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NO4492 3月27日 『エジプト最後のユダヤ人たち』 [2017年03月27日(Mon)]
エジプトはこれまでに、イスラエルとの間で4度の戦争を、経験してきている。それらの戦争で犠牲になった、エジプト国民の数はおびただしいものであろう。スエズ運河に隣接するポート・サイドなどの街は、壊滅的な打撃も受けた。

しかし、そのような悲劇の歴史があるにもかかわらず、エジプトで暮らすユダヤ人たちの安全は、守られてきたし、彼らの教会シナゴーグも、現存している。エジプトにあるシナゴーグの数は、
12(1ダース前後)と言われている。

それらは相当老朽化しており、アレキサンドリアのシナゴーグは、屋根の一部が崩壊しているとのことだ。エジプト政府は最近になり、その修復をすると発表している。

しかも、今ではユダヤ人の数が激減したことと、在留ユダヤ人が老齢に達していることもあり、シナゴーグに集まって礼拝をする人たちの数は、極めて少数だということだ。

20世紀の半ばまでは、8万人から12万人のユダヤ人が、エジプトに居住していた。しかし、度重なるエジプトとイスラエルとの戦争(中東戦争)のなかで,多くのエジプト在住のユダヤ人たちは,イスラエルに移住していったのだ。それはイスラエル政府の,強い呼びかけがあったからでもあったろう。

彼らエジプトに居住するユダヤ人たちは、貿易業に従事し、映画製作をし、映画俳優をし、歌手や音楽家をしていたのであった。たとえばエジプトで最も人気の集めた、レイラ・ムラードはユダヤ人女優だったのだ。

現在エジプトには18人のユダヤ人が居住していると思われるが、そのうちの12人はアレキサンドリアに居住している。

彼ら(大半は老女たちだが)はエジプトのユダヤ人の文化を維持し、次世代に残したいと望んでいる。それはそうであろう、エジプトに住むユダヤ人は、はるか5000年以上も遡る、ファラオの王の時代からいるのだから。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:39 | この記事のURL
NO4491 3月26日 『激しさを増すエルドアンのギュレン攻勢』 [2017年03月26日(Sun)]
*来月の16日には、エルドアン大統領を生涯大統領とし、ネオ・オスマン帝国の皇帝(スルタン)とすることを認める、新憲法に対する国民投票が実施される。結果は述べるまでも無く『イエス』つまり新憲法認めるということになるのだろが、エルドアン大統領としては、やはり半数以上の支持票は、得たいと思っているようだ。彼は55パーセント、出来れば60パーセントを獲得したい、と語っている。*

そのためにドイツやオランダを始めとする、ヨーロッパ諸国に閣僚を送り込み、新憲法支持d大集会を企画したのだが、ドイツにもオランダにも拒否され、最近ではブルガリアにも、拒否されることとなった。*

このドイツやオランダの対応に、腹を立てたエルドアン大統領は、『ナチ国家と同じだ。』と激しい非難の言葉を口にしている。治安警察が警察犬でトルコ人デモ隊員を噛ませると『ローマの闘技場と同じだ。』とも非難した。*

エルドアン大統領がドイツやオランダに、どれだけ怒っているかが分かろう。しかし、それよりも危険な動きを、トルコ政府は取っている。オランダに本拠を置くリサーチ会社INOVO BV社が、50万ドルをアメリカの元DIA長官に渡し、工作しているのだ。その甲斐あって今月初めには、ニューヨークで元DIA長官のフリン氏とエルドアン大統領の義理の息子ベラトエネルギー大臣、そしてトルコのメウルート・チャウソール外務大臣が、話し合っている。また元CIA長官のウーズレー氏も、参加したということだ。*

その会合の中で出たのは、ギュレン氏を非合法に亡命先の、ペンシルバニアからトルコに連れ戻す、というアイデアだった。さすがにこの考えには、元CIA長官のウーズレー氏は、賛成しかねるという立場のようだ。*

特殊部隊がアメリカのペンシルバニアにある、ギュレン氏の本部を急襲し、彼を連れ去るというのだから、本来であればアメリカ政府の許可が無くては、出来ない作戦であろう。この作戦実施に当たっては、銃や爆弾も使われようから、死傷者が出ることは確実でもあろう。まさにアメリカ人の好きな、スパイ物アクション映画さながらではないか。*

こうした動きを支持する、コラムが登場してもいる。熱狂的なエルドアン大統領支持で知られる、コラムニストのファテイ・テズジャン氏は『トルコはペンシルバニアにいるギュレンを空爆で殺すべきだ、彼の追従者たちも殺せ。』と息巻いている。彼はギュレン・グループには、イラクのカンデル山に立てこもっていた、PKK(クルド労働党)テロリストと同じように、対応すべきだ、と主張しているのだ。*

さすがにこれらの乱暴な考えには、元CIA長官であるウーズレー氏は、ついていけないのであろう。それは人道的な見地からではなく、法的に正当性を主張できないからだ、彼は会議の後で『この動きは非合法であろう。』と語っている。エルドアン大統領は新憲法投票を前に、あせりまくっているということだ。*
Posted by 佐々木 良昭 at 10:38 | この記事のURL
NO4490 3月25日 『明らかな嘘英クーデター分析トルコ報道』 [2017年03月25日(Sat)]
*イギリスの議会調査委員会が出したトルコのクーデターとギュレン・グループの関係は『ギュレン・グループは昨年7月15日に起こった、クーデタに全く関与していない。』という結論だった。同じような結論がヨーロッパ諸国政府からも出している。*

つまりエルドアン大統領の指導するトルコ政府は、ギュレン・グループが7・15クーデターを裏で取り仕切っていた、ということをでっち上げ、その後、大粛清を行ってきていたということだ。しかも、その粛清劇は未だに継続しており、今日でも多数のギュレン・グループ・メンバーの疑いを持たれた教員、軍人、警察、ジャーナリストなどが、逮捕されているのだ。*

このクーデター未遂事件と、ギュレン・グループとの関係性については、ヨーロッパ諸国が民主主義を守るという立場から、綿密な調査をしていた、ということだ。そして、イギリスの議会調査委員会は、ギュレン・グループとクーデターの関係を、正式に否定したということだ。*

しかし、トルコの政府系新聞アッサバーハ紙は、イギリス議会調査委員会の出した結論を全面的に裏返して報じている。それは情報の出所をカタールのアルジャズイーラ・テレビとしているのだ。アルジャズイーラ・テレビについては、アラブの春革命報道で、幾つもの嘘を報道したために、その後、信頼性を失っている。*

*トルコ政府もアッサバーハ紙も、この嘘報道がばれて、後で問題になった場合には、アルジャズイーラの報道によったと逃げるだろう。*

* 今回トルコのアッサバーハ紙とは全く別の報道をしたのは、トルコ・ミニッツという反政府のマスコミだった。*

トルコ・ミニッツは『イギリス議会調査委員会も結論は、ギュレン・グループとクーデターとの関係は否定した。その後に起こったギュレン派狩りは、許せないことだ。』とした。しかし、クーデターに何人かのギュレン・グループのメンバーが関与していたことはありえよう。だがそれはあくまでも個人的なものであり、組織による計画ではなかった。』という説明をしている。*

イギリスの出したギュレン・グループとクーデターとの関連については、ドイツもアメリカも『関連がない。』という結論を明確に出している。*

今回、何故トルコ政府はイギリスの議会調査委員会の出した結論と、全く別の結論をイギリスの議会調査委員会が出した、と報じたのであろうか。それは4月16日に予定されている、新憲法に対する賛否を問う投票で、出来るだけ優位に立ちたいからであろう。*

トルコ与党の予測では、新憲法賛成票が55%パーセントだが、60パーセントにしたいと考えている。それは実質の投票結果票ではなく、あくまでも政府が細工した、投票結果をでしかない。多くの国民はエルドアン体制に、次第に冷めた立場をとり始めている。それは経済の悪化失業率の上昇、インフレ問題等の影響であろう。*
Posted by 佐々木 良昭 at 13:16 | この記事のURL
NO4894 3月24日 『ISは何処へ行くのか・敗色鮮明だが』 [2017年03月24日(Fri)]
シリアでもイラクでも、IS(ISIL)の置かれている状況は、決して有利とは言えないようだ。シリアではアレッポ戦で、ほとんど追い込まれた状態になり、そこから多数のIS(ISIL)戦闘員が、他の場所に逃亡している。

しかし、だからと言ってIS(ISIL)は敗色を濃くしている、とばかりは言えないようだ。シリアの首都ダマスカスの近郊での戦闘では、他のグループとも協力してであろうが、IS(ISIL)は優位に立っている。

その結果。シリア軍はこのIS(ISIL)などへの対応に追われると、アレッポが手薄となり、再度IS(ISIL)が失地を挽回している、という情報もある。つまり、シリア軍はいま、もぐらたたきゲームを強いられている、という事であろう。

IS(ISIL)の最も大事な拠点である、ラッカでの戦闘でも、IS(ISIL)は追い込まれ、そこから多数のIS(ISIL)戦闘員が逃亡している、という事のようだ。ラッカについてはアブーバクル・バグダーデイなどの檄もあり、死守する構えだったようだが、物量作戦の前にはかなわない、という事であろうか。

ちなみに、ラッカの戦闘にはトルコ支援のシリア組織SDFや、クルドのPKKと連携しているPYD
の他に、アメリカ軍が加わり、加えて、ロシア軍も参加しているもようだ。

同様のことは、イラクの戦線でも言えよう。モースル戦はアブーバクル・バグダーデイがカリフ宣言をした、モスクがあるところだけに、何としても死守したいという事だったが、ついにはアブーバクル・バグダーデイも、陥落を認める発言をし、逃亡希望者は逃亡し、戦う者は死ぬまで戦えと言っていた。

その結果、残存のIS(ISIL)戦闘員たちは、まさに死を賭しての戦いを、続けている。そのために、イラク軍は最後の詰めの一手を、打てずにいるようだ。ここからも相当数のIS(ISIL)戦闘員が逃亡し、一部はラッカに移動している模様だ。

こうしたIS(ISIL)不利の情報が流れる中で、二つの新たな状況が生まれた。一つはアフガニスタンに、IS(ISIL)の戦闘員が多数移動している、という事実だ。

もう一つは、ロンドンでつい最近起こった、テロ事件であろう。IS(ISIL)はこのテロについて、犯行声明を出している。IS(ISIL)によれば、このテロ犯行は、イギリス軍がアメリカ軍のイラク・シリアでの、抵抗者に対する空爆作戦に、参戦していることに対して、報復したものだということだ。

イギリスの警察・内務省の発表によれば、イギリス国籍を持つムスリムであるハーリド・マスウードは、既にMI-5の網にかかっていた、イスラム過激派の要注意人物の一人だったということだ。

しかも、イギリス内務省の発表によれば、この人物はIS(ISIL)のイデオロギーに、傾倒していたということだ。エルドアン大統領が語ったように、ヨーロッパ人は表の通りを歩けないような、状況になって行くのであろうか。
IS(ISIL)を支援してきたトルコは、責任を免れるのであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:48 | この記事のURL
NO4488 3月23日 『そろそろ御仕舞いか・エルドアン悲喜劇』 [2017年03月23日(Thu)]
トルコのエルドアン大統領は喜劇と悲劇と、アクション劇とがごちゃまぜの舞台を、演じて見せていた。そして、その結果は、彼を狂気の罠にはめたようだ。これまでの彼の言辞を拾い上げてみると、まさにその通りなのだ。

昨年の7月には、クーデターという大舞台を用意し、その後には悲劇のクーデター関係者に対する、逮捕投獄劇が始まる。まさに悲劇の典型であろう。受刑者の主人に赤ちゃんを見せようと、連れて行った夫人が、そのまま投獄された、という話も聞こえてきた。

次なるイベントは、トルコの憲法改正(改悪)劇だ。大統領にすべての権限を集中する、という独裁体制強化の憲法改正なのだが、そのことは、トルコとヨーロッパ諸国との関係を、最悪な状態にした。

ヨーロッパ諸国に居住する、トルコ人に憲法改正賛成票を投じさせるべく、エルドアン大統領は各国に、大臣や首相を送り込み、大集会を計画するが、治安上の理由という事で、皆断られたのだ。

エルドアン大統領はこれに激怒し、『ドイツのやっていることはナチと同じだ。』と非難する。述べるまでもなく。その一言はドイツ人を激怒させることになり、メルケル首相は再三に渡って、エルドアン大統領に抗議している。

この流れのなかで、警察犬がデモのトルコ人に噛み付くと、エルドアン大統領は『これはローマの闘技場と同じだ』と非難をするという事が起こった。ドイツに並んでトルコに厳しい対応をしている、オランダに対しては、東ヨーロッパで起こった虐殺事件の責任は、オランダにあると言い出しもした。

そして、つい最近では、『ヨーロッパ諸国がいまのような、トルコ対応を続ければ、ヨーロッパ人は世界中で、安全に旅行できなくなる。』と警告した。さすがにこの一言は、ヨーロッパ人全員を敵に回す結果となり、欧米のマスコミはエルドアン大統領に、大々的に反論している。

昨日ロンドンで起こったテロが、イスラム原理主義者によるものであった場合には、トルコに対する大非難が始まるだろう。これまで何度も書いてきたように、イスラム原理主義のIS(ISIL)は、トルコが全面的に支援してきていたのだから。

もし、ロンドンで起こったテロ事件の犯人が、IS(ISIL)のメンバーか、あるいは他のイスラム原理主義の、組織によるものであるとすれば、ただでは済まされまい。

エルドアン大統領の口から飛び出す言葉は、ヨーロッパ人に鋭い牙を、向けているという事であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:29 | この記事のURL
NO4487 3月22日 『トルコ・クウエイト取引150億ドルは本当か』 [2017年03月22日(Wed)]
*クウエイトのサバーハ首長が、トルコを訪問した。2日間という短期の訪問だったが、このなかでトルコとクウエイトは、巨額の取引の合意に至った、と報じられている。*

クウエイトのサバーハ首長が、トルコを訪問するのは、比較的頻繁であり、昨年はOICの会議で、サバーハ首長がイスタンブールを、訪問した際にエルドアン大統領と会談している。またクウエイトで開催された、GCC会議の折にはエルドアン大統領が、クウエイトを訪問し、サバーハ首長との会談が、行われている。*

最近ではトルコとGCC諸国との関係が、深まっており、サウジアラビア、カタール、クウエイト、バハレーンなどのトップが、トルコを訪問しているが、これはトルコとこれらの国々との関係が、深くなっていることの、顕れであろう。

クウエイトに付いて言えば、トルコにとってクウエイトは、湾岸諸国への入り口となる重要な国であり、クウエイト側にすれば、トルコはヨーロッパ・中央アジアへの、入り口となる重要な国、ということであろう。

トルコの企業はクウエイトの空港拡張工事を、請け負っており、それは63億ドルに及ぶものだ。この仕事はトルコのリマク社が受注し、これ以外にも今後5年間に、150億ドルの事業が、進められる予定だ。

また、クウエイトのトルコへの直接投資も、2015年には50億ドルに達している。この投資の大半はトルコでの不動産購入、株式市場への投資、銀行部門などに向けられている。

クウエイト国民のトルコでの、不動産購入が活発になったのは、外国人向けの不動産取得法が、改正されたことによるものだ。トルコ政府は湾岸諸国民に対し、トルコでの不動産購入を、許可するようになったからだ。結果的に、クウエイトはトルコへの投資国としては、世界でトップ5カ国に入っている。

これら以外には、野菜果物の輸出、武器の輸出と共同生産などがあるが、トルコからは対デモ用放水車や、兵員輸送車などが、輸出されている。

クウエイト人のトルコへの観光訪問も、以前の2万人程度から、今では7万人に増加している。

このトルコの報道を見ていると、どうしても150億ドルという数字には、辿り着けない気がするのだが。クウエイトの経済状況は石油価格の低迷で悪化しているし、外国銀行からの借り入れを、進めているというのが実情だ。

トルコがいま、経済的に窮地に陥っていることは、内外の専門家の間では、周知の事実になっている。つまり、150億ドルにも上る取引というのは、事実に反しているのではないか。トルコ政府は大きな経済の朗報を、流す必要がある程、追い込まれている、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 17:36 | この記事のURL
NO4486 3月20日 『イラク・モースル攻防戦は何時終わるのか』 [2017年03月20日(Mon)]
*イラクの要衝モースルの攻防戦は、何時終わるのであろうか。確かアメリカは3〜4ヶ月で終える、と1〜2ヶ月前に語っていたような気がするし、イラクはもっと早い時期に終わる、と言っていたような気がする。*

確かに、今のモースルの状況を見ているとIS(ISIL)側は既に戦闘能力が、大幅に低下しているように、思えるのだが。イラク軍の発表したところによれば、モースルに残存している、IS(ISIL)の戦闘員の数は2千人を切っている、ということのようだ。そうであるとすれば、彼らは逃げ損ねたか、死を覚悟しているかの、いずれかであろう。*

IS(ISIL)のリーダーであるアバブーバクル・バグダーデイは、戦闘員たちに対して、帰国するか特攻作戦を行うか選べ、と語っていた。つまり、モースルに残った者は、皆死ねということであろう。*

いまイラク軍が進めている戦闘は、モースルのほぼ全域を奪還し、市内に残る旧市街の奪還ということらしい。旧市街ということは、街の構造が複雑に入り組んでおり、爆弾の設置がそこにもここにも、なされているということであろう。*

それだけに、旧市街への突撃は自殺行為であり、慎重な攻撃作戦が、必要となっているはずだ。また、古びたビルの一角から撃ってくる、IS(ISIL)側戦闘員の銃弾も、極めて警戒を要するものであろう。*

イラク軍とすれば、モースル陥落は直ぐそこなのだが、あと一歩のところで、ブレーキがかかっている、ということであろう。この場合は、アメリカ軍の空爆も、あまり意味を成さないのではないのか。イラクのアバデイ首相が、アメリカ軍に出て行くように言ったのには、アメリカ軍の攻撃があまり有効でなく、ただ大規模な破壊を、招くだけだからであろう。*

加えて、アメリカ軍は駐留した後、モースルを奪還しても、そこに留まるつもりなのであろう。そのためには、アメリカ軍の側には出来るだけ街を、破壊してしまいたい、という計算も働いていよう。奪還後に待っている、再建のビジネスは、その方が大きくなるからだ。*

トルコの空軍基地である、インジルリク基地に対する、アメリカ側の評価が下がっているのは、イラク国内にそれよりも大規模な、空軍基地を持つという前提が、あるからであろう。もし、その基地が完成すれば、アラブ湾岸諸国へのアクセスは、より便利になるからだ。*
3月20日から22日は外国に出かけますので、その間は休みます。22日にはよる頑張って書くつもりではいますが。
Posted by 佐々木 良昭 at 04:24 | この記事のURL
NO4485 3月19日 『イスラエルがパレスチナと統一国家提案』 [2017年03月19日(Sun)]
*イスラエルのモサドの幹部が、アメリカに対してイスラエル・パレスチナ問題の、解決に向けて新たな提案をした。それは、イスラエルとパレスチナ(ヨルダン川西岸地区)を、連邦制にするというものだ。*

これはイスラエルのマアーリブ紙が報じたものだが、モサドからのアメリカに対する連邦制による、問題解決の提案は、数週間前に行われたようだ。この提案はこれまでに、アメリカやカナダ、スイスなどを始め、25カ国が基本的に支持していた考えだ。*

もし、この連邦制が実現すれば、パレスチナ人は完全なイスラエルの、国民になることになる。そしてヨルダン川西岸地区は、30の地区に分割され、そのうちの20地区はイスラエル人が居住し、10地区はパレスチナ人の居住区となる、という考えだ。*

パレスチナ側に認められた10の地区では、パレスチナ人が地方行政を、担当することになり、教育もパレスチナ側が担当し、日々の生活の運営についても、パレスチナ側が担当することにする。また各地区にはそれぞれに、地方議会が設置されることにもなる。*

新生のイスラエル国家は、イスラエルが外交、治安、地方行政、経済などを担当する形になるということだ。また、軍はイスラエルによって運営され、国会もクネセトとして運営される。加えて国歌はイスラエルの国歌が、そのまま新生連邦国家の、国歌として採用されることになる。*

これではパレスチナ側は、イスラエル国家の支配下に置かれ、限られた範囲の自治を、許可されに過ぎないということであろう。そんなことになれば、パレスチナ自治政府は独自の外交活動が不可能となり、パレスチナの権利回復の活動が制限され、各国からの寄付を取り付けることも、自由にはならなくなるということだ。そんなことが受け入れられるとは、思えないのだが。*

果たしてこの考えが、パレスチナ自治政府に受け入れられるだろうか。ほとんどその可能性は無いだろう。もちろん、堕落したパレスチナ政府幹部よりも、一般のパレスチナ人はこのモサドの構想に、猛反発するのではないか。*
*
ある捉え方をすれば、今回のモサドによる、イスラエルとパレスチナとの、連邦制による問題解決の提案は、アメリカと国際社会に対して、『イスラエルはパレスチナとの共存を真剣に考えている。』という姿勢を誇示するための、ものではないのか。*

*この新提案が、パレスチナ側によってスムーズに、受け入れられるとはモサドも考えてはいまい。つまり、ある意味ではこの連邦制なる新提案は、入植拡大のための、イスラエル側の時間稼ぎなのかもしれない、ということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:04 | この記事のURL
NO4484 3月18日 『トルコのエルドアンオランダなどを猛非難』 [2017年03月18日(Sat)]
*トルコのエルドアン大統領が、猛烈な勢いでオランダを始めとする、ヨーロッパ諸国を非難している。その原因は、彼が考えた在欧トルコ人の、新憲法投票キャンペーンの、邪魔をされたからだ。*

ヨーロッパに長く住むトルコ人の多くは、既に相手国の国籍を持っているのだが、エルドアン大統領にしてみれば、彼らもトルコ国民に違いはない、ということのようだ。そのため、ヨーロッパ各国に代表団(閣僚)を送り込み、そこでトルコ人を集め、新憲法支持の大集会を、計画したのだ。*

* しかし、それはヨーロッパ諸国側からは、治安維持上問題があるとして、開催を禁じられることになった。このため、強引にオランダに入ったメウルート・チャウソール外務大臣は、大集会を開催することが出来ずに、帰国している。*

* 加えてこのオランダに陸路入国し、集会を開催しようとした、ファトマ・ブリュト・カヤ家族社会大臣は、国境で逮捕され、帰国させられている。彼女の場合は現地の警官に、銃口を向けられたことが、トルコでは大問題になり、激しい非難を浴びることになった。*

また、オランダでは警察が、トルコ人のデモを解散させるために、警察犬を使い、その警察犬がデモ参加者を 噛んだことが、トルコ側の怒りを買った。この出来事について、エルドアン大統領は『まるでローマ時代の闘技場を思わせる、非人道的な行為だ。』という内容の非難を浴びせている。*

ローマでは闘技場にキリスト教徒などを入れ、それをライオンなどに襲わせていた、ということを思い起こしての、非難だった。エルドアン大統領はまあ次から次と、相手を非難する言葉を見つけ出すものだ、と感心させられるほどだ。

エルドアン大統領はこれらの非難の前には、『集会を開かせないドイツやオランダは、ナチの時代と同じだ、現代のナチ国家だ。」と非難している。さすがに、ナチという言葉を持ち出されたドイツは、黙って入られなかったようで、メルケル首相が厳重な抗議を、エルドアン大統領に行っている。

こうした非難の言葉の数々に加え、最近になり、エルドアン大統領は『ヨーロッパ諸国は、宗教戦争を始める気だ。』とも非難している。これはヨーロッパの国が『雇用者にはスカーフの着用を禁止する権利がある。』ということを認めたことに、起因しているようだ。

スカーフの着用は、もちろんムスリム女性がその対照であり、キリスト教徒からすれば、スカーフの着用が腹が立たしく、不快なものになっていたのであろう。

問題はこうした、トルコとドイツ・オランダなどの関係の悪化が、NATO加盟国間の関係を、悪化させるという懸念だ。このためNATOの高官は、トルコとオランダ・ドイツとの関係改善を、呼びかけている。馬鹿らしいようなことが、とんでもないも問題に、飛び火していくという、典型であろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 18:35 | この記事のURL
NO4483 3月17日 『トルコの欧州に対する恫喝外交』 [2017年03月17日(Fri)]
トルコのスレイマン・ソユル内務大臣が、どう考えても脅しとしか取れない発言を公にした。それはヨーロッパ諸国との間に合意されていたシリア人難民の処遇に関するものだ。

スレイマン・ソユル内務大臣は『もしヨーロッパが望むならば毎月15000
人の難民の送り届けてやる。それはヨーロッパ諸国にとっては大変なショックであろう。』と語ったのだ。

スレイマン・ソユル内務大臣はヨーロッパに対する怒りを次のよう表現でもあらわにしている『ゲジ・パークのデモも、12月17日の汚職問題も、10月6日7
日の件も、7月15日のクーデター未遂事件も、その背後にはヨーロッパがいたことを、我々はよく知っている。

そしていまは、トルコが進めている新憲法投票に向けて、直接的にトルコが強国になることを恐れ、邪魔しているのだ。』つまりメウルート・チャウソール外務大臣のオランダへの入国が禁止され、新憲法賛成集会の開催を禁止したことも、ファトマ・ブリュト・カヤ婦人社会大臣の、オランダ入国に際しての逮捕事件も、皆新憲法集会を邪魔するためのものだった、というのだ。

しかし、このメウルート・チャウソール外務大臣の発言には無理があろう。オランダやドイツが、新憲法賛成集会を阻止したのは、あくまでも、両国国内の安全維持のためだったからだ。もちろん、トルコのエルドアン大統領憎しの感情も、あるだろうが。

これから先、トルコがどのような強硬手段を、ヨーロッパ諸国に対してとって来るのか、興味がもたれる。しかし、いずれのトルコの主張も、最近は論理的ではなく、トルコ国民の感情に訴える形に、なっているようだ。

そのトルコ人の感情爆発が、ヨーロッパ社会で起こった場合、トルコとヨーロッパ諸国との関係は、急激に悪化することになろう。そして、そのような事態が発生した場合、
IS(ISIL)はトルコの大衆との連携といった、表現をするのではないか。

そうなれば、ヨーロッパ諸国はこれまでの、他の証拠と合わせ(トルコのISとの盗掘石油の取り引き、ISへの武器供与、IS戦闘員のトルコ領通過黙認)
、エルドアン大統領がIS(ISIL)を支援している、あるいはIS(ISIL)
と連携している、という主張がまかり通ることに、なるのではないのか。それはエルドアン体制にとっては、大きなマイナス要因となる、と思われるのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:24 | この記事のURL
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