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NO:5269 10月19日『モロッコで列車事故犠牲多数』 [2018年10月18日(Thu)]
中東では最近、列車事故やバス事故が、多くなっているような気がする。この種の事故は、犠牲者数が多いために、どうしても気にかかる。モロッコでも列車事故が起こり、多数が犠牲になっている。政府鉄道局の責任者の発表によれば、6人が死亡し86人が負傷した、ということのようだ。

しかし、他方では死者数は8人、という情報もあり、現段階では混乱しており、実数が掴めていない、ということであろうか。多分に、負傷者の中には重傷を負っている者もおり、今後は死者数が、増加するのではあるまいか
列車はブケンダールから、ラバトに向かっていた、ということのようだ。

負傷者らはラバトの軍病院に担ぎ込まれ治療を受けているということだ。一人でも多くの人たちが、救われることを祈るばかりだ。

列車事故やバス事故が増えているのは、経済苦からくる運転者らの、フラストレーションが高まっているからではないか、と思われる。そうした場合、スピードを規定以上に上げるとか、不注意の事故が起こる可能性、高いからだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:29 | この記事のURL
NO:5268 10月18日『サウジアラビアがアルカテイーフでも住民攻撃』 [2018年10月18日(Thu)]
 これだけカシオギ虐殺問題が、世界中で騒がれているにも関わらず、サウジアラビア政府は何の反省も、していないのであろう。力による、同国のシーア派住民に対する、弾圧を継続している。サウジアラビアの首都リヤドから、420キロ東にある、ペルシャ湾岸のアルカテイーフ地域で、シーア派住民を追い込んでいるのだ。

 つい最近も、アルカテイーフの住民に対して、サウジアラビアの警察軍が攻撃を加えた。彼らはグラネード攻撃、催涙弾攻撃に加え、実弾での攻撃も行った。このため一人の女性が銃弾を受け、負傷するのだが、親戚たちが彼女を近くの病院に担ぎ込むと、警察軍が病院への立ち入りを、30分に渡り阻止したようだ。

 アルカテイーフの近くの、バーブ・アッシャマールでも同様の攻撃が、起こっている。サウジアラビアは少数派の、シーア派に対する攻撃では、容赦しないのが普通のようだ。サウジアラビア人の多くは、彼らのスンニー派とは異なる、シーア派信者をイスラム教徒とは、見なしておらず、毛嫌いしているのだ。

 シーア派に対する政府による差別は酷く、公務員への就職でも、不採用になるのが普通のようだ。以前、日本に留学していたシーア派のサウジアラビア人学生は、日本で学んだ後は、アメリカに渡りそこで勉強して、永住するつもりであり、サウジアラビアに帰国するつもりは無い、と言っていた。

 それはもう30年ほど前の話だが、基本的には今でも、サウジアラビアのシーア派住民の立場に、改善は見られないのだ。いまだに経済的差別、宗教的差別、表現の自由が、規制されているのだ。

 こうしたことから、アルカテイーフの住民は2011年から、平和的な抗議デモ行ってきているが、その流れの中で、シーア派の宗教学者であり指導者でもある、シェイク・ニムル・バーキル・ニムル師が処刑されている。

 カシオギ氏はスンニー派のいわば、サウジアラビア社会のエリート層の出身だったが、彼は反政府ということで、今回虐殺されるに至った。しかし、シーア派の場合は集団で弾圧が加えられ、それは10年の長きに及んでいるのだ。もちろん、それ以前からも彼らに対する、差別や弾圧はあったのだ。

 アルカテイーフ地域はサウジアラビアの主要な産油地域であるが、シーア派住民は全くその恩恵に、預かっていないのだ。一時期、アメリカはこの地域を、サウジアラビアから分離させ、新たな首長国を創設する、という情報が流れたことがあるが、その後その話はどうなったのであろうか。

 イスラム教の宗派の違い、石油の産出地といったことが、ますますサウジアラビア政府に、アルカテイーフ地域のシーア派住民に対する敵意を、抱かせているのであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 12:00 | この記事のURL
NO:5267  10月17日  『サウジアラビア政府のカシオギ帳げし作戦』 [2018年10月17日(Wed)]
 サウジアラビア政府は王権の将来と、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の将来に関わる、大問題であるだけに、カシオギ問題をどう処理するかということで、相当苦心しているようだ。

  アメリカのポンペオ国務長官を受け入れ、サウジアラビア国王が話し合い、何とか傷のつかない解決案を、考えているようだ。アメリカにしてみれば、サウジアラビアが世界最大の石油油産出国であり、サウジアラビアの対応一つで、石油価格は100ドルを優に越えることになる、と言われている。

 そうなれば、世界経済は大混乱から、大不況に突入することになろう。また,サウジアラビアの石油が、アメリカ・ドルを下支えしなければ、アメリカの基盤を支える、アメリカの覇権 体制は崩壊し、ドル体制は崩れてしまおう。

  アメリカにとっては、サウジアラビアは世界最大の、アメリカ製兵器の輸入国でもあり、アメリカの国債を引き受けてくれる国でもある。つまり、サウジアラビアの体制が安定することが、アメリカの世界の覇権を支えることに、直結しているのだ。

  従って、今回のカシオギ事件では、皇太子が指示した形には、例えそうであったとしても、したくないというか、出来ないのがアメリカの立場であろう。しかし、同時にアメリカは法を、重視する国であることを、世界に示さなければなるまい。ポンペオ国務長官のサウジアラビア訪問と、サウジアラビア国王との討議は、そのためのものだ。

 こうしたニュースが流れている中で、サウジアラビアはアメリカに対して、シリア対応の軍資金1億ドルを提供したということだ。また、シリアの安定化のために4500万ドルの資金を、シリアに提供することも、発表している。

 イエメン問題でも、イエメンのホウシ派によって、拘束されていたフランス人の釈放の努力をし、サウジアラビアはそれに成功している。それでも、サウジアラビアが企画した世界経済会議には、多くの主要銀行の頭取が、欠席を表明し、IMFのトップも、欠席を決めている。その事によって世界の良心を、示しているのであろう。

 アメリカとサウジアラビアとの間では、秘密取引が成立しているのであろうが、事件が起こったトルコは、そうは行くまい。アメリカの牧師ブランソン氏の釈放をめぐり、エルドアン大統領は再三に渡り、トルコは法治国家であり、裁判所の権限が最高だ、と言ってもいた。

 そうなると、サウジアラビアとアメリアが、どうトルコを黙らせるか、という課題があるということだ。サウジアラビアに出来ることは、経済援助であろう。アメリカはやはり、トルコの経済を支援することと、クルド問題やギュレン問題で、何がしかの妥協を見せるかもしれない。

そして、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、一時的にか皇太子の座から、降りることによって、関係各国の刀を、鞘に納めるのかもしれない。そうでもしなければ、世界がアメリカとサウジアラビアに対して、大反対の声を上げることになろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 21:06 | この記事のURL
NO:5266 10月16日 トルコMIT情報部予算が急増』 [2018年10月15日(Mon)]
トルコにはアメリカのCIAや、ロシアのKGBのような、情報機関がある。その組織の全容は今日まで、あまり知られていないが、相当な力をトルコ内外の政治分野で、持っているようだ。

この組織は通常MITと呼ばれている。これまでトルコが行ってきた、IS(ISIL)に対する武器や資金の支援などでは、このMITが裏で動いていた、と言われているし、反政府とエルドアン大統領が毛嫌いしている、ギュレン・グループへの対応でも、MITが先頭に立っていると言われている。

このところ、このMITの予算が急増している、といいうニュースが、トルコ・ミニッツという反体制の、報道機関から伝えられた。もちろん、反体制の報道機関であることから、流されたニュースの信憑性や、信頼性の程度について、全く疑問が無いわけではないだろう。

ただ言えることは、事実もそこには含まれている、ということであろう。このトルコ・ミニッツの報道によれば、MITの予算は2016年の予算が、8・34億トルコ・リラであったものから、2017年には29億トルコ・リラに、増えているということだ。

その資金は何処から来たのかが、気になるところだが、このトルコ・ミニッツの伝えるところでは・政府が行った危険企業(反政府)の、没収などによって得た資金だ、ということのようだ。

当然、トルコ政府が情報機関であるMITの予算を、大幅に増額したということは、その必要あったからであろう。トルコ政府は国内と国外で、MITを使い新たな計画を、進めているということであろう。

MITの予算は昨年から増額されている。果たして昨年から、トルコでは何が動き出しているのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:39 | この記事のURL
NO:5265 10月15日 『アップルの携帯電話に秘密情報は嘘だろう』 [2018年10月14日(Sun)]
サウジアラビアのジャーナリストである、ジャマール・カシオギ氏の殺害をめぐり、種々の推測が飛び交っている。推測と書いたのは述べるまでも無く、いまマスコミに登場する種々の情報は、具体的な根拠を示していないからだ。

ほとんどは、トルコ政府から出てきた、断片的な情報を繋ぎ合わせ、それを推測し、膨らましたものではないのか。もちろん、トルコ政府から漏れてきた、情報のなかには幾つもの真実が、含まれていようが、残念ながら現段階では、その次の作業は推測に過ぎない。しかるべき根拠を示していないのだ。

そうしたなかで、いま話題になっているのは、ジャマール・カシオギ氏が使用していたといわれる、アップル社製の携帯時計だ。この時計は優れもので、殺人現場の様子が全て記録されている、ということであり、トルコ側はこの時計が出てくれば、おおよそのことが分かるということのようだ。

しかし、その事に気が付いたサウジアラビアの暗殺者たちは、携帯電話に記録された多くの部分を、抹消したはずだといわれている。それが事実かどうかは分からないが、もし、サウジアラビアの暗殺団が携帯電話について、気が付いていれば、当然そうしただろうと思われる。


ただ、そのような場合に果たして、その携帯電話は破壊もされず、持ち去られてもいないのであろうか。どうも納得がいかないのだが。私が暗殺団のメンバーであれば、当然その携帯時計は破壊し、しかも持ち去っていよう。情報の一部が消えているということは、トルコ側が情報収集の段階で、盗聴していたものが、途中で消えているからではないのか。

トルコ側はサウジアラビアの、正式な事件調査団に対して、この携帯時計の提示を求めるのであろうか。その場合、サウジアラビア側は素直にそれに、従うのであろうか。どうも納得の行かない話だ。

トルコ側がアップル社の、携帯電話の話を持ち出し、その性能のすごさについて、言及しているのは、もっと重要な情報を、隠すためではないのか。既に書いたが、トルコ政府はイスタンブールの、サウジアラビア領事館内に、幾つもの盗聴マイクとカメラを、設置していたはずだ。

友好国であり経済的に重要な、サウジアラビアの領事館に、トルコ政府が盗聴マイクや、カメラを設置していたということがばれれば、両国関係は複雑なものに、なっていこう。だからトルコ政府はその事を、隠す必要があったと思われる。

そのために持ち出されたのが、アップル社の携帯電話の話ではないのか。しかも、その携帯電話は優れものであり、云々となると、世界の多くの人達が納得するだろう。

なお、サウジアラビアのアブドルアジーズ・ビン・サウード・ビン・ナーイフ内相(王子)は、カシオギ殺害について『嘘だ』と言ったが、その証拠を何も示していない。彼は苦しい立場にあるのであろう。カシオギ氏暗殺事件で、ムハンマド・ビン・スルタン皇太子が計画していた、砂漠のダボス会議こと経済開発国際会議は欠席国が、増えているということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:59 | この記事のURL
NO:5264  10月14日  『トルコはカシオギ虐殺全証拠掴んでいる』 [2018年10月13日(Sat)]
 考えてみれば当たり前の話なのだが、トルコは始めからイスタンブールの、サウジアラビア領事館内で起こった、カシオギ氏虐殺の情況を、事件の起こる最初の段階から、全部知っていたようだ。

 最初の段階で、トルコから出ていた、拷問の後殺され、死体はバラバラに解体されて、処理されたという情報は、嘘ではなかったということだ。昨日、トルコ政府は全容を知っている、とサウジアラビアに伝えたようだ、また、トルコは虐殺情況を記録した、ビデオもあると言っている。

 当然であろう、イスタンブールのサウジアラビア領事館が設立されるときに、トルコ側が工事をしたものと思われるが、その際に、全ての部屋に隠しカメラを、設置していたのであろう。それは通常行われることであり、何の不思議も無い。

 隠しカメラについては、ロシアとアメリカ双方の大使館に、設置されているという話が流れたが、ごく当たり前の作業であろう。そうすることによって、ロシアとアメリカは相互に監視して来ていたのだ。また、ロシアもアメリカもその隠しカメラや、隠しマイクを探して、撤去する作業を、繰り返してきていたのだ。

 CNNはトルコがイスタンブールの、サウジアラビア領事館内で起こった、虐殺事件のショッキングなビデオがある、と伝えているが、それは拷問、殺害、遺体の切断処理の全貌を、記録したものであろう。こうなると、サウジアラビア政府は言い逃れの、しようがあるまい。(肉食文化の国では、人であれ動物であれ、一旦死亡したものを解体するのは、手馴れたものなのかも知れない)

 さて、次の段階の話になるが、トルコ政府はこのビデオを、公開することはあるまい、一部からもれて流れるかもしれないが、公式にはありえないと思われる。トルコ政府にしてみれば、このビデオはサウジアラビアを脅し、巨額の金を引き出す、貴重なネタになろうからだ。

 トルコ政府はサウジアラビア政府を、じりじりと脅して行き、自国の考える結果を引き出すことになろう。同様にアメリカも、既にこの殺害現場のビデオは、手に入れているのではないかと思われる。従って、アメリカもサウジアラビア王家を、脅しまくることになろう。トルコはこのビデオを、アメリカに渡すに当たって、どのような交換条件を付けたか、関心がもたれる。

 いずれにせよ、今回の事件は常識の範囲を超えており、まさに猟奇事件の類だ。従って、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が国王になることは、この事件が原因で、完全に消えたのではないか。また、今回の事件を機に、反皇太子派の勢力が増して行き、皇太子の処刑といったことも、起こりうるのではないか。

 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の若気の至りというか、彼の自分に対する過信が、結果的には彼の政治生命と肉体生命を、縮めたということであろう。例え彼が処罰を受けることが無いとしても、彼はこの事件を機に、外国へは行けなくなるのではないか。インターポールが待っているし、反ン皇太子派による暗殺の可能性もあるからだ。

 そして、このムハンマド・ビン・サルマン皇太子を擁立した、サルマン国王も引責辞任することになるかもしれない。まさに、サウジアラビアの王家にとっては、これは革命的な出来事、ということではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:56 | この記事のURL
NO:5263 10月13日『中東短信』 [2018年10月12日(Fri)]
今日は重要な情報が沢山伝えられたので、それらの幾つかのポイントだけを、ご紹介することにした。

:トルコとアメリカブランソン釈放合意か

どうやらここに来て、トルコとアメリカはブランソン牧師釈放で、合意に至っているようだ、これでトルコ・リラは値上がりするだろう

:国連アッバース信用できず

国連が立てたパレスチナ問題担当の、マドロウ氏は話にならない、とパレスチナ自治政府がボイコットしたが、これを受けて国連も、パレスチナ自治政府とは話にならない,と交渉を断念したようだ。

:シリア・クルド外人IS900人逮捕

44か国から集まったIS戦闘員900人を、YPGは刑務所に入れている、と発表した。

:SDFがIS戦闘員651人殺害

デルズールでの戦いで、SDFはISの戦闘員を、651殺害したと発表。

:ロシアはリビアで軍展開しない

欧米はロシアがリビアで、シリアで行ったのと、同じような作戦に出るだろう、と懸念していたが、ロシア政府にはその意向が無い、と政府高官が語っている。

:バグダーデイ数百人の裏切り者処刑命令

:IMF勝手に貿易するな

最近、自国通貨での貿易が、世界中で拡大しているが、IMFはこのことに不満を述べた。これでは通貨の安定も貿易の安全も、保証が出来なくなるからだ、ということだ。何のことはないドルを守るためであり、中国に対する圧力であろう。

:米情報部ムハンマド・サルマン皇太子が殺害命令

:米議員サウジアラビアに武器売るな

イエメンと非人道的な戦争を継続し、今回はジャーナリストを殺害した、サウジアラビアに対して、アメリカのクリス・マーフィ議員は、トランプ大統領に対して、カシオギ殺害に関与するサウジアラビアには、武器を売るべきではないと伝えた。彼はサウジアラビアとの軍事、政治、経済関係を、再考する時期が、来たと語った。

:トランプはカシオギ関係なくサウジアラビアに武器輸出意向

トランプ大統領はカシオギ問題に、左右されることなく、サウジアラビアに武器を売り続ける、と語った。それはアメリカの経済にプラスだからだ、ということのようだ。トランプ大統領は彼の任期中に、サウジアラビアとの関係を壊したくない、ということであろう。

:アップルの時計がカギ

今回殺害されたとされている、カシオギ氏はアップル社の、時計を身に着けていたことが判明しているが、この時計が見つかれば、殺害される段階で、カシオギ氏がどのような状況にあったのかが、相当明らかになりそうだ。

最近の電子時計は、相当量の情報を、自動的に記録する性能を持っている。例えば所有者が何時に何処にいたのか、その時の会話の音声記録などだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:31 | この記事のURL
NO:5262  10月12日  『カシオギ問題拡大と疑問』 [2018年10月11日(Thu)]
 事が世界最大の産油国、サウジアラビアに絡む問題なだけに、世界のカシオギ問題に対する関心は、拡大している、彼は実際にイスタンブールの、サウジアラビア領事館で殺されたのか、あるいは捕まって生きたまま、何処かに連れ去られたのか。

 カシオギ氏がサウジアラビア領事館の中で、拷問を受け、その後殺害され、細切れにされた、といったおぞましい情報もある。しかし、常識では果たしてそんなことが、領事館内で行われるものであろうか。

 カシオギ氏がアメリカに居住する、ジャーナリストであったことから、アメリカ政府もこの事件には、ことさらの関心を、寄せているようであり、ポンペオ国務長官はサウジアラビアの、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と、電話で話し合ったようだ。

 イランなどの情報によれば、今回の殺害事件(?)はサルマン国王の、じきじきの命令によるものだ、ということだ。それは、トルコの情報関係者からの情報としており、イランが直接判断したものではない、形になっている。

 しかし、トルコではマスコミが、サウジアラビアが派遣したといわれる、プロの暗殺集団15
人の、写真を公開して、既に、サウジアラビア政府による犯行、と断定しているようだ。当然のことながら、エルドアン大統領はサウジアラビアに対して、事情説明を迫っている。

 今回の事件で不思議だったことは、アメリカのFBIがカシオギ氏の暗殺を、サウジアラビアに対する電話盗聴で、事件が起こる前に、掴んでいたということだ。しかし、そのことはカシオギ氏には、伝えられていなかったのであろう。

 もう一つ腑に落ちないことは、アメリカが今回の出来事を、喜んでいるということだ。確かにそう言われてみれば、アメリカとサウジアラビアとの間には、幾つもの問題が横たわっている。

 アメリカはサウジアラビアに、防衛費を出せと迫り、それに対して、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は払わない、と言っている。両者の舌鋒は相当鋭いということだ。アメリカはサウジアラビアに対して、石油の増産も迫っている。そうした幾つもの問題を抱えている中で、今回の事件が起こったことは、アメリカをしてサウジ王家を、追い込める口実が、出来たのであろうか。

 もし、今回、実際にカシオギ氏が殺害されており、しかも、それがサウジアラビア領事館で起こっていれば、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子もサルマン国王も、殺害の責任を問われることになろう。

 無責任な言い方が許されれば、今回のカシオギ事件はいろいろなことが、想定できるだけに、実に興味深いものであろう。例えば、カシオギ事件はアメリカがサウド王家を、潰す為に仕組んだものであったとか??
Posted by 佐々木 良昭 at 11:14 | この記事のURL
NO:5261 10月11日 『ロシアがリビアもシリア方式取るか欧米懸念』 [2018年10月10日(Wed)]
ロシアがリビアに武器と兵員を、送り込んでいるということが、欧米で問題になっている。ロシアはリビアもシリア方式で、問題を解決するつもりではないか、という懸念からだ。

 述べるまでも無く、アメリカもイギリスもフランスも、イタリアもリビアには軍隊を送り込み、それぞれに、軍事基地を構築しているはずだ。そして、その基地を使い、これらの国々はその時々の状況で、リビアを攻撃しているのだ。

 ロシアは同国軍の特殊部隊スペツナズをリビアに送り込み、既に軍事展開しているが、ロシアの説明では、アフリカ大陸からヨーロッパに渡ろうとしている、非合法移民を阻止するためだとしている。

 ロシア軍の作戦は、リビア東部のトブルクとベンガジを、拠点としているが、この地域は東リビア政府の、ハフタル将軍の管轄範囲だ。そのことは、ロシア軍のリビアでの展開は、ハフタル将軍とは合意が出来ているのであろう。

 ロシアはリビアにワグナーと呼ばれる傭兵も、送り込んでいるようだ、彼らはカリバー対艦ミサイルや、S300ミサイルもリビア国内に、持ち込んでいるようだ。

ロシア軍がハフタル将軍との協力の下で、シリアでアサド大統領と協力して進めたように、作戦を展開していけば、反政府のテロ組織や武装部族組織は、壊滅が案外容易であろうと思われる。

 このロシア軍の進出に、欧米はどう対応するのであろうか。欧米諸国がリビアに進出しているのは、リビアの石油資源を、抑えることが目的なわけだが、それがうまくいかなくなる可能性があろう。

 2011年のカダフィ政権打倒以来、アメリカはリビアに対して、種々の工作を行ってきているし、フランスやイギリス、イタリアもしかりだ。リビアの内戦がいまだに止まないということは、欧米各国がそれぞれに、リビア国内の勢力部族に対して、武器と資金を供給してきたからであろう。

 これまで何度も書いたが、戦闘が起こり、それが長期化するのには、資金と戦闘員と武器が必要なのは、誰にも分ろう。それをアメリカはアフガニスタンでも、イラクでもシリアでも、やってきているのだ。もちろん、イギリスやフランス、イタリアもしかりであろう。ロシア軍のリビア進出は、それらの国々の努力を、水泡に帰する可能性が、あるということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:04 | この記事のURL
NO:5260 10月10日 『カシオギ問題と各国の対応』 [2018年10月09日(Tue)]
トルコのイスタンブール市にある、サウジアラビア領事館で、サウジアラビア人ジャーナリストのカシオギ氏が、行方不明になった事件は、国際問題化している。各国の判断は領事館内で殺された、ということでほぼ一致している。

トルコの警察関係者は、カシオギ氏殺害のために、サウジアラビアから15人の特殊要員が、イスタンブールを訪れ、事件後即座に出国している、と語っている。こうしたことから、トルコ政府はサウジアラビア政府に対して、事件調査のために、領事館への立ち入り許可を求めており、サウジアラビア側はそれに応えると言いながら、なかなか実際には許可が、下りていないようだ。

大使館の中で拷問を受け、最後には殺され、体はこまごまに切り刻まれた、というのだから、事実であるとすれば、もう単なる殺害ではあるまい。そのカシオギ氏は、アメリカのワシントン・ポストのジャーナリストであり、それ以外にも、名をはせた人物だっただけに、アメリカ側での反応も、激しいものとなっている。

ワシントン・ポスト紙はアメリカ政府に対して、サウジアラビアへの事件の厳しい調査を、求めている。それは当然の出方であろう。いずれにしろ事件の真相を、調べなければなるまい。

トランプ大統領の反応は、いまひとつはっきりしていないようだ。彼の一言が、今後のアメリカ・サウジアラビア関係に、大きく影響するからだ。巷では、今回の事件とサウジアラビアの、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子との関係が、噂されているが。もし、サウジアラビアの犯行であるとすれば、サウジアラビアの最高権威の、意向によるものであることは、間違いなかろう。

 あるいはトランプ大統領はこの事件を、好機とみているかもしれない。トランプ大統領はサウジアラビアに対し、防衛費の負担増や、武器の購入を要求しており、加えて石油の増産も要求している。

 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、アメリカの『サウジアラビア防衛ただ乗り論』に反発し、自分で守れると答えており、アメリカとサウジアラビアとの関係は、険悪なムードになっている。

 そこでこの事件が起きたわけだから、サウジアラビアの犯行が明らかになれば、アメリカはあらゆる圧力を、サウジアラビア政府にかけられるようになる、ということであろう。

 人の不幸も幸福も、それが政治駆け引きの材料になれば、そこには人情はからまなくなる。まさに冷徹な判断だけが、機能するのであろう。それが国際政治の、世界なのであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:18 | この記事のURL
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