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NO:5248 9月28日トルコ軍ユーフラテス川東に進出する重大性』 [2018年09月26日(Wed)]
トルコ政府は軍を、シリアのユーフラテス川の、東側に進出させる、と発表した。これはとんでもない話なのだ。表向きはシリア国民の安全地帯を、ユーフラテス川の東岸にも設けることにより、シリア国内を安定化させる、というものだ。

その進軍範囲は相当な規模に渡りそうだ。アルバーブ、ジャラブルス、ダビーク、アッラーイ、アッザーズなどだ。加えてマンビジュ、ハサカ、ラッカ、タルアビヤド、コバネだ。

つまり、シリア北部と東部の相当部分を、カバーしているのだ。そのトルコ軍進出の目的は、エルドアン大統領が述べているように、シリア国民の安全圏を拡大することもあるだろうが、この地域は実は石油産出地域なのだ。アメリカがユーフラテス川の東岸で頑張っているのも、やはりシリアの石油を狙っているからなのだ。

トルコ軍がアメリカ軍の陣取る、ユーフラテス川の東岸に出て行くということは、場合によっては武力衝突が、トルコ軍とアメリカ軍との間で、起こることも想定しなければなるまい。

トルコはそれを抑えるためであろうか。ユーフラテス川の東岸にいるのは、YPGだと主張し、YPG
はトルコの安全をおびやかす存在であり、打倒しなければならない、と主張している。

トルコはこの作戦を実施するにあたり、自軍はもとよりのことだが、友軍であるシリアのFSA
と連携するつもりだ。それがトルコ軍の行動を正当化する、と考えているのであろう。

トルコ政府がここまで、アメリカに対しても強気で出るということは、トルコの背後にロシア軍が、存在するからであろうか。それにしても、やり方は極めて乱暴、と言わざるを得まい。

こうしたトルコ政府の動きは、トルコ
は、アメリカとの関係が、すこぶる悪くなっている、という判断からではないだろうか。トルコはアメリカとの距離を開いていき、将来はロシアと組もう、と考えているのかもしれない。

いまの時代は合従連衡の時代であり、今日の友人は明日には、敵になって当たり前なのであろう。その辺を、アメリカが世界は自分の支配下だ、と考えているとすれば愚かの限りであろう。

世界は時々刻々と変化しており、対外関係は常に流動的だということだ。アメリカとヨーロッパ諸国が一体となって、NATO
を結成し、ロシアと対峙していた時代は、終わりを告げるのではないか。

その走りはトルコのNATO
離脱であり、独仏とアメリカとの対立が、鮮明化していくことであろう。その兆候の一つが、イランとの経済関係重視を、鮮明に打ち出したヨーロッパ諸国と、イランをあくまでも敵対視する、アメリカの違いであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:47 | この記事のURL
NO:5247 9月27日『アメリカのイラン追い込みは失敗』 [2018年09月26日(Wed)]
アメリカのトランプ大統領は、イランの石油を買わないよう、世界に働きかけ、各種の制裁も決めていた。その結果、イランが経済的に追い込まれれば、最後にはアメリカに対して、イランが白旗を上げる、と考えていたようだ。

しかし、意外な伏兵がいた。それはヨーロッパ諸国だった。大産油国であるイランは、外国に持っている石油代金の凍結分が、相当あり金には困らない国だが、それが使えない状態にあるだけだ。

加えて、イランはアメリカによる長い経済制裁のために、インフラはボロボロになってもいる。航空機、車両、発電所に石油施設など、イランには修理したり新規にやりたい工事が、山積しているのだ。

まさに、イランは世界の先進国にしてみれば、宝の山であろう。その宝の山に食いつき始めたのが、ヨーロッパ諸国であり、ヨーロッパ諸国はイランとの貿易を、活性化するために新たな資金の流れを、作るということになった。この機関が出来上がれば、ヨーロッパ諸国は何の抵抗も、アメリカの邪魔も無く、イランと取引できるようになるだの。

加えて、この新たな機関にはヨーロッパ諸国だけではなく、他の国々も参加することが出来る、ということなので、アメリカのイラン経済締め付けは、ほぼ完全に失敗に終わった、ということであろう。

石油の輸出阻止も結局は、ロシアや中国、インドといった大消費諸国が、自国通貨での取引を進め、『イランの石油を一滴たりとも外国に買わせない。』というトランプ大統領の考えは、失敗に終わっている。

何故、トランプ大統領は完全な失敗を、してしまったのであろうか。それはあまりにも、自分勝手なやり方であり、世界を力で抑え込もうとする、考えだからであろう。フランスのマクロン大統領は、ヨーロッパ諸国を代表して、アメリカに反旗を翻している。

アメリカはシリアでも敗北した。もう、シリアにアメリカが介入する余地は、極めて限られた範囲に、なったのではないのか。アメリカが支援していたIS(ISIL)
は、シリア軍やイランの革命防衛隊などに追い込まれ、アメリカ軍のヘリで逃げだす始末だ.既に、アフガニスタンに移送されたIS(ISIL)のメンバーは、
2500人を超えている、という情報もある。

結果的に、中東はロシアとイランの勝利に終わり、その恩恵に浴するのはヨーロッパ諸国、ということになりそうだ。トランプ大統領は11
月に中間選挙を控え、どうその穴埋めをするのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:59 | この記事のURL
NO:5246 9月26日『ロシアが始めた中東総支配への一歩』 [2018年09月25日(Tue)]
ロシアのプーチン大統領は、シリアにおける自国の関与が、大きな成果を挙げたことを踏まえ、思い切った新方針を、打ち出し始めているのかもしれない。ロシアは東地中海とシリアの領空を、すべて電子管理することを決めたのだ。

このシステムが作動し始めると、この領域を飛ぶ航空機の、衛星ナビゲーションは使えなくなり、機内に積まれたレーダーや、通信システムも、作動不可能となるということだ。それはロシア軍の電子対抗機能が、非常に高いレベルであることから、疑う余地もあるまい。

加えて、ロシア政府はシリアに対して、S300ミサイルを今後2週間以内に、引き渡すと発表した。このS300ミサイルが、シリアの手に渡れば、シリアの空域に外国のミサイルや、戦闘機が侵入すれば、たちまちにして、撃墜されることになろう。


この二つのシステムが稼働し始めれば、たとえアメリカと言えども、容易にシリアやロシアに手をだすわけには、いかなくなるということだ。もちろん、イスラエルもしかりであろう。

そこで問題になるのは、シリアやロシアと良好な関係にある、レバノンのヘズブラやイランの革命防衛隊は、この新システムによって妨害、阻止されるとは限らないという点だ。ヘズブラと革命防衛隊は、我が物顔で行動できるように、なるのではないのか。

そうなれば、このシステムの導入はイスラエルにとって、極めて危険な状況を生み出す、ということになる。しかも、イスラエルと国境を接する、シリアの南部には相当数の革命防衛隊員や、ヘズブラのメンバーがおり、彼らはミサイルを所有しているのだ。

その危険な状態にあるイスラエルを、アメリカが守ろうとして、地中海海域で動き出せば、ロシアはそれを阻止する動き、出る可能性があろう。アメリカとて手無益な戦闘を、ロシアと始めるつもりはなかろう。

もちろん、アメリカ政府の内部の一部には、第三次世界大戦を期待するグループが存在する、とも伝えられているが、それは実際には動き出さないのではないのか。そうなると、いま一番震え上がっているの、イスラエルであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:20 | この記事のURL
NO:5245  9月25日  『ISの役割はほぼ終わりか投降と移動が目立つ』 [2018年09月24日(Mon)]
シリアやイラクで大躍進したIS(ISIL)の存在が、次第に薄れてきている。既にイラキャシリアの多くの支配地は放棄し、居場所に事欠く始末のようだ。彼らはシリアの北部や東部の川岸のエリアに移送されている。

シリア北部はトルコへの逃亡経路であり、シリアのユーフラテス川の東側は、アメリカ軍の支配地になっているからだ。アメリカ軍がここで頑張っているのは、デルズール界隈のシリアの石油を、狙ってのことであろう。

そこにIS(ISIL)のメンバーを集め、アメリカのシリアに於ける石油支配を、継続させる戦闘に参加させるのでろうか。また、IS(ISIL)はアフガニスタンにも、相当移送されたようだ。最近では、シリアやイラクでの戦果よりも、アフガニスタンでの活動が目立っている。

IS(ISIL)はリビアでも活動してはいるが、いまひとつ精彩が無い。それはリビアのミリシア・グループが、幾つにも分かれており、戦闘を展開しているために、しかるべきグル−プと手を組むことによって、大戦団を組むことが出来ないからかもしれない。また、リビアには米仏英伊などの介入も、目立ってきているからであろうか。

シリアではIS(ISIL)がイラク国境へ、移動したという情報があるが、これは先に述べた通りの、結果であろう。シリアではイギリス人の薬剤師が、IS(ISIL)側の医師として4年働いていたが、最近になって投降している。これはIS(ISIL)のシリアに於ける将来が、希望の無いものになってきているからであろう。

IS(ISIL)がイランのアフワーズで開催された、戦勝記念式典のパレードに攻撃を加えた、という犯行声明を出したが、これはどう考えても、IS(ISIL)によるものだったとは思えない。単に宣伝のためであり、それ以外の何物でもあるまい。

シリアからIS(ISIL)の幹部が、アメリカ軍のヘリで他の場所に移送された、という情報も流れた。それは事実であろう。IS(ISIL)のシリアでの敗色が濃くなり、無駄な犠牲は避けたい、しかも、これまで育ててきたIS(ISIL)の幹部を、死なせるわけには行かない、ということであろう。

同じ時期に、バグダーデイの健康がすこぶる悪化し、既に指揮を取れる状態にはないことから、後継のIS(ISIL)リーダーの人事が、話題になっている。しかし、これはIS(ISIL)に関するニュースを、繋ぎ止めるためのものであり、バグダーデイが死に体
(死亡?)にあることは、以前から言われていることであり、何の新味も無い話だ。

IS(ISIL)もタレントのようなものであり、話題が豊富なほど支援者からの寄付も、集まるのであろう。そのための宣伝作戦に、一喜一憂することはあるまい。中東でのテロの主役の座からIS(ISIL)は降りたのであろうか。その次にどんな組織が登場するのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:03 | この記事のURL
訂正加筆版 [2018年09月23日(Sun)]
NO:5244 9月24日 中東TODAY
『イラン・アフワーズ軍事パレード襲撃される』
イランとイラクの国境に近い、イランの南西部に、フーゼスタン州にアフワーズ市というところがあるが、ここはイランの石油地帯のひとつだ。フ−ゼスタン州の全体がそうなのだが、アフワーズ市の住民のほとんどは、スンニー派でありアラブ人だ。
住民のほとんどは石油産業に従事している。このことから、サダム・フセイン大統領はイランとの間で起こった、1980年〜1988年のイランとイラクの戦争(イラン・イラク戦争)で、『フーゼスタンのアラブ人を、イランから解放す。』と叫んだのだ。
この戦争以来、イラン政府によって、フーゼスタン州のアラブ住民200万人は、敵性住民として差別され、監視下に置かれてきていたことを意味する。フーゼスタンの州都アフワーズ市では、最近でも水不足や物資不足、イラン通貨の大幅な下落で、抗議デモが起こっていたし、それに対するイラン政府の弾圧対応が、外部にも報じられていた。
そのアフワーズ市で土曜日に行われた、イラン・イラク戦争勝利記念の、軍事パレードに対し、4人のガンマンが銃撃を加え、イラン人の死者は民間人を含め24人にのぼり、負傷者は60人に達した。
誰がこの襲撃犯なのか、ということについては諸説ある。『アフワーズ国民抵抗運動』という組織が名乗りを上げたようだ。また、IS(ISIL)
が犯行声明を出し、死者は24人ではなく29人だと訂正した。これはトルコのフッリエト紙が報じたものだ。同紙はどちらかといえば、中立的な立場で報道している、信頼性の高い新聞だ。
他方、襲撃犯側はと言うと、オートバイに乗ってやってきた襲撃犯は4人であり、そのうち3人が現場で射殺され、1人は重傷を負った後、逮捕されたということのようだ。従って、逮捕された人物を取り調べれば、犯行組織が何処なのかは、近く明らかになろうと見られていたが、しかし、事件後間も無く、この重傷を負ったテロリストは、死亡したようだ。
イラン政府は最初の段階では、実行犯はIS(ISIL)のメンバーではないか、と考えていたようだが、イランではそれ以外にも犯行に及ぶ可能性のある組織は少なくない。イランに敵対的な組織としてはクルド、バルーチ、トルコマン、アラブ・イラン人などの組織が上げられる。
クルドからはMKO(ムジャーヒデーン・ハルク)やKDPI,HDKA,PAJKが上げられようし、シスタン・バルチスタン州のバルーチのパキスタンからの独立闘争組織(ジュンドッラー=アッラーの兵士)とは、パキスタンとの国境地帯で、イラン軍と何度も戦闘を展開してきている。この組織はアメリカ、イスラエル、イギリスの情報部から、援助を受けている模様だ。
アラブ・イラン人とは、アフワ−ズのアラブ・オリジンの住民のことだ。いずれにしろ、イラン政府はサウジアラビアやアラブ首長国連邦、そしてアメリカのCIAが関与している、と見ているようだ。そしてイスラエルのモサドの名も上げている。
トルコマンはイラン北部の住民だ、彼らは現在のトルクメニスタン共和国から、大分前にイランへ移住していたか、もともと定住していた人達だ。これら以外にも、アゼルバイジャン人のイランからの、分離独立を標榜する、地下組織も存在しているのだ。イラン人の4分の一が、アゼルバイジャン人だと見られているので、この組織も無視できまい。
これだけ多くの異民族と、反政府組織が存在するということは、イランが歴史的に繁栄したからであろう。そのために周辺の異民族が入り、定住して今日に至るということであろう。それは陸続きの国家の弱点であり、利点でもあろう。
今回の襲撃事件ではもう一つ、興味深い組織名が出てきている。それはイラン政府が明らかにした、『アルアフワーズエ』という組織であり、名前から分かるように、彼らの組織はイラン南西部の、アフワーズの住民によって、組織されたものであろう。イラン政府はサウジアラビア政府がこの組織を、支援していると見ている。
述べるまでも無く、イランとサウジアラビアとの関係は、現在、極めて緊張した状態にあり、まさに一触即発状態にあるわけだから、サウジアラビアが支援する組織によって、今回のようなテロが起こっても、何の不思議もあるまい。
イラン政府は時間が経過するに従い、外国の関与から、サウジアラビアの関与に、傾いてきているのではないだろうか。イラン政府のザリーフ外相は『外国が支援し、資金を与え、武器を与え、サウジアラビアとアラブ首長国連邦で、軍事訓練を施した。』と発表している。
サウジアラビアがテロ事件の背後にいることが、明らかになれば、イランはサウジアラビアに対する、報復を考えよう。それがホルムズ海峡の封鎖に繋がるのか(最近行われたペルシャ湾での、イラン軍の訓練には、600艘の漁船レベルを含む艦船が集結したということだ)。
イランが考えておるのは、あるいはサウジアラビア領土への、直接的な軍事攻撃なのか、またその攻撃は、サウジアラビアの軍事基地が対象になるのか、石油施設になるのか、首都リヤドになるのかは分からない。
いずれにしろ、今回の襲撃事件をきっかけに、イランとサウジアラビアとは、極めて危険な状況に入ってきている、ということであろう。その流れの中で、今回のテロ事件発生は、革命防衛隊の影響力を、国内外で増して行くものと思われ、イラン国内では強硬な意見が、主流となって行こう。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:16 | この記事のURL
NO:5244  9月24日  『イラン・アフワーズ軍事パレード襲撃される』 [2018年09月23日(Sun)]
イランとイラクの国境に近い、イランの南西部に、アフワーズというところがある。そこの住民のほとんどは、スンニー派でありアラブ人だ。このことから、サダム・フセイン大統領はイランとの間で起こった、1980年代の戦争で、『アフワーズのアラブ人をイランから解放す。』と叫んだのだ。

その事はイラン政府によって、アフワーズの住民が差別され、監視下に置かれてきていたことを意味する。最近でも水不足や物資不足で、抗議デモが起こっていたし、それに対するイラン政府の弾圧対応が、外部に報じられていた。

そのアフワーズで土曜日に行われた、イラン・イラク戦争勝利記念の、軍のパレードに対し、4人のガンマンが銃撃を加え、イラン人の死者は民間人を含め24人にのぼり、負傷者は60人に達した。

誰がこの襲撃犯なのか、ということについては諸説ある。まずはIS(ISIL)が犯行声明を発表し、死者は24人ではなく29人だと発表した。これはトルコのフッリエト紙が報じたものだ。同紙はどちらかといえば、中立的な立場を採っている。

他方、襲撃犯側はと言うと、襲撃犯は4人であり、そのうち3人が現場で射殺され、1人は重傷を負い、逮捕されたということのようだ。従って、逮捕された人物を取り調べれば、犯行組織が何処なのかは、近く明らかになろう。

イラン政府は現段階では、実行犯はIS(ISIL)のメンバーではないか、と考えているようだが、それ以外にも犯行に及ぶ可能性のある組織は少なくない。イランに敵対的な組織としてはクルド、バルーチ、トルコマン、アラブ・イラン人などが上げられる。

クルドからはMKOが上げられようし、バルーチとはパキスタンとの国境地帯で、戦闘を何度も展開してきている。アラブ・イラン人とは、アフワ−ズの住民のことだ。トルコマンはイラン北部の住民であろう。

もう一つ興味深い組織名が出てきている。それはイラン政府が明らかにした、『アルアフワーズエ』という組織であり、名前から分かるように、彼らはイラン南西部アフワーズの住民によって、組織されたものであろう。イラン政府はこの組織を、サウジアラビアによって支援されている、と見ている。

述べるまでも無く、イランとサウジアラビアとの関係は、極めて緊張した状態にあり、まさに一触即発状態にあるわけだから、今回のようなテロが起こっても、何の不思議もあるまい。イラン政府は時間が経過するに従い、外国の関与から、サウジアラビアの関与に、傾いてきているのではないだろうか。

サウジアラビアがテロ事件の背後に、いることが明らかになれば、イランはサウジアライアに対する、報復を考えよう。それがホルムズ海峡の封鎖に繋がるのか、あるいはサウジアラビアへの軍事攻撃なのか、またその攻撃は、軍事基地が対象になるのか、石油施設になるのか。

いずれにしろ、極めて危険な状況になってきている、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:12 | この記事のURL
NO:5243  9月23日  『アメリカが露S400買うなと各国に圧力』 [2018年09月22日(Sat)]
  アメリカの主要産業は、兵器輸出であることは、世界の知るところだが、このところアメリカのトランプ発言は、限度を超えているとしか思えない。中国がロシアからS400を、輸入しようとする動きに対して、圧力を掛け、阻止しよとしているのだ。

  これはさすがに、ロシアと中国を激怒させているようで、ロシアは『これは危険な火遊びだ。』とアメリカを非難している。アメリカにはロシアと中国の、兵器取引で口を挟む、何の権利があるというのであろうか。他方、アメリカは日本を始め、世界中の国々に対して、兵器を押し売りしているのだ。

  アメリカは『アメリカ製の兵器は平和を実現する、天使のようなものであり、ロシア製兵器は悪魔だ。』とでも言うつもりなのであろうか。アメリカはかつて、徹底打倒を口にしていた、アルカーイダのテロリストを、『穏健ジハーデスト』と呼び、今では支援しているのだ。

  シリアでの戦争で、ロシアは理性的に、しかも誠実に、問題解決に努力してきた。そこでロシアが使った兵器は、国際的に認められることとなり、トルコが第一番に、ロシア製S400ミサイルの、購入交渉を始めた。

  この動きに追従したのは、アラブ湾岸のカタールであり、サウジも触手を伸ばしている。そしてイランも、然りのようだ。またインドは本格的に、購入交渉を始めているようだ。これではアメリカの兵器の市場が、侵されるということであろうか。

 アメリカはトルコに対して、猛烈にS400ミサイルの輸入を、阻止しようと圧力を掛け、中国に対しても、ロシアの戦闘機やS400を買うな、と圧力を掛け、インドに対しても購入を止めろ、と圧力を掛けている。

 アメリカはどのような理屈で、自国の兵器輸出を正当とし、ロシアの兵器輸出はだめだ、というのであろうか。こんな理屈に合わない話しをしていると、世界はアメリカに対する信頼を、どんどん下げて行き、アメリカは国際社会の中で、孤立することになるのではないのか。

 そうした取引の中で、アメリカは中古の艦船を、日本に買えと言ってきているそうだ。日本の造船技術は、世界的にも高い評価をされている。しかも、いま日本の造船業界は、不景気であり、国内使用は何としても、受注したいということであろう。

 安部総理はいい人お兄さんで、トランプのこの人を馬鹿にした申し出を、受けるのであろうか。アメリカのドラえもんのポケットになった、日本の将来はどうなるのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:39 | この記事のURL
NO:5242 9月22日 『トルコとアメリカ関係の今後』 [2018年09月21日(Fri)]
8月に起こったトルコの通貨リラの、暴落騒ぎはいまだに収まっていない。4月当時のレートと比較して、リラは25
パーセント程度下落したのだ。述べるまでもなく、それがトルコの経済全体に、与えた影響は甚大であり、消費が後退し、インフレが昂じ、失業が増えるといった現象が、顕著になってきている。

そもそも、このトルコ・リラの下落は、なぜ起こっているのであろうか。単純に言ってしまえばトルコのエルドアン大統領と、アメリカのトランプ大統領という、強烈なキャラクターを持つ二人の元首の、感情的な衝突であろう。

もちろん、その裏には国家レベルの利害が、対立してもいる。それがここに来て顕わになってきている。アメリカの発表によれば、アメリカ政府はシリアのクルド組織
YPGやPYDを、テロ組織とみなさないということだ。これはトルコにとっては、極めて不愉快なことであろう。このクルド組織は将来、トルコの東部5分の1
を奪い、クルド国家を樹立する考えでいるのだ。

従って、トルコはこれまで何度となく、アメリカに対してYPG、PYD
との協力を止めるよう、要請してきていた。しかし、アメリカはシリアでのテロ作戦で、これらのクルド組織が最も信頼できる組織だとして、協力関係を続けてきていたのだ。

加えて、アメリカは最近クルドのYPGに対し、250
台分の武器を、提供しているのだ。りゅう弾砲機関銃など提供された武器は、多種にわたっている。そして、アメリカはトルコが要求してきた、マンビジュからのYPG
追放を、拒否している。アメリカに言わせれば、マンビジュからのYPG追放は、合意されていないというのだ。

YPGへの武器供与が進む中で、アメリカによるトルコへの武器供与は、進んでいない。トルコはアメリカから最新鋭の、F35
戦闘機の購入を、希望しているのだが、アメリカは色よい返事をしていないのだ。アメリカに言わせれば、F35をトルコに売れば、トルコはロシアや中国に対して、
F35の構造を見せてしまい、軍事技術が、と考えているからだ。

アメリカにとって、トルコに対する大きな不満は、ロシアからのS400ミサイルの購入問題であろう。トルコがS400の購入を進めると、湾岸諸国も食指を伸ばし始めているからだ。つまり、トルコのロシア兵器輸入は、アメリカの兵器輸出に大きい悪影響を、及ぼすということなのだ。


トルコのエルドアン大統領は、間もなくニューヨークの国連会議に、出席するために訪米するが、その際にトランプ大統領はエルドアン大統領を、歓迎するのであろうか。そして
F35をトルコに引き渡す確約を、するのであろうか。

いま、トルコにはアメリカの経済代表団が、訪問しているが、そこで大型投資の話が、アメリカから出てきて、まとまるのであろうか。政治と経済は別だ,、とトルコ側は言っているが、アメリカはいままで、政治と経済を別々に扱ってきたことはない。


エルドアン大統領は『アメリカに行けばホワイトハウスに自由に訪問できる。』とうそぶいていたのは、だいぶ古い話に、なってしまったのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:18 | この記事のURL
NO:5241 9月21日『エルドアン大統領がジハーデストを副大統領に任命』 [2018年09月20日(Thu)]
:トルコのエルドアン大統領は、彼の補佐役の副大統領として、ジハーデストとして知られる、フアト・オクタイ氏を指名した。彼はこれまで政府の影の役割を、こなしてきていた人物であり、イラクやシリアのジハーデストに対して、外国人戦闘員の供給、つまりトルコ通過を支援し、武器を供与し、資金を送り、消費物資の供給も、行っていた。

彼にはこれまで、国会議員の経験はなく、初めての公式のステータスが、与えられたということだ。それはまさに、トルコの新体制がエルドアンの大統領特権によって、動かされるということの、証明であろう。



:イラク次期大統領がほぼ決定

イラクの次期大統領の人選が、ほぼ決まったようだ。いまの段階で立候補を表明しているのは、バチカン大使のオマル・バルザーニ氏だ。彼はイラク・クルドのマスウード・バルザーニ議長の子息であろうか。

彼は立候補にあたり、イラクを憲法に則って運営していく、と語り、イラクの統一を守り、民主主義体制を守り、多数派の存在を認め、地域の自主性を擁護する、と語っている。

この新大統領候補の出現は、イラクのクルド社会の中で、タラバーニ氏側が敗北し、バルザーニ氏側が勝利した、ということであろうか。



:ヘズブラのナスラッラー議長アメリカ非難

レバノンのヘズブラのナスラッラー議長は、アメリカを非難する発言を行っている。彼はアメリカが何としても、シリアに留まりたいために、IS(ISIL)
の保護と、強化を続けていると語った。

彼に言わせると、アメリカはシリアに軍を留めておきたい、と考えており、アメリカは決してパレスチナの友人ではない、とも語った。

加えてヘズブラは今後もシリアに留まり、アサド体制を支援すると語り、何時まで駐留するのかについては、言及していない。



:アメリカはイランと交渉再開する

アメリカのイラン担当者である、ブライアン・フーク氏は、イランと合意のサインができるまで交渉したいと語っている。このことは、イランに対するこれまでの、アメリカの強硬対応が失敗し、柔軟対応に切り替えた、ということであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:26 | この記事のURL
NO:5240 9月20日 『ロシア機を撃墜問題とその後』 [2018年09月19日(Wed)]
シリアが友軍のロシアの飛行機を撃墜し、15人の乗員全員が死亡した模様だ。これはまさに大事件であろう。当初その空域に、イスラエル軍機がいたことから、イスラエル機による撃墜という話も出たが、間もなくロシア政府はロシア機が、シリアのミサイルによって、撃墜されたことを公表した。

これで一件落着ということになり、ロシアとシリアとイスラエルとの関係が、緊張することもなかろう、と思われるのだがどうもそうではないようだ。そもそも、この空域ではアメリカを中心とする合同軍や、ロシア軍、そしてシリア軍とイスラエル軍が、競っている場所だ。

イスラエルはラタキアやホムス、ハマなどに対して、これまでに200回以上のミサイル攻撃を行っている。この日も、イスラエル機が飛来し、攻撃の危険を察知したシリア側は、ミサイルで応戦していたということだ。その一部が間違ってロシア機にあたり、ロシア機は撃墜されたということだ。

この場合、イスラエル側は事前に、作戦行動をロシアに伝える義務があったが、伝えられたのは1分前であり、実質対応不可能だった、ということであり、そのことが事件後に、ロシアをしてイスラエル非難をさせている。

同時に、このタイミングで地中海側からミサイル攻撃があり、それにもシリア軍は対応を迫られていたということだ。その地中海側からの攻撃は、どうもフランス海軍によるもののようだ。

今回の誤爆事件は、これまでロシアとトルコが主導権を取り、イドリブでの戦闘を抑え込めたことで、両国の世界での評価が高まることを、懸念した国によって仕向けられたのではないか、とも疑いたくなる。

ロシア機撃墜事件で、問題は世界の関心が、完全にイドリブからロシア機撃墜事件に、移ったことであろう。それは、アメリカやヨーロッパの中の、強硬派にとっては、好都合なことであろう
Posted by 佐々木 良昭 at 11:44 | この記事のURL
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