの開発に専念すると言い出し、来年の1月にはOPECから、離脱することを発表した。

 さて、このカタールのOPECからの離脱は、どんな影響を世界の石油市場に、もたらすのであろうか。カタールの産油量は現在60万バーレル/日と少ない。この産出量はオマーンよりも少ないのだ。

 それに比べ、サウサウジアラビアの産出量は、1000万バーレル/ 日であり、アラブ首長国連邦は、300万バーレル/日だ。これでは石油の産出量だけでは、勝負にならないだろう。しかし、いま世界は石油からガスの時代に、大きく変わりつつある。従って、カタールの将来は極めて有望、ということであろう。トルコのエルドアン大統領はそれを見越して、カタールとの関係を強化しているのであろうか。

 カタールが突然OPECからの、離脱を言い出したのには、多分に政治的問題があるからだ、という推測が専門家の間では、流れている。サウジアラビアとの軋轢が、その原因だというのだ。そのサウジアラビアとトルコとの関係は、カシオギ事件以来、ますます険悪になっている。

 石油市場はほかの原料とは異なり、生産量と消費量(生産と消費)とのバランスによって、価格が決まるのではない。巨大な石油市場をコントロールする市場が、産油国の石油価格を、決定しているのだ。

 そのため、世界の石油市場価格は、ほんの小さい政治、軍事、経済、政府高官の発言などに、左右されているのだ。市場関係者は価格の変動が起こる方が、利益が上がるため、そうした小さな変化を、大きく受け止めて反応するのだ。それが石油価格を決定していると、言っていいだろう。

 従って、少ない産油量ではあるが、カタールがこれからOPECを離脱した後で、打ってくる揺さぶりは、石油価格に大きな影響を、及ぼす可能性が高いということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:15 | この記事のURL
NO:5319 12月4日『サウジアラビアがカタールをGCCに呼び戻す』 [2018年12月03日(Mon)]
サウジアラビアが中心となり、アラブ首長国連邦、バハレーン、クウエイト、ヨルダン、エジプトなどに呼びかけ、強硬なカタール締め付け対応を決めたのは、だいぶ前の話だが、それが今日なお続いている。

 その結果、カタールへの陸海路は閉鎖され、物資が入らなくなっていた。もちろん空路は開かれていたので、イランやトルコといったカタールの友好国は、封鎖が始まった時期から、空輸で必要な物資を届けていた。

 だが、それは物価を引き上げることになり、カタール国民はいいとしても、外国からの出稼ぎ者たちにとっては、苦しい生活を余儀なくされ、彼らは母国の家族たちへの送金も、ままならなかった。

 そもそも、サウジアラビアがカタールを制裁した理由は、カタールがテロを支援している、という名目だったが、実のところ、サウジアラビアが毛嫌いしている、イランとカタールとの関係が、良かったからであろう。

 カタールのテロへの支援は事実であろうが、サウジアラビアはその何倍も、テロ組織に支援を送っているのではないのか。しかも、サウジアラビアはイエメンでは、大虐殺を断行しているのだ。

 さて突然ここに来て、サウジアラビアがカタールをGCCに呼び戻す、というのは何故であろうか。多分にカシオギ問題が、影響しているものと思われる。サウジアラビアはカシオギ問題で、世界中から顰蹙を買っており、他方、カタールに対する同情が強まっている。そのカタールはカシオギ問題で、一番強硬にサウジアラビアを攻め立てている、トルコと良好な関係にある。

 サウジアラビアは何とか国際的な非難を、かわしたいと思い、その手始めにカタールとの関係修復に、動いているのであろう。次のGCC会議に向けて、GCCの事務総長であるアブドルラテイーフ・ザヤーニ氏は、カタールの首都ドーハを訪問する予定になっている。彼が正式にカタールを次のGCC会議に、招待するという手はずだ。

 次のGCC会議はオマーンで開催される、予定になっている。そのサウジアラビアのカタール対応変化は,大歓迎すべきものであろう。カタールは裏ではイスラエルとの関係も悪くない。同国はイスラエルとの合意の上で、ガザのハマースに資金を提供している。サウジアラビアの皇太子も、イスラエルとの正式な関係構築に動き出している。そうしたことも背景には、あるのであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:18 | この記事のURL
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